side〜ルーシィ〜
あらから、どれだけ走ったのだろうか
少なくとも3時間は言っているだろう。明日は動けなくなるほどの筋肉痛に襲われるのではないか
だが、もう目の前にマグノリアの街があった。マグノリアの街にはギルド妖精の尻尾の本拠地である。ルーシィが週間ソーサラーを読んで知ったことの1つだった
ナツに案内され、ギルドの前に立つ。
想像していたのより大きい。つい感嘆の声を漏らした
「わぁ…….大っきいね」
「ようこそ、妖精の尻尾へ」
ルーシィはとても嬉しかった。今まで夢に見てきたギルドに入れることが
しかし、目の前には見たくもない顔が通った。ハルジオンの街で、出会ったナツと同じギルドの比企谷八幡がギルドの前に来た
「おー八幡!どこ行ってたんだ?」
「お前達も、よく走ってここまで来たな」
そう、この男は途中で元々置いてあったであろう魔導二輪車で、私たちを置いていったのだ。体力馬鹿のナツはともかく、あたしだけでも乗せていってくれればよかったのに
あたしは、その恨みを込めて目標をロックオンして蹴った。が手応えはなかった。避けられていたのだった。ハルジオンの街から、この男には得体の知れない物があるのではないのかと少し、怖かった
比企谷八幡は先に行くと言って、ギルドの中に入っていった。ナツも、入っていったのであたしもそれにつられて入る。
ギルドの中は常に笑い声があり、活気が溢れていた。ナツはギルドに入るや否や「ただいまー」と大声を出してある男の元に突っ込んでいった
ナツが暴れ、それを止めに入っていった者も、ナツに殴られる。
「すごい…あたし、本当に妖精の尻尾に来たんだぁ」
ルーシィは入り口の前に立ち尽くし、目の前の光景をじっくり眺めている
ギルドの中を歩きながら、見回っていた。そこに、何者かがルーシィの元に走ってくる。
「ナツが帰ってきたってぇ!?てめェこのあいだの決着つけんぞ!!」
走って来たのは、パンツを一枚だけ履き上半身裸の男だった
あたしは声も出ない驚きに襲われた
「グレイ、あんたなんて格好で出歩いてるのよ」
「はっ!!しまった!!」
近くにいた女性が、その男に向かって注意をする
「これだから、品のないここの男どもは。イヤだわ」
とその女性もまた、異質だった。酒の入った樽を軽く持ち上げて、酒を樽ごと飲んでいる
噂で、聞いていたより変人の集まりだったようだ。これなら、比企谷八幡はまだ普通に見えるくらいだ。
「ん?騒々しいな」
週間ソーサラーの「彼氏にしたい魔導士」上位のロキがやってきた。彼なら、あたしが今見てきた人たちよりはマシだよね
「まざってくるねー♡」
「がんばってー♡」
その、ロキは女の子を2人も引き連れて、デレデレしていた。
ハイ、消えたっ!!ロキもまたルーシィの期待を裏切ったのだった
「なによ、コレ。まともな人が1人もいないじゃ」
「あらぁ?新入りさん?」
あたしに、ミラジェーンさんが話しかけてくれた。
「ア、アレ止めなくていいんですか?」
とあたしは、めちゃくちゃになっている、ギルド内を指差す
「いつもの事だから。放っておけばいいのよ」
「それに」
ミラジェーンさんの頭部に、お酒の入った瓶が飛んできた。あたしが気づいたのは当たる直前で、危ないと思ったが、なにも出来なかった。あたしは一瞬目をつぶり、おそるおそる目を開く。
目の前には、比企谷八幡がいてミラジェーンに当たるはずだった、酒のビンを掴んでいた
「ミラさん大丈夫でしたか?」
「は、八幡?ありがとう」
side〜比企谷〜
喧嘩に巻き込まれたくなくて、人が少ない場所に移動していた俺は、その途中でミラさんとハルジオンの街のなんだったっけ?ルイージ?確かそんな名前の奴と2人で話していた
ただ、目に入っただけだった。ミラさんに向かって酒のビンが飛んでくるのが見えた。すると、体が意識とは別に動き出し、いつの間にかそのビンを掴んでいた。
一難去ってまた一難、喧嘩をしていた奴らが魔法を使おうとしていた。ミラさんが、「これはちょっとマズイわね」と言うが、ちょっとどころの話ではない、このギルドが壊れるかもしれないし、最悪死者がでるかもしれない、だが、今までの喧嘩を止めてきた人がいる
ズシィと床を鳴り、その人がやってきた
「そこまでじゃ。やめんか、バカタレ!!」
大男が大きな声を出して、喧嘩を止める。ルイージがその人を見て「でかーーーっ」と叫んでいた。その瞬間、全員が喧嘩を止めた
「あらいたんですか?総長」
その大男は、このギルド妖精の尻尾のギルドマスターであった。ギルドマスターのマカロフはルイージを見て、体を縮めていった。
よろしくねと言った後、ジャンプして二階に上がる。マカロフの右手には大量の紙が握られていた
「まーた、やってくれたのう貴様等」
「見よ、評議会から送られてきたこの文書の量を」
評議会は、魔導士ギルドをたばねてる機関のことだ。それが、俺たちのギルドに文書を送ってきたという事はそういうことだ。
「まずは、グレイ」
「あ?」
よく、裸で出歩いている男で今回は下着を盗んで逃走したと、ただのバカだ
「エルフマン!!」
漢、漢とうるさく、学ランみたいな服を着た、ガタイのいい男だ、否漢だ。こいつは護衛任務なのに護衛対象をなぐったらしい。本当何してんだよ
「カナ・アルベローナ」
酒の入った樽を、樽ごと飲む女で酒場で大樽を15個飲んで、請求先を評議会にした
「ロキ」
チャラい奴で、とても苦手とする。多分いいやつなんだろうけど、ロキは評議員の孫娘に手を出したとか
全員、どんだけやらかしてんだよ
「比企谷八幡」
「え?俺?」
今名前を呼ばれた気がしたけど、気のせいだよね?俺なんかしたっけ?
「ボラを検挙するもハルジオンの港半壊」
まあまあ、これはまだ予想の範囲だ。ナツは依頼を受けていなかったから、ボラを倒したのは俺ということになって、ついでに港を壊したのも俺になっただけだ。なんの問題もない、あるとするならば報酬金が0になっただけだ
「あと、夜中に出歩いているのを見ると、驚いて心臓が止まりそうになるといった苦情も来てるぞ」
「え?」
街の人から、俺そんな風に思われてたんだ。すげー泣きそう。ナツが笑いながら、俺の肩を叩いてくる
マスターは肩をがっくと落とし
「そしてナツ」
と言って、ものを壊しまくっているナツの話になる。民家を壊したり教会を全焼させたりしたらしい
ギルドの全員の話が終わり
「貴様等ァ、ワシは評議員な怒られてばかりじゃぞ」
マスターは肩をぷるぷると震わせて、ギルドメンバー全員に言ってきた
「だが、評議員などクソくらえじゃ」
マスターは持っていた、紙の束を魔法で燃やし、ナツに向かって投げる。ナツそれを食べた
「評議員のバカ共を、恐れるな。自分の信じた道を進めェい!!それが、妖精の尻尾の魔導士じゃ!!」
その言葉を聞き、ギルドメンバー達は笑い出す。また賑やかなギルドに戻った。
俺は、そんな光景を背にあらかじめ、受けていた依頼の紙を手にして、ギルドから出て行く