デート・ア・リリカルなのは   作:コロ助なり~

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ごめんなさい。今回戦闘シーン適当かな……。








やはり聖王様が無双するのは間違ってないです!

やはり聖王様が無双するのは間違ってないです!

 

Side遥

 

「あーあ、もう来たか……」

 

いつかこの世界に来るんじゃないのかとなんとなく予想がついていた。

 

「四年経ってるから二十歳くらいか。全員綺麗になったな……」

 

久々に四人を見たら、一番最初に出てきた感想がそれだった。

 

「つっても当然か」

 

元々、あの四人は可愛い部類に入る容姿をしていた。それが四年も経てば綺麗な大人へと変わるのは当たり前だ。

 

「ごめんな……そこにいるのは俺じゃないんだ」

 

空を俺だと勘違いする四人に思わず苦笑いした。―――――久々に見ることが出来た嬉しさと、近くに居るのに会えない寂しさを誤魔化すように。

 

Sideout

 

 

 

 

 

Side空

 

四人の女性の人違い(?)騒動を終え、皆とつかの間の休息をとっている。―――――オリヴィエさんの膝の上で。

いきなり、俺を抱きかかえたと思ったら膝の上に座らせられたのだ。

もちろん抵抗はした。したけど、聖王様の馬鹿力には勝てませんでしたよ。

 

「えへへ~、空さんは可愛いですね~。……一度でいいので“お姉ちゃん”って呼んでくれませんか?」

 

頭を撫でまわされ、もう片方の腕でギュッと抱きしめて、俺の肩に顎をちょこんと乗せてくる。オリヴィエさんの良い匂いが鼻腔を擽る。

 

「嫌だよ……。それと放して。さっきから周りの目が痛いから」

 

特になのは達からの視線が痛い。別に俺もオリヴィエさんも悪いことしてるわけじゃないのに。

 

「えー!? どうしてですか!? 家族のスキンシップですよ! そう! か・ぞ・くのスキンシップです! あ、今の大事なことなので二回言いました」

 

「こういうことは家でなら……いや、家でもよくないんだけど、人前は恥ずかしいから……」

 

「空さんは照れ屋さんなんですね。いいでしょう! 今日のところはここまでで我慢します!」

 

オリヴィエさんが回していた腕を解いてくれたので、膝から降りる。

 

「ありがと…………(お姉ちゃん)

 

「あ、今デレました!? デレましたよね!? いや~、空さんがとうとうデレ期に突入ですかぁ!」

 

「で、デレてない!」

 

こうなるんだったら言わなきゃよかった! というか耳良過ぎ!

 

「くぅ~! やっぱり可愛いですね! もう一度抱きしめます!」

 

「二度も同じ手は喰らわないから! 必殺! ヴィヴィオガード!」

 

説明しよう。ヴィヴィオガードとはオリヴィエさんの隣に座っていたヴィヴィオを犠牲()にして攻撃を防ぐ技だ。

 

「え、私!?」

 

技は上手く決まり、俺の代わりにヴィヴィオが捕まった。

 

「空さんじゃないですがこれはこれでアリですね。さ、ヴィヴィオちゃんも私のことを“お姉ちゃん”って呼んでください!」

 

「た、助けて、パパ!」

 

抵抗するヴィヴィオだが、オリヴィエさんからは逃げられない。

 

「ごめん、ヴィヴィオ。世界には俺じゃ敵わない相手がいるんだ。……無力なパパを許してくれ」

 

「そもそもパパが私を犠牲にしたよね!?」

 

「この事件が解決したらヴィヴィオの食べたいもの作ってあげるから、それで我慢してくれない?」

 

「一緒のお風呂とベッド付きなら許す! それとハンバーグが食べたい!」

 

「わ、わかった……」

 

一応、今の条件で許してくれたらしい。

 

出来の良い娘で俺は助かったよ。未来の俺の教育に感謝だね。

 

それから数十分間抱きしめられたヴィヴィオがようやく解放されたが、その顔はやつれ気味だった。

 

 

 

 

 

「皆、よく聞いてくれ。砕け得ぬ闇の居場所を突き止めた」

 

クロノからの報告に俺達の間に緊張感が生まれる。

 

「戦闘は空とヴァーリもといヴァーラとオリヴィエに任せる。カートリッジを打ち込むのは持っているメンバー全員でだ。何か意見はあるか?」

 

「あ、俺ある」

 

「何だ、空?」

 

「キリエさんのお姉さん――――アミタさんは見つかった?」

 

「ああ、彼女も見つけた。もうじきここにやってくるはずだ」

 

詳しいことを聞くと、キリエさんが持っていた通信機でアミタさんに自分の居場所を知らせたとのことだ。

 

「他にはあるか?」

 

『…………』

 

「ないみたいだな。それでは作戦を十分後に開始する!」

 

「小さかったはずのクロノがあんなに成長したんだな……」

 

「そうよ、クライドさん! クロノ、すっごく頑張ったんだから! ……おかげで甘えられることが少なかったけどね……」

 

ハラオウン夫婦がクロノの指揮を見て、嬉しそうに話していた。そのせいで張りつめていた空気が緩み、次第に皆に笑顔が生まれてきた。クロノの顔は羞恥で真っ赤になっていたが。

 

「母さん、父さん! 真面目な雰囲気を壊さないでくれ!」

 

「あら、ごめんなさいね」

 

「頑張れよ、クロノ」

 

リンディさんは反省した様子もなく、クライドさんとその場をあとにした。

 

「まったく……あの二人は何考えて……」

 

「まあまあ、いいじゃんか。クロノことを想ってるわけだし、良い両親だと思うよ?」

 

「……そんなことは言われなくてもわかってる。君のおかげで失ったはずの家族を取り戻せたんだからな。でも、今は任務中だから、それとこれとは話が違う」

 

流石はクロノだ。締めるときと緩めるときのけじめをきちんとつけている。

 

「…………ちょっとだけ…………羨ましい、のかな?」

 

クロノ達を見ていたら、不意にそんな言葉が出た。

俺には血の繋がった存在がいない。四年前にフェイトに言ったときのことを少しだけ思い出してしまった。

 

「大丈夫よ、あなたには皆がいるじゃない」

 

「プレシアさん……」

 

俺の呟きを聞いていたのか、プレシアさんが励ましてくれた。

 

「血の繋がりは大きいのは確かよ。でも、それ以上に大切なことをあなたはわかっているはずでしょ?」

 

大切なこと……。

 

思い浮かべるのは一緒に暮らす家族一人一人の顔だ。

 

「そうですね―――――()()()…………あっ」

 

思わずプレシアさんを母さんと呼んでしまった。でも、不思議なことに違和感はなかった。

 

「ようやく呼んでくれたわね」

 

「え、ずっと待ってたんですか?」

 

「当たり前じゃない。これでもアリシアやフェイトと同じように自分の子供だと思って接してきたのよ?」

 

いつからだったかは忘れたが、運動会の競争で勝ったことやテストの成績が良かったことを報告したら、プレシアさんは自分のことのように喜んで褒めてくれていた。

 

「それに、今のでフェイトとアリシアと結婚しやすくなったでしょ?」

 

「はあッ!? いきなりなに言って――――」

 

《母さん》

 

プレシアさんのデバイスから俺の声が聞こえてきた。

 

「ッ!?」

 

まさか今の録音してたの!?

 

「良かったわね、二人共。私を義母(はは)と呼んだということは、二人を貰ってくれるそうよ」

 

今の母の部分の漢字が違う気がする……。

 

「ホントに!? やったーッ!」

 

「今の嘘じゃないよね!? 貰ってくれなかったら空にファランクスシフトからのプラズマザンバーだからね!」

 

「い゛い゛ッ!?」

 

脅し!? フェイトが物騒過ぎるんだけど!? いつからこんなこと言う性格になった!? 

 

まさか、龍神家での生活がフェイトをここまで変えることになっていたとは思いにもよらなかった。

 

「プレシアさん! 勝手なこと言わない―――――」

 

「早く孫の顔が見たいわ……。最低でも男の子と女の子一人ずつがいいわね」

 

ダメだ! 全く聞いてない!

 

「イテッ!」

 

「むぅ~!」

 

俺の右足の小指を的確に蹴って来たのはなのはだった。相当むくれていた。

 

「な、なんでなのはが怒ってるの?」

 

「別に怒ってない」

 

なのははつまらなさそうにそっぽを向いた。どう考えても怒っている。

どうしたものかと考えていたら、他にも脇腹や手の甲を抓られたり、脛を蹴られたり、足を踏まれたりした。地味に痛いところばかりを執拗に狙ってきていた。

 

「え、何? 皆も怒ってるの?」

 

『怒ってない』

 

「絶対怒ってるよね!? 怒ってなかったら何もしないでしょ!?」

 

しかし、皆はどこ吹く風で素知らぬふり。

 

「見てください、ディアーチェ。あれが修羅場というものですよ」

 

「う、うむ……絶対に関わりたくないな……」

 

「僕もあれは嫌だなー」

 

三人に、そんなこと言ってないで助けろ、と文句の一つでも言ってやりたいが、生憎そんな暇はない。

 

『闇の書の欠片が大量に発生してます! 至急対応をお願いします!』

 

エイミィさんの声が騒がしい部屋全体に響き渡った。

 

「クロノ、どうする? そっちに人員を割くわけにもいかないでしょ?」 

 

「ああ。ここは――――」

 

「私の出番ですね」

 

そう言い出したのはオリヴィエさんだった。先程までヴィヴィオと戯れていた時の気の抜けた雰囲気ではなく、真剣で優雅。その佇まいは正しく聖王と呼ぶに相応しかった。

 

「ダメだ。あなたにはデバイスが無い。危険すぎる」

 

クロノに断られるのは目に見えてわかっていたことだ。しかし、オリヴィエさんは食い下がる。

 

「問題ありませんよ。だって、私のいた時代に魔法はあっても、デバイスとか言う機械なんてありませんでしたからね。それに―――――私、最強ですから」

 

今のオリヴィエさんは頼もしいとしか言いようがない。実際に戦闘を見たわけではないが、そう思えてしまう。

 

「俺からもお願いしていい? 一応、俺の影分身も一人つけておくからさ」

 

「……わかった」

 

クロノは了承してくれた。

俺の影分身とオリヴィエさんは闇の書の欠片のいる世界に転移した。

 

Sideout

 

 

 

 

 

Side空(影分身)

 

上が長袖の青いジャージ、下が黒いハーフパンツ、白い運動靴、髪は生前と同じ髪型でお団子。それが今のオリヴィエさんの格好だ。

 

「久々の戦場ですね。腕が鈍っていないといいんですが……」

 

周りが岩で囲まれた場所で、体を解しながら不安になるようなことを言い出してきた。

オリヴィエさんは生前よりも幽霊でいる期間の方が長かったため、仕方のないことだが。

だが、ヤハウェ曰く、体は生前と変わらない状態らしい。となると、問題はオリヴィエさんの腕次第だ。

 

「はあッ!」

 

杞憂に終わった。

オリヴィエさんが腰を深く落とし、正拳突きをした。音を置き去りにしたわけじゃないが、もう少しで置き去りにしそうなくらいには速かった。

 

「うーん……生前よりも少し遅いですね。まあ、いいでしょう」

 

ウソ!? オリヴィエさんの拳は今のよりもっと速くなるの!

 

驚愕の事実に何も言えなくなる。

 

「さて、早速倒しに行きましょうか。あ、空さんは手出し無用ですからね」

 

「そんなにもイキイキしてるのに邪魔するわけないじゃないですか」

 

いつもより声が弾んでいた。

 

「わかっているならいいです」

 

俺の方を向かずに答えて、すぐにオリヴィエさんは駆け出した。こっちにやって来た愛衣の偽物を容赦なく殴り飛ばした。たったの一発で愛衣の偽物は消えた。

 

「本人だと本気では殴れませんが、偽物だと加減しなくていいのは助かりますね。……戦争とも違いますから」

 

オリヴィエさんの小さな呟きははっきり聞こえたが、聞かなかったことにした。

それからもオリヴィエさんは偽物をどんどん倒しまくった。

 

「めりこみ……パーンチ!」

 

ヴァーリの偽物を一撃で岩にめり込ませた。

 

「ジャンッ……拳ッ……グー!」

 

アルフの偽物を1km以上吹き飛ばした。

 

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!」

 

リニスの偽物に数秒の間に高速のラッシュを叩き込んだ。

 

「私のこの手が光って唸る! あなたを倒せと輝き叫ぶ! シャイニングフィンガー!」

 

虹色に輝く手をあかりの偽物に叩き込み、爆発させた。

 

「とどめの……か――――」

 

腰だめに両手を構える。

 

「め――――」

 

手に虹色の魔力が集まりだす。

 

「は――――」

 

魔力の集束が終わる。

 

「め――――……波ーッ!」

 

それをシャマルさんの偽物に向けて放つ。巻き起こる爆発で他の欠片達もまとめて消し飛ばした。

 

「……頭痛い……」

 

確かにオリヴィエさんは強い。強いのだが、今の戦い方を見ていて、聖王ってこんなのでいいのか? と思わせるような戦い方だ。

 

「オリヴィエさん……」

 

一段落したところで声をかけた。

 

「何ですか?」

 

「ふざけてます?」

 

「失礼ですね! 私は至って真面目に戦ってますよ!」

 

心外だと言わんばかりに声を荒げていた。実際、真面目なのはわかるし、今のところ無傷だ。だが、あんな戦い方を見てしまってはどうしてもそう思えないのだ。

やはり聖王様が無双するのは間違っていない……が、必殺技を連発するのはどうかと思う。

 

「だったら、あの必殺技の連発はなんですか?」

 

「私が地球にやってきてから覚えた必殺技です! どれも素晴らしい技なんですよ!」

 

まるでワクワクを抑えきれない少年のようなキラキラした瞳で力強く言ってきた。

 

『空君、オリヴィエさん! もう十分です! アースラに戻ってきてください!』

 

エイミィさんから通信が入ったのでオリヴィエさんをアースラに転移させ、俺はその場で消えた。

 

Sideout

 

 

 

 

 

Sideヴァーラ

 

『よ、砕け得ぬ闇。元気してたか?』

 

フュージョンした状態で砕け得ぬ闇のいる場所に転移した。

砕け得ぬ闇を見つけたので、気軽に声をかけてみた。

 

「変わりはありません」

 

『それならいい。これで心置きなく全力で戦える』

 

万全の相手だからこそ張り合いがある。

 

 

 

『―――――今からテメェに見せてやるよ。完全無欠の戦い(パーフェクトゲーム)ってやつをな』

 

 

 

 







次回、ヴァーラさんの超真面目戦闘!?




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