アナザーストーリー〜トラウマの原因をぶち壊したら、その世界はどうなるか。 作:袖野 霧亜
体育館裏でのドナドナ事件を解決した翌日、教室のど真ん中でクラスメイトに囲まれつつ三木と話す場を設けさせられ、ではなく設けてもらい、誤った解を正しい解に変換させ無事全てのゴタゴタを解決させることが出来た。皆もそんな現状になった為ものすごくゆるーくなってしまった。それが他のクラスにも伝わってしまったのかいつの間にか学校全体がゆるーい空気が蔓延していった。
別に悪い事ではない。寧ろ張り詰めた空気が蔓延するよりかはずっと良いはずだ。事実、皆楽しそうだしな。
だがしかし、俺達はまたしても危機に直面していた。
『どうしたんです? 今回の小テスト』
『『『…………』』』
英語の女の先生が俺達を見下ろす。いや違う。俺達が小さくなってるから見下ろされている様に感じているだけだ。決して先生は悪くない。寧ろ俺達にしか非がある、と言いたいがただ、ただほんの少し言い訳をするというならそう、異様な存在感を放つ『ヤツ』を気にしない程俺達は祭りの後の寂しさすら吹き飛ばす勢いでエンジョイしてしまった俺達がいけないのだ。言い訳じゃないじゃん自分達が悪い事を肯定してるじゃん。認めちゃってるじゃん、俺達が悪い事。
『最高得点が50点満点で27点……。いつもなら満点を叩き出してくれる子も沢山いるのに……。流行ってますか? 集団ボイコットとか……』
『『『…………』』』
き、気まずい……。この先生どうしたらこんなに穢れを知らずに生きて来たの? とこの学校の8つの不思議の内の1つに数えられるくらいこの先生は有名なのだ。え? 知るかそんなキャラ? じゃあ今覚えてくれ俺も覚えるから。って俺はもう既に知ってるんだった。八幡うっかり。
『先生は知っていますよ。最近皆さんだけでなく学校全体がもう緩みまくってるって職員室でも話題として取り上げられてます。ですが皆さん? 忘れてはいけないもの、ありますよね?』
一呼吸おく。
『中間テスト、忘れてませんよね?』
『『『うわああああああ!?』』』
「んで姉さん? 俺に何の用?」
「いつものお勉強会開いてプリーズ」
「まぁそんな事だよね知ってた」
放課後、
「お前が比企谷八幡?」
「ん、まぁそうだが」
「姉さんが苦労かけまくってるみたいでゴメン。何かやらかしたら俺に言って。なんとかするから」
「おう、その時は任せるわ」
何だよこいつ超がつくほどまともな人じゃねーか。三木の弟だって聞いたからまたおかしな、じゃなくて変なのが出てくるんじゃないかとヒヤヒヤしたぜ。
「場所は?」
「図書室」
「わかった」
会話短すぎない? それだけで伝わるものなの? 俺と小町の間でそんな事出来ないんだけど。この兄妹には俺と小町の間には無いものを持っているのかもしれない。いいなぁ! 羨ましいなぁ! 俺も小町とそれくらいの仲になりたいなぁ! あ、やっぱり嫌です。小町とたくさんお話したいです。
場所は変わって構内にある図書室。テストが近いからか人が疎らだがいる。しかしなんとか人数分の椅子を確保出来たので数人で使うような大きな机に寄せて囲うように座る。しかし普段は6人位で使う物なため少し狭く感じる。あと周りからの視線が突き刺さる。しかしながら流石にそれにも慣れたので気にしない方向で。
ちなみに俺は計算がある理数系科目が壊滅的だったのでそこを徹底的に叩き込まれた。曰く、公式さえ抑えておけば文系が出来ている俺ならそこそこ点数が取れるらしい。とにかくテストまでの間は公式をひたすら反復練習すればいいと言われたのでそうしていた。
そうこうしているうちにテストも無事に終わり、テストの返却が終わっていった。驚いた事に理数科目、特に数学と物理が平均点には届かなかったがそれでも半分近くの点数は採れた。現国はいつも通り2番手でした。その事について三木弟に伝えたら、
「俺に勝てるのは俺だけだ」
意味がわからんがドヤ顔だった。そしてコイツはやっぱり三木の弟なんだなぁと再認識させてもらいました。
それからまた緩い空気が流れ始めて今度は期末テストが迫ってきたがこれも刻(姉と区別つかなくなるから名前で呼べと言われた為刻と呼ぶ事になった)の勉強会で乗り切る。
年も明け特にこれといったイベントもなく3年生を送り出し、俺達は2年生へと進級した。
「ちょっと待てこれはどう考えてもおかしい」
「何が?」
「中間テストから進級までの間よりも文化祭での出来事の方が内容が濃すぎて今日までの出来事が薄っぺらい感じがするのは気のせいか?」
「知らないなぁそんな事。ていうか早くプリント出しておくんなし。帰るのが遅くなる」
プリントというのは進級と同時に配られた進路調査票の事だ。はっきり言って今の俺としては進学しか道が無いからそこに丸をつければ終わりというものなのだが貰った時に担任の話を一切聞かずプリントの内容を確認せずにをクシャクシャにした状態でカバンに突っ込んだから帰宅しようとした所を三木にプリントの事を聞かれて初めて知ったって感じだな。
「ほれ、これでいいのか?」
「……よし、クリアだ。じゃあこれ出してくる」
「おう、頼んだ」
「……あぁ、そうだ比企谷」
「なんだ?」
出口に向かって歩き始めたと思ったら歩みを止めこちらを向く。そしていつも百面相の如く豹変する顔からは今までに見たことが無い真剣なというか、真面目な表情を顔に出していた。
「比企谷は高校、どこにするか決まった?」
「気が早いな。まぁ一応総武に挑戦しようかなと思っていたが、する必要性が無くなったし海浜総合とかそこら辺だと思うぞ」
必要性が無い、というよりする必要性があった問題が今となっては解決された為もうどうでも良くなってしまった。理由がなんであれ、コイツのおかげで。流石にずっと悪意に晒され続けたいとかいう願望は無いからこの学校から誰も行けないであろう総武に行こうとしてただけで今はもうモチベーションも何も無いな。
「そっか……じゃなくて、そうかそうか。ならばいい」
「それがどうかしたのか? ていうかキャラブレ気をつけろよ」
「大丈夫だ、問題ない」
「一気に心配になったんだが」
まぁたいした問題じゃない事はなんとなく察せるから本当に大丈夫なんだろう。てかあったら絶対折本……は無いとしても仲町さんとかに話したりするだろう。俺? 最初から選択肢にあるわけないじゃないですか。
「おーい、美咲と比企谷まだ終わらないのー? 早く帰らなーい?」
「あぁ、折本か。スマン今終わらせた」
「遅すぎ。なんか奢って」
「中学生の懐事情舐めんな。もう財布の中はすっからかんで何も出ねぇよ」
「何それウケる!」
「ほれ三木。折本の介護は俺がやっとくからはよ言ってこい」
「わかったーお願いねー」
「スルー!? てか介護って何!?」
喧しいな新学期早々。コイツこのまま成長するんじゃねぇか? ……想像したらマジでありえそうでウケるわ。
「ま、あまり気にしなくていいか」
「ん? なんか言った?」
「いんや、別に」
しばらくはこのまま続いていくであろうこの環境でゆるーく生きていくとするさ。俺達の旅はこれからだ、みたいな感じでな。
そんな事を考えていたら、いつの間にか高校受験が終わっていた。
主「初めて3000文字超えた」
???「ちょっと待って物語端折りすぎじゃない?」
美咲「あとさり気なく私の弟出てたよね?」
主「刻くんは初めて書いた二次創作俺ガイルの中で出した美咲の弟っていう設定の子なんだよ。まぁ駄作すぎてボツにしたけど」
美咲「元々の設定が自分から女装するシスコンだった変態ね」
???「何それどういうこと?」
主「美咲と顔が似てるからねぇ。ちなみに双子じゃなくて1つ歳下って設定にしてたんだよね。美咲を出すって事にしてから絶対刻くんも出すって決めてたし」
美咲「ちなみに名前はコープスパ○ティーに登場するキャラから取ってきたらしい」
???「その隠し方は悪意を感じる」
主「というわけで、次からは高校生編が始まります。ゆーっくりみていってね!」
???・美咲「無理やり切り上げたなこの野郎」