明久「僕が女の子に!?」   作:白アリ1号

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(´・ω・`)そろそろ学校が3学期になるな~……。
新学期を迎えるのに、なぜか心の中に謎の余裕があるんですよね。
分かりますか? 学生の皆さん? (*・ω・)? 


41話 対Aクラス戦

sideアキ

 

 

Bクラスとの交渉もうまく成立し、後はAクラスに宣戦布告をするだけとなった。

 

「よし、今からAクラスに宣戦布告をするぞ、形式は一騎打ちだ

明久行ってこい」

 

一騎打ちか……確かにAクラス全体が圧倒的に有利だ。

いくら試召戦争を経験したFクラスでもさすがにAクラスに勝つことはまず無い。

だから勝率が比較的に高い一騎打ちこそがAクラスに対抗できる手段だ。

 

「ん? ちょっと待って、もしかしてこのままの格好でいくつもり?」

 

「それ以外に何があるんだ?」

 

まさか、疑問形で返されるとは思ってもなかったよ。

メイド服姿で当たり前のように宣戦布告をさせるとは……。

雄二の頭の中で僕は仮装するマスコット的な存在なのかな?

 

「とにかく、事は早めに済ませたい。早く行くんだ」

 

雄二が強引にグイグイと背中を押してくる。

 

「分かったよ…………うぅ……恥ずかしい……」

 

「安心しろ、お前が仮装してるのは今や日常風景だ」

 

それでも恥ずかしいという気持ちは否めないんだよ……。

まったく……雄二は女の子でも人使いが荒いんだから。

 

恥ずかしい気持ちを抑えながら僕はメイド服姿でAクラスに向かう。

 

 

★

 

 

廊下を通る生徒の視線を浴びて、それに逃げるような速度で歩く。

そして、いつの間にかAクラスの教室の前にいた。

 

ふぅー……落ち着け……これはただの仮装。仮装なんだ。

ただの場違いな服装なんだ……いや、そこが恥ずかしいんだけどね……。

 

もういいや。

ここまで来たら後に引けないし。

 

よーし……行くぞ!

 

ガラッ

 

「失礼します、Fクラスの吉井アキです」

 

僕がAクラスの扉を開けると、ザワザワしていたAクラスの空気が、まるで映像を停止するかのようにピタッと止んで、視線が一斉に僕の方に向く。

 

うぅ……視線が痛い……晒し者になりに来た気分……。

 

「お、おい、俺は夢でも見ているのか? 本物のメイドがここに……」

 

「ああ、俺もだ……すげー綺麗だな……」

 

「か、可愛い……もう私、レズでいいや……」

 

な、なんだよ! そんなにおかしかったのか?

悪かったな、メイド服が似合わなくて。

 

うーん、でもそれを考えるとちょっとショックだ……。

似合っていても複雑だし……でも、だからと言って、似合わないのもな……。

 

「あれれ~? カワイイ女の子が来たかと思えば吉井クンじゃない」

 

「あ、こんにちは……工藤さん……」

 

目の前に工藤さんがやって来た。

 

「どうしたの、その恰好? あ! もしかしてボクのこと、誘ってる?」

 

ニヤニヤしながら、僕の身体を見回してくる。

 

「え、何が?」

 

いったい何を誘ってると言うのだ?

 

「ははっ、相変わらず天然でカワイイな~。吉井クンは」

 

そう言いながら、工藤さんは僕にギュッと抱きしめてきた。

 

「く、工藤さん……いきなりどうしたの?」

 

「あまりにもカワイイから居ても立ってもいられなくて。

あぁ~、やっぱり吉井クンを抱きしめている時が一番の幸せだよ……」

 

抱きしめているだけなのに、そこまで幸せなのか。

工藤さんは女の子を抱きしめる趣味にでも目覚めたのだろうか。

 

「愛子、そんなにくっついたら吉井くんが苦しいわよ。離してあげなさい」

 

次は横から木下さんが出てきた。

 

「ム~、吉井クンは嫌がってないよ。嫌じゃないよね、吉井クン?」

 

嫌という訳ではないけど、流石にここまでベタベタされるのは、ちょっと気恥ずかしいからそろそろ離してほしい。

 

「とにかく同意を得てようが得てなかろうが、離しなさい。吉井くんはこんなことをしにここへ来た訳じゃないんだから」

 

「はーい、……あ~あ、もうちょっと、くっついていたかったのに……」

 

工藤さんはふてくされた顔をしながら、抱きしめていた手を離す。

 

「ところで吉井くん、その服装は?」

 

「これ? それは雄二に着て行けって言われたから着てきただけだよ……おかげで恥ずかしい目に遭っているけど」

 

「そうなのね…………(坂本君、いい仕事してくれるじゃない)」

 

木下さんまで、工藤さんと同じような目つきで僕の身体を見つめる。

 

やっぱり、この衣装、着てこなければよかったかも……。

 

「誰かと思えば吉井くんか。ここに来るなんて珍しいじゃないか」

 

「……吉井、らしくない」

 

「あ、久保くん、それに霧島さんまで……」

 

横から学年次席と主席の優秀コンビの久保くんと霧島さんがいた。

 

「もしかして、観察処分者としての仕事でここに来たのかしら?」

 

あ、いけない、ついうっかりここに来た目的を忘れてたよ。

 

「そういうことで来た訳じゃないよ、木下さん。実はね――――」

 

雄二に言われた通り、僕は宣戦布告内容を告げる。

 

「という訳で、僕たちFクラスはAクラスに一騎打ちを申し込むよ……。

ルールはお互い代表を5人ずつ出して、先に3勝した方の勝ちってことでいいかな?」

 

「なるほど、それなら科目選択はどうするんだい?」

 

と久保くん。

 

「えーと5人だから3と2に分かれるね……どうしたらいいかな?」

 

このことは雄二からは聞いていない。

あらかじめ、細かいところまで内容を決めておけばよかった。

 

「別にそっちが3でこっちが2で構わないわ。Aクラス対Fクラスなのだから、多少のハンデは必要よ」

 

と木下さん。

 

「ありがとう……じゃあ、内容はこれでいいかな?」

 

「……ちょっと待って」

 

と霧島さん。

 

「……私から1つだけ提案がある」

 

「提案? 提案っていったい何?」

 

Aクラス代表でもある霧島さんから提案があるとは、いったいどんな提案なのだろう。

 

「……もし負けたらなんでも言うことを3つ聞くこと……これを追加して」

 

なるほど、これは勝負でよくあるパータンのやつだ。

 

「3つね……勝った数だけ言うことを聞く訳か……全然問題ないよ」

 

これくらいの提案なら雄二は受け入れてくれるだろう。

 

「それじゃあ、色々とよろしくね」

 

と工藤さん。

 

「うーん、それは僕が言うべき言葉だけど……まぁこちらもよろしく」

 

こうしてAクラスへの宣戦布告が完了した。




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