本好きと暗殺教室   作:与麻奴良 カクヤ

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71 「21時間目 そうしての時間」

 知らない天井だ。

私は意識を取り戻すと言うテンプレ発言を思い浮かべると起き上がろうとするが身体が動かない。動けない身体で考える。

 

死んでないの?なら何処かの病院だろうか?

どのくらい経ったのだろうか。私はこれからどうなるのだろう。

どうすればいいのだろうか。

 

視界の端でドアが開く。入って来たのは烏間先生だ。

 

烏間先生の話は謝罪から入った。

暗殺をすると勝手に判断したことからクラスに馴染めてないことももっと気にするべきだったとかから相談してくれ、どんなに苦しくても触手に頼るべきではなかったと段々と説教になり最後はやはり身体の心配をして出ていった。

 

次にタコ先生がやって来た。

内容は大体烏間先生と同じだった。

 

同じ内容を聞かされる私の身にもなって欲しい。

 

烏間先生と違ったのは最後に先生らしく進路の事についてだった。いつまでも親の拘束に囚われず自分のやりたいことやりなさい。あなたにはやりたいと強く思う事はやれる。それだけの力を持っているのですから。と言って出ていった。

 

私のやりたい事それは………本を読みたい。物語を見たい。

タコ先生は私が本気でやりたいと思った事はやれるって言った。

ならば物語を見るだけの仕事も見つかるはずだ。

見つけてやる。

その仕事を。

 

 

 

その瞬間、この世界から私は消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

知らない天井だ。

こんなに短時間で二回もこのセリフを味わうとは一体どういう事だろうか?

意識を失う予兆のなかったはずだ。

もしかしてこれはあの世界で生きていると言う夢を見ていたというオチだろうか?

だが夢を見ている前の記憶が全くない。

もしかしてだけど最近Web小説やラノベで有名な異世界転生と言うやつだろうか?

 

今度は動く体でベッドから起き上がる。

 

なにこれ体を動かす時に生じる筋肉の疲れが全くない。

まるでイメージをするだけで動く。

 

本来、脳でどう動かすか判断してから神経を伝って筋肉が出来る事だけの範囲で動くのに対してここでは出来ないはずの事もできる。

実際、見えない空間に足を掛ける様にイメージし足を動かすと空中に立てた。

 

前の世界では絶対に出来ない事をしながら遊んでいると目の前に光の粒子が集まる様に形をとった。

 

それはやっぱりと言うべきか女神のイメージになった。

 

そう。これだよ、これ。

 

「おめでとうございます。貴女は世界の心理に辿り着き創造神様の許可が得られました。では早速ですが、貴女の管理する世界の内容を渡します。これからその世界を監視して下さいね。」

 

 




今回で最終回です。

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