本好きと暗殺教室   作:与麻奴良 カクヤ

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64 「14時間目 ダラダラ過ごす夏休みの時間」

21時遅めの夕食の時間になったので降りてくると固まって何やら話し会いをしていた。

 

先生の格好何なの?キモイ。

 

とそこで先生に気づかれた。

 

「おぉ。若麻績さん。烏間先生とイリーナ先生をくっつけたいのですがいい案はありますでしょうか?」

 

なぜ私にそんな事聞く?相変わらずこの先生はわけがわからない。

 

私に聞くメリットを考えていると先生は心を読んだかのように答えてきた。

 

「若麻績さんは色々な本を読んでいるので今のイリーナ先生と烏間先生の雰囲気に似た物を読んだことがあるのではないかと思いまして…」

 

なんだ、そんな事か。確かに今の先生方の雰囲気と同じ物を読んだことがある。だが断る。

現実の恋愛は本の世界とは違い簡単には上手くいかない。これは恋愛に限らずそうだ。現実が本に似たからといって同じ行動をしてもそれが本と全く同じなることはない。体験者が言うのだからそうだ。なら何でこう上手くいかない!?

取り敢えず知らない事にしておこう。厄介ごとはごめんだ。

 

「残念だけど全く思いつかないわ」

 

そう言って席に着いた。

 

 

 

早々と夕食を食べて部屋に戻る。

 

明日で東京に帰る。つまりこの居心地の良い部屋ともあと数時間でおさらばになってしまう。家に帰ると両親、特に父がやれ宿題をしろだの予習復習をしろだのうるさくなる。なので限界まで本を読むことにしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が通う椚ヶ丘中学校は超進学校だ。この学校はとにかく勉強をする。それに合わせて当然宿題の量も半端じゃない。

 

なんなのこの量!?終わる気がしない。暑い。手が痛い。腕が疲れた。

 

夏の猛暑日、クーラーのない部屋で閉じこもり暑さにやられながらいた。

 

今、部屋からでたら殺される。悪いのは私だがこんな量を出す方も可笑しい。

ふぅ、休憩でもするか。部屋の中で。

 

私は今大量の夏休みの宿題と戦っていた。

 

休憩手柄に本を読んでいるとふと思う。ここまで来ればもうやらなくてもいいのではないか?成績とかどうでもいいし。

こんな事も考える程切羽詰まっているというか疲れた。

 

今日は八月三十一日一般的な学校にとって夏休みの最後の日。宿題はまだ半分も終わっていない。

 

区切りのいいところでしおりを挟み机の上の宿題に手をつける。

考えても分からないし時間の無駄なので片っ端から答えを写していく。

 

三時近くになった頃ついに根を上げた。

こんなの出来るか!疲れたし腕が痛いしもう散々だ。よし諦めよう。気が向いた時にやっていって出来たらだそう。

 

と違和感を感じた。

 


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