ゲームをプレイしていた頃からディケイドと親和性高そうと思っていたのを今回ここで使ってみました
「さて…、この世界は………」
世界を渡り歩く仮面ライダー、ディケイド。
普段は新しい世界に行けばその都度服装も変わるが、今回は黒にマゼンタのストライプ柄というディケイドの装甲のようなパーカーを羽織るいつものラフな格好と同じような門矢士は首から下げたトイカメラ越しに目の前の学校を覗いた。
その校舎はぼろぼろだった。士のカメラの腕前せい…、ではなく、その学校はぼろぼろに朽ち果てていた。
士は気取った足取りで校門を跨いだ。
「…ん?」
すると、校庭のあちらこちらから人影が現れた・・・否、それは人ではなかった。
ずんぐりとした頭部が特徴的な鎧武の世界の初級インベスが大量に湧き出て士に向かって来た。
「まったく…」
士は変身せずにライドブッカーを取り出しガンモードで連射してインベスを一掃した。
「さて、とりあえず誰かいないか探すか」
士は校舎内へと足を踏み入れた。
校舎内もかなり荒廃しており、窓ガラスは割れ、廊下はひび割れ、電灯は全て消えていたが、ぼろぼろの購買部と食堂の前を通った時、かすかに物音がした。
「誰かいるのか?」
士の問いに応えるように、購買部のカウンターからひょっこり顔を出したのは・・・・・
「おなか…、すいた………」
テイーカップのような刺繍が施された修道服(何故か安全ピンが大量に留められている)を着た銀髪の少女だった。
† † † † † † †
「ほらよ」
士は以前別の世界で共に戦った指輪の魔法使いから貰ったドーナツを与えた。すると少女はあっという間に食べてしまった。
「ごちそうさまでした」
修道服の少女はインデックスと名乗った。
「門矢士だ」
「つかさはここに何しにきたの?」
「さてな、とりあえず、写真を撮っている」
そう言うと士は食堂の様子をぱちりと一枚撮った。
「それより、この学園はなんでこんな廃れて校庭には変な怪物が徘徊してお前は立て篭もっているんだ?」
インデックスはんぐんぐと2個目のドーナツを飲み込むと士の質問に答えた。
「んとね…、ここは『電撃学園』。色んな世界と繋がっているその中心地。電撃ワールドの世界に属している世界の人なら自由に行き来できるの。でもある日それぞれの世界がおかしくなったの。ありえないタイミングで出てくるはずのない人や出来事が起こったり、世界そのものが崩壊し始めてきたの…」
「…それで?」
「で、私達はその元凶を突き止めてそれを倒すためにチームを組んだの。でもゆうじ、けいた、はるゆき、きりと、せいじ、れんたろう、こじょう、それにとうまも帰って来なくて………、そしたら次は残っていた女子達が助けに行って…、しゃな、ようこ、ひめ、あすな、アリスベル、えんじゅ、ゆきな、………あとついでに短髪も戻ってこなくて………」
「で、お前は一人でここに残っていたのか?」
「みんなが帰ってくる所を誰かが守っていないと、それにわたし直接的な戦闘ってできないし………」
士は食堂のイスに偉そうにふんぞり返ると足を組んだ。
「なるほど…、大体分かった。で、その元凶ってのは?」
「………」
インデックスは大きく息を吸うとその名を呟いた。
『絶夢』、と
† † † † † † †
「ここが図書室なんだよ」
「つーかこのバリケードはなんなんだ…」
インデックスは士を拠点にしている図書室へと案内したが、その入口は机やイスによって行く手を遮られていた。
「あのインベル…、じゃなくてインベス達が入ってこられないようにしてるんだよ」
「で…、俺はどこから入ればいいんだ?」
インデックスが潜りこんで行った穴は少女なら優々通れるが、男の士には小さすぎた。
「あ~…、」
結局、士はバリケードを器用に乗り越えて中に入った。
「ここから各世界へとワープできるの」
「なるほど…、」
士はキャンプ用品や食料のダンボールが散らばっている図書室内を見回した。
「でも…、本当にみんなを助けてくれるの…?」
「あぁ、どうやらこの世界での元凶は俺にも関わりがあるようだしな」
インデックスが呟いた元凶は一人では無かった。
一人は『絶夢』
そしてもう一つはその手先となっている組織・・・・・
奇妙な掛け声の全身タイツ戦闘員に様々異形の怪人の集団・・・・・
『エレクトリック・ショッカー』
† † † † † † †
古びた教会がそびえる世界へとワープした士はインデックスにメットを被せマシンディケイダーの後ろに乗せて移動を始めた。
途中、色違いの墓石があった。その数は、戻ってこなくなった人数とぴたりと合っていた。
「………っ、」
インデックスは唇を噛み締め、士の服の裾をぎゅっと握った。
「先を急ぐぞ」
士はそれを一瞥すると速度を上げた。
教会の敷地を抜けると、そこは断崖絶壁の荒地だった。
「みんな!」
そこには、インデックスの仲間の少女達が黒い十字架に磔にされていた。
「なるほど、あの背景ロールはこれを示唆していたのか」
十字架の下には一人の男が立っていた。
「来たなディケイド~!」
「つかさ、あの声が無駄に大きい人って知り合い?」
「いや、全然知り合いじゃない」
士はマシンディケイダーから降りた。
「おい、お前は誰だ?言っとくが、鳴滝はそんなに“薄っぺらくないぞ”」
「………ふむ、どうやら変装の意味はなかったようだね」
鳴滝、のような外見の薄っぺらい偽物は一枚板になると足元の影に沈み、代わり出てきたのは、薄い板の集合体という奇怪なものだった。PCのCPU用ヒートシングを人型に切り抜いたようなそれは胸に手を当てると慇懃な動作で一礼した。
「加速研究会副会長ブラック・バイス、以後お見知りおきを」
「ショッカーの怪人もいつのまにか随分と様変わりしたな」
「いやいや、私はエレクトリック・ショッカーではないよ。絶夢の…そうだね協力者、とでも言っておこうか」
「絶夢の目的は何?!みんなを放して!」
インデックスはブラック・バイスに向かって叫ぶ。
「それは無理だね。絶夢がしようとしていることに我が会長殿も大変に関心がおありでね。所詮副会長の私はそれに従うしかないんだよ」
「………気に入らないな」
「つかさ…?」
士はインデックスを下げると一歩前に出た。
「何がかね?」
「1つ、裏でこそこそしながら姿を見せないその会長殿。2つ、鬱陶しい奴に変装していたこと。そして3つ目は…」
士はディケイドライバーを取り出すと腰に当てた。
「お前の見た目だ!」
士はディケイドのライダーカードをバックルに装填した。
KAMENRIDE…、DICADE
10枚のカードが差し込まれた装甲を持つ仮面ライダー、ディケイドはライドブッカーソードモードを取り出すと刀身を撫でた。
「ほぅなるほど、たしかに私と似ているね、装甲の色はマゼンタのようだが」
「この俺をピンクと言わずマゼンタと初見で言ったことだけはは褒めてやる」
「さて、一応抵抗くらいはさせてもらうよ」
ブラック・バイスはヒマワリロックシードを大量にばらまくとクラックを出現させ、初級インベスの大群を呼び出した。
ATTACK RIDE SLASH
「はぁっ!」
ディケイドはライドブッカーソードモードを強化、分身させ、次々とインベスを斬っていく。
「さっさと決めるぞ」
ディケイドはライドブッカーをガンモードに切り替えた。
FINAL ATTACK RIDE DI,DI,DI,DICADE
ディケイドがライドブッカーガンモードから放った光弾は前方に展開されたカード型のエネルギーを通り抜けるたびに威力を挙げブラック・バイスに迫った。
「…複層装甲(レイヤード・アーマー)…」
ブラック・バイスは自信の右腕を幾枚もの板に変化させ縦一列に並べてディケイドの必殺技ディメンションブラストを防いだ。
「チッ…、パクり野郎にくせに」
ディケイドは舌打ちをした。
「………つかさ…」
「安心しろインデックス、あのパクり野郎を倒したらお前の仲間を助けて………」
ドス
「は…?」
振り返ると、顔を俯かせたインデックスの手が、ディケイドの装甲を貫いていた。しかし、そこから血は流れずディケイド自身も痛みは感じていなかった。
「な…、にを………」
「うふふ」
インデックスの姿が一瞬白い光に包まれると、純白のサマードレスに金髪の女性の姿に変わった。舞踏会でつけるような仮面をつけていたので素顔はわからない。
「お前…、誰だ…?」
「裏でこそこそしている、加速研究会の会長」
「!?」
「ホワイト・コスモスよ、世界の破壊者さん」
ホワイト・コスモスはディケイドの体内で丸い物体・・・眼魂(アイコン)を起動させた。
「さぁ、私の大切な希望の鎧に微睡みなさい」
カ イ ガ ン デ ィ ザ ス タ ー
そしてディケイドはベルトから飛び出た鎧に飲み込まれた。
最近になって2巻まで読んだ『がっこうぐらし』をちょっと意識して、さらに鎧武のインベスを登場させました
ゲーム当時は登場していなかった二人を敵にして、あと鳴滝を完全に出落ちにしましたwww