デート・ア・リリカルなのは   作:コロ助なり~

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無印編終わりました!

無印編終わりました!

 

Sideクロノ

 

僕―――クロノは空が勝手に転移して頭を抱えていた。

 

作戦も考えずに突っ込むなんて……。だが、僕達もすぐに向かわないと!

 

正田の纏う紫色の骸骨は尋常じゃない魔力を放っていた。

それも次元震を起こしかねないほどに。

 

「僕達も急いで現場に向かうぞ!」

 

『はい(うん/おう/ええ)!』

 

今回のジュエルシード事件で手伝ってもらっている民間協力のなのは達と転移した。

 

Sideout

 

 

 

 

 

Side空

 

正田は瞳孔が赤く変化した瞳で虚空を見つめて動かずにいた。

確か、写輪眼とかいうものだと九喇嘛から聞いた。

 

《マスター》

 

「どうかしたの、ブレイブ」

 

どうやって倒そうかと考えていたらブレイブが話し掛けてきた。

 

《正直に言って、精霊の力や神器(セイクリッド・ギア)無しで勝つのは難しいです》

 

「あー、ブレイブもそう思ってたか……」

 

俺も正田の魔力を感じて薄々思っていた。でも管理局にバレると色々面倒だから出来るだけ使わずに勝ちたい。

 

「ブレイブじゃ火力不足なんだよな……」

 

普段から精霊の力や神器ばっかを頼ってたのが仇となった。

 

《でしたら火力を上げてしまえばいいのです》

 

「え、どうやって?」

 

そんなことが可能なの?

 

《カートリッジシステムです》

 

それって確か……圧縮魔力を込めたカートリッジをロードすることで、瞬時に爆発的な魔力を得るシステムだよね。ブレイブはそれを推奨してるわけだ。

 

「でも、俺にもブレイブにも負担が出るんでしょ?」

 

インテリジェントデバイスとは相性が悪いってプレシアさんが言ってた。

 

《マスターは私が誰によって作られたかお忘れですか?》

 

「天照さんでしょ? それがどうかしたの?」

 

《神様が創ったデバイスがそんなものを起こすと思いますか?》

 

「……ないかな」

 

これがご都合主義なのかね?

 

《だから遠慮なく使ってください》

 

「そうさせてもらうよ。それから銃以外の武器って出来る?」

 

《マスターが望めば私はどんな武器にでもなります》

 

ブレイブは俺の質問に得意気に答えてくれた。

 

「そっか。だったら俺が普段使ってる二刀流の剣お願い」

 

《了解です。――――モード変形完了です》

 

ブレイブが光り輝くと、いつもの銃から黒と白の二本の剣に変わった。

軽く振って感触を確かめる。

俺がいつも使っているのと同じだ。

 

「ありがと。これで少しはマシなるでしょ」

 

《それにマスターは一人ではありませんから》

 

「……そうだね、俺にはブレイブや皆がいるからね」

 

後ろに振り向けば、皆が転移してきた。

 

「空! 勝手に突っ走るな!」

 

「やっと追いついた!」

 

「……これで最後だね」

 

「頑張ろう!」

 

「でも須佐能乎だぜ……? 勝てんのか?」

 

「このメンバーなら出来るわ」

 

「そうだよ! それにこの日のために頑張って来たんだから!」

 

「あんな奴とっととぶっ飛ばしちまうよ!」

 

「早く帰ってフェイトとアリシアと寝たいわ……」

 

「プレシア……場をわきまえて下さい……」

 

一人だけ違うこと言ってたけどある意味平常運転だから気にしない。

 

「皆揃ったことだし、あいつ止めよっか」

 

《そうですね》

 

目の前のターゲットを見据えて、全員が動いた。

 

「ディバイン……バスター!」

 

《Divine Buster》

 

戦闘開始の合図代わりにいきなり砲撃魔法を打ち込んだ。

 

「…………」

 

正田に直撃はしたものの効いて無いようだった。

全く意にも介さず、未だ動かずにいた。

 

「なのはの砲撃を受けてものともしないなんて……」

 

「だったら近接でも攻めるよ!」

 

「うん!」

 

フェイトとアリシアがサイズフォームで斬り掛かった。二人は「魔力変換資質・発電」というレアスキルをもっていて、体に電流を流して通常よりも速い動きが出来る様になった。

あの時の模擬戦闘で回避として使った技を完全にものにしていたのだ。

 

「…………」

 

フェイトとアリシアが高速で攻撃したが、防御をすることなく受けたが紫の鎧―――須佐能乎には傷一つ付いてない。

 

堅いな……。でも行くしかない!

 

水面に立ち、正田に向かって走り出した。

 

「……タ……ツ、ガ……ミ……コロ……ス」

 

ようやく言葉を発した正田は俺を殺すと呟いた。狙いは俺だけらしい。

 

九喇嘛を盗られたことどんだけ根に持ってんの?

 

「……天照(あまてらす)

 

『ッ!空!今すぐその場から離れろ!』

 

九喇嘛の言葉に従いすぐさまその場から離れた。すると俺がいた場所に黒い炎が出た。

 

何もないところから黒い炎が出た? 

 

『あれは天照と言って対象が燃え尽きるまで消えることのない炎だ。絶対に触れるなよ』

 

「対処法は無いの?」

 

『あいつの視界に入らないことぐらいだな……。それと須佐能乎同様消費が激しい技のはずだが、ジュエルシードのおかげでいくらでも出せるだろうな』

 

うわ……チート技……。あ、ドライグも何でも燃やす炎があったか。    

 

「〈皆、正田の狙いは俺みたいだから、俺が囮になって引きつけてる間に攻撃して〉」

 

「〈一人でだなんて危険だよ!〉」

 

「〈そうだよ! 無茶だよ!〉」

 

なのはとフェイトが反対してきた。心配してくれるのは嬉しいがこれが一番だ。

 

「〈……クロノ、良いよね?〉」

 

「〈……ホントはこんなこと言いたくはないが……頼む〉」

 

「〈クロノ君!? どう――――〉」

 

「〈ただし、絶対に死なないでくれ! 死んだら許さないからな!〉」

 

なのはの念話を遮って、クロノが“死ぬな”と命令してきた。

 

「〈分かった。でも、別にあいつを倒しても構わないでしょ?〉」

 

『〈それ死亡フラグ!〉』

 

ツッコミを受けて念話を切り、あいつの視界にわざと入り視線を釘付けにした。

 

『動きを止めるなよ。止まったら焼かれるからな』

 

九喇嘛の忠告を受けて一層気を引き締めた。

 

「……水遁・水鮫弾ノ術(すいこうだんのじゅつ)

 

正田が手を動かして水面に手を付けると、鮫を象った水の塊を飛ばしてきた。

俺は剣に魔力を込めて鮫を縦に斬り、真っ二つにした。

 

『まだ来るぞ!』

 

「……水遁・千食鮫(せんしょくこう)

 

正田が再び水面に手を付けると今度は千匹の鮫が大波のように押し寄せてきた。

 

マジかよ! あの数は反則でしょッ!

 

「ブレイブ! カートリッジ!」

 

《カートリッジ、ロード》

 

片方の剣の柄から薬莢が排出されると、俺の魔力が急激に上がった。

 

あいつごと斬る!

 

全力で魔力を込めると二本の剣から魔力が溢れ出し、天に届きそうなほどにまで伸びた。

それをそのまま鮫の大群へと振り下ろすと激しい水しぶきが起こった。

姿は見えないけど鮫だけでなく正田まで届いた手応えはあった。

しかし―――

 

「……無傷。しかも骸骨から鎧になってる……」

 

水しぶきが収まって確認をすると纏っていた骸骨は鎧を着ていた。

 

全然堪えてないじゃん……。

 

効いて無いことが何気にショックだったがすぐに動き出した。

 

「……死ネェッ!」

 

先程よりも流暢に話すようになった。

紫の骸骨から武者になった須佐能乎は弓を構えて黒い炎でできた矢を撃ってきた。

 

『あれも天照に似たような黒い炎だがそこまでの効果は無い。だが、気を付けろよ』

 

「(了解)」

 

撃ってきた矢をシールドを傾けて張って別の方向に逸らした。

 

威力は高そうだけど、当たらなければどうということないね!

 

「クソッ、クソッ! クソォッ!」

 

矢が当たらないことに段々と正田が苛立ちの声を上げてきた。

 

「〈空! 皆の砲撃の準備が整った! 急いで退避してくれ!〉」

 

「〈分かった〉」

 

時間稼ぎはもう十分だと言われて皆が天照に狙われないように別の方に退避した。

 

「ユーノ! アルフ! 愛衣! 雄人! バインド!」

 

『了解! チェーンバインド!』

 

クロノの指示で四人がそれぞれの魔力光の色をした鎖を須佐能乎に巻き付けた。

正田が動くと鎖はギシギシと軋む音を出す。

 

「次! フェイト! アリシア! リニス!」

 

『うん(はい)! アルカス・クルタス・エイギアス! 疾風なりし天神、今導きのもと撃ちかかれ! バルエル・ザルエル・ブラウゼル! フォトンランサー・ファランクスシフト! 撃ち砕け、ファイアー!』

 

三人がほぼ同時に詠唱を終えて魔法を発動させた。

一人につき38基のフォトンスフィアが生成され、毎秒7発の斉射を4秒継続することで合計1064発のフォトンランサーを三人分で総計3192発が須佐能乎に叩き込まれた。

更に。

 

「愛衣! 雄人! プレシアさん!」

 

『ええ(おう)!』

 

「ディバイン……バスター!」

 

「ガトリングショット!」

 

「サンダーレイジ!」

 

「ブレイズキャノン!」

 

なのはと同じ砲撃魔法に特大の魔力弾の乱れ撃ち、紫の雷、クロノの最大の砲撃が当たった。

だが、まだ彼らの攻撃は終わらない。

 

「これが私の全力全開! スターライトォッ! ブレイカーァッ!!」

 

最後に桃色の集束砲撃魔法が追加で叩き込まれた。

俺が先程叩き付けた攻撃よりも明らかに強い攻撃に正田も耐えられないと思っていた。

直撃すると激しい爆発と煙が起こり、正田の姿は見えなくなった。

 

あれって全部非殺傷設定なんだよね……。それなのに生きてるか不安になるんだけど……。

 

「ソンナモノキクカァッ! ボクハサイキョウナンダッ! マケルハズガナイッ!」

 

『!?』

 

煙が晴れてくると誰もが目を見開いた。

須佐能乎は無傷どころかより大きな紫の巨人へと変化していた。

 

『チッ……本来なら永遠の万華鏡写輪眼じゃないと出来ないことをジュエルシードで完成体須佐能乎にしやがったか……』

 

「死ネェェェッ! タツガミィィィッ!」

 

巨人は手に持っている刀を振るった。たったそれだけで海が割れた。

 

「グッ!」

 

『空(君)!』

 

何とか直撃は免れたものの余波だけでも吹き飛ばされダメージを受けた。

 

「アヒャヒャヒャヒャ! ヨワイナァッ! マルデムシケラダナァッ!」

 

巨人の頭の方にいる正田が顔を歪めて笑っていた。

 

『こりゃあ管理局の前だからといって四の五の言ってる場合じゃねえぞ。空、ワシを使え』

 

「(……そうみたいだね。九喇嘛の力、貸してもらうよ)」

 

『ああ。だが、そんなに時間はねえぞ? 尾獣モードを使えば十分が限界だな。本来なら仙人化もあった方がいいが無いもの強請りをしてても始まらねえ。とにかく、さっさと片付けるぞ!』

 

「おう! 九喇嘛モード!」

 

掌を合わせて合掌のような形にすると体が橙色の包まれ、魔力で出来たコート状の上着が具現化した。バリアジャケットのズボンは長くなり体に勾玉や黒いラインが入っていた。

NARUTOの世界だとチャクラと言われるものがあるらしいがこの世界には存在しないため、魔力が代わりとなって使われると九喇嘛から教わった。

 

「キサマァッ! ボクノチカラヲカエセェッ!」

 

俺の変化に気付いた正田が攻撃してきたが、躱して正田の目の前にいた。

九喇嘛モードの速さは俺の力のなかで一番だ。とても目で追える速さじゃない。

 

「ナッ!? イツノマニ!?」

 

「九喇嘛直伝! 螺旋丸!」

 

『ワシが創った忍術じゃないんだけどな……』

 

正田の顔面目掛けて高速で乱回転する魔力の塊をぶつけたが須佐能乎に簡単弾かれてしまう。

 

「かって~!」

 

一旦、離れて体勢を整えようとすると念話が入った。

 

「〈空! その力はなんだ!?〉」

 

「〈説明すんのメンドイから後! それから皆連れてここから退避して!〉」

 

「〈一人で倒す気なのか!? 無茶だ!〉」

 

「〈出来るから言ってんの! いいから早く退避! 巻き添え喰らいたいの!?〉」

 

「〈……分かった〉」

 

それからクロノは俺以外に念話で退避を命じたらしく、なのは達から色々言われたが全部無視して戦いを続けた。

 

Sideout

 

 

 

 

 

Sideアリシア

 

空が橙色の魔力に包まれたと思ったら、クロノから退避命令が出た。空が言い出したことを知って、従いたくはなかったが退避した。

私達の実力じゃ空が本気を出して戦うのに邪魔になってしまうから。

 

 

 

 

 

アースラに戻ると、モニターに空と須佐能乎とか言う紫の巨人と戦う姿があった。

 

私達はまだまだ弱いんだな……。

 

映像を見ていて改めて自覚させられた。

隣にいるなのはやフェイトもそう感じたらしく、暗い顔をしていた。クロノも自分では役に立たないことが悔しくて拳を強く握っていた。

誰もが己の弱さを知った時だった。

 

もっと強くなりたい……空みたいに……。

 

Sideout

 

 

 

 

 

Side空

 

皆が無事にアースラに戻ったことを聞いて安心した。

 

「これで心置きなく戦える……」

 

『尾獣化するのか?』

 

「うん。でもそれだけじゃ足りないと思うからドライグも使う」

 

『……非常に不本意だが、今回は赤トカゲの力に頼るしかねえな』

 

『空の頼みなら協力してやる』

 

こういう時だけは力を合わせてくれるなら、多少のケンカぐらいは目を瞑らないとね。

 

「ありがと。尾獣化+赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)禁手化(バランス・ブレイク)!」

 

橙色の魔力の衣が九喇嘛の形となって現れ、禁手したことによって宝玉の埋まった赤い鎧が体中に付いてドラゴンを思わせる風貌となった。

 

『……須佐能乎を纏った時に似てるな』

 

姿が変わって、九喇嘛はそんなことを呟いていた。

 

「ハッ、イクラスガタガカワロウトボクニハダレモカテルワケガナイ! ツブレロ! 天碍震星(てんがいしんせい)!」

 

『上からバカデカい岩が落ちてくるぞ! 今のうちに倍加しとけ!』

 

《BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼》

 

倍加が終わると曇っていた空が割れて、大きな岩の表面が顔を出した。

 

『アレを消し飛ばすなら一つしかないな』

 

「え? もしかしてあの技?」

 

俺が思い当たる技は一つだけだ。

 

『ああ。おい、バカ狐。魔力を集めろ』

 

『ワシに指図するな! ……チッ……まあいい。今回だけ聞いてやる』

 

九喇嘛の口の中にに魔力が集まり出して赤い球体となった。

 

『いつでも撃てるぞ、空』

 

よし! ぶっ壊すか! 本来、得てはいけない忌々しき技―――

 

「ロンギヌス・スマッシャァァァァアアアアアアアアアアアアッ!」

 

極太の赤い砲撃が一直線に巨大な岩石へと伸びていき巨大な岩ごと呑み込み、空一面が赤く染めあがっていた。正田は俺を殺せると思っていた技が決まらず、嘘だと言わんばかりの顔をしていた。

 

「さてと、あとはお前だ」

 

『今度は特大の尾獣玉を喰らわせてやる』

 

『もちろん、倍加されたものを付けてな』

 

《BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼》

 

九喇嘛の口の中に先程とは違う黒い球体が生まれた。

 

「これで終わりだ! 尾獣玉ッ!」

 

「フ、フザケルナァァァァッ!」

 

須佐能乎の刀で斬ろうとしてきたが、限界が近かったのか刀は簡単に折れ、スターライトブレイカーを受けた時とは比べ物にならないほどの大爆発が起こった。

 

今度こそ終わったでしょ!

 

煙が晴れると、須佐能乎が解けて落下していく正田が見えた。

捕まえようとしたが、力が入らず尾獣化と禁手が解けて俺も落下し始めた。

 

やば……もう魔力が無いから飛べないや……。

 

重力に身を任せ、頭から海面に向かって行った。しかし、途中で誰かに抱きかかえられた。

 

「あ、なのは……フェイト……それに皆もか……」

 

助けてくれた二人にお礼を言おうとしたが、力尽きてそのままゆっくり意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




九喇嘛モードに関してはツッコミ無しでお願いします。

その内仙術も使える様にしたいなと思います。


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