ハイスクールD×D神と転生者によって崩壊した世界   作:和寺

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今回はイッセーメインです。


イッセーの夢

???年前

 

 

《冥界》

 

 

「何故だ、何故私の攻撃が効かない・・・・」

 

私と対峙している男の天使が狼狽えながらそう言った。

今した攻撃がこの男の全力だったのだろう。もう立っているのがやっとだというのが分かるほど、この男からは力が感じられない。

 

「私もあまり時間を掛ける訳にはいかないのでな。」

 

私の右腕に炎が発生する。

本来はこの炎を球体に圧縮して相手に向けて放つのだが、この男にはもう避ける程の力も残っていないし、圧縮して放つと魔力を多く使う。

今は無駄に魔力を使いたくない。

 

「終わりだ。」

 

私は炎を纏った右腕を男に向かって放った。男は既に限界を越えていたようだ、声一つ上げることなく倒れた。

 

「見張りの天使は潰したし、そろそろ本隊が敵の拠点を攻撃する頃か・・・」

 

 

ーーー敵の拠点から爆音が聞こえる。

 

どうやら始まった様だ。

見張りを潰したから奇襲が成功しているといいんだが・・・

 

「私も本隊と合流して敵の拠点を叩くとするか。」

 

私は翼を拡げ、敵拠点へと向かうのだった。

 

 

 

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数分前

 

 

《冥界・天使の拠点》

 

 

「敵の・・・悪魔の奇襲だ!」

 

私達に気づいた天使がそう叫ぶが、もう遅い。既に天使の拠点は私達悪魔によって囲まれている。

 

これも見張りを潰したから上手くいったことだな。

確か見張りを潰しにいったのは、最近上級悪魔になったフェニックスだったかな。

フェニックス一族の不死の力、まったく便利なものだ。

 

「ーーーベス隊長、空に奇妙な影が!」

 

空に奇妙な影?

部下にそう言われ、私は空を見る。

 

「っ!」

 

また来たのか。

天使の拠点を叩けなくなるのは惜しいが仕方ない。

 

 

「・・・・撤退だ。」

 

私は部下に撤退の命令を出す。

 

「撤退ですか!?」

 

「ヤツがこの戦いに乱入してくるとなると被害が大きくなる!」

 

「はっ!」

 

部下は周りに指示を出すが、部隊の規模が大きすぎたことと、戦闘に入っていたこともあり、全体に指示が伝わらない。

 

このままだと・・・・

 

ーーーグオオオオオォ

 

突如戦場に剣の雨が降り注ぐ。

 

聞こえるのは、剣が地面に突き刺さった音と悲鳴ばかり。

 

遅かったか!

 

天使、悪魔共に剣の雨を浴びて戦場に立っている者が殆どいなくなってしまった。

 

「この戦場には雑魚しかいないな。」

 

そう言うのは奇妙な黒い影と言われていた龍。次元の狭間で産まれたとされ、相手の能力を奪う力を持つ・・・・

 

「略奪龍ガルディール。」

 

誰かがそう呟いた、この小さな呟きは一瞬で戦場全体に伝わった。さっきの攻撃から運良く外れた者が次々と逃げていく。

 

略奪龍は逃げる者を追おうとはしないようだ。空から降り、戦場になっていた天使の拠点の中心でどっしりと構えている。

 

何をしようとしているんだ?

略奪龍が口を開いた。

 

「この俺に挑むヤツはいねえのか!」

 

この龍は何を言っているんだ?

コイツに挑むヤツなどーーー

 

「ーーーおいおい、ヒデエ有り様じゃねえか。」

 

どうやら天使の見張りを潰しに行っていた悪魔が来たようだ。

 

「よくも仲間の悪魔を殺ってくれたな。」

 

そう言う悪魔の後ろに無数の黄金の剣が出現する。

 

「その能力を持ってるヤツがまだいたのか。」

 

略奪龍は嬉しそうに言い、黄色だっ体を黒くする。

略奪龍が力を使う合図だ。

 

略奪龍の後ろにも黄金の剣が出現する。

だがその剣の量はこの悪魔と比べ物にならないほど多い。

 

「なんだと!だが俺の攻撃は多いだけの剣に負ける筈がねえんだ。」

 

悪魔の剣が略奪龍へと向かったと同時に、略奪龍の剣も悪魔へと向かっていた。

 

悪魔の攻撃と略奪龍の攻撃がぶつかり合う。結果は言うまでもなく略奪龍の勝利、剣の数が違うから当然か。

 

「お前の能力、頂くぞ。」

 

「・・・・」

 

あの悪魔はもう瀕死の状態、抵抗できる筈もなく能力を奪われる。

 

「お前は挑んで来ないのか?」

 

「この私には戦闘能力がない。」

 

私はオリジナルではないからな。

 

この龍はどうにかしないとこれからの戦いに大きな支障が出そうだ。

 

「では私はこれで失礼するとしようか。」

 

「お前の能力もいつか奪ってやろう。」

 

怖いことを言ってくれる、だがそうなる事は無いだろう。《彼》がいるのだから。

 

私はオリジナルにこの事を伝えるべく、静かに消えるのだった。

 

 

 

*************************************

 

 

これは!?

 

天使の拠点付近に到着し、本隊と合流して戦闘をしようとした私は、目を疑う光景を見ていた。

 

味方が、本隊の能力が天使の拠点から逃げていたのだ。逃げる悪魔は背後も気にせず、皆必死に逃げている。

 

これは明らかに撤退ではなく、逃走だ。

 

 

一体何があったのだ!

 

「!?」

 

ーーードゴオオオン

 

突如飛ばされてきた炎の球により私の立っていた地面が抉れる。

 

「っ!」

 

気づけなかっただと!?

動揺していたとはいえ、自分への攻撃を察知できなかった。

 

いや問題はそれよりも・・・・・

 

精神力の消耗が激しい事だ。

私の能力である不死の力は傷を再生するごとに精神力を消耗する。

そして攻撃の威力によっても消耗する精神力の量は異なる。

一撃で私の精神力を大きく消耗させることが出来るのは魔王ぐらいなのだが・・・

 

「この攻撃は魔王並、いやそれ以上かもしれん・・・・・」

 

あの攻撃による精神力の消耗は魔王の攻撃を越えている。

 

「お前は今俺から逃げてる奴らとは違うようだな。」

 

炎の球を飛ばしてきたと思われる場所から、黄色の身体をした龍が現れ、私のいる場所に向かってゆっくりと歩いてくる。

 

なんだこの龍は!

龍の身体にある強靭な鱗は私でも傷をつけられそうにない、そして今までに感じたこともないような威圧感が放たれている。

 

私の本能が逃げろと言っている。

私も今すぐ逃げたい。

 

しかし・・・・・身体が動かない!

 

「見たところお前の能力は再生か?悪くない能力だ。俺が奪ってやろう。」

 

「奪う・・・・だと!?」

 

龍はもう私のすぐそばにいる。

このままだと・・・・

 

「ーーーおらぁっ!」

 

ドゴォ

 

大きな掛け声が聞こえたと思うと、龍の身体が大きくよろけた。

そして私の前に一人の悪魔が現れる。

 

彼が龍に攻撃したのか!?

 

「タフなヤツだな、ならもう一発だ!」

 

バキィ

 

あの強靭そうな龍の鱗に亀裂が入る。

なんという一撃だ!

 

「貴様ぁ!」

 

龍の身体の色が黒く染まる。

龍を怒らせたのか!?

 

「俺が相手になってやるよ。」

 

私の前にいる悪魔はそう言って、龍との戦いを始めたのだった。

 

 

 

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現代

 

 

《フェニックス家の城内》

 

 

あの日戦場で見た、略奪龍ガルディールとリーク・シュバリナの戦いは今でも鮮明に覚えている。

そんなことを思いながら、私は今回の協力者との話を続けている。

 

「君のおかげでフェニックス家はリーク・シュバリナの血を手に入れることが出来た。」

 

私の前には黒い衣を纏った男がいる。

 

「僕と君の利害が一致しただけさ。」

 

この男がいなかったらこんなにも早く、ライザーを婚約させることは出来なかっただろう。

 

「君はこれからどうするんだ?」

 

「少しやりたい事があってね。」

 

そう言うと男は私の前から姿を消してしまった。

 

「冥界全てに幻術をかけるとはな・・・・」

 

 

 

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《フェニックス領・上空》

 

 

「今回の件で、大量の転生者を管理下に置くことが出来た。」

 

下級悪魔でも上級悪魔にして眷属を作れるようになると言ったら、転生者が沢山来た。

 

「僕に従わない転生者からは神器を没収できた。」

 

僕は右手に持つ、黄金に輝く聖剣《約束された勝利の剣<エクスカリバー>》を眺める。

 

「まあ、神器を百個以上手に入れたのは予想外だったかな。」

 

予定では十個位だった。

 

「後僕がやる事は・・・・」

 

 

 

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《エクシール城》

 

 

テレサは?

 

旦那の所にいるんじゃないか。

 

旦那?

 

ライザーさんですよ。

 

ライザー?

 

不死の力を持つフェニックス家の三男だ。さっき結婚式で見ただろ。

 

 

旦那?ライザー?結婚?

 

「なにがどうなってんだよ。」

 

俺はおぼつかない足どりでエクシール城の廊下を歩いていた。

 

俺には何の覚えもないのに、いつの間にかテレサがライザーって男と結婚してる事になってる。

 

最初は何かの冗談かと思った。

でもそれは違った。

皆に聞いている内にこの事は真実だと分かってしまった。

 

俺が覚えているのはテレサが上級悪魔の昇格試験に行った事。その後は全く覚えていない。

皆から聞いた情報だと、テレサは無事に上級悪魔の昇格試験に合格し、その合格祝いを発表会場でしていた時にライザーに会い、一目惚れして翌日に結婚。

そして、俺はその結婚式に出席していたらしい。

 

「分かんねえ、分かんねえよ!」

 

いつの間にかテレサが結婚していたなんて・・・・

 

「テレサの夢が俺のーーー。」

 

『ーーーはじめましてイッセー君。』

 

俺の頭の中に、聞いたこともない声が響きわたる。

 

「誰だ!?」

 

『まさか僕の幻術を破るなんてね。』

 

「幻術?」

 

何を言っているんだこいつは?

 

『今冥界は僕によって幻術にかけられているんだよ。』

 

「冥界・・・だと!?」

 

分からない、こいつの言いたい事が。

 

『・・・・まさか君は自分の意思で僕の幻術を破った訳ではないのか?』

 

「俺の意思?」

 

『そうか!なるほど、どうりで君と会話が成り立たない訳だ。なら教えてあげよう、僕の力によって冥界の住人や君の仲間は幻術にかけられているんだよ。』

 

「なんだと!」

 

『これは事実さ、実際君の仲間であるテレサはライザーという男と結婚しているだろう?』

 

「じゃあテレサは幻術にかかって・・・」

 

『テレサだけじゃない、君も幻術にかかっていたんだ。あの女の結婚を祝福していたじゃないか。』

 

「そんな!?」

 

『まあ何故か君は僕の幻術を破ったんだがね。』

 

「なんで、なんでこんなことをしたんだ!」

 

幻術にかけてまでテレサを結婚させるなんて。

 

『すいぶんと必死だな、あの女に気があったのか?だとしたら諦めるしかないな。あの女は監視のついでに実験をするからな。』

 

「監視・・・それに実験だと!?」

 

『そうだよ、原作に存在しなかったはずの強力な力を持つイレギュラーの血と不死の力を持つフェニックスを交配させるとどうなるのか、といった実験だ。』

 

交配させる・・・つまり・・・・

 

「テレサの意思に関係無くか・・・・」

 

『当然だ、まあ意思があったら抵抗するのを力ずくで言い聞かせるだけだから、幻術にかけているだけでも親切じゃないか。』

 

そんな・・・・

 

『幻術にかかった君の仲間や冥界の住人は、君が何をしようとあの女とライザーが結婚したことを事実だと思っているから無駄なことは止めておくんだね。』

 

テレサが・・・・

 

『そういえば僕の名前を言ってなかった、僕の名前はデュレイ、この世界に干渉する力を持つ神だ。』

 

俺は一体どうすればいい!

 

〔小僧、力が欲しいか?〕

 

その時、俺はどこからか何かの声を聞いた。

 

 

 

*************************************

 

 

《???》

 

 

 

「そんなの、あんまりだよぉ。」

 

鏡に映る冥界を見ながら泣きべそをかいているシエラ、こういう時はいつもと違って弱々しく見える。

そういえばシエラもテレサも泣く時はどっちも弱々しく見えるな。テレサはシエラに似ちまったってことか。

 

「あんなヤツにテレサの純血が奪われるぐらいなら。」

 

シエラの身体の周りに魔方陣が出現する。

ヤバい、向こうに行くつもりだ!

俺は急いでシエラの身体を両手で掴み引っ張り、魔方陣から引き離す。

 

「止めないでリーク、このままだとてれさがぁ。」

 

「落ち着けシエラ!」

 

シエラはまだ暴れている。

 

「リークは嫌じゃないの?このままだとテレサが無理矢理・・・・」

 

俺は優しくシエラの頭を撫でる。

そして耳元で静かに呟く。

 

「向こうには俺が行く、だからお前はここで大人しく待ってろ。」

 

「でもぉ、そんなことをしたらリークの身体がぁ。」

 

「俺の身体は大丈夫だ。早く俺を向こうに送ってくれ。」

 

俺はまたシエラの頭を撫でる。

こうすればシエラは大体言うことを聞いてくれる。

 

「・・・・・・」

 

俺の後ろに魔方陣が出現する。

 

「ありがとな。」

 

シエラを掴んでいた手を離し、俺は魔方陣の上に立つ。

 

「心配するな、テレサは俺が助けてくる。」

 

「身体に気をつけてだよ。」

 

「ああ、任せろ。」

 

シエラは鏡を覗いた。

なんで今さら?

 

「リーク、やっぱりテレサを助けなくていい。」

 

「えっ?」

 

シエラ、どうしたんだ!?

 

「リークはテレサを助ける手伝いをしてあげて。」

 

シエラがそう言うと俺の立つ魔方陣が輝きだす。転送する気だ!

 

「おいシエラ、手伝いって誰のーーー」

 

俺が言葉をいい終える前に、俺は転送されてしまった。一体誰の手伝いをすればいいんだ?

 

 

 

*************************************

 

 

 

《エクシール城・近辺》

 

 

「俺はどうすれば・・・・」

 

俺はエクシール城から出て一人で城の付近を歩いていた。

 

[ねえテレサ!]

 

[どうしたのイッセー?]

 

[なんで人は赤ちゃんをつくるの?]

 

[えっ!そ、それは・・・・]

 

[結婚したらつくれるんだよね?]

 

[ま、まあ・・・・]

 

[テレサも結婚して赤ちゃんつくるの?]

 

[そ、それは・・・大好きな人となら・・・]

 

[それはテレサの夢?]

 

[ちょっと違うかな、私の夢はいつか大好きな人と子供をつくって、その子が寂しくないようにずっと側にいてあげることだよ。]

 

[ふ~ん、そうなんだぁ。]

 

[ほらイッセー、こんな話はいいからヴァーリと遊んでおいで。]

 

[うん!・・・あ、そうだ。テレサ、俺の夢も決まったよ。]

 

[へぇ、どんな夢なの?]

 

[俺の夢は・・・・・]

 

 

誰もテレサが幻術にかけられて結婚したことを理解してくれない。

皆幻術にかかっているんだから当然か。

 

もう諦めるしかないのか。

 

でも、それだと・・・・

 

「テレサの夢を叶えるのが俺の夢。」

 

昔テレサは言ってた、いつか大好きな人と結婚して子供をつくりたいと!

 

幻術にかけられてじゃあ違うだろ!

 

そんなの幸せなことじゃねえだろ!

 

 

声が聞こえる、今なら分かるこの声の正体が・・・・

 

「なあ、《収穫の籠手<ハーベスト・ギア>》この声はお前の声なんだろ?」

 

〔やっと俺の存在に気づいたのか。〕

 

「さっきから、俺に力が欲しいかと聞いてたよな。」

 

〔ああそうだ、何度でも聞いてやる。小僧、力が欲しいか?〕

 

「ああ。」

 

〔大きなリスクがあるぞ、それでもいいのか?〕

 

「ああ!」

 

〔そうか・・・・なら貸してやろうこの俺、略奪龍ガルディールの力を!〕

 

ライザー・フェニックス、テレサが結婚したいのは少なくともお前じゃねんだよ!

 

その時、俺の心にはなんの迷いもなかった。

 

俺はテレサを助ける!

 

 

 

 

 




キャラ紹介

デュレイ

現在百以上の神器を所有する神。
どの神器も転生特典で創られた神器なのでどれも強力。
既に所有するすべての神器を完璧に使いこなせる。
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