リアスの眷属
《駒王学園》
カッカッカッーー
チョークを持つ教師の手が止まる、どうやら問題を書き終わった様だ。
「ここの問題出来たやつ。」
そう教師が言うが、誰も手を上げ答える者はいない。
生徒にやる気が無いという訳ではなく、教師が書いた問題が難しい事が原因だろう。
実際この教師の書いた問題は大学入試などで出る応用問題であり、問題が書かれてから数十秒で答えられる様な問題ではない。
「え~とそうだな。」
誰も手を上げないので教師は指名することにした様だ。
クラスの生徒は指名されない様に目を伏せる。
そんな中、一人だけ目を伏せていない生徒がいた。
「一ノ瀬<いちのせ>、答えてみろ。」
教師に指名された様だ。
「14です。」
生徒がなんの迷いもなく答える。
「正解だ。」
どうやら問題は正解していた様で、クラスの生徒から歓声が上がる。
「さてもう授業が終わる時間だな、これで授業を終わりにする。」
それと同時に授業の終了を告げるチャイムが鳴った。
***
アイツ・・・問題を答える時、神器を使った反応があった。
アイツの神器は違う様だな。
俺はノートに書いてある一ノ瀬という字に斜線を入れる。
この前奪った能力、テレサの記憶を治すことのできる者を探すのには非常に便利だ。
予想だがテレサの記憶を治すことが出来るのは、神器の力だと思う。
この学校には、神器を持つ者が50人以上いる。俺、兄ちゃん、オリヴィエ、イングヴァルトで調べているけどなかなかそれらしき者を見つけられないでいる。
もしかしたら神器を持つ者じゃなかったりして・・・
俺はノートを見る。
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イッセーのノート
《テンセイシャ》
よく分からない謎の存在、種族の名前なのかもしれないし、組織の名前なのかもしれない。特徴としては皆何かしらの能力を持っている。
《テンセイトクテン》
テンセイシャと言う者が能力の事をそう言っていたりする。神器の事を言ったりもしている。
《新型の悪魔の駒》
俺達の悪魔の駒とは違う駒で数千年前から使われる様になったらしい。
悪魔として転生させる者が弱くても転生が可能。
《アルジェント》
テンセイシャの数名が言っていた言葉。
家にあるテレサのナイフにもアルジェントと刻まれていたので一応メモしておく。
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テレサの記憶を治すのに重要になってくるのはやっぱりテンセイシャなのかもしれないな・・・・
テンセイトクテンを持つ者が、治せるのかもしれない。
『イッセー、あの能力を使って神器を持ってるヤツが何処にいるのか探してくれ。』
兄ちゃんからの念話が来た。
神器を持ってるヤツの場所?
いったいどうして・・・・
まあいっか。
俺は能力を使う。
『兄ちゃん、今回は能力を使う規模がデカイから俺はしばらく動けないよ。』
『ああ、場所は分かったか?』
『うん・・・どうやらほとんど同じ場所に居るみたいだね。』
『一体何処だ。』
『オカルト研究部。』
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《オカルト研究部前》
僕はイッセーの言っていたオカルト研究部に来ていた。
クラスにいる神器持ちを監視していたのだが、放課後になると大半が同じ場所に向かって移動し始めたので、イッセーに他の神器持ちもそうではないかと調べてもらい、他の神器持ちもそうだったので来てみたのだ。
「こんにちは、最後尾はあっちにあるよ。」
金髪の男がそう言って奥を指差す。
指を差した先には、長い人の列が出来ていた。しかも大半が金髪やら銀髪だ。
「あれは?」
僕は男に聞く。
「あれ、もしかして関係者じゃなかった?」
「いや・・・・僕もそうだ、列が長いんで別のものかと思ってな。」
「確かに、部長もこんなに来るとは思って無かったって言ってたしね。」
男は苦笑しながら言う。
「あっ、そういえば僕の名前を言って無かったね。木場祐斗<きばゆうと>だよ。」
「僕は火野義明<ひのよしあき>だ。」
まあ偽名なんだがな。
前に師匠から駒王学園に行くときは、ヴァーリではなく偽名を使えと言われてな。
理由はよく分からん。
木場からは聞けそうにないな、列に並んでいるヤツから聞くとするか。
俺は列に向かうのだった。
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《オカルト研究部》
「部長、眷属候補のリストです。」
私の《騎手》の祐斗が紙の束を私の机の上に置く。
「ありがとう祐斗 。」
一体どうしてこんなにも私の下僕になりたいなんて人がいるのかしら・・・
私はため息を吐く。
「あらあら部長、お疲れですか?」
そう言いながら部室に入ってきたのは、私の《女王》の朱乃<あけの>だ。
「ええ、まさかこんなにも人が来るなんて思ってもいなかったわ。」
誰も下僕になりたいと言う人がいないことよりは、いいのかもしれない。
でもこの数は異常だ。
「・・・部長、さっき言っていたはぐれ悪魔の討伐はどうしますか?」
・・・・私はかなり疲れているのかもしれない。
小猫はまだ外にいるのかと思っていた。
「ごめんなさい、私は下僕の面接で疲れが溜まっているから、動けそうな人が行ってきてくれないかしら。」
幸い、今回のはぐれ悪魔は下級の中でも弱い者だったと思う。
「・・・分かりました、《彼》に行ってきてもらいます。」
《彼》か・・・・
確かに下級なら問題は無いだろう。
《彼》は私の下僕の中でもかなりの力を持っている方だと思う。
でも精神が弱い。
相手に自分の力が及ばなかった時に諦めてしまうのが《彼》の悪い癖だ。
もっと精神が強くなってくれれば私達の中でも心強い存在になるだろう。
神滅具があるからといって、必ず負けないという訳ではない事をしっかりと認識してほしい。
神滅具持ちだけが必ず強いという訳ではない事を《彼》に分かってもらい、成長してもらう為にも、今回はより強い下僕を見つけなくてはね。
私は下僕候補のリストが纏めてある紙を読み始めるのだった。
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《駒王学園付近》
あの後、僕は神器持ちがどうしてオカルト研究部に集まっていたのかを知った。
どうやらグレモリーの眷属になるため集まっていた様だ。
そんなに悪魔の眷属になりたいものなのか?
悪魔になったとしても、《今の人間》は見下されているから、いい事は無いと思う。
見下していなくても大半の悪魔の《王》は眷属のことを下僕などと言っている事から人間は弱いとでも思っているのだろう。
こう言う僕も悪魔の眷属ではあるが、皆家族みたいなものだ。
それにーーー
「オレノヨメハドコダアアアアアア!」
僕の前に何者かが現れる、この感じからして、悪魔のようだ。
何か様子もおかしいな、力が暴走でもしているのか?
こいつの様子はまるで、イッセーの神器の能力でも使われたかのような感じだ。
今思えばイッセーの神器の能力は、とんでもないものだと思う。
あの神器の能力は神器で相手を攻撃すると、攻撃された相手の能力が強化される。それも攻撃した数だけ能力が強化されていく。
相手が強化され過ぎた能力を使いこなせなくなるとイッセーの能力として使えるようになる。
より正確には奪うか・・・
奪うまで相手が強くなるというデメリットがあるが、それを差し引いても強力な能力だ。
まあこんな話は置いておいて、
目の前のやつは自分の力を使いこなせなくなってる様だな。
はぐれ悪魔にでもなって暴走しているのか?
仕方ない・・・・
僕の手に剣が握られる。
これは僕の神器。
この神器の能力は《封印》だ、しかし使い方次第で《破壊》が可能となる。
今からこいつの中にある悪魔の駒を《破壊》する!
「グオオオオオ!」
目の前の悪魔が雄叫びを上げる。
雄叫びと言うよりも悲鳴に近いな・・・
「来いっ!」
悪魔が僕に向かって走り出す。
「ッ!?」
悪魔の動きが止まる。
僕が聖なる力で光を創り、悪魔の目に当てたからだ。
悪魔の動きが止まった隙に、僕は悪魔の身体を斬る。
「グハアッ!?」
「大丈夫だ、僕が斬ったのはお前じゃない、お前の悪魔の駒だ。」
その証拠に、悪魔の身体には傷一つ無かった。
どんなものにも限界がある。
僕がやったのは封印だ。
だが、ただの封印ではない。
《強すぎる》封印だ。
悪魔の駒一個と変異の駒四個だとどう考えても釣り合わない・・・
僕の能力のことはいいか、こいつからどうしてこうなったか事情を聞くとしよう。
「おいお前ーーー」
ドゴオオオン
僕が後ろを振り向いた瞬間。
後ろにいたはずの元悪魔が倒れていた。
それも血だらけで・・・
「まったく、どうして原作の始まる直前になると、こんなにもはぐれ悪魔が出てくるんだか。」
やったのはコイツか・・・
「ホントに邪魔な奴等だよな。」
元悪魔を殺した男は、もう動かなくなった死体を踏みながら言った。
「・・・そいつはもう悪魔ではないだろ。」
僕は男に言うが・・・
「はぐれ悪魔は殺せって言われてんだよ。」
「どうしてはぐれになったかぐらい聞いてやってもいいんじゃないか?」
「ハッ、興味ないね。」
コイツ・・・
「お前もしかしてこのはぐれ悪魔の仲間か、だったら殺すしかないな。」
『Boost<ブースト>』
男が僕に魔力の球を投げてくる。
僕は剣でその球を斬る。
「やるな。」
男は関心したように呟く。
「お前には特別に俺の名前を教えてやるよ。」
男は高らかに自分の名前を名乗った。
「兵藤剣<ひょうどうつるぎ>だ。」
ヴァーリの能力の詳細はまた今度に。