記憶と知識とそれから才能?   作:不比等藤原

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遅れてすいません!

一つ目の事件はあの事件です。
覚えてますか?


10、前夜的な

平和である。とても平和である。

あの騒動から暫くたったが、コナンとも特に仲良くなく少年探偵団にも入っていない俺はとても平和な日々をおくっていた。

 

ちなみに今はアポトキシン4869について調べている。なぜならあの後、灰原さんにあの話がばれたようなのだ。すごい視線が痛かったのだ。何とかご機嫌を取りたかったのだ。

 

 

そういう事で灰原さんに若返る薬はあると思うか?あるならどんな構成だと思うか?と聞いたらなんと教えてくれたのだ。

いや、聞いたのは俺だけど教えちゃダメでしょ。

 

 

この世界では灰原さんは危機感がなく友達作りに苦労してるという事がわかりました。はい。今度からもっとサポートしていこうと思います。

 

 

とまあ色々思うところもあったが、灰原さんから症状や覚えてるだけの構成や配列を聞いて様々な資料と見比べているところだ。

 

 

……え?分かるのかって?なんかこの体になってからすごい思考がクリアなんだよね!

 

 

おそらく体が若返る理由になる部分は見つけた。それを少しの間なら無効化する配列もわかった。

 

え?何故少しの間なのか?

考えてみて欲しい。もともとこれは殺す為の薬だ、その作用の結果死んでしまっても問題ない。だが、解毒する方はそうはいかない。その作用の結果死んでしまったら元も子もないのだ。

 

つまり若くなる為に命をかける必要があるなら年を元の状態にずっと戻すにも命をかける必要があるという事だ。そして奇跡が二度起こるとは思えない。

 

まあそれは置いといて、問題はこれをどうやって渡すか、だ。

 

…でもよくよく考えてみたらここまでなら灰原さんもそのうちできるんだよな〜〜。

 

 

そうなのだ。実は暫くしたらちょくちょくコナンを新一に戻す薬を出し始めるのだ。あれ?俺の努力無駄じゃねー?

 

……はぁ。

 

まあ少しテンションは落ちてしまったが、実は俺は今日機嫌がいい。何故か?それは……

 

やっと覚えてる事件が起こりそうなのだ!!!

 

いや〜、今まではコナンの推理を見たいとは思っても流石に危険と思い何もしてこなかったが、知識があるのなら話は別である。

 

…安全圏からコナンの大根子役ぶりや名小五郎役ぶりまで目に収めてやるぜぃ。

 

取り敢えず俺は渡すために情報を入れたメモリーカードが入ったお守りのような袋を首にかけ、阿笠博士の家へと向かうのだった。

 

あ、どうせだから灰原さんも誘おうかな?多分あんな島に組織はいないだろうし、お金はこっち持ちでっていったら機嫌が直るかも。

 

 

 

 

 

うぅ、絶対に言う前に睨まれるよ……。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

いつものようにパソコンと向き合っていたら彼が来た。なんだか今日は機嫌が良いようだ。

 

「何か用?」

 

「え?あー、えっとこの前の話の事なんだけど…。」

 

 

彼の言葉を聞いて何をしに来たか理解した。

 

私は以前彼にアポトキシン4869のデータを渡したのだ。彼はコードネームからして、最新の毒があるとは知らされていてもどんなものかは知らないレベルの構成員なのだろう。

 

私は少し迷ったがべつに構わないと思い、分かる範囲で教えてあげたのだ。

 

「前に話した事以外私は何も知らないわ。」

 

「う、いや、悪かったとは思ってるんだよ?」

 

「べつに、あなたが悪いと思う必要はないんじゃない?」

 

私が冷静に言うとなぜか彼はとても慌てているようだ。

 

「俺もあの時は言おうかは迷ったんだよ。」

 

「ああ、確かにはっきり言ってくれた方が助かったっちゃあ助かったわね。」

 

 

そう返すと何故か本当に申し訳ない…。みたいな顔をするので空気を変えるために話を逸らす。

 

 

「ところでなんで今日そんなに嬉しそうなの?」

 

「え?ああ、実は良い事が2つあったんだ!スケールの大きい話と小さい話どっちから聞きたい?」

 

「話す事は確定なのね……。なら大きい方から聞きたいわね。」

 

「オッケー。実はね、……えーっと、今度美國島に行くんだ!」

 

「っ!?美國島ってあの人魚の?なんで今更?」

 

「理由?ん〜〜面白いものが見れると思うからかな?灰原さんもどう?一緒に。」

 

 

「…………そうね。ならご一緒しようかしら。」

 

「え、ほんとに?そ、それは楽しみだなぁ〜〜。ハハハ。」

 

「それで?いつ行くの?」

 

「え?明日。」

 

「……はぁ!?もっと早く言いなさいよ!!博士!博士〜!!」

 

「……あ、渡しそびれた。」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

俺達は今船に乗っている。ちなみに灰原さんも横にいる。

 

「で?面白い事ってなんなの?」

 

「ん?それはついてからのお楽しみだよ〜〜。」

 

灰原さんは不満そうだったが俺は何を言っても言わないと判断したのかずっと海の方を見ていた。ちなみに俺たちは2人でコナン達の1日前の船に乗っている。博士は灰原さんなら大丈夫だろうという考えから、鈴木家には高校生以上(精神年齢)がいるから大丈夫と納得してもらった。嘘は言ってない。うん!言ってない言ってない。

 

 

俺たちは民宿に泊まる事になったんだが、ここで問題が発生した。同じ部屋なのである。しかも布団が1組しか用意されていないのである。あ、昼の質問そういう意味だったのか。

 

え?質問の内容?「僕たちは兄妹?夜1人で寝るのは怖いだろう。」だよ!

 

確かにこれから人が死ぬ事を考えると怖いな〜〜と思ったので。「そうですね。確かに怖いですね。悪夢(霊とかの)見ちゃいそうです。」と笑いながら答えておいたのだ。

 

……あ、灰原さんのあの時の、え、本気?みたいな顔ってそういう事か!道理で涙目で睨んでくるはずだよ!!

 

 

ちなみに灰原さんは散策してからすぐにお風呂に入ってしまった。俺は一緒に入ってきたらどうかと言われたけど、それはさすがに……と断っておいた。ちょっと惜しい事したかな?(笑)

 

上がってきたら次は俺の番だ。入れ替わりで入ってからご飯を食べた。灰原さんは随分と長く入っていたようだ、のぼせたのかずっと顔が赤いままだった。後いつもより良い匂いがする。

 

 

そして今この状況である。

 

ちなみに灰原さんは横で「あうぅ、やっぱり……。」と呟いている。これは頼んでもう1組出してもらうしかないな。と思いながら苦笑して灰原さんに話しかけようとしたら

 

「っ!」と言ってそそくさと布団の中に入ってしまった。そして「早くきたらどう!?」と怒られた。

 

え!?いいんすか!?っていやいやダメでしょ!

 

……あ、向こうからすれば俺はただの小1か。俺は少し迷ったが流石に男がこれを断るのは相手に悪いかな?と思いゆっくりと近づいていった。

 

いや、別にやましい気持ちはないよ?いやマジで!相手は小1だから!あれ?俺も小1か……。

 

 

布団に入って暫くたったが俺は眠れそうにない。なので試しに話しかける事にした。

 

「灰原さん?」

 

「……なに?」

 

「昼間はありがとね。後、楽しい?」

 

「なんの事?……楽しいと言われれば確かに楽しかったわね。」

 

「ふふふ、そっか〜。ならよかったや。

 

あ、そういえば随分長風呂だったね。ずっと顔赤かったよ?いつもそうなの?」

 

「〜〜〜〜〜〜っ!!」ドゴッ!

「ぐへ!え、なんで?」

 

「理由分かってるくせに聞かないで!!」

 

えー、わからないんですけど。いや、この状況に怒るなら分かるけど、いつも長風呂なのか聞いただけだよ?

 

……取り敢えず褒めたら機嫌治るかな?

 

「……灰原さん」

 

「……なに?」

 

「すごい良い匂いがする。」

ドゴッ!

「ぐへ!」

 

「あなた絶対悪意あるでしょ!!」

 

 

 

……夜は更けていく………

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

最近は何もなかったから油断していた……。

 

もしかしてここに誘い出す為の罠としてこの場所を選んだのだろうか……。またはめられたのか……。私は内心凹んでいた。

 

え?何故か?その理由は民宿についてからの出来事だ。

 

なんと、彼は私と兄妹かという質問に「そうですね。」と答えたのだ。そしてあろうことか「1人で寝たら悪夢を見そうだ。」と言ってのけたのである。

 

いやいやいやいやいや!!?

 

え?うそよね???いやいや絶対に見ないでしょあなた!!笑ってるじゃない!!!

 

残念ながらどちらの発言も撤回はないようだ。彼はえ?何か問題があるのかな?という顔をしてきた。

 

あなた私のこと知ってるでしょ!!!

 

私に拒否権があるか?もちろんなかったわ。もう恒例になった睨みつけるだけはお見舞いしてやったけどね。もちろん恒例のあの笑みで返されたけど……。

 

 

 

おじさんおばさん!私信じてるから!!お願いだからね!

せめてくっ付けるくらいにしておいてね!お願いよ!!

 

そう目で懇願したら、「分かってる分かってる、安心しなさい、恥はかかせないよ」とこっそり耳打ちされた。嫌な予感しかしない。

 

 

彼はその後、私を連れて島の様々な場所を歩いた。こう見たらどう見ても普通の子どもだ。今も私の手を引きながらはしゃいでいる。いつもの顔のどちらでもない顔だ、普段もそういう顔をすればいいのに……。どうやらあまりこういう自然は見たことがないようだ。もしかして案内役としてここに誘ったのかしら?

 

そう、実は私はここに一度来たことがある。組織の何人かときたが、結局何も目ぼしいものがなく組織はこの島の人魚伝説に興味をなくしてしまったようだ。

 

 

 

 

 

……ん?組織は興味をなくした?

 

………いやいや、そんなわけないわよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

そうこう考えていたら何故か彼が急に静かになっていた。……え?どうしたの?

 

「どうしたの?」

 

「……いや、俺高い場所は無理なんだよね。なんかパニックになっちゃうんだ。」

 

……へぇ、彼も人間らしいところもあるのね。

 

率直な感想である。いや、だってなんかすごい完璧なキャラしてるからてっきりねぇ。試しに少しおどかそうとしたらその前に睨まれてしまった。どうやら本当のようだ。

 

「ちょっと足にあんまり力が入らないから遅くなりそう。先に帰ってて大丈夫だよ。」

 

………またいつもとは違う顔をする。なんだか今日は違う人を見ているようだ。

……まあ、いつも通りの時もあったけど。

 

 

 

 

 

 

「……私1人で先に帰って何しろっていうの?」

 

「え、あー、あ!俺のカバンにゲー」

「あーあーー!何も聞こえない!!」

 

「え、あの…」

 

「そういえばあなた少年探偵団の勧誘を断ったらしいわね。どうして?」

 

 

 

 

 

別に理由があった訳ではない。ゲームなんてやっても時間の無駄なだけだ。それなら彼との情報交換の方が有意義なのだ。別に連れ回されて疲れたけど息抜きにもなったとか、彼はきっとそんな気はないんだし、思ったりもしていない!

 

 

 

 

 

「あー、それはあれだよ。ーーーー」

 

彼は少し迷ったようだが、先に帰らせるのをやめて話すことにしたようだ。

 

 

 

 

暫くして崖の横を抜けると彼は脈絡を無視して急に口を開いた。

 

 

 

 

 

「灰原さん。ありがとうね。」

 

 

 

………

 

……まったく。彼は一体何を勘違いしたのだろうか。

 

私は自分にとって有意義な過ごし方をしたに過ぎない。

 

だからお礼を言われる筋合いはないのだ。

 

 

 

 

………だから、彼が今日見せてきた中で一番の笑顔に目を奪われたりはしない。

 

少し顔が熱い気がするのは運動したからだ。

 

あーあ!普段から運動してたらこんな事にはならないのになー。

 

「何が?私は何もしてないわよ?」

 

彼は何故か、歳相応の、多分彼本来の笑顔で笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして今である。私はお風呂にまず直行した。最初はすぐ上がろうかと思ったが、この後の事を考えるとすぐにでれず湯に浸かっていた。そしたら、

 

 

「……一緒に入ってきたらどうだい?」

 

 

!!?!?

 

とんでもない発言が聞こえてきた。おばさん!私たち兄妹じゃないから!!

 

彼は絶対くる。

 

そう思って慌てていると、

 

「いやいや、流石に女の子とは遠慮しておきますよ。相手が可哀想ですから。」

 

という声が聞こえた。

 

 

 

 

……私は暫く浸かった後、この後の事を考えながら頭や体を入念に洗った。別に他意はない。ただ汗をかいたからだ。ただ、何故かいつもより時間がかかったのは不思議だった。

 

 

 

 

 

「あうぅ、やっぱり……」

 

部屋に入ると布団が1組だけ置いてあった。やっぱりね!恥をかかせないってそういうことよね!

 

 

でも背に腹は変えられない。私はもう1組出してもらおうと提案しようとしたら。彼はいつもの笑みで私をみていた。

 

悔しかったので自分から進んで入った。その後、彼から何故か褒められまくるという、逆に恥ずかしいうえに布団の中で逃げ場がないという地獄を味わい、終始顔を逸らさなければならない事態になった。

 

時計見てもまだ30分しか経っていない。

 

 

 

………夜は更けていく……

 

 

 

 

 

 




ダイジェスト

主「事件だー」
灰原「あの島!?」
おば・おじ「セッティングは任せて!」
灰原「信じてるから!」
主「高いとこはちょっと」
灰原「笑顔が……」
主「布団が……」
灰原「あうぅ…」
主「良い匂いだよ」
灰原「あうぅぅぅ……」
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