明久「僕が女の子に!?」   作:白アリ1号

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お久しぶりです! 作者です!(´・ω・`)/
宣言通り遅くなってしまいました、申し訳ないです……。

そういえば、いつの間にかお気に入り件数400人突破&UA70000突破していました!
ありがとうございます!
これからも、読者の方々を楽しませて、ニヤニヤさせることをモットーとして頑張ります!

それではどうぞ!!


57話 午後の学園祭にて

sideアキ

 

 

学園祭開始からしばらく経って、今は午後の部に突入。

 

ちなみに店の状況はというと

 

「お客さん、来ないね……」

 

「そうじゃの……」

 

不況でした。

 

僕と秀吉は同時にため息が出てしまう。

 

この時間帯だから客が減るとは思うけど、店はかなり空席が目立っている。

最初は大盛況だったけど、徐々にお客さんの数が減ってきて今に至った訳だ。

 

言わなくても察しはつくと思うけど、原因はあのチンピラクレーマーコンビのせいだろう。

あれ以来から、こうなったのが確信できる証拠だ。

 

一応、改善はしたんだけど、一度失った信頼を取り戻すのは難しいからね。

どうにもできない状況。

 

「お兄さん、すいませんです」

 

「いや気にするなチビッ子」

 

「チビッ子じゃなくて、葉月ですっ」

 

廊下から雄二と小さな女の子の声が聞こえてきた。

 

「雄二が戻って来たようじゃな」

 

「そうみたいだね」

 

ん? 葉月……?

どこかで聞いたことがあるような……。

 

「んで、探しているのはどんな奴だ?」

 

雄二が教室の扉を開けて入ってくる。

もう1人の女の子は……雄二の陰になってよく見えない。

 

「お、坂本、妹か?」

 

「可愛い子だな~、ねぇ、5年後にお兄さんと付き合わない?」

 

「俺はむしろ、今だからこそ付き合いたいなぁ」

 

雄二ともう1人の女の子はFクラスのみんなに囲まれてしまった。

お客さんが少なくて暇なんだろう、きっと。

 

「あの、葉月はお兄ちゃんを探しているんです」

 

「お兄ちゃん? 名前は?」

 

女の子に尋ねる雄二。

 

「……分からないです」

 

「家族の兄じゃないのか? それなら特徴は?」

 

「えっと……バカなお兄ちゃんでした!」

 

なんとも凄い特徴だ。

 

「そうか」

 

雄二は辺りを見回して、特徴と一致する人物を探す。

 

「……沢山いるんだが?」

 

否定できない。

 

「あ、あの……そうじゃなくて……すっごくバカなお兄ちゃんでした!」

 

これもまた凄い特徴……。

 

「ん? それってもしかすると須川のことじゃないか?」

 

「お、俺な訳ないだろ!? 横溝とかはどうだよ!?」

 

「お前よりはマシだよ! そもそも俺に小学生の女の子の知り合いなんていないぞ!?」

 

とバカとバカがバカの擦り付け合いになって話にならない。

ここの連中はFクラスという教室にいてもバカとは認めたくないようだ。

 

「あー……どうするんだ……誰も該当する人物がいな…………ん?」

 

雄二が頭を抱えていると、僕のことをジッと見つめた。

 

いきなりどうした?

 

「もしかすると…………アイツのことじゃないか?」

 

雄二が女の子に聞いて、僕に指を刺す。

 

え、バカって僕のこと? 失礼な!

 

「あ! バカなお兄ちゃん!」

 

女の子は僕を見つけた途端、駆けてきて、いきなり抱きつかれた。

 

んんん!? ちょっと待って、お兄ちゃんということは、僕が女の子だったことを知っているのか?

なんでこの子は僕が元々男だってことが分かったの!?

 

「やっと会えました、バカなお兄ちゃ……ん?」

 

女の子は男子にはない胸部の柔らかさに違和感を感じたのか、離れて僕を確認する。

 

「バカなお兄ぃ…………お姉ちゃん?」

 

女の子は思考顔になり首を傾げた。

 

「なんだ、明久が男だったことを知っているということは、こいつは明久のことを知っているんじゃないのか?」

 

「そうかもね……」

 

もしかすると、面影が残ってたりして僕だということが分かったのかな?

う~ん、葉月という名前で僕が女の子になる前に出会っているはずだから……

 

「ああッ!! 思い出した、あの時のぬいぐるみの子か!」

 

「ぬいぐるみの子じゃないです! 葉月です!」

 

思い出した! この子はお姉ちゃんにプレゼントをしたいけれど、お金がたりない。

だからそれを僕が助けたんだっけ?

結構前の出来事だし、観察処分者に認定されたりで、すっかり忘れてた……。

それにしても、僕のことがよく分かったね。

最近の小学生の記憶力と勘の鋭さはすごいものだよ。

 

「そっか、葉月ちゃんか……久しぶりだね。元気にしてた?」

 

「はいですっ! そういえば、なんでバカなお兄ちゃんは女の子になっているんですか?」

 

「あ、これはね……えーっと…………」

 

どうしよう、どう説明したらいいか分からない。

しばらく会ってない間に女の子になってました、なんて話が小学生相手に通用するはずがないよ。

 

う~ん、だけど、ここは正直に話したほうがいいかな?

誤魔化したって無駄だと思うし。

 

「実はね、葉月ちゃん……僕はとある理由で女の子になっているんだ」

 

「え……?」

 

目が点になる葉月ちゃん。

 

「そ、そんな……バカなお兄ぃ……お姉ちゃんと結婚する約束もしたのに……」

 

…………え?

 

「「「れ……れ、レズ!?」」」

 

ガタッという擬音を鳴らしだした、Fクラス男子生徒全員。

 

「あ、アキ! 今のはどういうことなの!?」

 

「アキちゃん! 詳しく教えてください!!」

 

「うわっ! 美波に姫路さん!?」

 

2人がちょうど召喚大会から戻ってきたらしく、横から割って入る。

 

「ちょ、ちょっと待って! それはこっちが聞きたいんだけど!?」

 

話がだんだんややこしくなっているよ!

どう説明すればいいんだ……!?

 

「あ、お姉ちゃん! 遊びに来たよ」

 

葉月ちゃんは美波を見つけて駆け寄る。

 

「あら、葉月じゃない。よくここまで来たわね」

 

ん? 美波と葉月ちゃんは知り合いなのかな?

 

「もしかして美波と葉月ちゃんは面識があったりするの?」

 

「え? だってウチの妹だもの」

 

「へ?」

 

意外な返答だ。

 

僕は葉月ちゃんの顔をマジマジと見つめる。

 

言われてみれば……確かに似ている。

雰囲気もにているし、まるで幼い頃の美波みたいだ。

 

「あ、あの時の綺麗なお姉ちゃん! ぬいぐるみありがとうでしたっ!」

 

姫路さんをみた葉月ちゃんは深くお辞儀をする。

 

「こんにちは、葉月ちゃん。あの子、可愛がってくれてる?」

 

「はいですっ! 毎日一緒に寝てます!」

 

「良かった~、気に入ってくれたんだ」

 

ぬいぐるみ? 姫路さんも葉月ちゃんに何かあげたのかな?

2人の話を聞く限り、接点はあるそうで、意外と葉月ちゃんのことを知っているのかな?

姫路さんは。

 

「ところで明久。この客の少なさはどういうことだ?」

 

あ、いけない、葉月ちゃんのことですっかり忘れてた。

雄二に報告して対策方法を考えるつもりだったのに。

 

「そういえば葉月、ここに来る途中でいろいろな話を聞いたよ?」

 

「ん? それはどんな話だ?」

 

雄二が葉月ちゃんに聞く。

 

「えっとね、『中華喫茶は汚いから行かない方がいい』って」

 

葉月ちゃんの言葉に自分も含め、誰もが驚いた。

 

確かにちょっと前まで、クロスの下が汚かったけど、

それはもう解決したことだ。

なぜ未だにそんな悪評が流れてるんだ?

 

「あの連中の妨害が続いているんだろうな、見つけてシバき倒すか」

 

いち早く事を察した雄二はそう言った。

 

「あの連中? それってさっきのクレーマー? そうかもしれないけど、あれだけ雄二から酷い仕打ちを受けたんだから、これ以上することはないと思うけど?」

 

「だからこそだよ。さっきの仕返しとしてやってる可能性が高い。ひとまず様子を見に行く必要がありそうだな」

 

「そうだね、どこまで噂が広まっているのかを見に行かないとね」

 

葉月ちゃんが聞いたくらいだから、実はかなり広まってたりするのかもしれない。

 

「バカなお姉ちゃん! 葉月と一緒に遊びにいこっ」

 

様子を見に行こうとすると、葉月ちゃんに手を握られる。

 

困ったな。

これは遊びではなく仕事だからな……。

 

「それなら、そのチビッ子も一緒に連れて行ったらどうだ? 他のクラスを偵察する必要があるからな」

 

悩んでいる僕を見て雄二のフォローが入る。

 

「それじゃ……一緒にお昼ご飯でも食べに行く?」

 

「うんっ!」

 

葉月ちゃんは満面の笑みで頷く。

 

「じゃあ葉月、お姉ちゃんも一緒にいくね」

 

美波、妹に対しては口調が変わるんだね。

いいお姉さんなんだな。

 

普段とはまったく違う姿の美並が別人のように思えた。

 

「それなら姫路と雄二も一緒に行くとよいじゃろ。どうせしばらくは手が空いているじゃろうし、店の留守はワシが引き受けるのじゃ」

 

「そうか、気を遣わせて悪いな秀吉」

 

「ありがとうございます、木下くん」

 

これで雄二と姫路さんが加わることになった。

 

「それでチビッ子、さっきの話はどこで聞いたのか教えてくれないか?」

 

「えっとですね……綺麗なメイドさんがいっぱいいるお店です」

 

なるほど、メイドさんが一杯ってことはメイドカフェってことかな?

メイドカフェをやっているクラスといったら……

 

「Aクラスのことだね。よし、悪評が拡大していく前に一刻も早く……って雄二、どこに行くのかな?」

 

逃げ出そうとする雄二の制服の襟元を掴む。

 

「は、放せ、明久! お前らだけでも楽しんで来い!」

 

「何を言ってるの? 代表である雄二も見に行くべきでしょ?

それに秀吉がせっかく留守役をしてくれているんだから、それを無碍にする訳にはいかないよ、ね?」

 

「頼む! Aクラスだけは勘弁してくれ!」

 

まったく、なんで雄二はこんなに嫌がるんだろうか……。

 

「ひとまず、Aクラスに行くよ。ほら雄二、大人しくするんだ」

 

逃げようとする雄二を引きずりながら、僕たちはAクラスへと向かった。




久しぶりに投稿したので、文章力が落ちていないか心配。(;´・ω・`)
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