本好きと暗殺教室   作:与麻奴良 カクヤ

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190 「44時間目 不思議な夢の時間」

気が付くと、何もない空間にいました。

 

 

はて?ここは何処でしょうか?

 

昨日は確か、布団に入ったところまでは覚えているのですが・・・。

 

夢でしょうか?

 

 

「その認識で間違ってはいませんよ」

 

 

私の疑問に答えるようにして、声が聞こえてきました。

 

 

いいえ、聞こえると言いましたが、聞こえるよりも頭に響いて来ると言った方が正しいのでしょうか?

 

ここは夢の中なのですから、どちらが正しいのか分かりません。

 

しかし、それよりもです。

 

私は何故、このような夢にいるのでしょうか?

 

 

「それは私が呼んだからですよ」

 

 

また聞こえてきました。

 

私は聞き返しました。

 

声が出ないので、頭の中で。

 

 

貴方は誰ですか?

 

一体どういう理由で、私にこんな夢を見させているのですか?

 

 

答えは直ぐに返って来ました。

 

 

「姿を見せた方があなたも安心出来るでしょう」

 

 

言葉と共に私に声をかけているであろう者の姿が現れました。

 

透けていた体が段々とハッキリと見えるように現れました。

 

 

こんな現れ方を出来るお方を私は一人しか知りません。

 

ですが、ここは夢の中。

 

マスターが私の夢に干渉してきている事はないと言い切れませんが、声を聴く限りマスターではありません。

 

 

何故なら、私に全く見覚えのない方が、私を見てました。

 

 

・・・女神様。

 

 

そうとしか、例えようのない者が私を見ていました。

 

金色に輝く髪の毛、キズ一つ付いたことのないと思われる純白の肌、ひらひらした服、どれをとっても神話に出てくる天使なる者に似ています。

 

その方は私に言いました。

 

 

「突然このようなことをして、申し訳ございませんね」

 

 

その方は私に謝罪をしてくださいました。

 

 

謝罪はともかく、私は貴女様がどの様な方なのか知りたいのですが・・・。

 

 

頭を上げたその方は私の思考を読んでいるのか、また謝罪を申しあげました。。

 

 

「そうですね。初めに名乗らなかったのは、わたくしの落ち度です。何せ、誰かに名乗るという行為が久々でしたから」

 

 

その方は、最後に名乗ったのはいつだったかしら?と一人で考え始めました。

 

 

一体この方は誰で、何のために現れたか、さっぱりです。

 

何だか、とてつもなく自分勝手な人の雰囲気です。

 

 

私の思考が再び聞こえたのか、その方は考えを辞め、あっけなく告げました。

 

 

「自分勝手な人・・・?あなた方にとってはそう思うかもしれませんね。まぁ、あなた方にどう思われようとわたくしは構いません。あぁ!あなたの質問に答えてませんでしたね?わたくしの名前はスティーナと申します。創造神様よりこの世界を任されたこの世界の管理者でもあります」

 

 


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