拝啓、妹が出来ました   作:biwanosin

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アニサマ行ってきました!お金ないから一日目だけだけど、明日東京観光してから新幹線で帰ります。いやー、うん。ああやって全力で騒ぐのって楽しいですね。声優一切わからないからホントに曲に合わせて騒いだだけの五時間だった。なお、一番騒いだのはサトシ。

・・・これ、行った人でないとわからないネタだな、うん。
では、本編へ!


第十三話 呼称

「「「これでいいでしょうか!」」」

「やり過ぎだテメエら……」

 

風呂掃除が終わったというので見に行ってみれば、ものすっごくピカピカだった。浴槽だけでよかったのに壁とか床とかまで全部やってある。あの短時間でどうやったらやれるのさ、ここまで……むしろ気になる。

 

「なあ、これどうやったんだ?」

「企業秘密」

「黙秘権行使」

「ぶっちゃけ説明めんどくさい」

「……そうか。あ、もうメシできてるからお前たちが来たら食い始めるぞ」

 

聞いても無駄な気がしたので、聞かずにメシに行くことにした。うーん、やっぱ気になる。気になるんだけど……気になるなぁ……

よし、たち切れた。

 

「あ、兄さん。どうだったんですか?」

「後で見に行ってみればかなり驚くと思うぞ」

「そこまでですか。ちなみに、どちらの意味でしょう?」

「いい意味で」

 

と、そう言いながらもう既に準備されていたので席につく。焼き魚と炒めた野菜、そして味噌汁。自分で準備したので当然だが、知ってた通りのメニューが並んでいる。なんだかちょっとホッとする、日本っぽい夕食だ。

 

「おー、何が出てくるかとちょっと期待してたんだけど、普通に夕食だ」

「うん、夕食だね。ザ・夕食と言う感じだ」

「……ちょっとつまらない」

「おらそこのお遊び三人組。文句があるならメニューをきゅうり山盛りに変えるぞ。調味料なしで」

 

すぐに黙り、席についた。うん、まあ素直なのはいいことだと思うよ。それが遊び心であっても食欲であっても。相手からの印象がどうなってしまうのかはまあ、置いといて、だけども。

 

「さて、それでは……」

『いただきます』

 

さ、にぎやかな夕食を楽しむとしようか。

 

 

 

 ♢

 

 

 

「すいません、食後のアイスまでいただいてしまったのに、駅まで送っていただいちゃって……」

「いいよ、気にしなくて。あのアイスだって手抜きの手作りだからそんなにだし」

「大丈夫、十分美味しかった」

 

あの後、にぎやかな食事を終えてデザートに余っていたアイスを全部出して、解散となった。家がすぐ近くだしちょくちょく来ていて馴れている弘樹と永遠については何の心配もなく送り出したんだけど、さすがに年下の、それも女子をそこそこ遅い時間に一人で帰らせるのはどうなのだろうか、ということで駅まで送ることに。提案者は永遠です。アイツ絶対面白がってやがるな。

 

「こっちこそごめんね、どうせならと思って誘ったんだけど、まさか電車通学だとは知らなくて」

「いえ!私たちもヴィキちゃんと話せて楽しかったですし」

「むしろ晩御飯作らずに済んでラッキーだった」

「そう言ってもらえるとこっちとしてもうれしいな」

 

なお、君野さんは家族と暮らしており、浅間さんは仕事で両親が県外へ行ってしまったため一人暮らしなんだとか。年ごろの女の子の一人暮らしって言われると少し心配にもなるんだけど、初対面の、それも友人の兄なんて立場で口出しをすることでもないだろう。永遠だって一人暮らしだし。

というか、こっちの意図がすでに知られちゃってるな……永遠か弘樹だな、戦犯は。けどちょっと都合がいいのも確かだから今度パックのジュースでも奢ってやろう。

 

「こっちの考え読まれてたっぽいから言っちゃうけど、これからもヴィキのことよろしくね。まだ兄貴にもなってないのに兄貴面、ってのもあれだけどさ」

「あー……そう言えば、まだ再婚しているわけではないんでしたっけ」

「うん、流石に子供に気を使ったみたいで、今はお試し期間中。それなら監督役が家にいろよ、とは思うんだけど」

 

考えてみたら、何か問題があったらマズいのに親がいないってのもどうなんだろうか。今日とか帰ってこれそうにないって連絡あったし……ヴィキパパ、娘のこと心配じゃないんだろうか。

 

「……それ、再婚しないってことになったらお互い複雑じゃないの?同じ学校だし」

「ホント、それな……最悪の場合として、兄でもないのに『兄さん』と呼ばせている先輩、という称号を手に入れてしまいそうだ……」

「あ、あはは……」

 

これにはさすがに言葉がない様子の君野さん。うん、何とも言えないよね。

 

「なんて変態先輩なんだろう。変態さんと呼んでいい?」

「いいわけないだろう、というかまだその状況にいないし、俺から呼んでくれと言ったわけでもない」

「おっと、それは失敬」

「美鈴!!」

 

なんてことだ、会って一日なのにお互いにこんなやり取りが出来てしまうとは。驚きである。と、そんなことを考えているうちに既に駅前に。

 

「まあなんにせよ、そんな感じで今後もよろしくね、君野さん、浅間さん」

「あ、はい。ヴィキ面白い子ですし、こちらこそお願いしたいです」

「私的にも面白いネタに満ちてそうなのは大歓迎。非現実的で見ていてとても楽しい」

 

ただ、と。何かが不満なのか指を立てて浅間さんが距離を詰めてくる。いつも若干ジト目気味というか、半開きな目で真っすぐ見られて少しドキッとした。

 

「な、なんでしょうか」

「私は貴方のことを、幹也と呼ぶ。葵は幹也先輩と呼ぶ」

「まあ、そうだな」

「なのにこっちは苗字呼び、と言うのは距離を感じる」

 

あー……なるほど。別にそんなつもりはなかったし、ただ苗字だと被るかもしれないからそうしてもらったんだけど、そう感じられてしまったのなら申し訳ない限りだ。

 

「ではお聞きします。何と呼べば?」

「普通に名前で。葵もそれでいいよね?」

「あ、うん。私は特には。苗字呼びでもそんなに気にならなかったんだけど……」

 

あ、やっぱり浅間さんの方の感性が特殊だったのね。何というか本当に、対照的な二人である。これは確かに見ていると面白そうだ。

さて、と。まあ浅間さん本人からのリクエストだし、片方だけ名前ってのもあれだから。

 

「じゃあ、美鈴さんに葵さん?」

「……や、仮にも後輩を名前呼びするのにさん付けって」

 

ダメなんだろうか、さん付け。別にいいと思うんだけどな……

 

「となると、美鈴に葵?」

「早速呼び捨てとは美鈴ビックリ。あと葵がたぶんドキドキして死んじゃうから却下で」

「別にそんな反応してないよ!?」

「え、だってほら、男性耐性ないじゃん」

「話せないほどでもないよ!?」

 

なんだろう、ちょっと誘導されているような気がしてきた。そして残っている選択肢は、少しばかり恥ずかしいものなんだけど。個人的に。しかし、このまま何も選ばないわけにもいきそうにないし……逃げ道が、思いつかない……

 

「…………美鈴ちゃんに葵ちゃん、ってのを言わせようとしてる?」

「定番かなー、って」

「スイマセン、幹也先輩……」

 

ドヤ顔と頭を下げての謝罪が並んだ。うん、確かにこの二人は相性いいだろうね。色んな意味で。はぁ……

 

「もういいよ、それで。あ、もちろん葵ちゃんがよければだし、嫌なら変えるけど」

「いえ、私は気にしないので好きに呼んでください」

「あー……じゃあ、葵ちゃんで」

 

何か変えようかと思ったけど、特に思いつかなかったのでこのままいくことに。あー、やっぱり口に出してみるとむずがゆいな……馴れることを祈ろう。

 

「では、またの機会に」

「ごちそうさまでした、幹也先輩」

「ああ、またな、美鈴ちゃんに葵ちゃん」

 

二人が駅に入っていったのを見送って、スマホを取り出す。そこそこ近くに駅があるから、そこまでかかりはしないだろう。さ、帰るとしますか。

 




友人三名に提案されたこと:後輩二人もヒロインに加えない?
自分の解答:そう言うなら加えるかもしれないけど、ヴィキで十万字書けたらね?あと永遠のこともみてあげて。



永遠のヒロイン力が友人から感じられない・・・あ、一切なかったや
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