「沖島」に乗艦した阿野岡俊作はすぐさま、乗員を集めた。
皆、状況を理解しているのか動揺が感じられた。
「沖島乗員。諸君、我ら「沖島」はこれより反乱艦「晴風」の追尾任務を任命された。だが、彼女たちは絶対に反乱などしていないそれを海上安全整備局に突きつけてやるんだ! 分かったな?」
「「はい!」」
「出航用意!」
教官艦「沖島」は出航準備が完了した。
「こちら教官艦「沖島」 出航の許可を求む!」
横須賀女子海洋学校。通信室からの返答
「了解 貴艦の検討を祈る!」
「沖島」は最大戦速でスクランブル出撃していった。
「ましろ・・・待っていろよ。」
航洋艦「晴風」では合流地点を目指して進んでいた。
教官艦「猿島」の砲撃により損傷箇所を確認し、応急修理の真っ最中であった。
「ひゃ~ 結構大きな穴が開いちゃってる・・・百々。艦長に。」
彼女は応急長の和住媛萌。模型製作が趣味の美化委員長だ。
隣に控えているのは青木百々 同じく応急員で美化委員。二人とも機関科に属する。
「あ、艦長っす。お~い!」
呼ばれて来たのはこの「晴風」の艦長でいいところで運が向く特殊なツインテールが特徴の岬明乃である。
「あ、百々ちゃん どうしたの?うわぁ~・・・結構、エグれてる。ごめん、後で手伝うね。他の場所の損害確認しないと駄目だから。」
すたこらと急いで他の場所へ向かう。
残された和住と青木。とりあえず、二人だけでもいいので応急修理に入る。
「晴風」艦橋
宗谷ましろ、西崎芽依、立石志摩、納沙幸子、知床鈴等がいた。
宗谷ましろは不幸に考えていた。まさか、お見合いの次は反乱の疑いをかけられると思っていなかったのでかなりショックだ。
「はぁ・・・どうすればいいんだ」
「まあ、なんとかなるよ。邪魔する船は撃っちゃえばいいしさ。」
「そんな訳に行くか! そんなことしたら本当に反乱と断定されて沈められてしまうんだぞ!」
納沙幸子。通称、ココちゃんはうずうずしていた。まさかの展開でドッキドキ。
そう興奮していた。だが今は五十六 猫を触るのに夢中だった。
「肉球 ふにふに~ふふふ♪ でも、どうしたらいいですか?~」
肉球をいじりながら、納沙はましろに聞いた。
「なるべくなら学校に戻るか。近くの港に入って事情を説明するかのどちらかになる、が。今は合流地点に一度行ってからのほうがいいかもしれない。話の分かる相手だといいんだが・・・」
「成程・・・ふにふに。 とりあえずは艦長が戻り次第。決定しましょうか」
ましろはとりあえず、肯定した。
そして、ところ変わってこちらはブルーマーメイドの詰所。
平賀、福内などの青人魚たちが出港準備を行っていた。
平賀は先日の事について、福内に聞いてきた。
「福内さん あの後、どうされたんですか?」
「え。べ、別に何も無かった・・・です。」
福内は言葉を濁したが、表情は明るい。
周りの隊員も気になったのか近づいてきた。
「平賀二等観察官。今の話は何ですか?福内さん、何かあったんですか?」
「実は・・・」
本題を話そうとしたところで宗谷監督官が訓示のために入室した。
「皆さん、いいですね。本日も哨戒任務に従事していただきます。油断せずにお願いします」
「「「はい!」」」
訓示を終えたと思ったときだった。宗谷監督官は険しい顔で続けた。
「本日、晴風が反乱を起こしたとの報告がありました。もしも晴風を発見したら、即座に確保してください。実弾の使用は許可しません」
この言葉に横須賀女子出身者は絶句した。まさか、航洋艦である晴風が反乱を起こすとは思わなかったからだ。
「詳しい内容は後でまとめて、渡しますので通常業務に入ってください。以上です。質問が無ければ解散してください」
解散して、平賀と福内は同じ哨戒艇に移動していった。
教官艦「沖島」 「晴風」&「アドミラルグラフシュペー」周辺海域
教官艦の「沖島」は「シュペー」を確認した。艦長は特に反応せず、「シュペー」を監視することにした。
しばらくすると・・・「シュペー」は主砲を転回し、「晴風」へ攻撃を開始した。
「何?! なぜだ・・・テア。いや、ほざいてる場合じゃないな。直ちに「晴風」の援護を・・・むっ。」
「艦長 後方に敵艦2 どこぞの武装艦と思われます。シュペーと晴風を狙っている模様です。」
なんと、「沖島」後方で敵艦が湧いた。この海域では武装船団の報告が無いはずだった。
敵艦2隻はシュペーと晴風を攻撃及び拿捕の構えを見せ主砲転回していた。ステルス状態で電探にも引っかかっていない沖島は直ちにこの敵艦への奇襲を考えた。
だが、生徒が第一であるため迷いに迷った。
「仕方ない。晴風はシュペーに専念してもらい我々は後方の2隻を相手どるぞ。主砲を敵船に向けろ! 対水上戦闘、砲雷同時戦用意!」
「沖島」は射撃を開始。2発を放ち、1隻を撃沈することに成功。
残った敵艦はすぐさま回避行動に移り、射程外に消えていった。
そして、その時には晴風とシュペーもまた決着がついていた。シュペーの速力低下に伴い晴風は出せる最大速力でスキッパーを回収後、離れていった。
続く
多聞丸(猫)です。
睡眠不足で集中力が切れかかっています。これから寝ますんで、加筆修正する場合はたぶん、後日以降になりますよw