ここは魔法の世界、当たり前のように魔法を売り買いされ、人々の生活に根付いていた。その魔法を駆使し生業としてきた者を魔導士と呼ぶ。
魔導士達は様々なギルドに属して、依頼に応じて仕事をする。
ここにも、そんな1人の男がいる
ハルジオンの街
side〜???〜
「はあ、やっと着いたか」
1人の男が、だるそうに列車から降りてきた。その男の風貌は、黒い上着に白のシャツを着て、ズボンも上着と同様に黒を着ていた。服装まで、まだ普通の男だったのだが、腰に下げている黒い銃、そしてドロドロに腐った目、犯罪者や闇ギルドの一員と見られても不思議ではなかった。現に今、街の警備隊に職務質問をされている
「いや、俺は何もしてませんて」
「じゃあ、君が腰にぶら下げている銃はなんだ」
「これは、仕事道具ですよ。ほら一応、魔導師ギルドに入っているので」
男はそう言って首元のギルドの紋章を見せた。
「すみません、妖精の尻尾の方でしたか。ですが、なりすましなどの可能性がありますので、名前を」
と警備隊が言ったので、男は自分の名前を名乗った
「比企谷八幡です」
「はい、今確認してきますので」
そう言って、警備隊は近くのテレパシーの魔水晶、公衆電話みたいな形状をした所に行った。比企谷八幡は、近くの柱に寄りかかる。
降りてすぐ、魔法を使っていればこんなことにはならなかったのにな、いやたらればの事を考えるより、どうやって「ボラ」の検挙をするか考えたほうがいいな
比企谷は、このハルジオンの街にボラがいるから捕まえて欲しいと依頼を受けてこの街に来ていたのだ
しばらくして、確認が取れたようで、警備隊の方が俺の方にやってきて、頭を下げて謝ってきた。時間を取られたくなかったので、謝罪の途中で抜け出してきた。
「まずは、街を見て歩くか」
普通なら、ここで人に聞き込んだりするのだろうが、この男はコミュ症だ。他人に話しかける事は、ほとんどない
比企谷は、知らないこの街にもう1人の妖精がやってきた事を
side〜ルーシィ〜
「えーーっ⁉︎この街って魔法屋一軒しかないの?」
金髪の若い女性が、店の店主に大きな声を出していた。
ルーシィは、少し後悔した。新しい街に行けば、強い魔法道具が売っているのではないかと期待していた。
そんなRPGのような、設定はないのに
「街の者も魔法をつかえるのは1割もいませんので、この店もほぼ旅の魔導士ですわ」
「あーあ……無駄足だったかしらねぇ」
ルーシィは深いため息をしながら言った。しかし、店主は新商品があると言い、色替の魔法を持ってきた。色替の魔法とは、服の色を変える事ができる魔法で、女の子に人気だ。
しかし、ルーシィはもうそれを持っている。ルーシィには欲しいものがある
「あたしは門の鍵の強力なやつを探してるの」
と言って、門の鍵が置いてあるケースを見ていた。
「あ♡白い子犬!!」
「そんなの、ぜんぜん強力じゃないよ」
店主は、そう言った。それもそのはず、白い子犬は戦闘能力を持たない。ルーシィが言う強力には程遠い鍵だ
しかしルーシィにはそんなの関係ない
「いーの、いーの探してたんだぁー。いくら?」
「2万J」
店主がそう答える。しかしルーシィは納得しない。もう一度聞く
「お、い、く、ら、か、し、ら?」
「だから、2万J」
店主は値切られるつもりはないようだった。そこで、ルーシィは自分の胸を寄せ、店主に見せてもう一回聞いた。
「本当はおいくらかしら?すてきなおじさま」
side〜比企谷〜
少し街を歩いていた。まだ、ボラを見つけられていない。はぁ早く家に帰ってゴロゴロしたい。仕事なんかしたくない
大通りを歩き、ボラを探す。もしかしたら、昼間に街にいないのかもしれない。じゃ、とりあえずホテルに行ってゴロゴロするか。うんそうしよう。と俺の脳内会議で決めた
比企谷は、ホテルに向かっていた。来てすぐに駅の近くのホテルを取っており、街を一周する形で歩いていたので引き返すより一周した方が早いと判断した
その時、前を歩いていた。1人の女性が「あたしの色気は1000Jかーーーっ!!!」と言って、カフェの看板を蹴った
なんだよ、あいつ。情緒不安定なの?初対面の人に「頭の病院行く?」って聞くのは失礼だよな。だよな、初対面で目が腐っているからって「目の病院紹介しようか」って言うのは失礼だとはちまんは思います
前に人だかりが出来ていた。比企谷はそれを避けるように道を替えた
ホテルに行き、夕方まで休んでいた。まだ港の方に行っていなかったな。じゃ、今から行ってみますか
比企谷は、ホテルから出て港の方に行った。港に行くまでに、火竜が船上パーティーをやるって話を耳にした。火竜ってなんだよ。ドラゴンがパーティーすんの、なにそれ行ってみたい
結局、港でもボラは見つからなかったが、怪しい船を見つけた。いかにもな男達が何人も乗っていく
「船内の確認だな」
そう言って、比企谷は船の中に入っていった。
side〜ルーシィ〜
「ルーシィか……いい名前だね」
ルーシィは船の中にいた。今日の昼、炎の魔導士である火竜と出会い、危うく魅了の魔法にかかりそうだったが、1人の少年とネコに助けられた。その後、その2人?にお礼をして公園で日課である雑誌週間ソーサラーを読んでいた時に、火竜が妖精の尻尾の一員だと言って、パーティーに来てくれればマスターに話を通してくれると言ったので、この船に乗っていた
「どぉも」
黒いドレスを来て、今は火竜と2人きりになっていた。常にニコニコしているのも疲れる。早くどっかに行って欲しい。外にも、たくさんの女の人がいる。こんなに集めてなんのつもりなのか
「まずは、ワインで乾杯といこう」
火竜はグラスにワインを注ぎながら言ってきた
「他の女の子たち放っておいていいの?」
「いーのいーの、今は君と飲みたい気分なんだよね」
そう言って、指を鳴らして火竜は魔法を使った。グラスに入ったワインを球状にいくつも作り、空中に浮かせる
「口を開けてごらん。ゆっくりと葡萄酒の宝石が入ってくるよ」
ちゃぷちゃぷと音を鳴らして、ルーシィの元にゆっくりと近づいてくる。
とてつもなく、うざい。だからルーシィはどうしても妖精の尻尾に入りたかった。ガマンするしかなかったのだ
口に近づいくる。ルーシィは立ってそれを払う
「これはどういうつもりかしら?」
ルーシィは火竜を睨む、火竜は俯く
「睡眠薬よね」
「ほっほーう、よくわかったね」
「勘違いしないでよね、あたしは妖精の尻尾には入りたいけど。アンタの女になる気はないのよ」
火竜はニヤリと笑った
「しょうがない娘だなぁ。素直に眠っていれば痛い目みずにすんだのに」
「え?」
突如として、火竜の態度が変わり。後ろから腕を掴まれた。後ろからは何人もの男がやってきていた
「おーさすが火竜さん」
「こりゃ久々の上玉だなぁ」
「なんなのよコレ!!アンタたちなに!?」
顎を掴まれた、前を向けさせられる。「ようこそ、我が奴隷船へ。おとなしくしてもらうよ」
火竜はルーシィの腰に手を回し、門の鍵を取り上げる
「門の鍵、聖霊魔導師か。この魔法は契約者以外は使えん、僕には必要ないな」
そう言って、火竜は窓に向かって鍵を投げる。
こんな事をする奴が、これが妖精の尻尾の魔導士か!ルーシィは泣きながらそう思った。
しかし、いつまで経っても鍵が海に落ちる音が聞こえなかった
不思議に思い、ルーシィは窓の方をみる。それにつられて火竜も向いた
「何を考えているんだ、窓なんか見……お前!誰だ!」
そこには、人がいた。さっきまでは誰もいなかった。いや認識出来ていなかった。それが、その人の魔法だったから
side〜比企谷〜
「一部始終、見て聞かせてもらった。お前、妖精の尻尾の魔導士だって言ってたな」
俺は、最初からここにいた。船に乗り込んだ後、この部屋に入っていた
誰も俺に気づかなかった、それが俺の対象の認識能力を下げる魔法、あまりにも、認識されないため俺は「ステルスヒッキー」と呼んでいる
「ああ、そうだ。俺は妖精の尻尾の火竜だ!」
そう言って、炎の魔法を使ってきた。しかしそこにはもう、誰もいなかった。すで火竜の真横にいて、頭に銃を突きつけていた
「俺は、お前なんか見たことねぇな」
そう言って、俺は首元の妖精の尻尾の紋章を見せる
「な!」
「ボラ、お前を逮捕させてもら」
火竜と名乗っていた男の、本当の名はボラだった。
俺が、引き金を引こうとした時上から人間が降ってきた。その衝撃で、俺とボラの距離が離れた。
ったく、誰だよ。仕事の邪魔しやがって、まったく親の顔が見てみたいよ
やってきた人間の顔を見る。見知った少年だった。空いた穴からは翼を生やしたネコが少女を引っ張ってこの船から逃げ出した。
「逃がすかぁっ!!」
ボラは、火の魔法を使い逃がすのを阻止しようとするが、軌道がずれて当たらなかった。続いて、他の乗組員たちが銃で発砲するが、それも軌道がずれる
「まさか、お前かーーっ!」
そう言って、ボラが俺の方を向く。俺はニヤリと笑う
「何のことかな?」
「とぼけるなーーっ!」
ボラや乗組員の攻撃を、かわしながら一人一人潰していく、あと数人といったところまで来た。さっき降ってきた少年は、まだ酔っていて動けるような状態ではなかった
突如として大波が来た。船は、港につっ込んだ。揺れが止まり、先程まで酔っていた少年が復活した
そして、少年は俺を見て目を見開き笑いながら喋りかけてきた
「おー八幡じゃねーか、何でこんな所にいんだ?」
「仕事だよ」
「あいつら、俺がもらってもいいか?」
「ナツ。あんまり、暴れすぎんなよ」
「おう!」
そう言って、ボラの方に歩いていくが絶対、やりすぎて船全壊させるだろうな。そう思って俺は船からでた
side〜ルーシィ〜
あたしが船の中に入って、ナツを助けようとしに行く、その途中船から誰かが出てきてあたしとすれ違ったような気がした。
船の中に入り、魔導士ではないナツを助けるためだ
「ここは、あたしが「大丈夫」」
「ナツも、魔導士だから」
ネコのパッピーがそう言った直後、ボラの火の魔法がナツに直撃した
死んだかと思った。だけどナツは火を食べていた。ん?火を食べる?
「はぁ!!!?」
驚きのあまり、変な声が出た
「ふーご馳走様、食ったら力が湧いてきた」
「いっくぞぉーーーっ」
ナツは空気を吸い、口から火を吐いた。そして、ボラを火をまとった拳で殴りつけた。
「火の食べたり、火で殴ったり。本当にこれ魔法なの!?」
ルーシィはある種の恐怖を覚えた。
ハッピーはそれを滅竜魔法と言ってきた。自らの体を竜の体質へと変換させる、太古の魔法と言っていた
すごい魔法だが、いやすごいのだかもう港がめちゃくちゃになるくらい暴れていた。軍隊も駆けつけてきていた
ナツは、あたしの腕を掴み軍隊から逃げていた
「何で、あたしまでー!?」
「だって、俺たちのギルドに入りたいんだろ?来いよ。いいだろ、八幡も」
そう言って、ナツは横を向くそこには船の中で出会った、男がナツのもう片方の腕で引っ張られていた
「引っ張ってんじゃねーよ。まあそれを決めるのは俺じゃねーからな、別にいいと思うぞ。あと俺言ったよな?暴れんなって」
「そうだっけ?」
そう、会話する2人は楽しそうだった。もうあたしの答えは決まっている
「うん!」
そう言って、あたしも一緒に走る。笑いながら、明日からの新しく楽しい生活を思い描く