雪のように白く、美しく ~like snow~   作:海童(ワダツミ)

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こんばんは! 海童です!

いや、この時期にこの話って、すごく書きづらいんで許してください。


#57

「よーし、みんな、来たぞー」

 

「あっ、巻紙君! それにシルヴィエ君も!」

 

結局半無理矢理に刀魔と束は連れてこられた。すでに会場……食堂は大勢の女子(ほぼ全員)で埋め尽くされていた。

 

「よっしゃぁ! シルヴィエ君と巻紙君確保ぉ!」

 

突然両者の腕を3年の女子が捕らえる。刀魔は慌てて払おうとするがさらにもう一人がつかんできたため簡単に逃げれない。それは一夏の方も同様である。

 

「卒業の思い出に、今日はオールで楽しむから覚悟しなさい!」

 

「まて、俺は――――」

 

「はいはーい、諦めてこっち来る!」

 

「まさか一夏てめぇ少しでも自分の身に降りかかる量減らそうと俺を呼んだか!? 覚悟しやがれ……ちょっ、ま、マジで放してください……恥ずかしいです、ってか当たっ」

 

「刀魔、………これは、俺からの優しさだ。少しでもなれてもらうたぁぁぁぁぁあ」

 

一夏は、最後まで言葉をしゃべることなく連れていかれた。

 

「シルヴィエ君が女子にたじたじしている………いい!」

 

「濡れるっ!」

 

「ごちそうさまですっ!」

 

「お前ら人間じゃねぇ――――――――」

 

まもなくして刀魔もパーティーの渦の中心に連れ去られた。断末魔が聞こえたのは気のせいであろう。

 

 

 

一方、そんなテンションについていけない束はその場に立ち尽くしていた。

 

「………はっ! というか私下手したらここにいちゃまずいんじゃ……」

 

慌てて束もこの場所から逃げ去ろうとするが、声をかけられてしまう。

 

「……姉、さん?」

 

「…………箒、ちゃん………」

 

束の実の妹である、箒だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「………こうやってはなすの、何年ぶりだろうね。」

 

「………夏には来てたじゃありませんか……」

 

二人は食堂から出ることはなかったが、少し離れた、あまり雑音の聞こえないところで話し合っている。

 

「………その、箒ちゃん。やっぱり、あの日のこと、根に持ってる………?」

 

「…………どうして、どうして家を出ていったんですか?」

 

「そっか………箒ちゃんは知らないっけ、あのごみ同然の父親が私に何をしたか。」

 

「出ていったも何も、あれは姉さんが剣道を急にやめて宇宙なんかに興味をもって勝手に出ていったから!」

 

「もしかして箒ちゃん、あいつがしたことがただ殴っただけだと思ってるの?」

 

「な、何を言って――――――――――――」

 

それから束はすべてを話した。自分がどういう目に遭ったのかを。もちろん彼女自身もこれを話して許してもらえるとは思っていなかった。

 

「嘘だ、そんなの………そんな、私はじゃあ、ずっとあの人に嘘をつかれて…………そんな、あぁ……」

 

その二人のところに、まるで話を聞いていて頃合いを待っていたかのように刀魔がやって来た。

 

「――――そのようすだと、全部話したようだな、束。さて、ここからはビジネスの話だ。」

 

「とーくん?」

 

「シルヴィエ、だったか?」

 

「なに、簡単な話だ。俺がそいつとちょっくらお話ししてきてもいいぜってだけだ。」

 

「姉さん、もしかしてこいつにも話して!?」

 

「うん、とーくんは信頼できるから。」

 

まさか束の口からそんな言葉が出るとは思ってなかったのか、箒は目を点にしている。

 

「ビジネスっつったってなに、報酬はお前らがわだかまりなく仲良く付き合っていくことだ。それで、依頼する? それともあいつを野放しにする?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………やっと解放された……あ、箒に束さん、刀魔見ました? あいつ急に姿消して……」

 

「とーくんだったら、今年最後のお仕事にいったよ。」

 

 

 

 

 




別に刀魔はポケ〇ンブリーダーになったわけではありません。(ネタわかるのかな……)

そして、あと少しで箒のセリフがオンドゥルになりそうで怖かった。


そして、刀魔があっさりと『お仕事』に行ったわけですが、刀魔は別に二人の笑顔が見たいわけではなく、別の理由で動いています。理由は次回。
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