side〜比企谷〜
鉄の森が駅を占領してから、少し経って軍の小隊が乗り込んできた。エリゴールの合図とともに、戦闘を開始した。もともと、軍の小隊程度の戦力で、一つのギルドを相手にするなんて、話にならない。戦闘が終わった後に、鉄の森の全員が駅のホームに集まっていた
「ここで、妖精の尻尾を待つ」
エリゴールがそう言った。全員がその場で待機している。ん?俺がどこにいるのかって?あ、聞いてないですか。んっん一応言っておくが、俺は今鉄の森メンバーの中にいる。いや、俺が鉄の森のメンバーになったわけじゃなくて、隠れているだけだ。もちろん魔法を使って。走ってくる音が聞こえた
「やはり来たな。妖精の尻尾」
来たのはエルザさんとグレイ、ルーシィにナツだった。あとハッピーも
「な、なに、この数」
列車の上に座っているエリゴールはニヤリと笑った
「待ってたぜぇ」
エルザさんはエリゴールを睨む。鉄の森の1人が何かに気づく
「あれ?あの鎧の姉ちゃんどっかで」
「酒場にいたやつだよ」
あーあの時か、大声で喚き散らすからばれんだよ。てか、エルザさんもいたのね。全然気付かんかった
ルーシィはよって動けないナツを揺らす。
「ナツ起きてっ!仕事よ!」
がナツは起きなかった
「無理だよっ!列車→魔導四輪車→ルーシィの3コンボだ」
「あたしは乗り物なのっ!」
ルーシィとハッピーが漫才じみたものをしている。いや、面白いよ、こんな状況じゃなかったらだけど
「ん?この、匂い」
ナツが倒れながらも、小さく呟く。俺の所まで、それは届かなかった。
「貴様等の目的は何だ?返答次第ではタダでは済まんぞ」
「遊びてぇんだよ。仕事も無ぇし、ヒマなもんでよぉ」
途端に、鉄の森のギルドメンバーたちが笑い出す。多分、闇ギルドジョークだろう、闇ギルドにしか通じない内輪ウケみたいなもんか。するなら内輪揉めにしてくれよ、俺関係ないし
エリゴールは空を飛ぶ
「まだわかんねぇのか?駅には何がある」
エリゴールは空を飛び、ホームにあったスピーカーをコッンと叩く
「ララバイを放送するつもりか!」
「ふはははっ!」
「これは、粛清なのだ。この不公平な世界を知らずに生きるのは罪だ。よって死神が罰を与えに来た」
ん?こいつ何言ってんだ?さっきまでと言っていることが全然違う
「この匂い!八幡かっ!」
ナツが起き上がり、俺に対して指をさす。ナツ達がいるのは、俺の魔法の範囲外だった。それは空を飛んで、上にいるエリゴールも同じだった
「なっ!お前等の中にハエが紛れているぞ!」
鉄の森のメンバーは俺を探す。だがもう遅い、俺は抜け出してナツ達の方へ向かった。
「はぁ、なんで、お前等がここに来てんの?」
「流石だな八幡!ここに来ていたなんて」
エルザさんが、俺の頭を胸に寄せる。これが、普通の服ならまだ喜べたのだが、着ているのは鎧だ。頭を鎧に叩きつけられる。痛ぇ
「とりあえず、なんでもいいからララバイを回収して俺に渡してくれ」
「なぜだ?」
「俺がララバイを封印する」
俺は封印魔法なんて使えない、使えるのはもっと別のものだ。
「後は任せたぞ、俺は笛を吹きに行く」
エリゴールは窓を割って逃げる。
「ナツ!グレイ!八幡!3人で奴を追うんだ。ここは私とルーシィでなんとかする」
ナツとグレイは睨み合っていたが、エルザの怒号を聞いて、2人はすぐさま駈け出す。さてと行きますか
俺は、駅の外に出る。上を見上げると、エリゴールがいた。俺がお前等の本当の目的と作戦を聞いてないと思ったのか?俺はすぐに駅から離れ、クローバーへと続く線路の上に立つ。
しばらくしてエリゴールが歩いて来た。俺はエリゴールが通るのを待ち、真横から、引き金を引く。だがエリゴールは避ける。そして、エリゴールは魔法をつかい、俺を吹っ飛ばす。エリゴールの魔法は風属性のもので、相手を切り裂いたりする。その魔法をもろに受けた俺は、服がボロボロになり、腕に切り傷ができていた
「なんで、分かった」
「お前のことは、闇ギルドでも結構話題に上がる。奇襲を得意とした奴がフェアリーテイルにいるってね。だから、俺は警戒していた」
そんなことにも気づけないなんて、考えてみればすぐ分かることだったのに、俺は自分の魔法を慢心していたのか。
「死ね、暴風波」
エリゴールの手から竜巻が出る、俺はさらに吹っ飛ばされ、岩に当たる。時間稼ぎにすらなりゃしねぇ
side〜ルーシィ〜
あたしは、エルザに言われて逃げ出した人を追っていた。だがどこに行ったのか、見失ってしまった
「あーあ、完全に見失っちゃったよ」
「あい」
「ねぇ、いったんエルザのトコ戻らない?」
そう提案したがハッピーは目を大きく開きがくがくと震える
「な、なによ」
「エルザは『追え』って言ったんだよ。そっか、すごいなぁルーシィは、エルザの頼みを無視するのかぁ。エルザにあんな事されるルーシィは、見たくないなぁ」
「あたし、何されちゃう訳!?」
何をされるのかは分からないが、こんなにも怯えている事をされるのは嫌だ
「わ、わかったわよっ!見つけるまで探しますっ!」
「ルーシィってコロコロ態度変わるよね」
何なのよ、このネコ。脅してきたと思ったら、おちょくってくる。人をイラつかせる天才だとあたしは思う
しばらく、探し歩く。突如轟音がなる
「え?何?」
音がなった方を見て、行きたくないが、行く事にした。その音がなった場所には、もうエルザとグレイとナツがいた。あたしが探していた敵はナツが倒していて、カゲと呼ばれている者は背中に短剣が刺さっていた。
「やってもらうったって、こんな状態じゃ魔法は使えねぇぞ!」
「やってもらわねばならないんだ!」
「それが、お前たちのギルドなのか!」
3人がそれぞれの意見を述べ、一番最後に来たあたしは、話についていけない
「お、お邪魔だったかしら」
「あい」
少し経って、落ち着いてきたとき、鉄の森の本当の目的は定例会という事を教えてもらった。
「この、魔風壁をどうにかしねぇと、駅の外にはでれねぇ」
ナツが、無謀にも飛び込みグレイの言った通りに弾かれた。
「比企谷ってどこに行ったの?」
比企谷は、あたしたちが来る前から鉄の森のメンバーの中にいた。なら比企谷は前からこの作戦を知っていた。
「ま、まさか!?」
あたしが考え終わるのと同じかそれより早く、エルザは結論を出した
「あいつは単独で、エリゴールを追ったのか!」
なんで、あたしたちに教えてくれなかったんだろう。なんで1人でエリゴールに挑んだんだろう。
「早く追わなきゃいけないだが、外に出る手段がない」
「エルバー公爵の時みたいに、星霊界通って行けないのか?」
ナツが馬鹿な事をいいだす。あたしが門の鍵についての説明をする。あまり理解されてない
「あ!ルーシィ!思い出したよ!」
「な、なにが?」
「来る時言ってた事だよぉ」
ハッピーは、背負っていた袋を下ろしごそごそと探し出す
「これ」
「それは、バルゴの鍵!」
バルゴの鍵はエバルーの所有物だった。ハッピーが、その事について話す。だが、根本的な解決にならない
「バルゴは地面に潜れるし、魔風壁の下を通って出れるかなって、おもったんだ」
「もう!なんでそれを早く言わないのよぉ」
先ほどまで、ハッピーに対して厳しい態度をとっていたがあたしはハッピーを褒める
「貸して!」
あたしはお決まりである、初回召喚時に必要な言葉を言う。そして、鍵を前に突き出す。エバルー邸で見たバルゴはゴリラみたいだったけど、この際仕方ないか
「開け!処女宮の扉!バルゴ!」