和解回その2。
ベルとの取引当日
ジェノバの研究施設の一つにて
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「ねぇシャル。ホントにココであってるの?」
「ちょっと怪しい…」
「うーん…でもベルはこの場所にって言ってたし…」
今やすっかり眼魔の戦士の一員となったシャル、鈴、簪の三人は、今は使われていないであろう雑居ビルの中にいた。
「だいたい何でこんな日に行かなきゃならないのよ?」
「大事な…約束の日…織斑君を眼魔の戦士にする日…」
「まぁそうなんだよね。でもこの日に僕らが必要だって言ってたし…まぁ向こうにはベルとセリス達がいるし、もし一夏がNOと言っても一夏には何も出来ない…心配ないよ二人共」
ベルの取引の成功を笑顔で祈るシャル。
「おっ、来たようじゃの」
と、物陰からヨウコが現れる。
「あなたですか?ベルが言ってた人は」
「ああ、そうじゃ。儂の名はヨウコ。今日は少しお主達にどうしても用があっての。大事な時にすまんの」
「いえいえ。確かにベルの方は心配ですけど、大丈夫ですよ。ベルは僕達の
「そうか…
三人はヨウコの後について行った。そしてボロボロのエレベーターの扉に立ち、ヨウコはエレベーターを呼んで扉を開く。すると雑居ビルには不釣り合いな機械的なエレベーターが現れた。
エレベーターに乗り、地下へと降りていく四人。そして再び扉が開くと、そこには機械的な真っ白な廊下が現れた。
「こんな所にこんな凄そうなもんがあるとはね…」
「びっくり…」
「で、僕達はこれからどうすれば?」
「まぁとりあえず付いてきてくれ」
「うん」
シャル達はヨウコの言われるがままにとある一つの部屋の前へとやって来た。
「とりあえずこの部屋に入ってくれ。内容に関しては入ってからじゃ。まぁ…すぐに
ヨウコを残して三人は部屋へと入った。そこは広いが薄暗く、何も無い空間だった。三人が入ったと同時に扉は閉まる。
「さて、入ったけどどうすればいいの~!」
何も無い空間にシャルは三人以外は誰もいない空間に語りかける。マイクか何かがこの空間に仕込まれているのだろうと思ったのだろう。
「全く…あの女の人って…何か怪しいのよね…何となく…そんな雰囲気が…うっ!?」
「鈴!?うっ…!?」
と、突然鈴と簪の二人は苦しみだし、その場で跪いた。突然の事でシャルは慌てて二人に駆け寄る。
「二人共!どうしたの!?大丈夫!?…っ!?うわっ!」
と、突然鈴と簪はシャルの身体を押さえつけだした。
「どうしたの二人共!やめてよ!」
「リコ!」
「ええ!分かってる!」
紫色に瞳が光る鈴は、同じようにピンク色に瞳が光る簪に向かって指示を出す。鈴はシャルの身体を一人で押さえ、簪は離れ、何故か懐からプロトメガウルオウダーを取り出し、左腕に装着した。
「何で簪が…」
《スタンバイ》
「変身!」
《ローディング》
《ネクロム!》
簪は紫色のダークネクロム眼魂を起動してプロトメガウルオウダーに装填、ダークネクロムVへと変身した。
「リコ!早く!」
「はぁぁっ!」
「うっ!?」
ダークネクロムVは鈴に取り押さえられているシャルの胸に腕を突っ込む。瞬間、シャルは悶え苦しみ出す。
「ぐっ…!離して!」
「うっ!」
「きゃあっ!」
ダークネクロムVが何をしているのかすぐ様察したシャルは鈴の拘束を振り払い、ダークネクロムVを蹴り飛ばした。そしてすぐに体内から自身を洗脳しているネクロムゴースト眼魂を取り出し、ゴーストドライバーを出現させた。
「うっ…リコ…大丈夫?」
「ええ。ミライの方は?」
「大丈夫。この
「君たちは…ミライとリコだね?」
そう。今鈴と簪を操っているのはミライとリコだったのだ。
「どうして君達が…君達は眼魔の人間…僕は眼魔の戦士…僕達は仲間じゃないか!」
「残念だけど、私達は仲間じゃないよ」
「ええ。そうよ。私達は…」
「「一夏の仲間!」」
二人は言い切った。そして眼魔の理念との決別の表れだった。
「そう…残念だよ…ミライ、リコ。僕達は仲良くなれると思ってたのに…本当に残念だよ」
《スタンバイ》
「でも君達が一夏の仲間だって言うなら…君達も一夏と同じ…目を覚まさせなきゃね」
《カイガン!ネクロム!》
シャルは悲しい表情を浮かべながらネクロムゴーストへと変身し、ガンガンセイバーを構える。二人を捕らえて、"再教育"を受けさせようとしていた。
「目を覚ますのは…」
「あなたの方よ!」
そうはさせじと鈴と簪に憑依しているミライとリコは構えた。
シャルを正気に戻す為の、二人の戦いが始まった。