仕事が忙しい・・・仕事行かなきゃ・・・
同時刻
ベルとセリス、そしてリッカの三人は、以前一夏を痛めつけ、そして降伏の取引を持ちかけた場所に再び来ていた。
「さぁ~て…早く来ちゃったけど…一夏は来るかな?一夏も眼魔の世界に来てくれるかな?」
「ベル。前にも言ったけど一夏は絶対この取引に応じないわ」
「ふぅ~ん…で、その根拠は?」
「だって私は一夏の恋人よ?だから一夏の事は手に取るように分かるわ」
「なるほどね…で、リッカの方は?」
ベルに聞かれ、リッカは重く答えた。
「…多分…応じないわ。セリスの言う通り…一夏は私たちを助けようと思ってるはずよ」
「リッカもそう思うんだ」
「本当…一夏っておバカさんよね。ベルに従えば痛い思いをする事なんて無かったのにね」
「だからこんなに呼んだんだけどねぇ~」
物陰に潜んではいるが、周囲にはダークネクロム5とスコーピオン眼魔が待機しており、もし一夏が抵抗しようとなればすぐ様痛めつけて捕縛し、最後はセリス達に眼魔眼魂を埋め込ませ、一夏を洗脳して眼魔の仲間にするという計画となっている。
「でもリッカごめんねぇ~。本当はシャルを呼んで万全の体制で行きたかったんだけど、シャルが別件で行けなくなっちゃったからね。一夏に精神的ダメージを与えるためだけど、リッカに来てもらったんだよね~。ま、リッカは戦わなくてもいいからさ。心配しないでね」
「…ええ…分かったわ」
リッカは小さく頷いた。
「っと…ようやく来たみたいだね」
と、三人が話している内に目的の人物が現れた。一夏だ。
「あれ?なーんであなたもいるんですかね~…?」
が、一夏一人でだけでは無かった。一夏の隣には一人の女性が付き添っていた。
「ミサキさん?」
仮面ライダースペクター…加賀 ミサキが隣にいたのだ。ミサキはベルの問いかけに答えない。
「ベル。約束通り来たぞ」
「ふぅ~ん。じゃ、どうする?一夏の仲間は全員眼魔の手の内に、それにエターナルもドライバーも今や私の物。普通だったらこの状況…一夏は眼魔の戦士なるしかないけど…どう?決意は決まった?」
「ああ。決まってるさ」
そう言って一夏は懐からあるものを取り出す。
「俺の仲間を返してもらう!」
それは一夏が持っているはずのない代物。プロトメガウルオウダーだった。
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取引前日
『一夏さん』
『一夏でいい』
『それじゃあ…一夏、これを』
ミライは一夏にあるものを渡していた。それはミライが所持しているプロトメガウルオウダーだった。
『これは?』
『一夏はエターナルに変身できないからせめてこれをって思って…』
『…こんな事を言うのもあれなんだが…これじゃあセリス達には勝てない。ダークネクロムはベルのネクロムの下位互換のようなものなんだろ?気持ちは嬉しいけど…』
『そう…だよね…』
『それならこれはどうかしら?』
そんな二人の会話にミサキは一つ提案した。ミサキは以前一夏が拾ったフレイムウィザードリングを取り出すと、魔法陣をリングに対して作り出す。すると魔法陣から仮面ライダーウィザードを模したパーカーゴーストが現れ、ミサキのゴーストドライバーへ吸収される。するとドライバーから銀色のゴースト眼魂が現れた。
『何だそれは?』
『ウィザードゴースト眼魂。あなたの仲間のセリスの力が秘められたゴースト眼魂よ。これでなんとか戦えるでしょうね』
ミサキはウィザードゴースト眼魂を一夏に渡した。
『大丈夫?』
『セリス…ああ。大丈夫だ。眼魂も魔法も使った事はないけど、いつも二人の戦いは近くで見てるしな。なんとかなるだろ。…多分な』
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一夏は左腕にプロトメガウルオウダーを装着し、更にウィザードゴースト眼魂を取り出してボタンを押す。
(何で一夏がプロトメガウルオウダーを…?あれはまだそんなに量産されてる訳じゃない…ミサキさんが…?でもミサキさんは眼魔世界に来たなんて情報はないし…誰が…)
ミライからプロトメガウルオウダーを借りている事を知らないベルは、一夏が持っているはずのないものを持っている事に動揺する。
(まさか…そんな事は…)
「変身…!」
《ローディング》
誰が渡したのか考え事をしているベルを他所に一夏はウィザードゴースト眼魂をプロトメガウルオウダーに装填する。そしてウィザードのゴーストパーカーを纏い、一夏はセリスの眼魔と魔法のウィザード眼魔に対してゴーストとウィザードの力を宿した戦士、仮面ライダーウィザードネクロムへと変身した。
「うふふ…あたしの真似事かしら?どうやってその力を手にしたのか分からないけど、本物の魔法使いのあたしに叶う訳ないのにね…変身」
《ローディング》
本来のウィザードであるセリスはウィザード眼魔へと変身し、ウィザードネクロムの前に立つ。
「あたしと戦うの?あなたの大事な大事な…大切な仲間と?」
「俺はもう…迷わない。お前を救う為に…お前と戦う!」
ウィザード眼魔は以前奪ったエターナルエッジを、ウィザードネクロムはウィザードゴースト眼魂の力で呼び出したウィザーソードガンの模倣品をぶつけ合う。
「さて、ミサキさんはどうすんの?ただ観戦って訳じゃ無いでしょ?」
「当然よ。変身」
《カイガン!スペクター!》
ミサキはすぐ様スペクターへと変身。一夏の戦いを援護しようとする。
「だと思ったよ、全く。じゃ、頼んだよ」
ベルは控えさせていたダークネクロム5とスコーピオン眼魔を呼び出し、スペクターに攻撃命令を出した。
「悪いけど…少し本気で行かせてもらうわ!」