side〜ルーシィ〜
あたしは、依頼を探していた。先日、エルバー公爵の本を燃やす依頼は失敗と言うことで、お金は入ってこなかったし、このままじゃ家賃すら払えない
「気に入った依頼があったらわたしに言ってね。今マスターいないから」
ミラさんがカウンターからあたしを含め、依頼板を見ていた人に言ってくれた。
「あれ?本当だ」
「定例会があるからしばらくいないのよ」
あたしはミラさんの言葉でわからないことがあった
「定例会?」
「地方のギルドマスターたちが、集って定期報告をする会よ」
ミラさんに定例会の説明を受けるがいまいちピンとこない
「うーん、ちょっとわかりづらいかな?」
ミラさんはそう言って、魔法界の組織図を光筆で空中に書いていく。光筆とは空中に文字が書ける、魔法道具だ。
「魔法界で、一番偉いのは政府とつながりもある評議員の10人。魔法界におけるすべての秩序を、守るために存在するの。その下にいるのがギルドマスターで、各地方ギルド同士の意思伝達を円滑にしたり、わたしたちをまとめたりしてるの。まあ大変な仕事よね」
「知らなかったなぁー、ギルド同士につながりがあったなんて」
「ルーシィそんなことも知らなかったのか?」
ナツも、その会話に入ってきた。バカにしたような言い方だったが気にしたら負けだと思った
「でね、連盟に属さないギルドを闇ギルドって呼んでるの」
「あいつ等、法律無視だからおっかねーんだ。つーか早く仕事選べよ」
闇ギルドがどうとか思う前に、一つ気になることがあった
「何言ってるのよ。チームなんて、解消に決まってるでしょ」
「なんで?」
エルバー公爵のときに、金髪だからあたしを選んだと言ってきた。だからチームはあの依頼で終わった
「だいたい金髪の女の子だったら、誰でもよかったんでしょう!」
「でも、ルーシィを選んだんだ。いい奴だから」
ナツが、笑いながらそう言ってくるのを聞いて、ナツとチームでも別にいいかなと思えてくる
「なーに、無理にチームなんか決める事ねぇ」
と椅子に座っていた。グレイが話しかけてきた。相変わらず、服を着ていなかった
「ルーシィ、僕と愛のチームを結成しないか?今夜2人で」
ロキもやってきて、あたしに絡んでくる。隣では、何故かグレイとナツが喧嘩し始めた。ロキは、あたしにだんだん近づいてくる。そして、あたしの鍵を見て、急に怯え出し、逃げ出した
「何あれぇ」
「ロキは精霊魔導士が苦手なの」
さっき、出て行ったロキがまた戻ってきた
「ナツ!グレイ!マズイぞっ!」
「エルザが帰ってきた!!」
ロキがそう言うと、ナツとグレイは声を揃えて叫んだ。本当は仲がいいんじゃないのか疑うくらいに
そうして、ギルドの入り口からバカでかい何かを、背負った鎧を着た女がやってきた。
「今、戻った。マスターはおられるか?」
ミラさんが、それに返答し、今日はマスターがいない事を伝える。
「ところで、八幡はいるか?」
そう言われると、ここ最近あの人を見ていない。周りでも、あいつどこ行ってんだ?とか言われている。この様子じゃ誰も知らないようだった。
「いないわ、依頼も受けてないようだし、いつものアレじゃないかしら」
「いないのか、本当なら八幡の力も貸してほしかったのだが」
ミラさんの顔が少し暗く見えたのは、あたしの気のせいなのだろうか
「いつものアレってなんですか?」
「ルーシィは知らないと思うけど、八幡はたまにいなくなるんだよ。何やってるかはわからないけどな」
あたしの質問にナツが答えてくれる
「ナツじゃないか。グレイとは仲良くやっているか?」
その瞬間、グレイを引き寄せ
「や、やぁ、エルザ。オ、オレたち今日も仲良しよくや、やってるぜぃ」
ナツとグレイが肩を組み、握手しながら、汗をダラダラだしながら言った
「実は、二人に頼みたい事がある。仕事先で、少々やっかいな話を耳にしてしまった。早期解決が望ましい」
「二人の力を貸してほしい。ついてきてくれるな」
side〜比企谷〜
俺は今、オニバスの街に来ていた。情報屋はここの近くに、闇ギルドの鉄の森が探している、ララバイがあると言っていた。この街に来て、数日経つ。3日位前に、酒場でララバイの事を大声で話していた奴らがいた。1人が、封印を解きに行く時につけていて、ララバイの場所は分かっている。あの封印なら今日中には終わるはずだ。俺は物陰に隠れながらその時を待った
「終わった、封印が解けた!」
先程まで、封印の解除をしていた奴が、大声で歓喜の声をあげた。
「あとは、エリゴールさんに届ければ。ん?誰かいるのか?」
今まで気づかれなかったのは、封印の解除に夢中だったからだ。俺は急いで、魔法を発動させる。
「気のせいか、早く行かなきゃ」
そう言って、ララバイを鞄にしまい。歩き出して行った。こいつらは何の為に、ララバイを持ち出そうとしているのか。ララバイは禁止されている魔法の1つである呪殺を強化した、集団呪殺魔法だ。鉄の森の狙いは、テロなのかそれとも、別に他の目的があるのだろうか
オニバスの駅に着いた。ララバイを持つ奴を監視できるような場所に俺はいる。もちろん、魔法は常に発動させている。列車がきて、それに乗る。乗る前に大荷物を持った知り合いが列車から降りるのが見えた。うへぇ、もしかしてあいつも鉄の森を探しに来てたりすんのかな、ばれたくねぇな
列車に揺られながら、鉄の森の奴が車両を移動する。もちろん俺はそいつを追っていく。他にも空いている席があるのに、鉄の森の奴は、ある席の前で立ち止まり。先に座っていた奴に相席を申し出た。相席された奴の姿はよく見えなかったが、息を荒くしていた。それにも関わらず、鉄の森の奴は話しかける、が答えようとしなかった。それにイラッときたのか鉄の森の奴が顔面に蹴りを入れる。それで、やっと相席された奴が喋る。なんか聞いた事ある声だなと思い、チラッとだけ見る。ナツだった。酔っていて、多分俺の匂いに気づいていない。一旦、別車両に退避する。別車両に行った後生きたり列車が停止する。俺は揺られて、通路から、席の方に移動する。
何があったんだ、と俺は起き上がって周りの確認しようとする。
「お返しだ!!!」
ナツの雄叫びが聞こえ、人が俺の隣の場所まで飛んできた。
「て、てめぇー」
うわっ、よく生きてたな。飛んでくる時、人間が出していい音はしていなかった。間もなく発車するという、列車内放送がなり、ナツが逃げ出した。まあそれが妥当だと思う。乗り物酔いしてるナツは、妖精の尻尾の中でも最弱と言ってもいいくらい弱い
「鉄の森に手ェ出したんだ!ただで済むとは思うなよっ!妖精がぁっ!」
顔の血管を浮き出して怒りを露わにしながら言った。ナツが逃げ出した後、ブツブツ言いながら席に座っていた。何こいつ、怖い。
side〜ルーシィ〜
クヌギ駅の周辺がざわざわしている。それもそのはず、先程鉄の森がクヌギ駅で列車を乗っ取ったのだ。
もう、軍隊も動いている、捕まるのは時間の問題なんじゃないかな
だがエルザはそうは思ってはいなかった。魔導四輪車を、SEプラグを膨張させるくらいの魔力を使って、とばしていた。
「エルザ!とばしすぎだぞっ!SEプラグが膨張してんじゃねーか」
グレイが、エルザに注意する。それを注意するくらいなら、今まで通ってきた道に置いてあった物を壊している事を注意してほしい
「何か、ルーシィに言う事あった気がする。忘れたけど」
魔導四輪車の中で、ハッピーがあたしに話しかけてきた
「何?」
「だから、忘れたんだって」
そこまで、言われたらすごく気になる。
「気になるじゃない、思い出しなさいよ」
「うーん」
ハッピーは考え込む、ナツが、キモチ悪と呟くのを聞いて、ハッピーが反応しあたしに指をさす
「あたしって気持ち悪いのかな」
そんな会話をしていたら、目の前に煙が上がっているのが見えた。もう直ぐオシバナ駅だ。