宣言通り遅くなってしまいました、申し訳ないです……。
そういえば、いつの間にかお気に入り件数400人突破&UA70000突破していました!
ありがとうございます!
これからも、読者の方々を楽しませて、ニヤニヤさせることをモットーとして頑張ります!
それではどうぞ!!
sideアキ
学園祭開始からしばらく経って、今は午後の部に突入。
ちなみに店の状況はというと
「お客さん、来ないね……」
「そうじゃの……」
不況でした。
僕と秀吉は同時にため息が出てしまう。
この時間帯だから客が減るとは思うけど、店はかなり空席が目立っている。
最初は大盛況だったけど、徐々にお客さんの数が減ってきて今に至った訳だ。
言わなくても察しはつくと思うけど、原因はあのチンピラクレーマーコンビのせいだろう。
あれ以来から、こうなったのが確信できる証拠だ。
一応、改善はしたんだけど、一度失った信頼を取り戻すのは難しいからね。
どうにもできない状況。
「お兄さん、すいませんです」
「いや気にするなチビッ子」
「チビッ子じゃなくて、葉月ですっ」
廊下から雄二と小さな女の子の声が聞こえてきた。
「雄二が戻って来たようじゃな」
「そうみたいだね」
ん? 葉月……?
どこかで聞いたことがあるような……。
「んで、探しているのはどんな奴だ?」
雄二が教室の扉を開けて入ってくる。
もう1人の女の子は……雄二の陰になってよく見えない。
「お、坂本、妹か?」
「可愛い子だな~、ねぇ、5年後にお兄さんと付き合わない?」
「俺はむしろ、今だからこそ付き合いたいなぁ」
雄二ともう1人の女の子はFクラスのみんなに囲まれてしまった。
お客さんが少なくて暇なんだろう、きっと。
「あの、葉月はお兄ちゃんを探しているんです」
「お兄ちゃん? 名前は?」
女の子に尋ねる雄二。
「……分からないです」
「家族の兄じゃないのか? それなら特徴は?」
「えっと……バカなお兄ちゃんでした!」
なんとも凄い特徴だ。
「そうか」
雄二は辺りを見回して、特徴と一致する人物を探す。
「……沢山いるんだが?」
否定できない。
「あ、あの……そうじゃなくて……すっごくバカなお兄ちゃんでした!」
これもまた凄い特徴……。
「ん? それってもしかすると須川のことじゃないか?」
「お、俺な訳ないだろ!? 横溝とかはどうだよ!?」
「お前よりはマシだよ! そもそも俺に小学生の女の子の知り合いなんていないぞ!?」
とバカとバカがバカの擦り付け合いになって話にならない。
ここの連中はFクラスという教室にいてもバカとは認めたくないようだ。
「あー……どうするんだ……誰も該当する人物がいな…………ん?」
雄二が頭を抱えていると、僕のことをジッと見つめた。
いきなりどうした?
「もしかすると…………アイツのことじゃないか?」
雄二が女の子に聞いて、僕に指を刺す。
え、バカって僕のこと? 失礼な!
「あ! バカなお兄ちゃん!」
女の子は僕を見つけた途端、駆けてきて、いきなり抱きつかれた。
んんん!? ちょっと待って、お兄ちゃんということは、僕が女の子だったことを知っているのか?
なんでこの子は僕が元々男だってことが分かったの!?
「やっと会えました、バカなお兄ちゃ……ん?」
女の子は男子にはない胸部の柔らかさに違和感を感じたのか、離れて僕を確認する。
「バカなお兄ぃ…………お姉ちゃん?」
女の子は思考顔になり首を傾げた。
「なんだ、明久が男だったことを知っているということは、こいつは明久のことを知っているんじゃないのか?」
「そうかもね……」
もしかすると、面影が残ってたりして僕だということが分かったのかな?
う~ん、葉月という名前で僕が女の子になる前に出会っているはずだから……
「ああッ!! 思い出した、あの時のぬいぐるみの子か!」
「ぬいぐるみの子じゃないです! 葉月です!」
思い出した! この子はお姉ちゃんにプレゼントをしたいけれど、お金がたりない。
だからそれを僕が助けたんだっけ?
結構前の出来事だし、観察処分者に認定されたりで、すっかり忘れてた……。
それにしても、僕のことがよく分かったね。
最近の小学生の記憶力と勘の鋭さはすごいものだよ。
「そっか、葉月ちゃんか……久しぶりだね。元気にしてた?」
「はいですっ! そういえば、なんでバカなお兄ちゃんは女の子になっているんですか?」
「あ、これはね……えーっと…………」
どうしよう、どう説明したらいいか分からない。
しばらく会ってない間に女の子になってました、なんて話が小学生相手に通用するはずがないよ。
う~ん、だけど、ここは正直に話したほうがいいかな?
誤魔化したって無駄だと思うし。
「実はね、葉月ちゃん……僕はとある理由で女の子になっているんだ」
「え……?」
目が点になる葉月ちゃん。
「そ、そんな……バカなお兄ぃ……お姉ちゃんと結婚する約束もしたのに……」
…………え?
「「「れ……れ、レズ!?」」」
ガタッという擬音を鳴らしだした、Fクラス男子生徒全員。
「あ、アキ! 今のはどういうことなの!?」
「アキちゃん! 詳しく教えてください!!」
「うわっ! 美波に姫路さん!?」
2人がちょうど召喚大会から戻ってきたらしく、横から割って入る。
「ちょ、ちょっと待って! それはこっちが聞きたいんだけど!?」
話がだんだんややこしくなっているよ!
どう説明すればいいんだ……!?
「あ、お姉ちゃん! 遊びに来たよ」
葉月ちゃんは美波を見つけて駆け寄る。
「あら、葉月じゃない。よくここまで来たわね」
ん? 美波と葉月ちゃんは知り合いなのかな?
「もしかして美波と葉月ちゃんは面識があったりするの?」
「え? だってウチの妹だもの」
「へ?」
意外な返答だ。
僕は葉月ちゃんの顔をマジマジと見つめる。
言われてみれば……確かに似ている。
雰囲気もにているし、まるで幼い頃の美波みたいだ。
「あ、あの時の綺麗なお姉ちゃん! ぬいぐるみありがとうでしたっ!」
姫路さんをみた葉月ちゃんは深くお辞儀をする。
「こんにちは、葉月ちゃん。あの子、可愛がってくれてる?」
「はいですっ! 毎日一緒に寝てます!」
「良かった~、気に入ってくれたんだ」
ぬいぐるみ? 姫路さんも葉月ちゃんに何かあげたのかな?
2人の話を聞く限り、接点はあるそうで、意外と葉月ちゃんのことを知っているのかな?
姫路さんは。
「ところで明久。この客の少なさはどういうことだ?」
あ、いけない、葉月ちゃんのことですっかり忘れてた。
雄二に報告して対策方法を考えるつもりだったのに。
「そういえば葉月、ここに来る途中でいろいろな話を聞いたよ?」
「ん? それはどんな話だ?」
雄二が葉月ちゃんに聞く。
「えっとね、『中華喫茶は汚いから行かない方がいい』って」
葉月ちゃんの言葉に自分も含め、誰もが驚いた。
確かにちょっと前まで、クロスの下が汚かったけど、
それはもう解決したことだ。
なぜ未だにそんな悪評が流れてるんだ?
「あの連中の妨害が続いているんだろうな、見つけてシバき倒すか」
いち早く事を察した雄二はそう言った。
「あの連中? それってさっきのクレーマー? そうかもしれないけど、あれだけ雄二から酷い仕打ちを受けたんだから、これ以上することはないと思うけど?」
「だからこそだよ。さっきの仕返しとしてやってる可能性が高い。ひとまず様子を見に行く必要がありそうだな」
「そうだね、どこまで噂が広まっているのかを見に行かないとね」
葉月ちゃんが聞いたくらいだから、実はかなり広まってたりするのかもしれない。
「バカなお姉ちゃん! 葉月と一緒に遊びにいこっ」
様子を見に行こうとすると、葉月ちゃんに手を握られる。
困ったな。
これは遊びではなく仕事だからな……。
「それなら、そのチビッ子も一緒に連れて行ったらどうだ? 他のクラスを偵察する必要があるからな」
悩んでいる僕を見て雄二のフォローが入る。
「それじゃ……一緒にお昼ご飯でも食べに行く?」
「うんっ!」
葉月ちゃんは満面の笑みで頷く。
「じゃあ葉月、お姉ちゃんも一緒にいくね」
美波、妹に対しては口調が変わるんだね。
いいお姉さんなんだな。
普段とはまったく違う姿の美並が別人のように思えた。
「それなら姫路と雄二も一緒に行くとよいじゃろ。どうせしばらくは手が空いているじゃろうし、店の留守はワシが引き受けるのじゃ」
「そうか、気を遣わせて悪いな秀吉」
「ありがとうございます、木下くん」
これで雄二と姫路さんが加わることになった。
「それでチビッ子、さっきの話はどこで聞いたのか教えてくれないか?」
「えっとですね……綺麗なメイドさんがいっぱいいるお店です」
なるほど、メイドさんが一杯ってことはメイドカフェってことかな?
メイドカフェをやっているクラスといったら……
「Aクラスのことだね。よし、悪評が拡大していく前に一刻も早く……って雄二、どこに行くのかな?」
逃げ出そうとする雄二の制服の襟元を掴む。
「は、放せ、明久! お前らだけでも楽しんで来い!」
「何を言ってるの? 代表である雄二も見に行くべきでしょ?
それに秀吉がせっかく留守役をしてくれているんだから、それを無碍にする訳にはいかないよ、ね?」
「頼む! Aクラスだけは勘弁してくれ!」
まったく、なんで雄二はこんなに嫌がるんだろうか……。
「ひとまず、Aクラスに行くよ。ほら雄二、大人しくするんだ」
逃げようとする雄二を引きずりながら、僕たちはAクラスへと向かった。
久しぶりに投稿したので、文章力が落ちていないか心配。(;´・ω・`)