GOD EATER 〜神無き世界〜   作:死姫

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41話 明日の為に・・・

 

 

事件から数日後。

フェンリルは事件の顛末を、全世界へと配信した。

全人類の救済を謳ったエイジス計画。その計画立案及び責任者である、ヨハネス・フォン・シックザール極東支部長。彼はエイジスの陰に隠れ、巨大荒神による終末捕食を強行しようとし、これに失敗。

それによって完成間近にあったエイジスは崩壊。当事者もその崩壊に巻き込まれ死亡。 巨大荒神の姿はなく、危険はもう去った・・・と。

 

「・・・随分と、都合の良いように言ってくれますね」

榊博士の研究所でスクリーンを眺めていたツバキは、不機嫌な表情を浮かべ、溜息を吐く。

フェンリル本部を中心に、主だった重役はアーク計画での宇宙船搭乗者リストに名を連ねている。自分達の立場を危ぶみ、とった行動が今現在流されているものなのだ。

「しかし・・・、私はこれで良かったと思ってるよ」

ツバキの前にコーヒーを渡してから、榊博士は自分のデスクの椅子に腰掛ける。

「彼の過ちは、裁かれるべき事だが・・・。多くの人類は、知らなくても良い事だからね」

「・・・未来に、希望を持ち続けるためですか?」

「うむ」と頷き返し、榊博士はコーヒーを口にし息を吐く。それから事件解決の立役者達を思い浮かべ、静かに微笑む。

「それに今回の事で、私はこの世界を変える力を見た気がするよ」

「世界を・・・ですか?」

「あぁ。支部長は・・・・ヨハンは、終着点を間違ったかもしれないけど、彼の作り上げた"彼等"こそが、壊れかけたこの世界を救うことが出来る!・・・とね」

小さく肩を上げる榊博士に、ツバキも口の端を上げる。

「そうですね。・・・私も、そう信じています」

二人は窓の外に目をやる。その向こうで今も戦う、ゴッドイーター達に敬意を表して。

 

 

夜の寺院跡地に、ソーマは一人で月を見ていた。

シオが巨大荒神を引き連れて行った時から、空に浮かんでいた白い星は、まるで地球を写したかのように変化した。

初めは誰もが戸惑った光景も、時が経つにつれ話にも聞かなくなる。荒神なんてものが現れた時代には、もう何が起こっても驚く事でもないのかもしれない。

あの時から変わったのは、月だけではない。

シオの体を捕食したソーマの神機もまた、黒かった刃を純白へと変化した。それは、シオの心を引き継いだのか・・・。それを持つソーマは、何を思うのだろう。

月に向かって何かを伝え終えたのか、ソーマは踵を返し歩き出す。その顔は、何処か満ち足りているような・・・、そんな笑顔だった。

(また・・・会おうぜ。・・・・シオ)

 

 

誰もいない神機保管庫に、2本の配給ビールを持って、ユウが訪れる。その1本はリンドウの神機の前に、もう1本は自分の手元に・・。

「リンドウさん。・・・あなたのやり残した事、全部終わらせましたよ。みんなで・・・」

そう言ってプルタブを開けた缶を鳴らして、ユウは喉へと流し込む。それから、ポケットから真新しい煙草を取り出し、神機の前の缶にのせる。

「・・奢りです」

そう言って微笑み、ユウはもう一口飲み込む。

 

「もう!またリンドウさん?」

「ん?」

文句を言いながら歩いてきたリッカに、ユウは苦笑して手の中の缶を持ち上げる。

「ごめんね。こぼさないようにするから、今回は見逃してよ」

「そういう意味じゃ・・・、はぁ。まぁ、良いけど」

頭をかきながらリッカはユウの隣まで来て、一緒にリンドウの神機を見つめる。

しばらく黙っている時間が過ぎた頃、リッカが思い出したように口を開く。

「そうだ。色々ごたごたしてたから、ちゃんと言えなかったけど・・・」

「え?何が?」

首を傾げながら尋ねてくるユウに向かい合い、リッカは笑顔で伝える。

「おかえり、ユウ君」

その言葉に面食らったユウは、1度目を閉じてからゆっくりと開け、リッカへと笑顔で応える。

「ただいま、リッカ」

笑顔に惹かれてか、リッカは小さな体をユウへと預ける。ユウもそれを優しく受け止め、腕の中へと収める。

「これからも・・・、私達の未来を、守って」

「うん。・・・がんばるよ」

 

 

守る為に戦う。戦う為に武器を取る。武器を取って世界を守る。

大事な明日を切り開く為に、若者達は走り続ける。

 

極東支部のGOD EATER達の物語は、まだ終わらない。

 

 

 




読者の皆様、お疲れ様でした!
ここらで一旦区切りですね!初代ゴッドイーターのお話を元に、アニメと合体変形させて作ったお話でした!

いやー、書いてみると結構長かった。もっと1ヶ月位かけて書こうかと思っていたのに、めっちゃハイスピードでここまで来ました!
正直療養中の身でないと出来ない行為ですね。善良なる方は真似しないで下さい。

まぁ暫く間を置いてから、バースト編を書いていこうと思います。(何度も言ってから知ってますよね^^;)
なんだかんだ言いながらすぐ書き出すと思いますので、その時には私なんぞの下手くそな文章に、また付き合って頂けたらと思います!

こっちも長くなりましたが、今後とも「GOD EATER 〜神無き世界〜」をよろしくお願いします!

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