無気力ぐらし!?   作:蚤ー

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慈先生のシーンが書けない。由紀ちゃんの絵が書けない。悠里さんの喋りのイメージがつかめない。そもそも全部のキャラの喋りのイメージが見えない


 〈〈〈〈〈〈心が折れそうだ〉〉〉〉〉〉


おはなし(電話)

 屋上から三階中央付近に降りる階段を降りながら、都梅は先程の自身の所業とそれを見た生存者の全員の表情を思い出す。脳天掘り、ニードロップ、打首、ライダーキック、どれも非人道的なやり方ばかりで、中には都梅自身ドン引きしたやり方もあった。そんな物を見せられたのだから、あんな表情をされても仕方ない、そう思いつつ、踊り場から三階に続く階段を見下ろす。

 

 「都梅!」

 

 上の方から声を掛けられて、その方に顔を向ける。そこには、階段を駆け下りながらこちらに近づく貴依の姿があった。

 

 (見・・・見・・え・・・クッ・・・ア・・・アァァ・・・)

 

 都梅が脳内を邪な思いで埋め尽くしている間に貴依は都梅のいる踊り場に辿り着く。

 

 「・・都梅・・・」

 

 「・・・何ですか」

 

 貴依は、ここに来て自分が何を話せば良いのかを考えていない事を思い出し、焦り出す。都梅も、貴依が自分の名前を言ってから先が無い上に、貴依の表情に焦った様子が見えて察する。このままでは埒が明かないと思い、都梅は自分から話し掛ける。

 

 「・・・貴依さん」

 

 「んぇエ!?あァ!ウん何?」

 

 考えている最中に話し掛けられて驚いたのか、非常に気持ち悪いイントネーションで都梅の声に返事をする。

 

 「あー、ここで話すのも何だから下で話しません?」

 

 「そ、そうか。じゃあ下に・・・下!?」

 

 突然の提案に貴依は声を裏返しながら都梅に聞き返す。

 

 「え・・・下!?」

 

 「はい。下です。」

 

 「でも・・・『奴ら』がいるし・・・」

 

 「大体二十か三十くらいですね。」

 

 「・・・見てきたのか?」

 

 「いいえ、『予想』です。今回のパニックが起こった日は三階の二年生達は午前しか学校に居ませんでした。多分、ここにいる『奴ら』は二階や一階よりも少ない筈です。」

 

 「・・・そうか?」

 

 「ええ、多分。まぁ、音を立てなければ問題ない。というだけです。」

 

 「そうか・・・なら、どこに行く?」

 

 「そうですね・・・・・すぐ横隣の2-A教室に行きましょう。遠くに行くのはまた後で。」

 

 「何か・・・話の主導権を何時の間にか都梅に取られた気が・・・」

 

 「何の問題もありません。それより下に行きましょう。これ以上セリフオンリーは色々キツイですから。」

 

 そう言うと都梅と貴依は階段を降りだした。その後、2-A教室に入ったが、教室内に『奴ら』が二体程いた為、都梅は場所を変えようとしたら貴依が『さっきの御礼』として、中にいた『奴ら』を倒した為、三階初の安全地、2-Aが完成した。その後、教室内の使える椅子と机を取り出し、そこで休憩を取る事にした。

 

 「フゥ・・・さっきは有難う御座います。」

 

 「もう・・・『さっきの御礼』って言ったじゃん。気にしなくて良いよ。」

 

 貴依はそう言って、『奴ら』をぼてくりこかした際に真っ赤になった手をヒラヒラと振りながら微笑む。その様子を見て、都梅は人間の『慣れ』の脅威を実感する。

 

 「まぁ、それはそうとして・・・まず何から話せば良いですかね?」

 

 都梅は『慣れ』の恐怖から頭を切り替えて、本題を話す『準備』を始める。貴依自身、本来は只『話』をするだけだったのだが、何を話すか決めておらず、今までに消費した労力は、こうして話をする為の『準備』の『準備』だと思うと多少気が重くなる。

 

 「状況の確認・・・とか?」

 

 「う~ん・・・後で他の皆さんと嫌でも話さないと行けないと思うし、別に良いかなぁ。」

 

 「じゃあ、『アレ』は?」

 

 「『アレ』?」

 

 突然の『アレ』発言に、都梅は眉間にシワを寄せる。

 

 「ほら、緊急避難の。」

 

 貴依がそこまで言って、都梅は『アレ』とは何かを理解する。『職員用緊急避難マニュアル』。先日、都梅が貴依に追いかけられた(と勘違いした)際に入った職員室で、神山昭子から渡されたマニュアルだが、まだ中身を読んでいる訳ではなく、読む暇が無かった為、後回しにしていってそのうち忘れてしまった代物であった。

 

 「マニュアルか・・・そういえばまだ読んでいなかったですね。」

 

 「でしょ?次はいつ読めるか分からないし、この際ここで読もうと思って。」

 

 「そうですね。よし!見ますか!」

 

 そう言って、都梅は懐から件のマニュアルを取り出す。明らかに懐に収まるサイズではないのに、容易く取り出した事に関してツッコミを入れるべきかどうかを貴依は考えるが、今ツッコミを入れても話が進まないと思い、貴依は発言を抑える。そして、都梅と貴依はそのままマニュアルに目を通し始めた。

 

 10分後

 

 「・・・・・・・」

 

 「・・・・・・・」

 

 その余りの内容に都梅と貴依は沈黙する。都梅に限っては多少真っ白に燃え尽きたのか、少し色が薄くなっている。最早互いに何を話せば良いのか分からず、気まずい沈黙を延々と延ばし続ける。

 

 「・・・あー、うん・・・まあ・・・アレだね」

 

 「・・・うん」

 

 「ランダルコーポレーションが今回の件の犯人の可能性がある。それが分かっただけでも価値はあると思いますよ。うん。」

 

 「・・・うん」

 

 (あぁ・・・貴依さんが碇司令みたいに・・・)

 

 どうしようない状況を打破すべく、都梅はもう一度マニュアルを読み返す。何か良い情報を伝えれば、もしかしたら貴依が碇司令からナナヒカリ程度には回復するのではないかと思い、血眼になって捜す。そして、ある希望を見つける。

 

 (これは・・・!)

 

 地下室にあるという『ワクチン』の存在。生存の可能性が高まると伝えれば、貴依は\おめでとう/されて助かるかもしれないと思い、貴依に伝える。

 

 「貴依さん!」

 

 「・・・何?」

 

 「ほら、これ。」

 

 「・・・・・!」

 

 「ワクチンだって!これがあれば僕達あと十年は戦えますよ!」

 

 都梅はワクチンの存在を公国軍の壺マニア気分で貴依に伝える。普通なら『十年も戦ってられるか』と一蹴りされるが、どうやら貴依にとっては勇気なったらしい。

 

 「まさに『命』を『運ぶ』と書いて『運命』です!助かる筈です!」

 

 「・・・だね。だけど」

 

 「?」

 

 「その『地下』までどうやって行く?下の階はここ以上に『奴ら』がいるし・・・」

 

 「別に今行かなくても良いんですよ?只、薬があるって知ってるのと知らないとじゃモチベーションが違いますからね。それに・・・・」

 

 「・・・?」

 

 「今は別の事をしたいですし。」

 

 都梅はそう言うとポケットから携帯を取り出して貴依に見せる。そして、都梅が今から何をしようとしてるのか分かったのか、都梅に話し掛ける。

 

 「まさか・・・『電話』?」

 

 「え?『電話』ですよ?」

 

 都梅は、『それが何か?』とでも言いたそうに眉間にシワを寄せる。勿論、眉間にシワを寄せるべきなのは貴依の方であり、貴依自身も自覚していた為すぐさま反論する。

 

 「いや、『電話ですよ?』じゃなくて!今の状況じゃ誰も出ないし、そもそも電波が無いじゃん!」

 

 「フッフッフ・・・『と、思うじゃん?』」

 

 都梅は意味有り気にそう言うと持っていた携帯を貴依に渡す。そんな反応をされて貴依も何も考えない訳ではない。

 

 「・・・まさか、」

 

 貴依はそう言うと、都梅の持っていた携帯を起動させる。すると、画面には7:10と表記された現在時刻が見える。貴依は時刻から目を反らし、画面の右端に目をやる。そこには

 

 「・・・さ・・・三本・・・!」

 

 「・・・本当、最近僕運が良いみたいです。」

 

 階段状に並んだ記号が全本数の内三つ立っていた。貴依は電話が繋がるかもしれないという衝撃に、都梅はここまでの運の良さに今後、運の悪い出来事が起こらないかという不安に冷や汗を流す。

 

 「・・・・これだけ運が良いし、もし助かったら宝くじでも引いてみましょうかね。暫くは金欠には困らないなぁ・・・」

 

 「・・・もし当たったら何か奢ってよ。生存祝いでパーティも開くのも良いな。」

 

 貴依は都梅の冗談に軽く答える。都梅はその様子を見て、貴依の気分が大分良くなった事に安心する。そこで都梅は電話をするという本来の目的を思い出し、貴依に携帯の返却を求める。

 

 「・・・アノ~そろそろいいですかァ?」

 

 「あぁ、そうだった。ありがと。」

 

 貴依はそう言うと自分の持っている携帯を本来の持ち主である都梅に渡す。その時、貴依は都梅の携帯画面を見ていて気になっていた事を都梅に聞いた。

 

 「えっと、都梅?」

 

 「?、どうしました?」

 

 「・・・・この娘はお前の趣味?」

 

 「・・・・・・な"ッッ!?」

 

 そう言うと貴依は都梅の携帯の電源を入れる。すると、そこには誰かも分からぬ女性が水着姿で砂浜に寝そべる姿が映しだされた。都梅が唐突な質問に顔を引きつかせていると、貴依が畳み掛ける様に話し掛ける。

 

 「H?・・・いや、Gかな。」

 

 「ちょっやめっ!?」

 

 「ほォ・・・ハ~~なるほどなるほどォ」

 

 「何が?!それよりも返して!?」

 

 (・∀・)ニヤニヤと笑い続ける貴依から都梅は顔を赤くしながら奪い返す。

 

 「ごめんごめん。それより、誰に掛ける?」

 

 「・・・それについては既に決めている人がいます。」

 

 都梅はそう言うと、その人物に電話を掛ける。暫くの間、携帯は鳴り続けたが突然音が止み、次の瞬間女性の声が機械的に電話の繋がらない理由を説明しだした。都梅はその声を『ご利用できません』とまで聞いて電話を切る。

 

 「どう?」

 

 「・・・ダメでした・・・。」

 

 「・・・そうか。」

 

 「・・・・他に掛ける人は?」

 

 「二人程、います。」

 

 そう言うと、都梅はまた電話をかけ始める。暫くすると

 

 『・・・・・』

 

 「!?」

 

 電話が繋がった。が相手は声を出さず、こちらの声を待つ様に息を殺している。都梅は、それに答える様に喋り始める。

 

 「エーット、アー、sッそなたはどちらで?」

 

 (コミュ障かお前ェ!『そなた』!?『そなた』って何だ!?)

 

 この状況で酷く緊張していたのかもしれない。それでもこの電話対応は無いだろ。貴依はそう思いながらも、折角繋がった電話を蔑ろにしないため、思いはジェスチャーで伝えるだけで抑える。

 

 『・・・・』

 

 「・・・あのぅ~」

 

 幾ら待っても喋る様子を見せない相手焦り始める。都梅はもしもこのまま連絡を取れずに電話が切れたら、貴依は都梅が焦ってさっきの様なアホ対応をしないか、二人は互いに二度目の冷や汗を流す。

 

 (あぁ、もう何でも良いから話してくれ!唸り声でも良いから声帯を動かしてくれェ!)

 

 (アアアアア!!都梅何してんの!?早く喋れェ!アホ対応をしない内にィ早くゥゥ!)

 

 最早焦りを通り越してイライラとし始めた二人にようやく相手からの返答がやって来た。

 

 『・・・・ア"ァ"』

 

 「「・・・・え"?」」

 

 都梅の望んだ通り、『唸り声』でだが、突然聞こえたその声に二人は呆然とする。

 

 (・・・・え?嘘だよね?まさか、『僕のパパは、パパじゃない』的な?川尻早人君じゃないよね僕、というより、掛けてる人僕のパピーじゃないよ?)

 

 思いもしない展開に混乱し、焦りに焦る。このまま電話を続けるべきかという所まで悩んだ時、またも『奴ら』

 

 『・・・というのはウソだ♪』

 

 ・・・・の真似をしていたと思われる若い男性声が聞こえた。その声を聞いた都梅は暫くの間の後、

 

 『まさかアンタから連r・・・』

 

 「・・・・・・・・・・」

 

 「・・・切って良かったの?」

 

 「良いんですよ、奴は既にゾンビです。」

 

 静かに通話終了のボタンを押した。電話をポケットに入れると、先程の電話番号から連絡が来る。そして、

 

 「・・・・・・・」

 

 「なあ・・・今あっちから連絡来なかった?」

 

 「気のせいです。」

 

 もう一度静かに通話終了ボタンを押した。次の瞬間、間髪入れずにまた先程の電話番号から連絡が入った。その連絡を都梅は、

 

 「・・・・・」

 

 「おい!今のは絶対あっちから来ただろ!」

 

 「気のせいです。」

 

 「アホ言え!お前ふざけんな!」

 

 「・・・・うるさいんです。」

 

 「!?」

 

 指銃の速度で通話終了ボタンを押し、連絡を切断した。暫くして、また電話が来た。都梅がもう一度通話終了のボタンを押そうとすると、視界の横から手が伸び、都梅の携帯をぶん取る。都梅が携帯の進んだ方向を見ると、額に青筋を立てた貴依が溜息を吐きながら通話のボタンを押していた。

 

 『・・・えっと、さっきはすまんかった。』

 

 「こっちも色々とごめん。それであなたは?」

 

 その声を聞いて、電話の主は少しの間押し黙る。そして、電話の主は重々しく口を開いた。

 

 『・・・アンタ、柚村貴依だろ?』

 

 「!?」

 

 突然自身の名前を言い当てられて貴依は動揺する。貴依は自身の友人で電話越しに聞こえるこんな声をしている人がいるかを思い出す。が、どうしても思い出す事が出来無い。仕方なく、貴依は本人に直接聞く事にした。

 

 「えっと、誰?」

 

 『・・・中学の頃から知ってるだろ~』

 

 中学の友人と聞いて、もう一度思い返すが、それでもこの声に該当する人物を思い出す事が出来無い貴依は押し黙ってしまう。それでも分からないという事を悟った電話の主は溜息混じりに貴依に話し掛ける。

 

 「・・・じゃあヒントだ」

 

 「・・・?」

 

 「『隊長』は元気か?」

 

 「・・・・」

 

 隊長のフレーズを聞いて、貴依は一瞬で相手が誰かを思い出した。今まで相手を忘れていた理由、それは殆ど彼が学校に来て居ないから。相手を思い出した理由。それは彼が隊長という人は一人しかいないから、その事を思い出した貴依は電話の主の質問に答える為、携帯を本来の持ち主に差し出す。

 

 「ハイ、『隊長』。」

 

 貴依に冷やかしで隊長と呼ばれながら、返してもらった携帯電話に耳を当てる。

 

 『・・・・久しぶり、『隊長』』

 

 「・・・こちらこそ、誠助君。それとも『電波くん』かな?」

 

 

 

~モール 五階のとある一室~

 

 

 電波くんと呼ばれて、電話の主、石川誠助は笑みをこぼす。誠助の言う『隊長』がそのまま話を続けようとすると。

 

 「・・・あ~ちょっと待ってくれ。少し報告しなきゃいけない事がある。」

 

 『?、何ですか?』

 

 「嫌、アンタじゃなくてこっちの生存者にだ。突然電話が掛かってきて俺だけじゃなくて他の連中も混乱してるんだ。とりあえず、アンタがモラルを投げ捨てたヒャッハーじゃない事をその他大勢に説明しなければならない。」

 

 『・・・随分な言い様ですね。』

 

 『顔はヒャッハー並に怖い顔してるけど。』

 

 『貴依さんまで・・・とりあえず、そちらの皆さんに僕は紳士だと伝えて下さい。』

 

 「了解。じゃあな」

 

 そう伝えて、誠助は電話を切り、紙に『会議室』と書かれた部屋・・・とは言えない場所から出た。外にはリーダーと呼ばれる人物と数人の生存者が緊張した面持ちでこちらを見ていた。

 

 「・・・そんなに見つめるな。照れるだろ♡」

 

 誠助がそう言うと、半分が吹き出し、もう半分がイライラした顔つきになり、誠助に詰め寄る。

 

 「そう言うのは要らない。さっきの電話は・・・何だ?」

 

 「そうイライラすんなオッサン。喰われて死ぬより先に高血圧で死ぬぞ?」

 

 「ンだと!」

 

 四十代と思われる男性が誠助の胸ぐらを掴む。すると

 

 「まあまあ!落ち着いて!こんな時に喧嘩しても意味無いでしょ?」

 

 「・・・ッチ!」

 

 「誠助君も謝りな?」

 

 「・・・ヒヒ」

 

 二十代程の男性、周りの生存者からはリーダーと呼ばれる男性が二人の仲裁をする。

 

 「・・・何でだ?」

 

 「え?」

 

 誠助からの思いもしない返しが来た為、リーダーは気の抜けた声を上げる。

 

 「何でお前達に謝る必要がある?」

 

 「オメェ、ここから放り出すぞ!!」

 

 「ち、ちょっと!?」

 

 誠助がリーダーの収めたトラブルの火に薪をくべる。リーダーは誠助に謝るようアイコンタクトを送るが、誠助はそれを無視して話を続ける。

 

 「俺が情報収集をして助かったのは誰だ?」

 

 「・・・それは・・」

 

 「新鮮な食料、武器の有りそうな場所の情報提供、おまけに『奴ら』を追い払う為のトラップの開発、製造を行ったのは誰だ?」

 

 「・・・・・・」

 

 「毎度毎度、やりたくもないあんたらの身体検査、監視カメラを使った安全な『奴ら』からの逃走経路、そして監視、誰がやってんのかな?」

 

 「・・・クソが!」

 

 四十代の男性はそう吐き捨てると逃げるようにどこかに行ってしまった。その姿を見送ったリーダーは渋い顔をして誠助に話し掛ける。

 

 「・・・誠助君。君は確かに頑張っちゃいるけど・・・その言い方だと・・・」

 

 「そう言いなさんなニーサン。それに、今度の『作戦』にも俺がいるんだろ?俺抜きじゃあ出来ないもんなぁ?」

 

 「・・・・・」

 

 誠助がそう言うと、リーダーはぐうの音もでず、押し黙る。

 

 「まあそう押し黙んなよ?後ろめたい事でもあるのかい?ダラダラ今の状況で妥協していた自覚はあったわけだ。空気読めって言うの?」

 

 「放り出す?好きにしなよ。・・・俺は一向に構わんぜ?」

 

 誠助はそう言うと、リーダーの目の前の椅子に座り、足を組んでリーダーを見上げる。

 

 「・・・大分話が逸れたな。結論から言うと俺の先輩だよ。二つ上のな。」

 

 「・・・それで、なんて?」

 

 「ンやぁ何も言ってねぇよ。あんたらに報告しなきゃならんかったからな。」

 

 二人は本来の目的である『電話の相手は誰か』を伝えた。本来はこの会話を聞いているのはリーダー、誠助の二人だけの筈なのだが、影が二つ部屋の端からその光景を覗いていた。その内の一人の茶髪の少女がその光景を不安気に見つめる。

 

 「・・・美紀・・・アレ・・・・」

 

 茶髪の少女はもう一人の白髪の、美紀と呼ばれた少女に声を掛ける。美紀も誠助とリーダーの会話を聞きながら、言葉を返す。

 

 「結局あの人とリーダーが二人きりになって会話するのはいつもの事だし、気にしなくて良いよ。それに・・・」

 

 そこまで言って、美紀は誠助を睨む。

 

 「・・・私、あの人嫌いだし」

 

 そう言うと、美紀は首を引っ込めて元来た道を戻る。

 

 「美紀?」

 

 「もう一回寝る。圭も早く戻れば?」

 

 美紀はそう言うと、圭を置いて、自分の寝床に戻る。その様子を見て、圭はもう一度誠助とリーダーの会話を一瞥した後美紀の後を追った。




 尻切れとんぼなラストを迎えた第二話、じゃなかった。第三話。穀潰し蚤ーはこの先、無事に原作編まで辿り着く事が出来るのか?ここまで原作キャラが殆ど出ていない事にヒリヒリしつつも何とかストーリーを考えるけど、次の原作キャラ登場は胡桃との購買部までのスニーキングミッションだけになりそうで泣きそうになるよ。



 次回、「城ノ内、死す!」に、ご期待下さい。
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