FAIRY TAIL 孤高の男   作:空元気

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9話

side〜比企谷〜

 

大きなあくびをしながら、歩いていた。一昨日の依頼で、ある程度の金はあるが心許ない。クエストを受けようとギルドに向かった。

ギルドでは、騒ぎになっていた。ナツがS級クエストの紙を盗んで、行ってしまったらしい。

「ラクサス!知ってて何で止めなかったの!?」

ミラさんの怒った声がギルド内に響き渡る。ミラさんは、今では滅多に見せない怒った顔になっていた。

「マズイのう、消えた紙は」

「呪われた島ガルナです」

ミラさんは、ラクサスを睨みながら答える。

「悪魔の島か!」

マスターは目を見開いて驚く。その声にギルドのざわつきが大きくなっていく

「ラクサス連れ戻してこい!」

「冗談、オレはこれから仕事なんだ。てめえのケツをふけねえ魔導士は、このギルドにはいねえ。だろ?」

ラクサスはそう言って、ギルドから出て行こうとする。

「今ここにいる中で、お前以外誰がナツを力づくて連れ戻せる!?」

マスターがそう言うが、ラクサスは無視して、ギルドから出て行った。マスターのいう事は、本当だ。エルザはクエストに行っている。グレイはナツと同じくらいの実力で、連れ戻せるかと言えば無理だろう。俺?俺は、弱すぎて話にならない。そこらのモブレベルあればいいくらいだろ。

だがマスターのその一言に、グレイが反応する。グレイは椅子から立ち上がる。

「じーさん、そりゃあ聞き捨てならねえなぁ」

「グレイ、お前はナツを連れ戻せれるのか?」

「当たり前だ」

そう言って、グレイはギルドから出て行った。そして、グレイが出て行ってからすぐに、ミラさんが俺に向かってきた。

「八幡、忙しいかもしれないけど、グレイだけだと心配だから、ついて行ってくれないかな?」

ミラさんは、体の正面で手を合わせて俺に頼んできた。さらに言えば顔が近い。なんで、こんなに距離感が近いんだよ。ビッチ?ビッチなの?俺は、顔をそらす。

「まあ元々、ガルナ島には用があったから、それくらいなら別に問題はない」

「ありがとう」

「まあ、期待すんな」

俺は、グレイの後を追いギルドから出て行った。可能性は低いが俺らがつく頃には、もうガルナ島に行っているのでは?そんな疑問を持ち、港町であるハルジオンに行く。はあ、金持つかな

 

side〜ルーシィ〜

 

「うわー、なつかしいっ!」

あたしは、ハルジオンに来ていた

「なつかしいってそんな昔のことでもねぇだろ」

フェアリーテイルに入ってから、時間が経つのが遅く感じて、ついこの間の事が遠い過去のように思う

「いい?まずは、ガルナ島へ行く船を探すの」

「船だと?無理無理!泳いで行くに決まってんだろ」

ナツが、訳のわからないことを言ってくる。

「そっちの方が無理だから」

いくつかの船の船長に、頼んでみるが、全て断られた。呪いだとか縁起が悪いとか言って、近づきたくないらしい。最後の船乗りにダメ元で頼み込む

「何しに行くか知らねえが。あそこに行きたがる船乗りは、いねえよ。海賊だって避けて通る」

が、断られた。分かっていたけれど、落ち込む

「決定だな、泳いで行くぞ」

ナツが言ったことに、さっきの船乗りが反応した

「泳ぐ?それこそ自殺行為だ。巨大ザメが、怖くねえなら別だかな」

「オウ!怖かねえや!黒コゲにしてやるよ」

やっぱり、ついてこなかったほうが良かったのではないかと、少し後悔する。

「はーどうしよぉ」

「だから、泳ぐっての」

ナツが準備体操をしながら言ってくる。

「みーつけた」

後ろから、肩を叩かれる。すぐに後ろを向く

「グレイ!?何でここに」

「連れ戻してこいっていう、じーさんの命令だよ。ついでに八幡もいるぞ」

グレイが、前をつまり、今あたしが向いている逆の方向に指をさす

「よお、その様子じゃ船に乗れなかったようだな」

「何で、分かったのよ!?」

「俺は、1回ガルナ島に行こうとした経験者だからな」

「て、ことはあんたも乗れなかったのね」

「とりあえず、今すぐ戻れば破門をまぬがれるかもしれねぇ。戻るぞ」

グレイが、破門と言う言葉を口にする。その言葉はあたしにとってすごく重かった。だが、ナツは変わらずS級クエストをやると言って聞かない

「俺は、エルザを見返してやるんだ!こんな所で引きさがれねぇ!ね

「マスター直命だ!引きずってでも連れ戻してやらぁっ!」

今にも、殴り合いが始まりそうな雰囲気いや、もう始まっていた。

「ケガしても文句言うなよ!」

「やんのかコラァ!」

2人とも、魔法を発動していた。

「ちょ、ちょっと2人とも!」

あたしが一言言っただけで、収まる訳がない

「やめんか」

比企谷が、2人の頭を叩く。2人とも、痛みで頭を押さえる。

「痛っ、何すんだよ!」

「あんたら、魔導士だったのか?」

さっきの船乗りさんが、あたしたちに話しかけて来た

「ま、まさか島の呪いを解く為に」

「オウ!」

「一応」

自信なくなってきたけど、答える

「行かせねーよ!」

グレイがそう言うが、船乗りさんには聞こえていなかった

「乗りなさい」

その瞬間、ナツはグレイを蹴り気絶させる。そして引きずって船に乗せる。

「あんたは、どうすんのよ?あたしたちを止めるの?」

あたしは比企谷に問う

「最初はそうだったが、まあ、もう無理だろ。あと俺も、乗せくれ」

そう言って、比企谷は頭を下げ頼んできた。全員が船に乗り、無事とは言えないが、なんとかガルナ島に出発することができた

 

side〜比企谷〜

 

出発して、しばらく経ちナツは船酔いでダウンしている。グレイは起きたが、体を縛ってあるので、身動きが取れない。

「今さらなんだけどさ、ちょっと怖くなってきた」

「てめ、人を巻き込んどいて何言ってやがる。つか、八幡!何でこいつらを止めなかった!」

「俺は、お前について来ただけだ。何かしろと頼まれていない。てか、俺がナツに1人で勝てねーよ」

そう言うと、2人は俺を疑うような目で見てくる。やめろ、俺は何もしてない

「あんたが、この中で一番強いじゃない」

「そうだぞ、ララバイを倒した、張本人だろ」

グレイとルーシィはあの時の事を言っていた

「しょうがない…ギルドに帰ったら話してやる」

いづれはばれる物だ。今話そうが、後になろうが関係はない

それを聞いたグレイの、矛先が船乗りのオッサンに行く

「オッサン、何で急に船を出したんだ」

いい迷惑だと言わんばかりの顔を口調で言った

「俺の名はボボ、かつてはあの島の人間だった」

「え?」

「逃げ出したんだ。あの忌まわしき呪いの島を」

「ねぇ、その呪いって?」

ボボは、ハッピーのした質問には答えなかった

「禍は君たちの身にもふりかかる。あの島へ行くとは、そういう事だ。本当に君たちにこの呪いが解けるかね?」

そう言って、ボボは着ていたマントを少しはだけさせ俺たちに左腕を見せる。その腕は人間のそれとは全然違った

「悪魔の呪いを」

「オッサンその腕」

「呪いって、まさかその」

グレイとルーシィは驚きを隠せていない。さすがは、悪魔の島と呼ばれているだけはある。ボボの腕は、悪魔の腕に似ていた

「見えてきた。ガルナ島だ」

オッサンはそう言ったので、俺も含め全員がガルナ島に注目した

「ねえ、オジさん」

ルーシィが、ボボに話を聞こうと振り向く。それに合わせて、俺もグレイも振り向くが、そこにボボはいなかった

「あ、あれ?いない?」

「落ちた?」

グレイがそう言ったので、ハッピーが海を潜って探すだが

「いないよ」

「うそ?どうなってんの?」

俺も、探すがボボより大変な物を見つけてしまった

「お、おい、前を見ろよ」

俺は、グレイとルーシィに知らせ、前を見せる

「きゃあああ!大波!」

「のまれるぞ!」

全員がパニックになっていた。俺は、グレイの縄を解く。結ばれたままだと死ぬかも知れないからな

そして、俺たちは大波にのまれた

「きゃあああああ」

「くそっ、てめえらのせいで」

 

side〜ルーシィ〜

 

目を開ける。どこかの海岸だった。太陽が昇っていることから、翌日だと思う

「ここは……みんな無事!?」

周りには、乗ってきた船の残骸とあたしたちの荷物そして、グレイとナツとハッピー、比企谷が倒れていた

「おおっ!ついたのか!?ガルナ島!」

ナツがはじめに起き上がる

「どうやら、昨日の大波で海辺に押し寄せられたみたいね」

「それにしても、何だったんだろ?あの腕、悪魔の呪い?それに消えたオジさん」

「気にすんなっ!探険行こーぜ!探険!」

「あいさー」

ナツとハッピーが、のんきな事を言って探険に行こうとする

「待って、この島には、村が一つあるらしいんだけど、依頼主がそこにいるから、まずはそこを目指しましょう」

「待ちな」

グレイが立ち上がって、後ろから声をかけてくる

「なんだよ!ここまできたらもうつれ戻せねーぞ!」

「いや、俺も行く。やっぱ、お前らだけ先に二階に行くのもシャクだし、破門になったらそれはそれでつまらん」

グレイも、今回の依頼に参加することになった。

「あれ?そう言えば、比企谷は?」

先ほどまで、海辺で倒れていた。比企谷がいなかった

「本当だ、いねぇ」

「先に行ったんだろ、俺たちも行こうぜ」

 

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