久多良木夫妻の帝国漫遊記   作:椿リンカ

5 / 22
久多良木陽子さんは一時的発狂はしてそう(小並感)
あと陽子さんはイェーガーズのキッチンからキッチン用具を貸してもらってます。何を、と聞かれても「多分予想できるもの」としか答えようのないものです。


久多良木夫妻は人助けをする

ワイルドハントのシュラ、エンシン、そしてチャンプが墓参りをしていたであろう母子に詰め寄っていたようだ。

 

「・・・っ!」

「あれは・・・!」

「おいクロメ急ぐぞ!」

「わかってる」

 

それはどうやらウェイブとクロメの知り合いだったようだ。

・・・久多良木夫妻は顔を見合わせる。会ったことがないとはいえ、彼らのことは知っていた。

 

かつてイェーガーズに所属していた男の妻と娘

元焼却部隊の帝具使いであったその男・・・ボルスは、ナイトレイドとの戦闘において殉職した。

妻と娘は彼の墓参りに毎日訪れていた結果・・・そう、このままなら彼女たちはワイルドハントによって殺されてしまうのである。

 

久多良木夫妻も彼女たちの危機にウェイブたちと共に向かった。

 

 

 

「ん?なんだ・・・あっちからイェーガーズの奴と・・・・・・っひぃっ!」

「あの親父と・・・っっひ・・・!」

 

エンシンとシュラはイェーガーズのウェイブとクロメを確認した後、久多良木大地そして・・・久多良木陽子を視界に入れて一歩引いた。

なお、久多良木陽子は二人の姿をみると口角をあげてとてもにこやかにほほ笑んだ。

 

「あん?お前らどうしたよ」

 

怯えた様子の二人に気が付いたチャンプがウェイブたちの姿を確認する。

特に子供がいないことに気が付いてため息を吐いたが、その中でも一人の女に視線が動く

 

彼女がなぜか、胸元からおろし金を出したのがチャンプは気になった

 

おろし金を出した彼女は更に笑みを浮かべる。それと同時にシュラとエンシンが一気にチャンプのいる場所まで移動した。

 

「お、おいどうした」

「無理だ無理っ、あいつ笑ってやがるぞオイ!」

「おっさんならともかく、あの女は無理だ!」

 

「はぁ?おろしがね持ってるババアがなんでそんなに・・・」

「お前も気を付けろ!おっさんもそうだがあっちの人妻は悪魔だぞ!笑顔で人の頭ぶち割ろうとしてる女だぞ!」

「次にあの女の前で負けたら今度こそすり下ろされるぞ!!」

 

「すり下ろされる・・・?」

「そうだよ!下ろされるんだぞおい!油断させてぐしゃっ、だぞ!」

「いいからあのババアだけは無視しろ!いいな?やめとけよ!すり下ろされたらたまったもんじゃねぇからな!」

 

「いやだから、何をだよ・・・」

「「察せよ!!」」

 

そうこうしてる間に、ウェイブたちがワイルドハントたちがいる場所までついたらしい。

墓参りをしていた母子はワイルドハントの様子を見て、急いで横をすり抜けてウェイブたちのところへと駆け寄った。

 

「あ、あの、私たち・・・」

「お二人とも大丈夫?ほら、私と一緒に行きましょう。ね?」

 

陽子は彼女たちに優しく声を掛けて、ワイルドハントのほうへと視線を向ける。

睨みつけるような視線ではない。ただ、にっこりと笑って「あんまりヤンチャしちゃあだめじゃない」と声を掛けて、彼女たちを避難させる。

 

もちろん、チャンプは少女のほうを追いかけようとするが、シュラとエンシンが必死に止める。

 

「おいなんだよ!」

「いいからあのババアがいる時はやめとけ!あいつ笑ったままとんでもねぇことやるぞ!」

「油断してると何されるかわかんねぇからな!」

 

そんな彼らを警戒しつつ、クロメはウェイブに声を掛けた。

もちろん、すぐにでも骸人形を出せるようには刀に手をかけている。

 

「・・・ウェイブ、どうするの?」

「さぁな。とにかく逃がすことはできたが・・・ランも言ってたしな・・・」

「・・・」

 

シュラたちはどうやら陽子がいなくなったのを見計らって態勢を立て直したらしい。

 

「おうおう、イェーガーズの腰抜けにあの時のおっさんじゃねぇか」

「それに・・・おっ、かわいい子もいるじゃねぇか」

「チッ、なんだよさっきの天使のほうが・・・」

 

「「絶対に追いかけるな!!」」

 

予想以上にシュラとエンシンは陽子が苦手になったらしい。

笑顔で人の顔面を地面にぶつけたり、おろし金を持参する人妻は確かに近寄りがたいだろう。彼らでなくとも正直ご遠慮したいところではある。

 

気を取り直して、チャンプとエンシンも帝具に手をかけつつウェイブとクロメ、そして大地へと視線を向ける。

 

「あの時のおっさんか・・・」

「また民間の人間に手を出そうとしていたのか。警察組織の人間とは思えないが、クズなら仕方ないな」

 

シュラに対しての言葉にウェイブは大地のほうへと視線を向ける。

 

「・・・大地さん、そいつは」

「わかっている。だが、正規の取り調べもしないような、権力に笠をきている相手を敬うことはできないだろう?」

「っ、それは・・・」

「大臣の息子だろうがなんだろうが・・・それにふさわしい行動をしないような相手に敬意を持つことはないし、看過するのは許しがたい」

 

彼の言葉にシュラも癇に障ったらしい。

 

「あぁん?帝都の奴らなんざ玩具みてぇなもんだろ?てめぇらみたいな雑魚に何ができるんだよ」

「・・・玩具、か」

「あぁ、玩具だ玩具。帝都にいるやつらはみーんな俺の玩具だぜ?」

 

その言葉にウェイブが帝具を構えた。

 

「・・・許せねぇ・・・!イェーガーズの名にかけても、お前らを狩ってやる!!」

 

 




次回は戦闘(予定)、でもたぶんすぐに終わるかもしれない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。