《駒王学園付近》
『兄ちゃん、そいつと戦わないでくれ!』
今俺は、兄ちゃんとグレモリー眷属の戦いを止める為、大急ぎで移動していた。
『無理だな、コイツは攻撃を止めてくれそうにない。』
兄ちゃんは戦いを止める気配がない。
『そいつはグレモリー眷属だから下手なことすると後々厄介になるぞ?』
『イングヴァルトもそう言ってるんだから何とかして逃げてよ!』
『僕もそうしたいんだか・・・コイツは気に入らない。』
駄目だ、俺達の話を聞いていない・・・
『イッセー、ヴァーリの居る所まで後どれぐらいかかりそうだ?』
『後三分ぐらい。』
飛んで移動するならもう着いているんだけど、目立たないようにしているから今は飛べない。
『後三分か・・・それなら私も追いつけそうだ。』
兄ちゃんは、グレモリー眷属に何をするつもりなんだ?
兄ちゃんが言っていた、気に入らないという言葉で思い至るのは・・・
神器の破壊か悪魔の駒の破壊、もしくはその両方か!?
でも、いくら兄ちゃんといえど神滅具を破壊できるのだろうか?
そんなことを考えてる時間はないか。
俺は走る速度を上げるのだった。
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《テレサ達の家》
季節は春、寒かった冬から段々と温かくなっていく季節。
まだ4月の上旬なので冬の寒さが残っており、この家ではストーブやこたつなどが出ている。
ちなみに布団もまだ毛布を使っている。
イッセーは今、布団にくるまって寝ていた。
ピピピピッ
イッセーの部屋の中で音が鳴り響く。
ガチャッという音と共にその音が消える。
どうやら目覚まし時計だったようだ。
「目覚まし鳴るようにセットしてあったか・・・・」
イッセーは眠たそうに呟く。
「今日学校休みじゃん・・・・」
今日は学校が休みの日なので、まだ布団から出たくないのか、イッセーはまた布団にくるまろうとする。
しかし、布団にくるまろうとしたイッセーの動きが止まる。
「・・・・」
布団をよく見れば、小さな膨らみが有るようにも見える。
イッセーは無言で布団を剥いだ。
布団の中には《小さな》テレサがいたのだった。
「え?」
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昔テレサが大怪我をして記憶を破壊された時、テレサは見知らぬ女に保護されていた。
私はあまりにもショックが大きくて、女の話など聞くことが出来なかった。
後からオリヴィエとイングヴァルトから説明されたが、今のテレサは破壊された記憶の欠片を自身の記憶としていて、その記憶は幼い頃の記憶だったので、もしもの事が起こらないように、その記憶に合わせて身体を幼い頃と同じ姿にしているそうだ。
最初は禁手の反動でなるテレサとは違ったテレサに戸惑っていたが、時間が経つにつれ段々と馴れていった。
長い間一緒に生活していて分かったのだが、幼い頃のテレサはとても怖がりで寂しがり屋だったということだ。
私の知っていたテレサは、怖がりだという事を思わせないような感じだったのにな。
いや、昔イッセーとヴァーリを冥界で拾った時、自分の周囲の木々をなぎ倒して森の中に光を入れていたような気がする。
あれはまさか薄暗い森の中が怖かったからだったりして・・・
まあそんなことは置いといて。
今私が何をしているのかというと。
「テレサー、どこに居るんだ?」
昨日一緒に寝ていたはずのテレサを探していた。
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俺はスヤスヤと寝息を立てて眠るテレサを見ながら固まっていた。
一体どうしてテレサが俺の部屋に居るんだ?
今の俺はそんなことしか考えていない。
確かテレサはいつもリインやオリヴィエとかと一緒に寝ていたはずだ。
テレサが小さくなってからは俺と一緒に寝たことは一度もない。
ということは間違えて俺の部屋に来てしまったのだろうか?
とりあえずリインでも呼んでどうにかしてもらおう。
俺はテレサを起こさないようにそっと布団から出ようとするが・・・
ガシッ
テレサに腕を捕まれてしまった。
離そうとするが、強く捕まれているので離れそうにもない。
仕方ない、諦めてテレサが起きるまで待つとするか。俺も昨日の事で疲れているからちょうどいい。
スヤスヤ
テレサはグッスリと眠っている。これはまだ起きるまで時間が掛かりそうかな。
それにしても、テレサの寝顔はとても気持ち良さそうだな。
俺はなんとなくテレサの頬を指で突いてみた。
柔らかい。
テレサが女の子だから柔らかいのか?
それとも幼いから柔らかいのだろうか?
俺は気がつけば、そんなことを考えながらテレサの頬を一回、二回と指で突いていた。
「う~ん、あれりいんは?」
あ、テレサが起きてしまった。
テレサの頬で遊び過ぎてしまったようだ。
「テレサは俺が起きた頃からこの部屋にいたよ。」
「あれれ?おかしいなぁ。」
テレサは可愛らしく首をかしげる。
どうやらテレサは自分から俺の部屋に来た訳ではないようだ。
考えられるのは、テレサが昨日寝惚けて俺の部屋に来ちゃったとかかな?
「ま、いっか。」
テレサは別に気にしてないようだ。
「そうだっ、きのうりいんにじぶんで、きがえるっていったんだった。」
テレサはそう言うと、俺の前で服を脱ぎはじめた。
「テ、テレサ何やってんの!?」
俺は慌ててテレサを止めようとするが、
「いっせー、じゃましないで!てれさは、ひとりでおきがえするんだから!」
テレサはそう言うと、どんどん服を脱いでいく。
俺は脱ぐのを止めさせようとするが、テレサにまたじゃましないで、と言われどうしようか悩んでいる間に、テレサは脱ぐのを終えていた。
そう《脱ぐのを》
「テレサ、着替えも無しに服を脱いでどうするというんだ?」
俺の部屋にリインが入ってきた。
「全裸だと風邪を・・・・」
リインの言葉が止まる。
俺を見てから・・・
いや、より正確には両手にテレサの服と下着を持つ俺を見てからだ。
「なあイッセー」
「はい、何でしょうか。」
リインから放たれるあまりの威圧感に、俺は思わず敬語になる。
「テレサを全裸にしたのはお前か?」
こういう時は何て言ったらいいのだろうか?
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《公園》
「あーしあちゃん!」
「テレサちゃん!」
イッセーに四時間ほど尋問をした後、私とテレサは公園に遊びに来ていた。
どうやら公園にはテレサが最近仲良くなった、教会のシスターがいたようで、今二人は遊んでいる。
二人共楽しそうだな。
「リインフォースさんもどうですか?」
「いや、私は遠慮しておこう。」
このシスターのことはけっこう気に入っている。
何がいいのかと言われて、すぐに答えが出る訳でもないがな。
私は公園の時計を見る。
もうお昼か・・・・よしっ。
「テレサ、そろそろお昼にしようと思うんだが。」
「うんっ、わかった!」
「アーシアもどうだ?」
彼女もお腹が空いた頃だろう。
「でも、色々ご迷惑がかかりますし・・・」
「遠慮することはない。」
私はそう言うが、彼女はまだ戸惑っているようだ。
「てれさたちと、おひるたべるのいやなの?」
テレサが悲しそうな顔をしながらアーシアに言う。
「そ、そんなことは無いですっ!」
アーシアは慌ててテレサの所に行き頭を撫でる。
「テレサちゃん達と食べたいに決まっています。」
「えへへ~。」
テレサはさっきまでの表情を変えて、嬉しそうな顔をしている。
そうかっ、私がアーシアを気に入っているのは、私と同じようにアーシアもテレサを大切に思っているからだ。
「あーしあ、ぎゅ~ってして!」
「はいっ。」
アーシアはテレサを抱きしめている。
「もっと!」
何だこの複雑な気持ちは・・・
「はい・・・ってリインフォースさん、本当に私もご一緒して宜しいんでしょうか?」
「ああっ、そうだな・・・」
私は無愛想に答える。
「リインフォースさん、私何かいけない事でもしてしまいましたかっ!?」
「・・・別に。」
「いやっ、でも・・・」
なんだかんだありながらもアーシアは私達の家でお昼を食べていくことになった。
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《???》
「ようやく、ようやくじゃ。」
黒い衣をきた老人が呟く。
「儂の邪魔をした小娘に復讐ができる。」
老人の前には人らしきモノが転がっていた。
「あの小娘の記憶を治せるのはもういない。」
老人は笑みを浮かべている。
「自分の記憶すら思い出せぬまま、死んでいくがいい。」
そう言うと、老人は何処かへ向かって歩き始めるのだった。
「儂の邪魔をした事を後悔させてやる!」
アーシアは原作よりも一年早く教会に来ています。
今回は急ぎ足でしたね。
このまま続きの神の話をやるか、何か一本話を挟むかどっちがいいですかねぇ。