すいません、書いては消してを繰り返していたらこんなに間が開いてしまいました。
次回(聖剣編)は原作に沿う所が多くなるので更新速度は上げたいと思います。
《???》
目が覚めると私は知らない部屋にいた。
部屋は、私が寝ているベッドと小さめの鏡と棚があるだけの殺風景な部屋だ。
お城の部屋でもないし、アパートの部屋でもない。ここは一体・・・・
「・・・っ!」
身体が痛い。
何でこんなに・・・・
「ーーーあっ。」
思い出した。
別に思い出したくもなかったけど。
私の力・・・母様から受け継いだ神の力を上げたからだ。
でも今、私の身体には確かに神の力がある。
「何で神の力が・・・・」
「ーーーそれは俺が取り返して、デュレイにテレサの持ってた神の力を戻してもらったからだよ。」
部屋に一つしかないドアが開き、聞き慣れた声がする。
「イッセー?」
私はどうにか身体を動かし、ドアの方を向く。
「ああ、テレサ・・・・・って、髪が!?」
イッセーは何を言っているのかな。
私はふと、肩に掛かる髪を見た。
「・・・・金髪だ。」
黒かった筈の髪が金になっていた。
イッセーに・・・・バレちゃった・・・・
「イッセーこれはーーー」
ーーー突如、今までに体感したこともないような頭痛に襲われる。
「頭が・・・痛ぃ・・・・」
「ーーーテレサ、おいテレサ!」
私の身体の事ちゃんとイッセーに言わないと・・・
あれ?
イッセーの声が聞こえなくなって・・・・
*************************************
数分前
「イッセー君、本当に行くのかい?」
「ああ。」
「分かったよ。」
デュレイはそう言うと、聞いたこともないような言葉を発した。魔法か何かの詠唱だろうか?
俺の目の前の空間に裂け目が出来た。
「二度と出られなくなったとしてもいいのかい?」
「そうだとしたら尚更行ってあげないといけない。」
「ほほう、尚更とは?」
デュレイが興味深そうに聞いてくる。
何かおかしい事言ったか?
「テレサは寂しがりやなんだ、一人にしておくなんて可愛そうだろ?」
俺がそう言うと、デュレイは手で口を抑え肩を震わせている。
「何が可笑しい。」
「いや、君達を引き裂こうとした自分が馬鹿らしく思えてきてね。」
俺はデュレイが創った空間の裂け目に入っていく。
「彼女を幸せにしてやってくれ。」
「その台詞はーーー」
おかしくないか?・・・・
俺が言葉を言い終わる前に空間の裂け目が閉じた。
デュレイめ・・・・
ん?
薄暗い空間の中に、白い何かが浮かんでいる。
「なんだあれは?」
俺はその白い何かに近づく。
どうやらこれは手紙の様だ。
表に[イッセー君へ]と書いてある。デュレイからか?
俺はその手紙を手に取り、広げた。
[イッセー君のいる空間には念話等の通信が行えないので、連絡事項は手紙を送って伝えます。今イッセー君がいる薄暗い空間を突き進むと目的地に着くよ。]
ここをまっすぐ行けばいいのか。
俺は手紙に書いてあった通り、薄暗い空間を突き進んだ。
「ここが目的地か?」
時間にして一時間は歩いたと思う。まあ時計も無いから実際の所は分からない。
俺の目の前には空間の裂け目があった。
「これは・・・・」
空間の裂け目の近くに手紙が浮かんでいた。これもデュレイからだろう。
俺はまた手紙を手に取り、広げた。
[この空間の裂け目に入って少し進むと彼女のいる空間に辿り着くよ。裂け目が沢山あるから間違えないように。]
何で何個も無駄に創ってるんだ。
[裂け目は一方通行、入ったら出る事が出来ないのでよく覚えておいてくれ。]
何を今更言ってるんだ。
もう覚悟は決まってる。
俺は目の前の裂け目に入っていった。
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「一切迷いなしか・・・・」
僕は水晶の中に映るイッセー君を見ながら呟いた。
「過程はどうあれ、あの駄神は消滅させる事が出来た訳だ。」
駄神が憑依していた、ライザー・フェニックスの身体はボロボロだが治せない程じゃない。
正直、イッセー君がいなかったらあの駄神は消滅させられなかっただろうな。
それにしても、あんな力があったとは・・・・
イッセー君の神器は龍を封印するのに容量を使いすぎて、本当の禁手が使えなかったみたいだけど。龍から力を借りたことにより、龍の持つ力が弱まり本当の禁手が使えたということか。
イッセー君の禁手の能力は、禁手した直後に相手からじわじわと能力を奪っていき、自分がその相手に攻撃を仕掛け、その攻撃が当たると能力を奪う速さが上がる。
勿論、攻撃すればするほどその速さは加速する。
相手はじわじわと能力を奪われるから、完全に奪われて能力が使えなくなるまで気づかない。
奪われかけている能力だと、効果が小規模になったり、自身が能力を使うことにより消耗する体力が多くなったりする。
事実、あの駄神も能力をじわじわ奪われて、槍を創るのに手間取っていた。
とんでもない能力だね。
まさに禁手<バランス・ブレイク>だ。
龍の力に耐えた後にしか使えないというデメリットがあるけど禁手で得られるメリットも大きい。
ちなみに何故イッセー君の能力を僕が知っているのかというと、僕の所持する数少ない神器の内の一つのおかげだ。
「さて、イッセー君も目的地に着いたみたいだし。」
僕は周りを見渡す。
半壊したフェニックス城だ。
「全部何とかしないとな・・・・」
これは時間が掛かりそうだ。
+++++++++++++++++++++++++++++++++
イッセーのノート
デュレイから聞いた話だけどテレサは自分の持っている神の力を一度無くしてから再び得たため、神の力の影響で身体が思うように動かせないらしい。
俺が介護することになったのでテレサが俺の介護が必要なくなるまで記録をつけることにした。
***
初日
俺がテレサの部屋に入るとテレサの髪が金色になっていた。きっと神の力の影響だろう。
テレサは俺に何か言おうとしていたけど頭痛で気を失ってしまった。
とりあえず寒くないように布団をかけておいた。
ずっと見守っていたけどこの日、テレサは目覚めることはなかった。
あまり介護とは関係の無い話だけど、不覚にもテレサを見た時に見とれてしまった。
蒼色の澄んだ瞳に白い肌、そして優しい輝きを放つ金色の髪。今のテレサの姿を一言で言うなら女神、もしくは天使かな?
***
気がついたらテレサのベッドの隣に置いた椅子で寝ていてしまったので身体が痛い。
次はソファーか何かを持ってきて寝ようと思う。
テレサが目覚めたのは丁度午後になったころだった。
目覚めたテレサは俺を見るなり泣き出しそうになったので何処か痛いのかと思い、頭を撫でながら
「何処か痛い所はない?」
と、聞くと突然テレサは大泣きした。
原因は俺の怪我らしい。
打撲や切り傷などで身体のあちこちに包帯が巻かれているのを見て、
「自分の事を大事にして。」
と泣かれてしまったのだ。テレサは泣きながら
「自分のことを大事にすると約束して。」
と言ってきたので
「俺の事はテレサの次でいい、俺にとってはテレサのことの方が大事なんだ。」
俺がそう言うと、テレサは
「こっち見ちゃダメ。」
と言って黙りこんでしまった。
テレサにそう言われ、俺は後ろを向いたけどテレサは何も言わない。
俺から何か言おうにも、何か言えるような感じでもないし、言うべき言葉も思い浮かばない。
この静まり返った状況を変えたのは、テレサのお腹の鳴る音だった。
テレサのご飯を作る事という事を口実に、俺はなんとか部屋から脱出。
俺が普段持ち歩いている非常食を食べさせる訳にはいかないし、テレサのご飯をどうするか悩んでいたらデュレイから手紙がきて、その中に料理場までの案内図が入っていたので案内図にあった料理場で料理をする事ができた。
料理場はかなりの大きさで、冷蔵庫の中に大量の食材が入っていたり、沢山の食器があったりと設備が整っているのはラッキーだった。
料理場にあった食器を何処かで見た事があるような気がしたけど気のせいだろう。
食事は当然俺が食べさせる事になる。
テレサはまだ身体をまともに動かせない状態なので仕方がない。
テレサは俺に食べさせてもらうのが恥ずかしかったらしく顔を真っ赤にしていた。
テレサは食べ終わった後、恥ずかしくて泣きそうだと言っていけど、これがまだ何日も続くということを言うのはやめておこう。
それからちょっと前にリインが言っていた、恥ずかしがっているテレサは可愛いと言っていたことの意味がよくわかった。
そうえばどうしてテレサはあの時俺に後ろを向いてと言ったんだろう?
***
俺の身体の怪我も初日よりは良くなってきた。俺の持っていた治療系の神器は壊れてしまったので自然回復を待つしかない。
アーシアとかがいれば簡単に治ったと思うけど今はいない。
まだテレサは俺にご飯を食べさせてもらってはいるものの、まだ身体が痛くて食べさせてもらうのも辛いらしい。
昼にちょっとした冗談のつもりで食べ終わったテレサに、
「辛いのを我慢して食べきったご褒美」
と言って頭を撫でたところ、テレサは食べさせている時よりも顔を真っ赤にして俯いてしまった。
少しやり過ぎてしまったかもしれないと反省したけど、反省するのが少し遅かった。
夜にご飯を食べきったテレサが俺に、
「ご褒美っ!・・・・ご褒美くれないのイッセー?」
と言ってきたので、結局頭を撫でてあげることに・・・・
結局、俺はテレサが寝つくまで頭をなで続けた。
まあテレサの髪は犬や猫の毛のような柔らかさだったので撫でていて癒されたような気がする。
***
最初の頃と比べて、テレサの調子は良くなったように思える。
どうやら神の力に馴染んできたようだ。
ある程度身体が動くようになったからといって油断は出来そうにない。
昨日の様にならないようにしないと。
[肉体が神の状態だと精神も神の状態になる。彼女の場合は自分に素直になるようだね。]
あとデュレイから手紙がきた、書いてあったのはこれだけだ。デュレイは俺に何を伝えたかったのだろうか?
***
普段の様にとはいかないものの、テレサは自分一人で歩ける様になった。自分の力に慣れた様だ。
そういえば、ライザー・フェニックスに憑依していたじじいはどうしてあんなにも早くテレサの持つ神の力を使えたんだろう?
俺はリークの進化の力があったからすぐ使えたけど、じじいにその力があるとは思えない。
俺の知らない何かがあるのか?
*
*
*
*
最後のページ
テレサの身体はもう大丈夫だと思う。
そろそろ、この空間から出られないことをテレサに言わなくちゃいけない。
俺は最初から出られないことを知っていて入ってきたからいいけど、テレサはまだこの事を知らない。
この事をテレサに言ったらテレサはーーーーーーー
ーーーパタン
私はイッセーのノートをゆっくりと閉じた。
「・・・・・イッセー。」
今日私は身体の調子も良くなったことだし、これまでのお礼も含めイッセーにご飯をご馳走しようと調理場に足を運んでいた。
調理場の棚を漁っていると、レシピの書いてある本に混ざって一冊のノートが見つかった。
何気にそのノートを開くと、日記のようなものが書かれていた。その字はイッセーの書いた字だった。よく見たことがあったのですぐにイッセーだと分かった。
今私達がいるこの場所の事はよく分からない。イッセーに聞くのもよかったけど、私はイッセーから話してくれるのを待つことにしていた。
結局私はイッセーから聞いて知るのではなく、イッセーの日記を読み自分で知ることになった。
イッセーは私に言うのかずっと迷ってたんだ。
それでも・・・・・
「ーーーテレサ。」
「っ!」
日記に夢中で、時間がたっていたことに気づかなかった。
私は日記をイッセーに見えないように背後に隠した。
「ど、どうしたの?」
気づかれなかった・・・よね?
「・・・・見られちゃったか。」
バレてた。
「あ、あのねイッセー。私はイッセーが傍にいてくれて嬉しかったし、寂しくなかったんだよ。でもイッセーまでここに閉じ込められる必要なんて・・・・・」
イッセーは気まずそうに・・・・
「テレサ、その事なんだけど・・・・」
*************************************
《エリクシール城付近》
[テレサ・オルスレン
かつての戦争の際に断絶したと思われていたオルスレン一族の末裔。
一族に代々伝わる進化の能力は継承されている。しかし本人は非常に病弱なため、滅多に表にでない。
神の血も混ざっーーー]
「ーーーそこはまだ都合が悪いから要らないわ。」
「じゃあこれでいいのかい?」
「後、オルスレン家の当主っていうのも付け足しといてね。」
「分かったよ。」
「感謝するわ。」
「人に剣を突きつけておいてよくーーー」
「ーーー何か言ったかしら?」
僕は必死に首を横にふった。
「じゃあこれを貴方の力でテレサの正式なプロフィールにしておいてね。」
こんな嘘ばっかりのプロフィールを・・・・家名も適当すぎる、別にアルジェントでもいいんじゃないか?
まあ今の僕に発言権は無い、イッセー君と彼女の娘で遊びすぎた・・・・
これ以上余計なことをすると消される。
「それじゃあ頼んだわよ。」
その言葉と同時に彼女の気配が消える。それと同時に僕の身体から力が抜ける。
僕は近くにあった岩に腰掛けた。
「・・・・・帰るか。」
まだ少しやりたい事があったけど、大怪我をしたり、脅されたりと今日は厄日のようだ。
もうこれ以上何かをする気力がない。
僕の身体が黒い霧に包まれると同時に、僕の服装も変化した。
これまで着ていた悪魔の貴族の服から、黒い衣になった。
あの駄神の席を奪えただけでもよしとしよう。
*************************************
「あれっ?たしかこの辺りだったはずなんだけど・・・・」
結局、この空間・・・・この部屋から出られないというのはイッセーの勘違い?(本人は騙されたと言っていた)らしい。
「見つからない・・・・」
イッセーは今まで別の空間にある特殊な部屋などにいるんだと思っていたらしい。
でも実際はエリクシール城の地下。
思い込みとは恐ろしい。
・・・・まあそんな私も気がつかなかったけど。
「あった!」
山積みになったタオルの中に隠れていた白いリボンを髪に結び付ける。
タオルと同じいろだったから分かりにくかったよ。
急がないととイッセーを待たせちゃう。
ガタン
あっ、急いでいたせいか部屋に置かれていたゴミ箱を蹴飛ばしてしまった。
良かった、ゴミ箱の中にはそんなにゴミが入っていなかったらようだ。
ゴミ箱から出たのは丸まった紙一つみたい。
私はその紙を拾い上げてゴミ箱に入れようとするが・・・・・
あれ?紙に何か書いてある。
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《エリクシール城地下、階段前》
[イッセー君へ
現在、イッセー君達がいる場所はエリクシール城の地下です(笑)この手紙を最後まで読むとイッセー君の視覚に掛かっている幻術が解除されます。彼女についてはプロフィールを少し?だけ代えてあるから後で確認しておいてね。それから彼女は金髪になっている時はとても素直になるみたいだから、黒髪になっている時に金髪になっていた時の話をしない方がいいよ。]
デュレイから送られてきた最後の手紙。まあもう捨ててしまったけど・・・・完全に遊ばれていたな。まぎらわしい事を言って
勘違いさせやがって。
それにまだ幻術が使えたのか。今度会ったら完全に奪ってやる。
〔そうなる日が楽しみだな。〕
「ガルディール!」
最近声を聞いていなかったからすっかり忘れていた。最後に声を聞いたのはいつだっけな・・・・
〔・・・・俺がいると邪魔そうだったからおとなしくしていたんだ〕
「邪魔そうって・・・そんなこと無いと思うけど。」
〔ずっとあの娘と二人きりの空間に入っていたような気がするが?〕
「・・・・・」
否定できない。
いや、あれだ・・・・いつものテレサと違うというか、なんというか・・・小動物みたいな感じで放っておけなかったというか・・・・
「ーーーゴメンねイッセー、遅くなっちゃった。」
「い、いや大丈夫。」
とりあえず、テレサと一緒に皆に会えるから良かったかな。
「それじゃあ上がろっか。」
「そうだね・・・・あ!でもその前に。」
テレサが数段階段を上った所で、俺の方に振り向いた。
あれ?黒だった髪が金色になってる。
「私の事気遣ってくれてありがとう、それから・・・・大好きっ!」
そう言うとテレサは階段をかけ上がっていってしまった。
〔また俺はおとなしくしていた方がいいのか?〕
「・・・・・ああ。」
〔・・・・・・〕
大好き・・・か。
「それは俺もだよ、テレサ。」
そして俺も階段を上っていくのだった。
デュレイは大量に神器や能力を所持しているので幻術系の一つが失われたとしても幻術を使えたりします。
テレサについては
悪魔の血で得たもの
進化の能力・・・・敵から受けた特殊な攻撃などを自身の身体を進化させることで無効化させる能力。
人の血で得たもの
神器・・・・神器を創る神器、とテレサは認識しているが実際は違うらしい。
神の血で得たもの
神の光・・・・天使の光、堕天使の光よりも強力な光。
本来悪魔の血と神の血が混ざることはないが、悪魔の血から受け継いだ進化の力により、混ざることができた。
身体の調子によって、どちらかの血が一時的に濃くなったりすることもあるが、悪魔の血が身体の半分流れているので普段は悪魔の状態。
神の血が濃い状態だと金髪になる。外見は髪意外ほとんど変わらないが性格がとても素直になるので、普段言わないような本音を言ったりする。