アナザーストーリー〜トラウマの原因をぶち壊したら、その世界はどうなるか。 作:袖野 霧亜
『高校生活を振り返って』
氏名・比企谷八幡
高校生活が始まり早1年が経ち、2年生となった。だがしかし、正直言って1年の時の記憶は殆ど無い。
本来ならばあれこれと嘘でもでっち上げてでも何かしらの事を書かなくてはいけないのだろうが、事実何も無かったから書きようがないのだ。
今の俺の学校生活は中学時代と殆ど変わっておらず、特にこれと言った変化は見受けられないのだ。
それならばその日常を書けと言うのならば仕方が無いのでそれを綴っていくとしよう。
まず1つ目、おぞましき文化祭。1年の時の出し物は女装喫茶なるものだった。あれは酷かった。当然俺も女装させられた上で詰め物までされたが、何故か脱がされた。余程似合わなかったのだろう。その証拠に男子が顔を真っ赤にして「お前は本番まで絶対に着るな!」と釘を刺される程だったからだ。不思議な事に部門賞で最優秀賞を貰って驚いたのは今でも鮮明に覚えている。
2つ目、仲町さんとのラーメン屋発掘の旅。いつぞやかにいつものメンバーを普段は行かないようなラーメン屋に無理矢理連れていったのだが、その時にどハマりしたらしく、ちょくちょくあちこちに出回っているようだ。しかし1人では中々回りきれないので俺が駆り出され、一杯のラーメンを2人で分け合って効率性を高めた。俺もラーメンは好きなので積極的に着いて行ったが、その後カロリーを消費するとかで運動を半強制的に協力させられた。おかげでだいぶ運動は出来るようになったがもう少し抑えてほしい。
3つ目、秋にあった競歩大会。道は同じだが男女で違う距離を走るか歩かなくてはならない。なので先に男子が先にスタートをするのだが走るのも面倒なので三木弟と共にのんびり歩きつついつものメンバーと合流した。多少道草を食っても十分ゴール出来るように設定されている所がとても良心的で、特に何をするでもなくただただ風景を眺めながら散歩気分を味わえたのはとても良いものだったと思う。毎年違う季節、もしくは違う場所で競歩大会をするのも悪くないと思う。ちなみにこの件は目安箱に入れさせてもらっている。
4つ目、日月と氏神との妹談義。これは割愛してもいいんじゃないかと言われるかもしれないが
最後に折本主催のサイクリング大会。あれは中々大変だった。一体どこまで行くつもりなんだと何度ペダルを回したことか……。まぁその道中折本が下調べしていた美味しいものがある所に行けたからプライマイゼロだな。ただ次の日は折本を除く全員もれなくまともに歩くことは叶わなかった。
以上が去年の出来事だ。
『高校生活を振り返って』
氏名・三木美咲
話をしよう、あれは今から36万……いや、1万4000年前だったか、まぁいい、私にとってはつい昨日の出来事だが、君たちにとっては多分明日の出来事だ。
彼には72通りの名前があるから、なんて呼べばいいのか。
確か最初に会ったときは、八幡、そうあいつは最初から言う事を聞かなかった。
私の言うとおりにしておけばな、まぁいいやつだったよ。
「このクソ文章について何かしらの申し開きがあれば聴いてやるから歯ァ食いしばれ」
「ボディーランゲージは苦手なのでせめて普通の対話を求めます!」
春休み明けに提出の課題について昼休みの職員室に呼び出され、初手から暴行に持っていこうとする目の前の担任教師に対して土下座する勢いで頭を下げ許しを乞う。怖ぇよ何この教師。睨みきかせたらもうヤクザ顔負けの顔面してるんだからドスの効いた声出さないでくれようっかりチビりそうになるだろうが。
「三木姉。お前は何か言い訳はあるか?」
「それ書く前日に元ネタになったゲームやってたら書きたくなってしまいました。反省も後悔もしてます」
隣の三木を盗み見るといつもの調子は何処へか。すくみ上がって素らしきものが出てきている。ほらご覧よ奥さん。お顔真っ青にしてガッタガタ震えまくってますわよ? あらやだ怖すぎるわこの担任。クラス替えまだかしら?
「比企谷。お前のは再提出するにあたって直すところは……わかっているな?」
「は、はいっ……!」
「三木姉。お前も…………分かってなかったら晒しあげるからな?」
「ち、ちなみに何を晒すおつもりで……?」
「……………………」
「何っ!? 何なんですか!? 私は何を晒されそうになっているんですか! ちょ、さっきまでの形相は何処に行ったんですか! 今の仏のような微笑みされても逆に怖いんですけど!」
「狙ってやってるからな」
もうやだこの鬼畜教師。早くこの人の前から消えたい。
「まぁいいわ。それよりお前らには他にも罰則与えっから放課後また俺んとこに来い。ちょっと生徒会の雑用をお手伝いさせてやっから」
「「あ、ありがとうございます。失礼しました」」
「そんで、どうだったの比企谷、美咲?」
「「いっそ殺してくれって頼みたい程の凄みだった」」
「それホントに教師?」
教室にて俺達が戻るのを待っていた折本達と飯を食べつつ事情聴取が執り行われた。
「教師なのは間違いないんだが、もっと適職あっただろ。三木とか怖がりすぎてかなりレアな状態になったしな」
「怖かった……。すごく怖かった……!」
「おーよしよし、こっちおいでー」
日月と三木がくっついているとなんか本当に姉妹みたいな感じがするのはなんでだろうか。どっちが姉でどっちが妹だろうか、という質問をしたら確実に日月が姉を立候補するんだろうなー。
「ちゃんと書かないから行けないんだよ。俺はちゃんと注意したからね」
「うっ、刻が虐める……」
「虐めてない。自業自得だって言ってるだけ」
刻よ、最後のは俺にも刺さる言葉だから。なんならちらっと俺の方にも目線を向けないでくれ。わかってるから。俺が悪いってわかってるから。
「そんでー? 書き直しとか言い渡されたの?」
「あー、実は放課後に生徒会の手伝いを命じられてな。悪いけどお前等は先に帰っててくれ。いつ終わるかわかんねぇし」
「比企谷……、逃げたらどうなると思う?」
「あの顔を思い出せ。どうなるかわかるだろ」
「…………」
全てを理解してしまったのか、多少良くなった顔色がまたしても青くなってしまった。とはやトラウマとなって住み着いてしまったようだ。おお、可哀想な三木よ。変わってあげられるなら変わってあげたいくらいだ。嘘です無理ですごめんなさいやっぱり無しでお願いします。
「とにかく、そういう訳だから俺と三木は奴隷になったからあとは頼んだ」
「奴隷とか! 奴隷商人が似合いすぎててウケる!」
「……かおり。絶対それあの先生の前で言うんじゃないわよ?」
「まだ命が惜しいならな」
なお、後日何故か担任に俺達の話の内容が伝わっていて全員漏れなくトラウマを植え付けられたそうな……。
主「疲れた」
???「もう駄目だ」
美咲「お終いだァ」
主「なんだよもう疲れたよ俺は。死ぬぞいい加減」
???「4連勤が終わったと思ったら今度はインターンの準備と試験だからねぇ」
美咲「ゲームのイベントも復刻ばっかりだけど素材欲しいから回ったり欲しいキャラいるから引いてみたりしてみたけどダブりしか出ないから心臓麻痺起きそうになったりねぇ」
主「それに遅れた分少し多めに書くかーってなったら3000文字超えたよ。初めての出来事だよちくしょうめ」
???「本編も若干文章が気に食わないから1から全部書き直したいって言ってるしね」
美咲「止めておきな。どうせ途中でキレるんだから」
主「本気で1から投稿し直そうと思ったからなぁ」
???・美咲「アホだ」
主「まぁそんなわけでまーた遅くなるから首をキリンくらい長くして待ってておくんなし……」