ハイスクールD×D神と転生者によって崩壊した世界   作:和寺

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イッセーの意思

《城外》

 

 

フェニックス家の者のみが持つことが出来る再生能力。それは、いかなる攻撃を受けても炎と共に再生する能力だ。

無敵にも思えるこの能力には、欠点とも言える大きな弱点がある。

原作の主人公はその弱点があったからこそ倒せたと言っても過言ではない。

 

その弱点とは、再生の対象に精神力が含まれていないことだ。

 

原作では《赤龍帝の籠手<ブーステッド・ギア>》で効果を増した聖水を浴びせられ、精神力が消耗した所に攻撃を受けライザー・フェニックスは敗北した。

 

僕とイッセー君なら《ライザー・フェニックスを倒す》のは難しいことではない。

大きく精神力が削れる威力の高い攻撃を放ち続ければいいだけの話だからだ。

 

 

だが・・・・今僕達が対峙するライザー・フェニックスは違う。

そもそも、今僕達が対峙する相手はライザー・フェニックスなのか疑わしい所だ。

 

肉体はライザー・フェニックス。

 

精神はあの駄神か。

 

 

最悪だ・・・・・つい肉体と精神が逆だったら良かったのにと思う。

 

この状況で、何がいけないのかと言うと原作で使った倒し方が使えなくなってしまった事だ。

精神があの駄神になったことで、精神力を削り戦闘不能にすることが出来なくなってしまった。神の精神力は無限に等しい。

 

 

元々僕は駄神と戦うつもりでここに来ていた。ライザー・フェニックスの精神の片隅に隠れていた駄神に恨みを持つイッセー君の姿を見せることでライザー・フェニックスの精神の中から出そうとした。

予定では駄神の肉体は既に消滅しているから僕が擬似的に駄神の肉体を創り、その肉体に憑依してもらい精神を縛り消滅させるつもりだった。

 

が、

今の駄神には神の肉体を持つというプライドがないみたいだ。

まさかライザー・フェニックスの肉体を使うとは・・・・

 

今駄神が持つ力はライザー・フェニックスの再生能力。そしてテレサの持っていた神の能力、万物の創造の劣化版か。

 

 

対する僕達はというと・・・・

 

僕はイッセー君との戦いで神器の大半を紛失、さらに大量の神力の消耗。

イッセー君はあの男から奪った進化の力は使いすぎにより消滅、そして龍の力はこれ以上使えない状況。

 

・・・・こんな状況で戦うのか。

 

 

『ーーーデュレイ、先制攻撃を仕掛けるか?』

 

僕の前にいるイッセー君が念話を送ってくる。僕の方に振り向かないで念話を送ってきているということは、僕のことをある程度は信用してくれているのだろう。

 

僕が彼女にしてしまった事は、後で謝っておかないとな。

 

『ああ、まずはあの槍を破壊するっ!』

 

僕とイッセー君が同時に地面を蹴る。

 

ーーーバキイッ

 

正に電光石火とも言うべき速さで駄神の持つ槍が破壊された。

 

やったことは単純だ、僕が槍を両手で掴み、イッセー君が槍に蹴りを入れただけ・・・・

 

やはり脆い、時間も掛けないで創った槍だからか。

 

ーーー僕とイッセー君の蹴りが同時に駄神の身体に入る。

 

僕は神力を、イッセー君は聖なる光を纏っていたからかなりの威力になり、駄神の身体がぶっ飛んだ。

 

「手応えはあったかい?」

 

イッセー君が首を横に振る。

 

「デュレイはあったのか?」

 

「残念ながら僕も無かったよ。」

 

駄神の身体はぶっ飛んでいる最中にも再生していた。信じられないような再生速度だった。

さて・・・・・この相手をどうやって倒すか。

 

ーーー突如、駄神のいる位置から何かが飛ばされてきた。

 

「っ!・・・・やっぱりまだ動けるか。」

 

僕達はその何かを掴んだ。

僕とイッセー君が今握っているのは槍、砂煙が立っていてよく見えないが駄神が新たに創って投げたのか。

 

僕達が掴んだ槍が消える。

おそらく自分以外が持つと消滅するようにでも創ったのだろう。

 

駄神は無限に再生する。

どうやって倒す?

 

再生の能力を奪うか?

 

イッセー君の神器は相手が能力を使いこなしていない状態でないと意味がない。

今のイッセー君には僕と戦っていた時のように、触っただけで能力を奪う力がない。

 

「ーーー今の儂は誰にも倒せん!」

 

両手に槍を携え、駄神がゆっくりと近づいてくる。

 

『イッセー君、どうにかしてライザー・フェニックスが持つ、テレサの能力を奪えないか?』

 

『少し前なら出来たんだけどな・・・・今は無理だ。』

 

それもそうか。

今の駄神の能力を強化するのは危険すぎる。

 

『何か案があるのか?』

 

『テレサの能力を奪えないと意味がない。』

 

再生の能力の攻略方は精神力。

能力を奪えない今の状況では、そこを狙うしかない。

 

聖水でも浴びせるか?

 

無駄か、今僕達の前にいるのは原作を越えたライザー・フェニックスだ。

聖水では動きを止めることすら出来ないだろう。

一体どうやって・・・・

 

「ーーー来たぞっ!」

 

イッセー君の声・・・・しまった!

 

僕に接近する駄神の存在に気づいた時には、駄神の槍が僕の身体を貫いていた。

 

 

 

*************************************

 

 

 

「デュレイっ!」

 

デュレイが槍に刺された。

デュレイなら避けられた筈だったのに・・・・

 

「デュレイ、今お前の神器を破壊した。」

 

「デュレイから離れろ!」

 

俺の拳がライザー・フェニックスに入る。

ライザー・フェニックスは再び再生しながら飛ばされていく。

 

「デュレイ、大丈夫か!」

 

「・・・・・ああ、なんとかね。」

 

「神器を破壊されたって・・・・」

 

「本当の事だ、イッセー君あの槍には刺した相手の何かを破壊する能力がある。」

 

刺した相手の何かを破壊する能力?

それって・・・・

 

「見た目が違うが、かつてテレサを刺した槍と同じ能力だ。」

 

なんだと!

 

「いいか、よく聞いてくれ。アイツはライザー・フェニックスであってライザー・フェニックスではない。」

 

ライザー・フェニックスであってライザー・フェニックスではない?

それは一体・・・・

 

「今ライザー・フェニックスの精神には、かつてテレサを刺したヤツが憑依している。」

 

やっぱりあのじじいは消えてなかったのか。

なるほど・・・・

 

「だからライザー・フェニックスの性格が悪かったのか。」

 

デュレイが地面に手を着きながらも立ち上がる。

 

「あのじじいの精神にライザー・フェニックスの肉体か、厄介だな。」

 

「ああ、ヤツは無限に再生する。能力を奪えない今の状況だと、全滅だな。」

 

あのじじい、厄介な存在になりやがって!

 

「・・・・今、ヤツを倒す方法を思いついた。」

 

「それは・・・・」

 

「ーーー僕も肉体を捨て、ライザー・フェニックスの精神に憑依し、自爆することだ。」

 

 

 

*************************************

 

 

 

最高の気分だ。

不死身の再生能力と神の能力。

この2つの能力を持った儂に敵などいない。

 

「今の一撃で、デュレイは死なないまでも戦闘能力が低下しただろう。後はあのクソガキを・・・・」

 

「ーーーじゃあやってみろよ。」

 

「ほう、勝てないと分かっているのに来たのか?」

 

「どうだろうな・・・・」

 

このガキは何が言いたいんだ?

 

ん?

 

「・・・身体・・・・が・・・・」

 

儂の身体が、動かない!

 

「それはデュレイとの戦いの時に奪った神器の能力だ。少しの間、対象物の動きを止める能力を持つ。」

 

儂の動きを止めたとしても・・・・

 

「これでアンタは僕から逃げられなくなった。」

 

「貴様は・・・・」

 

デュレイ、貴様であろうともう儂には・・・・

 

「今から僕は、ライザー・フェニックスの精神に憑依し自爆する。」

 

「っ!?」

 

あの目は本気だ。

そんな事をされたら!

 

「ーーー僕もアンタも消滅するだろうね。」

 

「やめろぉっ!」

 

デュレイの身体が輝きだす。

このままだと儂はデュレイに・・・・

 

デュレイ・・・に?

 

 

「・・・・やってくれたねイッセー君。何故邪魔をする。」

 

見るとデュレイは固まっていた。

 

クソガキが何かしたのか?

 

「悪いデュレイ、じじいを倒す為に誰かが死ぬのはやっぱり嫌なんだ。」

 

「イッセー君・・・・」

 

「それにこのじじいは俺が倒す。」

 

儂の身体に自由が戻る。

馬鹿なヤツだ。儂を倒すチャンスだったというのに。

 

おっと、声に出してはいかんな。また拘束されたら厄介じゃ。

動ける内にこのクソガキを排除するかのぉ。

 

「じじい、お前はテレサに少しでも申し訳ないと思ったことがあるか?」

 

申し訳ない?

あの小娘にか?

 

「あるわけ無いだろ!」

 

「そうかよ・・・・なら良かった。」

 

クソガキはゆっくりと儂を見据える。

 

「テレサは優しいから、反省してたらお前の事を許しちまうかもしれないからな。」

 

「許す?何を馬鹿なーーー」

 

「ーーーこれでお前を容赦なく消せる!」

 

クソガキの籠手が輝きだす。

 

「禁手<バランス・ブレイク>。」

 

 

 

*************************************

 

 

 

ガルディールの力を感じなくなった後、俺の神器の中にあった違和感の様なものが消えた。

 

神器の力とガルディールの力が互いに打ち消し合っていたのかもしれない。

いつもより強く、神器の力を感じる。

 

今なら・・・・・

 

「行くぞじじいっ!」

 

俺の拳がじじいの槍を折る。

そして、暇を与えることなくじじいに拳を放つ。

 

「ふんっ!」

 

一瞬で再生。

そんなこと分かってるよ。

 

「死ねぇっ!」

 

じじいはまた槍を創ったのか俺に向けて突いてきた。

 

隙だらけだぞ?

 

ーーーゴッ

 

俺の拳がじじいの腹に入り、鈍い音を立てる。

じじいが槍を振り回すので、俺はじじいから距離をとる。目的も果たしたしな。

 

「クソガキ逃げるのかっ!」

 

「まさか。テメエ相手に逃げる必要ないだろ?」

 

「舐めるなぁっ!」

 

じじいが槍を投げてきた。

俺はそれを難なく手で掴む。

 

俺の掴んだ槍が消える。

 

「ふんっ。」

 

じじいが槍を創ろうとするが・・・・

 

「どうしたじじい、疲れて出来なくなったのか?」

 

「ハアアアァ!」

 

じじいの手に槍が握られる。

そして槍を創ったじじいは肩で息をしている。

 

「出来た・・・・じゃろ・・・・」

 

ーーーゴッ

 

俺は再びじじいの身体に拳を放つ。

 

「グハアッ!」

 

じじいの身体がくの字に曲がり吹っ飛んでいく。

吹っ飛ばされたじじいの持っていた槍が地面に転がっている。俺はそれを掴み、折る。

 

「ーーークソガキ、何をした!」

 

じじいが怒声を上げる。

さっきまでの余裕はどうした?

 

「返してもらっただけだ。テレサの力をな。」

 

俺は槍を創った。

もちろんじじいから《奪った》テレサの能力でだ。

 

「この槍は精神を破壊する能力を持つ。」

 

「なんだとっ!やめーーー」

 

「ーーーさよならだ。」

 

俺はじじいに向かって槍を放った。

 

 

 

 





イッセーの真の禁手についての能力は次の話で。

現在幻術の能力はイッセーが持っており、皆幻術が解除されています。
幻術が解除されたヴァーリ達は?
となるのですがそれは次の章に繋がります。

最近遅れぎみですが出来るだけ速めに投稿します。
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