雪のように白く、美しく ~like snow~ 作:海童(ワダツミ)
刀魔です!あのあとが雑に的確に記されてます。
(俗にいう白束さん警報発令です。)
「なんで、………何で殺してくれないの!?」
俺は、思いっきりいい放った。
「ふざけるな! まだあんただって若い、それなのに、あいつらのことを無視して自分だけ死に逃げようとするな! 死ぬことを軽く見るんじゃねえ!」
「………、――――、」
「それに、俺はお前を殺したい訳じゃない。少なくとも、今までの篠ノ之束はついさっき死んだ。お前は、生きて、生き続けて償え。それが俺からの宣告だ。」
「――――でも、私はもう、誰とも関わることなんて……」
はぁ………どうしてここまで女ってのはめんどくさいんだか……
「だったらまず、俺から信じてみろよ。」
「……………え?」
「だって、俺とはずいぶん本音で話すことができたじゃねぇか。それなら俺で慣れていって、少しずつでいいからまともに生きていきゃいいじゃん。さっきのお前の言葉を聞いて、完全に悪いやつじゃないしな、あんた。」
さて、そろそろ動かないと、変に取り囲まれたら嫌だしな………
「んじゃあ、行ってくるわ。あんたも早いうちに動かないと、日本のメディアって怖いぞ?」
「行くって、何処に?」
「サツのところ。自首だよ、自首。」
「何で君がそんなこと!」
「けじめだよ。どんな形とはいえ、何ヵ国も壊滅状態にしてしまったし、脱獄したし。じゃあな、うまく生きろよ。」
俺は、ただまっすぐに目的の場所まで翔んだ。
――――――どうして、こうなった? 今の俺の状態を簡単に表すと、病人。腕には三本点滴が刺さっているし、両足は包帯でぐるぐる巻きにされている。
どうやら上の方の計らいか、今回のことは流してくれて、むしろ白騎士事件の被害者として丁重に扱われ、――――簡単なバイタルチェックを受けた。今にして思えば、ここでチェックを受けず逃げればよかったのだ。
全身の骨に大小合わせて6個のヒビ、内蔵は一部ボロボロ。筋肉もひどい疲労がたまっていることが判明してしまい、極秘で大きめの病院のお世話になることが確定した。
はぁ………なんで、こんなことに…………何にもすることないし。
「シルヴィエさーん、お客さんですよ?」
「? ――――はい。」
どういうことだ? 俺を訪ねてくるようなやつなんて一夏か、デュノア社で見かけたあいつぐらいしか……
姿が見える。しかし、なおのこと誰だ? 俺の知り合いには茶髪のサイドテールで、おしとやかな女性なんていない……
「元気してる? とーくん、私だよ。」
あぁ、あいつか。とーくんってなんだよ。
「ずいぶんと姿変わったな? 篠ノ之 束。茶化しにきたのか?」
「うん。」
はっきり言いやがった。
「だって、自首するとか、けじめつけるとかwカッコつけておきながらw入院って………」
「怪我人にかける言葉じゃないって、わかるか?」
「――――で? ほんとに何しに来たんだよ。現状報告なら要らねぇよ、ニュースなら腐るほど見た。」
「お見舞い、だよ。」
よく見れば、手にはリンゴの入ったビニール袋が握られている。
「どんな風の吹き回しだ?」
「お礼、だよ。」
そういって束は近くのパイプ椅子に座る。
「初めてだったんだ。あんなに私に強く当たってくれたの。それがなんか嬉しくって。」
「あんた、ずいぶんと変人だな。」
「よく言われる。……はい、剥いといたよ。食べるでしょ。」
……この状況を見て、誰がこの二人、最近まで戦ってました――――なんて信じるだろう。
「――――それで、結局どうなったんだ? 特にIS学園の教員なんて、行き先とかどうなったんだ?」
「なんでも、学園長がこれまでの実績と照らし合わせて、それで学園に残すかそれとも――――って感じになったんだって。はい、これがそのリストね。」
どうやって入手してるかはこの際目をつむるか。
「どうも。ふーん、半々って感じか………ん、たしかこの織斑 千冬って初代ブリュンヒルデじゃなかったか? なんでリストラくらってんだ?」
「……、うん。ちーちゃん、千冬はね、それまでの指揮があまりにもひどくて、さすがに残しておくのは厳しいって判断。今は次の就職先を探してるって。」
「ふーん、なにか声とかかけてやんないの? あだ名で呼んでるあたり、親しいんじゃ?」
「親しいから、だよ。今は話さない方がいいと思う。」
「随分と変わったな、あんた。」
「私からしてみれば、君もだよ。」
俺達の間にはもう、壁や溝はない。あるのは、確かな信頼だけだった。
ほんと、キャラ崩壊です。たぶん、束さんにはなんか変なのが乗り移ったんですね。(そうでもしないと怖い)
なお、作者は別にサイドテールが好きなわけではありません。(声優つながり)