雪のように白く、美しく ~like snow~   作:海童(ワダツミ)

63 / 68
こんばんは、海童です。よし、話すこともないのでGO!


#59

「はぁ、遅くなった………それにしても、あの程度の傷だともう血は止まってるな……」

 

柳韻との一騎討ちを終えた刀魔は柄にもなく急いで学園に帰った。食堂の扉を開く。すると、そこに広がっていたのは机に突っ伏したり床に倒れ混んだりしている女子たちだった。起きているのも数名いるが、ほとんどは倒れている。

 

「あっ、刀魔! ようやく帰ってきたのか。………どこに行ってたのかは聞かないけど、おかえり。――――そしてよくも俺をおいていったなこのやろう。」

 

「知らんな。………ところでこいつらは?」

 

「みんな疲れて寝たよ。そもそも年明けまで時間があったのにパーティーを始める辺り予想はついてたけど。前半かなり飛ばしてたし。」

 

一夏は、ため息をつきながらそんなことを話す。

 

「……それにしたってそろそろ起こした方がいいんじゃないか?」

 

「………それもそうだな。先輩方ー! そろそろ年明けですよ!? 起きてくださーい!」

 

一夏は丁寧にひとりひとり肩を揺すりながら起こしていく。あのペースだと、まぁギリギリ時間までに全員起こせるだろう、刀魔はそれを確認しながらも束のところに向かう。

 

「束、終わったぞ。」

 

「とーくん!? ……もしかして、」

 

刀魔は次の言葉を言い終わるまえに例の紙を渡す。

 

「それが、本物の篠ノ之 柳韻が入院している場所らしい。しかも、柳韻が入院したのは15年前ときたもんだ。」

 

「それって本当!?」

 

「あぁ。俺は偽者が光となって消えるのを見た。とにかく、妹でもつれて近いうちにそこにいってみな。」

 

「うん、ありがとうとーくん。」

 

すると、まるでタイミングを合わせたかのように除夜の鐘が聞こえ始めた。

 

ごぉ……ん、ごぉ………ん。

 

「――――もう、今年も終わるのか。今年は、色々ありすぎたな。」

 

「そうだね、でもなんとなくだけど、とーくんと出会うことができて良かったなって思うんだ。」

 

「はっ、そういう言葉は死ぬまえにでもいえ。それかお前が好きになった相手にでもいってやれ。」

 

「私はとーくんのこと大好きだよ?」

 

「あーはいはい、それはどうもー」

 

束は頬を膨らませる。

 

「むぅ………とーくんは大していっくんと変わらないね。」

 

「何機嫌悪くしてんだ。ほら、カウントダウン始まったぞ。」

 

女子たちが10からカウントダウンしていく。どうやら、一夏は時間までに全員起こすことができたらしい。

 

そして、ついにカウント1が言い終わる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――――――今年も色々よろしくね、とーくん。」

 

「――――面倒事はやめてくれよ、束。」

 

二人は握りこぶしを合わせる。

 

「あっ! 刀魔! 今年もよろしくな!」

 

刀魔の背後から肩を回す一夏。

 

「はぁ、さすがの俺でもわかるが、やっぱあんた空気読めねぇな。」

 

「えっ!? なんで俺年明け早々點されてるの!?」

 

「ま、いっくんだからね!」

 

束と一夏は思いっきり、刀魔は軽く笑みを浮かべる程度に笑う。

 

 

 

 

 

「(今の俺はこんなになってるなんて、想像もできなかったな…………ほんと、いろいろあったな……)」

 

 

 




次回からは個別ルートです。(しかし雪月のみという)
鈴とマドカは書きたいのでいつかは書きますけど、それ以上に続編が書きたい。ただそれだけ。



なんか束と刀魔が………あれ?どうしてこうなった?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。