小学校に入学して数日、休み時間に唯一の友人であるなのはを探しているときのことだった。
ようやく見つけたとき、なのはは中庭の片隅でクラスメイトと取っ組合いの喧嘩をしていた。
いいぞもっとやれ!
青春だねーなどと思いながら観戦していると、二人はそんな俺に気づいたようで――今まで喧嘩していたはずなのに――二人がかりで責められることになった。
意味が分からないかもしれないが、当事者である俺にも意味が分からないのだからしかたない。
正直ポルナレフの例のコピペを張りたい程度には困惑していた。
一頻り俺を責め立てた二人は、何かしらの共感を得たようで、俺を尻目に握手を交わしていた。
……もう勝手にしてくれ。
それからなのはちゃんと喧嘩をしていた少女――アリサ・バニングス――と喧嘩の原因となった少女――月村すずか――と一緒に学校で過ごすようになった。
アリサ・バニングス――俺はバーニーと呼んでいる――は名前から分かるとおりハーフであり、さらにどこぞのグループ企業の社長令嬢らしい。
あと典型的なツンデレ。
月村すずかは簡単に言えば人外。
一緒に過ごすようになってからもどこか壁を作るような雰囲気があるから、きっと今回の切欠がなかったら、ぼっちまっしぐらだったのではないのだろうか。
人外とさらっと流したが、これはバルムンクが教えてくれた。
なんでも、生き物にはリンカーコアっていう魔力を生成する器官があるらしく、人によって多少の差はあれど人間固有の波長パターンがあるらしい。
しかし月村すずかの波長は明らかに他の人間とは違うらしく、バルムンクの解析によると亜人と呼ばれる、所謂人間と言われるものとは別の進化を遂げたものだろうとのことだ。
正直亜人だろうが人外だろうが俺には関係ないわけで、そもそも転生者で魔法使いという俺の方が僅差でダメだろう。
なにせ月村すずかはこの世界にちゃんと生まれおちたわけだが、俺は違うわけだし。
バーニーが引っ張り、なのはが巻き込まれ、すずかがおろおろして俺が部外者気取りで見守りそれをバーニーとなのはに突っ込まれる。
おおよそ俺達4人の関係ってのはそんな感じだった。
そのまま月日は流れ俺達は3年生に進級した。