デート・ア・リリカルなのは   作:コロ助なり~

23 / 118
星明かりを壊すものです!

星明かりを壊すものです!

 

Side空

 

管理局が来てから一週間が経過。

俺達だけでやっていた時よりも管理局が来てからの方がジュエルシードの探索は捗り、残りは六個となった。

ちなみに正田はあれから顔を見ていない。

 

そんなに怖かったのかな……。まあ邪魔しないならどうでもいいけど……。

 

そして今は新たにクロノを入れて、外で魔法の特訓をしている。

それなりに親しくなってからはクロノのことは最近君付けしなくなった。クロノもそれでいいらしい。

 

「今日は試合形式でやろうと思うんだが……なのはと空。君達二人にしよう」

 

俺となのはの試合か……。そう言えば、あんまり戦ったことないな。

 

「分かった。そんじゃ、やりますか!」

 

「頑張る!」

 

クロノの前では俺は精霊の力や神器(セイクリッド・ギア)を使っていない。

バレたら色々研究されるかもしれないとプレシアさんに言われたからだ。

 

一応ヴァーリに頼んで能力を隠すためのネックレスを着けるようにしているから、そう簡単にはバレないとは思うけど。

 

俺達はバリアジャケットを纏い、戦闘態勢を取った。

 

「それでは始めてくれ」

 

クロノの合図で試合が始まった。

 

「ディバイン……バスター!」

 

《Divine Buster》

 

開幕直後に砲撃を打ち込んできた。

 

いきなり飛ばし過ぎだろ!

 

驚きはしたものの、桃色の破壊光線を躱して魔力弾を撃ち放った。

 

《久々の出番ですね》

 

ん? ここ最近は結構使ってたはずなんだけど……。

 

ブレイブの言葉に首を傾げるも、戦闘中なのですぐに切り替えた。

なのはが魔力弾を何個も放ってくるが銃弾の形にした魔力弾で簡単に打ち消せた。

 

んん? なのはがいつもより好戦的だな……。

 

普段と違う戦法に戸惑いが出てきた。

 

何か狙ってるのかな?

 

しかし、考えても思いつくことは無かった。

 

とりあえず、離れすぎるとこっちの攻撃が当たらないから少し距離を詰めよう。

 

そう思って動いたのだが、当然なのははそう簡単には縮めさせてくれない。

なのはは接近戦に持ち込まれることにまだ慣れてはいないから、そこが弱点だ。

 

「ブレイブ、初めてだけど砲撃魔法やってみようか」

 

《了解です。魔力コントロールは任せて下さい》

 

「ありがと。じゃあ、枝分かれして細くして貫通力高い奴にするかな」

 

アリシアやなのはの砲撃は人ひとり吞み込める大きさだけどそこまでは要らない。

 

撃ちたい砲撃のイメージを浮かべ、魔力を貯めてから引き金を引いた。

名付けて―――

 

「ホーリーレイ!」

 

《Holy ray》

 

俺の魔力光の蒼白い光がいくつかに枝分かれしてなのはに襲い掛かった。

 

「! プロテクション!」

 

《Protection》

 

避けれられないと判断したのか、防御魔法を発動して防ごうとした。

だが、貫通力を高くした魔力弾は簡単に突き破った。

 

「キャアッ!?」

 

《マスター!》

 

持ちこたえたか……。それにしても今のは燃費が悪かったから改良しないと。

 

「だ、大丈夫……まだ戦える……!」

 

《了解です。頑張りましょう!》

 

「うん!」

 

この一週間で大分強くなったなぁ……。

 

なのはの成長に少しだけ嬉しくなる。

それから十分ほど戦っていると、なのはが動いた。

なのはが再びディバインバスター(はかいこうせん)を撃ってきた。

先程と同じように躱したのだが、

 

「え!? バインド!?」

 

設置型のバインドに掴まってしまった。

急いで外そうとしたのだが、魔力がかなり込められていて時間が掛かりそうだった。

なのはを見ればなのはより更に高いところに魔力が集まっていた。

蒼い魔力光もその中に混ざっていた。

 

!? あれってまさか俺の使った魔力も集めてる!?

 

「受けてみて、ディバインバスターのバリエーション!」

 

魔力の集束が終わった。

 

「これが私の全力全開! スターライトォッ! ブレイカーァッ!!」

 

宇宙の帝王もビックリの桃色の集束砲撃魔法が俺に向かって振り下ろされた。

 

「バリア!」

 

ギリギリでバインドの解除が終わった俺は回避は間に合わないと判断して防御魔法を五枚出した。しかし、桃色の集束砲撃魔法は意図も容易く突き破り、俺ごと吞み込んだ。

そこで俺の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

「……ん……あれ? ここは……?」

 

目が覚めると白い天井が目に入った。

 

「……ああ……俺、死んだのか……」

 

転生する前の空間を思い出してそう呟いた。

 

「安心しろ、君は生きてる。少し気絶していただけだ」

 

「おろ? クロノ?」

 

首を動かせばクロノが立っていた。

 

「何があったのか覚えているか? ……いや思い出さない方が良いかもしれないが……」

 

クロノが顔を強張らせて気まずそうにしていた。

 

えーっと、確か……なのはと試合して…………ッ!? 元気玉喰らったんだっけ!?

あ、あれ? おかしいな? 思い出すと体が震えてくる……。ア、アハハ……ふ、不思議だな~。

 

「……まあ、そういうことだ。それとなのはがやり過ぎて落ち込んでる。慰めてやってくれ」

 

体がすぐ動けるようになりクロノに言われた通り、なのはのところに向かった。

 

 

 

 

 

「お、いたいた。なのは、元気~?」

 

落ち込んでいるらしいから出来るだけ明るく話し掛けた。

負けた奴が勝った奴を慰めるという不思議な状況だ。

 

「空君! もう平気なの!?」

 

グハッ! お、お腹が……。

 

なのはの頭突きをお腹にもらい悶絶しそうになりながらも耐えて、もう平気だと伝えた。

 

「ごめんなさい……」

 

「謝ることじゃないよ。むしろなのははすごいよ」

 

本当になのははすごいと思う。魔法に触れてから一月もたっていないのにあそこまで戦えるんだから。魔法の練習をあんまりしてない俺よりも強いんじゃないかな? 

 

「でも……」

 

「それだけ頑張ったんだから、少しは誇っていいんだよ」

 

「……うん、ありがとう」

 

「それじゃ、皆のところに行こ?」

 

「……もうちょっとだけこうさせて」

 

なのはが抱き着いたまま言ってきた。

 

「分かった。ちょっとだけね」

 

俺もなのはの背中に腕を回して抱きしめた。

 

まだまだ甘えたい歳だもんね……。寂しがっていたのがつい最近の事のように思えてくるよ。

 

そう思ったらつい頭を撫でてしまった。

なのはは最初はびくりと体を震わせたが嫌がることなく受け入れていた。

しばらくなのはの頭を撫でていたら、突如部屋の扉が開いた。

 

「いないと思ったらこんなところにいた! って二人して何やってんの!?」

 

「姉さん落ち着いてって何で抱き合ってるの?」

 

「なのは変わりなさい。次は私の番よ」

 

「嫌なの!」

 

愛衣の要求を断り、俺を抱きしめる腕に更に力を込めた。

 

「ズルい! 私も抱きしめて頭撫でて!」

 

「私も!」

 

アリシアとフェイトも甘えたい年頃だもんね。仕方ないか。

 

「ハイハイ、あとでね」

 

「騒がしいぞ。静かにしてくれ」

 

アリシア達に続いて他の皆もやって来た。

 

「まあいいじゃないか」

 

「黙れ、フェレットもどき」

 

「フェレットもどき!? 君は失礼な奴だな!」

 

「事実じゃないか」

 

「た、確かにそうだけども……!」

 

「まあまあ、二人共落ち着けって」

 

ケンカしそうになった二人を雄人が宥めてその場は治まったのだが仲は険悪になってしまった。

 

「それじゃあ、帰りましょうか」

 

「そうですね」

 

プレシアさんの提案に俺達も帰ろうとした。

だが、そこでジュエルシードの発動を告げる警報が艦内に響いた。

 

『ジュエルシード!?』

 

俺達は急いで状況を確認しにモニター室に入った。

 

「エイミィ! 状況は!?」

 

部屋に入るなりクロノはエイミィと呼んだオペレーターに聞いた。

 

「クロノ君! 海の方から発動したみたい! しかも六個も!」

 

六個……残り全部か……。精霊の力や神器無しで行けるかな? 皆がいれば大丈夫だろうけど……。

 

「映像をモニターに映してくれ!」

 

「了解!」

 

エイミィさんがすぐに映像を映すと、誰もが目を見開いた。

 

「あいつが何で……?」

 

荒れる海の上に立つ人物がジュエルシードを持って紫の骸骨を纏っていた。

 

「あれは須佐能乎!? しかもサスケバージョンか!」

 

雄人の反応を見るに特典の能力だろう。

 

「あれは厄介ね」

 

「どういうことだ?」

 

「あれはあらゆる攻撃を防御出来るわ」

 

絶対防御かよ……チートじゃん。

 

『そうでもないぞ。確かにあれは防御力は高い。だが、破壊することが出来るし、永遠の万華鏡写輪眼じゃないから足元からなら簡単に攻撃が通る』

 

「(メリットがデカい分、デメリットもデカいってことか……)」

 

『そういうことだ。それにもしものときはワシの力を貸してやる。ナルトの友人の力を使うなんて良い度胸してやがる!』

 

雄人がさっき言った『サスケ』とかいう人がナルトさんの友達か。

 

「(そうさせてもらうよ。まだまだ維持時間は少ないけど)」

 

九喇嘛と心の中で会話して色々とあの能力に付いて分かった。

 

『まあ別に出なくてもいいんだがな』

 

「(それはどうして?)」

 

さっきまで怒っていた九喇嘛の態度が変わったことに軽く拍子抜けした。

 

『あの術は体への負担がデカいからな、放っておけば勝手に自滅するだろうよ』

 

「(そっか。でも目の前で死なれるのはやだな~。寝覚めが悪くなりそう……)」

 

見殺しって嫌じゃん。

 

『ハッ、だったら行ってこい! そんであの馬鹿の目を覚ましてやれ!』

 

「(おう!)クロノ! 俺行ってくる!」

 

「お、おい! 勝手に―――」

 

クロノが止めてきたが無視して転移した。

 

 

 

 

 

海に転移すると酷い荒れようで竜巻が起こり、雷が轟いていた。

そして紫の骸骨を纏った人物―――正田が荒れ狂う海に立っていた。

 

 

 

 

 

 

「さあ、俺達の最後の戦争(デート)を始めよう」

 

 

 

 

 

 

 




最後とか言ってますけど、一応無印編の最後という意味です。

それと、始めから二亜の力で調べれば一発じゃね?と思った方いると思いますが、空君がなのは達の成長のために使わなかったということにしてます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。