明久「僕が女の子に!?」   作:白アリ1号

37 / 89
(´・ω・`)いやー、今回から試召戦争の話です。

初めて書くから、緊張しております。


34話 Dクラス戦1

sideアキ

 

 

2学期が始まってから早くも、その翌日。

 

雄二に無理矢理任せれらることとなった宣戦布告のため、僕と秀吉はDクラス教室前にいる。

 

「いよいよだね、秀吉」

 

「そうじゃの……では開けるぞい」

 

ガラッ

 

「失礼します」

 

「失礼するのじゃ」

 

僕と秀吉はDクラスの教室に入る。

 

自分のクラス以外の教室に足を踏み入れるのは、少し緊張感が膨れ上がる。

 

「なんだなんだ? 2学期早々、美少女がこのクラスになんの用だ?」

 

まずは教室の入り口付近にいた男子生徒が、僕たちの存在に気が付いたようだ。

 

それにしても、このセリフ、どこかで聞いたことあるような……。

 

「突然ですが……僕たち、FクラスはDクラスに試召戦争を申し込みます」

 

なんとか噛まずに言えた……よし。

 

「おいマジかよ……2学期早々、宣戦布告かよ」

 

「しかも使者にアキちゃんと木下を使うとは……」

 

「んで、どうするよ?」

 

いきなり宣戦布告されたものだから、この反応は当然か……。

 

さて、困った。

こうなると、宣戦布告は失敗に終わる確率が高い。

 

このタイミングで来ること自体間違っていたかもね。

雄二ももう少し、残念な脳をフル活用して、作戦を立てればいいのに。

 

「落ち着いてください。相手はFクラスとはいえ宣戦布告をするために派遣された使者です。丁重に扱うべきですわ」

 

ざわめくDクラス生徒一同に、清水さんが呼びかける。

 

女の子にだけは優しいな、清水さんは……。

 

元の姿で来るのならば……いや、今はよそう……。

 

「あぁ! アキちゃん!」

 

あ、もしかしてこの声は……。

 

「あ、お、おはよう……玉野さん……」

 

「アキちゃん、アキちゃん! またアキちゃんに着せるための服を持ってきたの!」

 

出会ってから早くも、僕に服を着せるつもりですか、そうですか……。

 

「確かに玉野さんのお願いは聞いてあげたいけd……だから玉野さん、ここで服を脱がそうとしないでと、何回言ったら分かるんだ」

 

服を脱がしにかかる玉野さん。

それをけん制する僕。

 

ここで脱がすのは流石にないと思う。

周りには男子がいるんだから、少しはTPOをわきまえて欲しいものだ。

 

いや、TPO以前の問題かもしれないけど。

 

「もう、美紀ちゃん。ここで脱がすのはダメって何回も言ってるでしょ」

 

「着替えるなら女子更衣室に、ね?」

 

Dクラスの女子生徒たちが僕を更衣室に連れて行こうとする。

 

「なんでみんなは僕を更衣室に連れて行こうとするの?」

 

「そりゃ、アキちゃんのコスプレが見たいからよ?」

 

当然のように言われて、引っ張られていく。

 

「なぜワシも連れて行かれるのじゃ……?」

 

ついでに、秀吉も連行されました。

 

 

★

 

 

あの後、宣戦布告は失敗に終わるかと思われたが、なぜか相手は承諾してくれた。

 

どういう理由でなのか知らないが、無事に済んだことなので、Fクラスの教室に戻る。

 

「おお、戻ってきたか……お前ら、どうしたんだその格好?」

 

 

「それは聞かなくても分かるでしょ……雄二」

 

僕と秀吉は玉野さんとDクラスの女子生徒から着せられたコスプレを着たまま、

教室に戻ってきた。

 

僕と秀吉が着せられたコスプレは紺色のセーラー服。

 

中学生の頃を思い出す、懐かしい衣装……な訳あるか。

僕が中学生の頃はちゃんと学ランでした。

 

「セーラー服のアキちゃん……可愛いです!」

 

僕を見た途端、姫路さんが僕に抱きついてくる。

 

姫路さん、僕が女の子になった時から、雰囲気とかいろいろ変わったな。

 

「……写真を撮らなければ……」ドバドバ

 

「ムッツリーニが凄いことになってる!」

 

カメラを手に持ちながら、鼻血を大量に流してるムッツリー二がいた。

 

セーラー服なのにそこまで興奮することなのだろうか……?

 

ムッツリーニの想像力が豊かすぎるのか、女の子に耐性がないのか……。

どちらにしろ、ムッツリーニの思考は特殊過ぎて、追いつけない……。

 

「ところで、宣戦布告は上手く行ったのか?」

 

「うん、なんとかね」

 

「そうか……よし、じゃあ試召戦争に備えて、今から補充テストをする」

 

雄二の声とともに、Fクラス全員が点数補充のためテストを始めた。

 

「よしゃ、やるぞ!」

 

「こんな簡単な問題、さっさと解いてやるぜ!」

 

「アキちゃんの写真集は俺のものだ!」

 

みんな、2学期始まってすぐなのに、なんでこんな力が出せるのだろうか……。

 

理由は分かってはいるけど……。

なぜこれを普段はやらないのだろうか。

 

半分は驚きで、もう半分は呆れだった。

 

そんなことより、僕も頑張らないと。

どんな理由であれ、Fクラスのみんなの努力を棒に振るような真似はしたくない。

 

僕もみんなに続いて問題を解いて行く。

 

 

★

 

 

「お前ら、夏休み中に何があったんだ……? 全員Dクラス並の点数だぞ?」

 

補充テスト終了後、Fクラス全員のテスト結果を見て、西村先生は珍しく驚愕の表情を浮かべていた。

 

Dクラス並の成績……とりあえず、相手と対等な実力差に追いついただけでも大きい。

よくやった、Fクラスのみんな。

 

ちなみに僕は全教科A、Bクラス並みの点数だった。

夏休みの最後で木下さんに、分からないところを教えてもらったのが吉と出たのかもね。

 

そういう訳で、僕は3つの腕輪を手に入れることができた。

どんな腕輪かは試していないので、効果などは分からないが、3つも獲得できたのはラッキーだ。

 

「明久、新しく腕輪を貰ったらしいが、どんな腕輪を貰ったんだ?」

 

「えーと……まず1つ目は……『ドレスチェンジ』だって……」

 

「それはどんな腕輪なんだ?」

 

『ドレスチェンジ』

 

召喚獣の武装と衣装がランダムに変わる腕輪。

ただ衣装が変わる訳ではなく、召喚獣の能力なども衣装によって、違ってくる。

召喚フィールド外に出るなどすると、元の姿に戻る。

武装と衣装は選べるわけではなく、ランダムなので消費点数は10点。

 

「アキちゃんにピッタリの腕輪ですね」

 

腕輪の説明を聞きながら、目を光らせる。

 

「なるほど……もう一つの方はどうなんだ?」

 

「2つ目は……『Lovemanipulate』だよ……」

 

「これはまた、面白そうな腕輪だな」

 

『Lovemanipulate』

 

相手召喚獣を操ることができる腕輪。

召喚者に好意などを寄せている者にのみ発動できる。

ただし限度があり、操ることができる召喚獣は2体まで。

消費点数は30点。

 

「お前が使うからにはかなりの能力を発揮しそうだな……じゃあ3つ目は?」

 

「3つ目は……『Flameblade』」

 

「最後の最後でかっこいいものが来たな……どんなものなんだ、それは」

 

『Flameblade』

 

アキちゃんの武装である太刀の刀身が燃える効果がある。

この状態で、相手に攻撃を当てると通常の1.5倍のダメージと追加効果を与える。

追加効果は召喚獣が少しの間、1秒毎に5ダメージを受ける。

召喚フィールド外に出るなどすると効果は消える。

召喚フィールド内にいれば効果が続くので消費点数は80。

 

「すごく強そうな腕輪なのじゃ、ワシもそんな腕輪が欲しいのう」

 

「ウチも頑張ればアキみたいな腕輪が手に入るのかしらねぇ」

 

羨ましそうにしている秀吉と美波。

 

「使えるかどうかは、実践してみなきゃ分からないよ」

 

と言いつつも、かなりの強みになると確信していた。

 

「なるほど……この戦いの切り札は明久と姫路になるな……」

 

雄二が、腕を組んでブツブツとつぶやきだした。

 

「よし、それじゃ作戦を説明する。まず前衛の部隊長は明久、お前だ」

 

「え? そんな役割を僕がやるの?」

 

雄二のことだから、かなり重要な役割に任命されそうだとは思っていたけど……。

 

でも、切り札が前衛の部隊長をしてもいいのかな?

切り札って、普通は後に取っておく存在だと思うけど。

 

「安心しろ、Fクラスのメンバーはお前を死ぬ気で防衛するだろう」

 

死ぬ気でって……いくら召喚戦争とはいえ、そんなことに命を懸けるようなことをする訳……

 

「大丈夫だアキちゃん! 何がなんでも君を守ってみせる!」

 

「アキちゃんのためなら死んだっていい!」

 

あった……。

 

「前線を押してその次に中堅部隊が援護する、姫路と明久は温存しておくんだ」

 

ということはDクラス代表や後続部隊を倒すのは姫路さんと僕なのか。

 

「そういえば、どうして僕を前衛部隊長にしたの? 僕と姫路さんは温存しておくのに」

 

「お前がいたら前衛の士気が上がるからな、それにお前が出る幕はないだろうし」

 

どうして僕がいるだけで士気が上がるんだろうか……それくらいで士気が上がるほどFクラスは単純じゃない気がするけど。

 

「この作戦で問題はないか?」

 

「うん、他のみんなが特に異議なしなら大丈夫」

 

「そんじゃ、もうすぐでDクラス戦だ。いつでも出られるようにしておけよ」

 

「そっちこそね……」

 

女の子になってから初めての試召戦争。

どうなるか少し楽しみな気もする。




この前のアンケートにご協力いただきありがとうございます。
素晴らしい意見をいただいたので、試召戦争が楽しくなりそうです。

ありがとうございましたm(*-ω-)m
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。