デート・ア・リリカルなのは   作:コロ助なり~

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本来ならA's編の一週間後に出てくるはずのマテリアルズですが、
コラボが終わったら出そうかなって思います。


側に立つ者です!

傍に立つ者(スタンド・バイ・ミー)です!

 

Side空

 

動物園に行った翌日、家に未来さんがやって来た。

 

「おはようございます、未来さん」

 

「おはよう。今日はお邪魔させてもらうよ」

 

未来さんを俺の家に招いたのはスタンドのことを聞くためだ。

早速、俺達は地下のトレーニングルームに行き、スタンドについて話し始め―――

 

「あんたが空と同じ転生者ね?」

 

「そうだけど……君は?」

 

「私はアリサ・バニングスよ。名前でいいわ」

 

話し始める前になのは達の自己紹介が始まった。

自己紹介を終えて、未来さんがスタンドについて教えてくれた。

 

「教えることといっても、この世界にはジョジョの原作があるわけだし、それを読んだ方が早いと思うよ。僕がいた世界は4部の世界だったから全部を知ってるわけじゃないしね」

 

「未来さん、小学生の女の子がジョジョ読むってちょっとあれじゃないですか?」

 

それは言えてる。ジョジョは結構グロテスクなシーンが書かれてる。

いくら少年ジャンプで連載されていようと女の子に薦める物ではないと思う。

 

「わかった、話すよ。でも、まずは君達がスタンドの才能があるかどうかだね。『イフ』、出て来て」

 

『いきなり現れた!?』

 

あれ、思ってたよりも反応が違う……。

昨日見た俺と明日奈は驚かないのは普通だけど、初めて見たはずのなのは達がどうして驚かないんだ?

……あ、もしかしてこいつら――――

 

「昨日のデート付けてたな?」

 

『可愛い空(君)最高でした!』

 

全部見られてたの!? 動物に夢中で全く気配に気が付かなかった……。

 

「はぁ……まあ、いいや。それで、この中に見えない人はいる?」

 

手を上げたのはシエラにシグナムさんやリインフォースさん、はやての守護騎士達だった。

そのメンバーに共通することは魔導プログラム体であることだ。スタンドは生命エネルギーが無いと出せない。

こういう言い方は好きじゃないが、要するに生物じゃないシエラ達には見えないということだ。

 

「こ、こんなにスタンドが見える子がいるなんて思いもしなかったよ……」

 

頬を引き攣らせた未来さんがそう呟いた。

昨日調べてみたら、この世界の俺達が見える理由は魔力も関係してことがわかった。

魔力も人間が持つ生命エネルギーの一種であるからこそ見えた。

つまり、この世界では魔力を持つ全ての生物がスタンドを使える可能性がある、というわけだ。

それから昨日倒した男、獅子釜動魔はどうやってスタンド能力を手に入れたのかを調べたら、漫画でも出て来たスタンドを発現させる矢によって貫かれたらしい。もちろん、誰によって貫かれたかも、他にいるスタンド使いも調べは着いてる。

正直言って、これから起こることのために早いとこ片付けてしまいたいとこだが、相手のスタンドに対抗するにはスタンドしかない。

だから、今日は未来さんを呼んでスタンドの使い方を覚えることにした。

 

「次はスタンドを目覚めさせてみようか。あ、もちろん強制じゃないから」

 

強制ではないと言ったが、拒否する人は誰もいなかった。

 

「それじゃあ、皆は『イフ』に触れてね」

 

全員が触り終えたら、次はスタンドを出すことだ。

 

「どうやって出せばいいんですか?」

 

「自分の中で最強だと思うものをイメージ――――――」

 

『! 出来た!』

 

「早くない!?」

 

皆は才能の塊って感じだしね……。

 

「それが皆のスタンドか……」

 

なのははピンク色のドレスを着た貴婦人、フェイトと黒色メインでアリシアは水色メインの色違いで電気を纏った一角獣、アリサは燃える鳥、すずかは氷で出来た東洋風の細長い龍、明日奈は剣を持った女性の戦士、愛衣は白い虎、雄人は黄金の(たてがみ)の獅子、ヴァーリは六枚の黒い翼を生やした片翼の堕天使、はやては黒い蛇女、あかりはアンドロイドのような形をしていて楽器を持っているスタンドだった。

それぞれの自分のスタンドを見た反応は様々だった。

 

「空、お前のスタンドはどんなのなんだ?」

 

「そうよ! あんたもさっさと出しなさい!」

 

「空君のスタンド見たいの!」

 

俺だけ出さないのが不満だったのか、皆が見せろとせがんできた。

 

「あー……俺のってさ、変わってるんだよね……。それでも見たい?」

 

「私のはメデューサなんやで。それよりも変わってるん?」

 

「いや、見た目はそこまでかな。むしろまともな方だし」

 

「え~! ならいいじゃん! 早く早く!」

 

「わ、わかったよ。……来て、『アバター』」

 

大人しく観念して、俺のスタンドを呼んだ。

そして、俺の側に現れたのは俺と瓜二つの顔をしたスタンドだった。

 

『え……これが空(君)のスタンド?』

 

「まあね。そっくり過ぎてあんまし見せたくなかったんだよね」

 

『違うところもあるだろうが』

 

『しゃべった!?』

 

俺のスタンド――――アバターは何故かイフと同じく会話が可能だった。

アバターは側頭部から金色の角や、ドラゴンの尻尾と思わしきもの、髪が白で眼が赤、服装は全身黒ずくめだ。あと口調も違う。

今ので俺のスタンドについては納得いったようなので、次の段階に進めた。

 

「自分のスタンドの能力を知ってもらうよ」

 

未来さんの数時間に渡る指導のおかげでそれぞれの能力を把握できたみたいだ。

練習の最後に実際に戦ってみることになった。

 

「試しに空君と僕で試合をしてみようか」

 

「はい!」

 

「それじゃ、試合始め」

 

俺と未来さんが一定の距離を取ると、審判役のヴァーリがスタートの合図を出した。

 

「(空君のスタンドは他の子達と比べてかなり異質だ。気を付けないと……)先攻は譲るよ。これでもスタンド使いの先輩だからね」

 

「じゃあ、お言葉に甘えて……アバター!」

 

俺は未来さんに接近し、アバターで殴った。

 

「イフ、迎え討て!」

 

イフが体の至る所からミサイルを出し、発射した。

 

! ミサイル!?

でも、残念ながらそれは―――――

 

「アバター!」

 

『言われなくてもわかってるっての! 消えろ!』

 

アバターがミサイルを殴りつけると、昨日と同じようにガラスが割れるような音を立てて、爆発することなく消え去った。

 

「消されたッ!?」

 

未来さんとイフが驚いている間に更に詰め寄り、腹に一発、右回し蹴りで吹き飛ばした。

 

「まだ出来ますよね?」

 

「もちろんさ。僕を舐めるなよ……。イフ!」

 

『時ヨ止マレ!』

 

『無駄だ、バーカ』

 

イフが何かしようとしたのをアバターが防いでくれた。

 

“時よ止まれ”ってことは『世界(ザ・ワールド)』?

いや、4部だけしか行ってないと言ってたから、『スタープラチナ・ザ・ワールド』の方だ。

 

「んな!? ……だったら、『スタープラチナ』での真っ向勝負だ! (アバターにスタンド能力は効かないのか!?)」

 

未来さんがイフではなく『スタープラチナ』を出して、殴ってくる。

 

スタープラチナまで使えるのか。

 

『ハッ、スタープラチナねぇ……ゴリ押しで勝てると思ったら大間違いだぜ!』

 

スタープラチナの高速の拳を前にしても物怖じせず、それどころか逆に―――

 

「受け止めた!? ありえない! スタープラチナは最強のスタンドなんだぞ!?」

 

アバターはスタープラチナの拳を掴んでいた。小さな体のスタンドが2mを超える巨人の拳を掴むとは俺とアバター以外誰も予想だにしなかった。

 

『そう簡単には教えねえよ。これで――――』

 

「そこまででいい!」

 

『……分かった……』

 

俺が止めると、不満そうにしながらも従った。

試合をそこまでにして、未来さんは治療を受けながら質問してきた。

 

「アバターの能力は何だい?」

 

『それは空を見てればわかるだろ』

 

「……? 空君から……魔力を感じない?」

 

「そんなわけ……あら? ホントだわ。どういうことなのかしら」

 

「俺のスタンドはあらゆるスタンド能力を弾く、というか壊す? まあ、そんな感じです」

 

「それって最強じゃね? スタンドで時を止められることも本にされることもないんだろ?」

 

「良い点だけ見たらね」

 

雄人の言う通り、スタンドの能力が効かない強いスタンドではある。

昨日の動物達を元に戻せたのもスタンド能力を弾いたからだ。

 

「悪い点は?」

 

「明日奈達が気付いてたけど、アバターを使ってる間、俺は他の力―――魔力や神器(セイクリッド・ギア)が一切使えない。スタンドを解除しても魔力が能力で弾かれて無くなってるから回復するまでしばらく使えないままだしね。しかもアバターは俺の異能は全部使えなくするくせに、スタンドかその本体、又はスタンド能力に掛かった生物や物にしか触れないし、効果もない」

 

『強い力には代償は付き物だ。諦めろ』

 

「だそうです。つまり、今の俺は一般人より()()()()動ける程度の子供ってこと」

 

「スタンドに対してはチートだが、それ以外の異能には弱いって事か……。微妙だな」

 

「だよねー」

 

ヴァーリが神器使って、俺がスタンドを使って勝負することになったら確実に負ける。

 

これから起きることにだけは使えるからいいんだけどね。

 

「でも、それだけじゃ納得がいかない。スタープラチナのパワーに勝るスタンドなんていないはずだよ。それにイフが覚えた能力は元の能力より強化される」

 

『それは俺が単純に強いってハナシだ。さっきも言ったろ? 俺を使うには代償がある。だったら、それ相応の力がなきゃ代償の意味ねぇ』

 

「……なるほどね。君はホントに異質なスタンドだよ」

 

『本体が()()なもんでね』

 

……こいつも俺のことを何か知ってるのか?

聞いても答えてくれそうにないなぁ……。

 

その後も皆で試合をして今日の特訓は終わった。

 

 

 

 

 

皆が帰った後、俺は十香達精霊を部屋に集めた。

 

「俺が呼んだ理由は分かってるよね?」

 

「うむ。前世のことであろう?」

 

「そう。皆が知ってることを聞かせて」

 

「その前に空がどこまで知ってるかを知っておきたい」

 

「そうだね。二度手間になるし」

 

俺は夜天魔導書内で凜祢に聞かされたことを十香達に伝えた。

記憶が戻ったら、十香達は俺を護る、寂しい思いをさせないという役目を終えて消えることを。

俺は特典が消えて、前いた世界に戻ることを。

 

「以上だよ。……改めて話すと結構来るモノがあるね。それで、知ってることは?」

 

「ジュエルシード事件の時に空は前世のことを知るというのが天照の予定だった」

 

「予定、だった? じゃあ、予定が狂ってるってこと?」

 

「だーりんが発動する前のジュエルシードに触れるだけで良かったんですが、誘拐された時は別の人が発動させてましたし、海の時は壊してしまいましたからねぇ。それ以外は他の人が発動させてましたから、だーりんが前世を知る機会が丸潰れだったんです」

 

「夜天の魔導書内でも前世に関する夢を見るはずだったのですが、ジュエルシードに触れていなかったせいで見ることは無かったんですの」

 

「……それで予定が狂ったわけか」

 

「そうよ。それにあんたはこの世界に対する強い想いが芽生えた。だから、前世の記憶があろうとなかろうと帰りたくないって気持ちに変わりはないでしょうしね」

 

「そうだね。俺はこの世界で大切な友達や家族が出来たんだから帰りたくないよ。天照さんの予定がズレたことはわかった。他は?」

 

「あ、あの……空さんは、自分の前世の記憶が無いのに、特典で選んだ原作の内容を憶えてるのは、おかしいと思ったことはありますか……?」

 

「え、それって……別に普通じゃ――――――!」

 

俺が特典で選んだものが出てくる原作が前世にあったのならどうしてそれは憶えてる?

それもキャラ、技、物語の流れまで細かく憶えてるのは。

 

「これって偽物の記憶……なの?」

 

俺が選んだ特典は、()()()()()()()()()()()()()()()

 

『あー、それは流石に違うよー。前世に原作はちゃんとあったらしいよー。憶えてたのも特典で選んだおかげだよー』

 

自分の記憶だったことにちょっとだけ安心した。

 

「……そっか。あー、あとさ、俺って()()なの?」

 

「……はっきり言えば、人間ではない」

 

「そっか。まあ、そんな気はしてたけど」

 

何となくそんな気はしてたからそこまで驚くほどでもない。

 

「中にいるドライグ達も薄々気付いてるのではないか?」

 

「そうなの?」

 

自分の中からドライグ、アルビオン、九喇嘛を出して尋ねた。

ヤハウェは体を創ってないので、聖槍だけが出て来た。

 

『最初から何となく違和感はあった』

 

違和感? 

 

『一つは空の心がどこまでも澄み切った青空だったことだ』

 

「……?」

 

それの何が問題なんだ?

 

『誰しも喜んだり、怒ったりすれば精神世界に変化がある。ワシらみたいに中にいる奴はその変化を見てる』

 

『ですが、空さんはどんなに笑ったり、怒ったりしても変化がみられませんでした』

 

「……それって俺に心が無いって言いたいの?」

 

『それは違う。心が無い奴があんな綺麗な青空なわけがない』

 

「じゃあ何?」

 

『お前の心は全てのことが小さいと感じるほどに広すぎるんだ』

 

「寛大なだけじゃない?」

 

『それでも異常なんだよ。誰もが心地いいと感じるような心の世界なんてのはな』

 

以前に狂三が居心地がいいとは言ってたけど、そう言うことだったのか……。

 

「他に分かったことは?」

 

『聖槍の禁手(バランス・ブレイカー)に至ったことです。初めて使っていきなり至ったなんておかしいと思ってましたが』

 

「うん、俺もおかしいとは思ったけど使えるならいいかって思ってそれ以上は考えなかった」

 

『それからティアマットに勝てたこともだ。まあ、精霊達が修行を付けたおかげでそうなったのかもしれんがな』

 

「そうかもね」

 

『霊装を纏うのもだ。精霊が持つ霊結晶(セフィラ)、だったか? それを持ってない者が纏えば体に多大な負担が掛かるはずなのに5分も使っていられる。それが空が人間ではない一番の理由になるだろう』

 

「それは特典で使えるようにしたんじゃ……」

 

「ううん、霊結晶は私達が持ってる。流石に私達だけが力を持ってると空が選んだ特典とは違っちゃうから、結果として空は一定の能力を持ち、私達が空の中にいることで完全に使えるようにしたんだけど」

 

「結論。空が人間であれば限定霊装を使うだけでもアウトですが、使えるということは人間ではない存在になります」

 

「なるほどね。人間ではないことは分かったけど、俺が何なのかはわかるの?」

 

俺、人間じゃないのか……。この世界に神様やらドラゴンやら悪魔やら、色々いるからそんなに落ち込むことでもないね……。

 

『中にいる俺達は知らん』

 

「私達は知ってるわ」

 

十香達は天照さんに聞かされたから知っているわけか。

 

「それで俺って……あー、今は俺の正体はいいや。それで一番聞きたいのがさ……」

 

それを聞いて返ってくる答えが怖い。明日からどうすればいいかわからなくなる。

大袈裟だけど、もしかしたら誰も信じられなくなるかもしれない。

それくらい聞くのが怖い。

 

「お、俺達って……“家族”……? 本心で皆はそう思ってくれてるのかな……?」

 

『…………』

 

誰も答えない。

 

「空は皆のことを家族だって思ってる?」

 

口を開いたのは凜祢だった。

 

「当たり前だよ! 家族だってこの世界に来た時からずっと思ってきてる!」

 

「だってよ。十香ちゃん達の方は?」

 

「むく達に最初はそんな気持ちなんて無かったのじゃ」

 

「役目を終えれば消えるだけ。それが私達の未来だとしても何も感じなかった」

 

「……でも、何時からだったかはわからないけど、気付けばここでの生活が楽しかった」

 

「心の底から消えたくないって、空と皆ともっといたいって思うようになってた……」

 

「それじゃあ、皆の答えは?」

 

『空と一緒にいたい! これからも家族としていたい!』

 

「ッ! ……そう。俺もいたい。これからも俺のお姉ちゃんでいて下さい」

 

 

 

『あ、それは無理』

 

 

 

…………………………………………………………………………………………………………え?

 

 

 

「え? は、はあ!? なんで!? おかしくない!? 皆お姉ちゃんでしょ!?」

 

さっきまでシリアスだった雰囲気がぶち壊しだ。

 

「無理なものは無理なのだ! ずっと姉という立場では困る!」

 

困る? 何に? さっぱりわかんないよ!

 

「ど、どいうこと、ドライグ」

 

『それは空がいつか気付くべきことだ』

 

アルビオン達に聞いても適当にはぐらかされてしまい、結局わからないままだった。

 

「うーん、よくわかんないけどこれからも家族でいてくれるんだよね?」

 

「もちろんですわ」

 

見回すと他の人達も頷いていた。

 

家族はよくて、姉は嫌だって何で?

 

「まあ、いいか。その前に何とかして消えないようにしないとね」

 

『何か考えでもあるのー?』

 

「一応ね。俺が持ってる神滅具(ロンギヌス)なら何とかなんじゃない? その名の通り神様に抗ってみようよ」

 

考えとしては、十香達の体を幽世の聖杯(セフィロト・グラール)で創り直す。

そうすれば天照さんが創った体じゃなくなって記憶が戻っても消えることは無いと思う。

それで、俺の記憶が戻ったら他の力―――ドライグ達も消えてしまう。

それはヤハウェに体を創って、神器をヤハウェに託す。

託した神器はすでに俺が貰った特典ではなくなるから記憶が戻っても十香達と同じで消えないはず。

覇気や家事に関してはもう一度覚えればいいというただそれだけの事だ

 

「それが俺の考え」

 

『上手くいくかはさっぱりですけど、やってみる価値はあると思います。ついでに私の体も創ってくれると嬉しいです』

 

鞠亜がサラッと注文をしてきたけど、データの鞠亜をどうやって創った体に入れればいいんだろう?

 

「鞠亜のお願いは出来るかわかんないけど、これからすることに比べれば簡単だろうし、頑張ってみるよ」

 

『ありがとうございます!』

 

「どういたしまして。……それから、『アバター』」

 

その名を呼ぶと、俺そっくりの奴が現れた。

 

ドライグ達は見えてるようだが、十香達は見えてないらしい。

 

『何だ?』

 

「お前は俺の考えをどう思う?」

 

『さあな。俺にはさっぱりだ。というか興味がねえ』

 

こいつはよくわかんないな……。

 

「何も無いならいいさ。そんじゃ早速やろう」

 

アバターを消してから十香達の体を新たに創り直し、ヤハウェに神器を託す。

作業は十分もかからずに終わった。

 

「これで消えずに済むといいんだけど……」

 

「大丈夫だよ! 〈囁告帙篇(ラジエル)〉でも調べたし」

 

「二亜に一度騙されたから信用できないんだけど」

 

時の庭園で何が調べなくても分かるだ。家族だって思ってたのは俺だけだったじゃんか。

 

「ウグ……今度は大丈夫だって! 信用してくれよ!」

 

「……まあ、いいけど」

 

これを知って天照さんは何かしてくんのかな?

前世の世界から俺の知り合い―――今の俺からすれば知らない人だけど―――を呼んで連れ返しに来るとか、この世界を壊しに来るとかしなきゃいいんだけど。

 

やることはやったので夕飯までの時間をどうしようかと悩んでいたらブレイブが通信を受けたみたいだ。

 

《マスター、クロノさんからの連絡です》

 

ブレイブが空中にディスプレイを展開すると、クロノの顔が映った。

 

『空、今良いか?』

 

「うん、丁度今片付いたとこだよ。用件は何?」

 

『昨日、君がくれたデータのおかげで上層部は何とか止められたし、 父さんを嵌めようとした奴も捕まえることが出来た。ただな……』

 

「?」

 

『ある方達が君にぜひ会いたいと言っていてな……』

 

「ある方達?」

 

『ミゼット・クローベル本局統幕議長、レオーネ・フィルス法務顧問相談役、ラルゴ・キール武装隊栄誉元帥という管理局の黎明期を支えた伝説の三提督と呼ばれてる方達だ』

 

「三提督? ふーん……」

 

艦これの提督だったら面白いんだろうけど、管理局の人ってのがなぁ……。会ってどうしたいんだか……。管理局に入れる気?

 

「わかった。会うだけ会ってみるよ」

 

断ってクロノやリンディさんに迷惑が掛かるのも嫌だし、管理局の人だからって全員が黒い訳じゃないでしょ。

 

『ホントか!? ありがとう! 日取りは追って連絡する!』

 

俺の答えを聞くなり、クロノはすぐに通信を切った。

クロノの反応を鑑みるに、余程上の立場の人からの命令だったのだろう。

 

「ってことでお茶菓子でも用意した方が良いのかな? 伝説っていうくらいだしよぼよぼのお爺ちゃんお婆ちゃんだろうから甘くない方がいいかな?」

 

《相変わらず呑気ですね。もう慣れましたけど》

 

すごい人って言われてもサーゼクスさんやユーストマさんほどでもないでしょ。

管理局に勤めてるわけでもないのに恐れる必要もないし。

 

「あ、醤油が切れてたんだっけ? 買いに行かなきゃ」

 

外に行く用意をして、買い物に出かけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




空君のスタンドはジョジョの世界でいえばチートだけど、
魔法がある世界っだったら普通に負けます。

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