プロローグ1
目の前にいる君。
突然で悪いが、少し質問したい。
目が覚めたら、おっさんがいたらどうする?
普通のおっさんじゃない。自称神様のおっさんだ。
もしそんな状況に陥ったとしたらどうすればいい?
「儂、神様。今から君を生き返らせる。」
「………………………………………は?」
誰か助けてくれないか?
何か知らないおっさんが、意味不明な事を言ってるんだが。
生き返らせるとかなんとか言ってたが、自称神様(笑)じゃ出来るわけないし。
まさか、最新鋭のテレビとか?なんか、金色の輪っかが浮いてるし。あれがアンテナか?
まさかな…
「なんじゃ、その淡白な反応は!生き返られるんじゃよ?二度目の人生じゃよ?もっと喜───」
バシンッ!!
「いきなり何してくれとんじゃ小僧!?」
「いや……叩けば直るかな?、と……」
テレビなら大体叩けば直るし?
「儂は電化製品か!というか、神様たる儂になんちゅう言い草じゃ。もっと絶対的存在である儂を崇めんかい!」
「ヤベッ、チューニング合わせんの忘れてた。」
「まだ引き摺るか!!そこまで儂の話が理解できんのか!」
うんうん、言ってることは理解できるよ?
あれだろ?俗に言う転生ってヤツだろ?
死後に別の存在として生まれ変わる、っていうあれだろ?
ああ、分かっているとも。
俺は多分無意識にこの言葉から逃げていたんだ。
だってあれだぜ?生まれ変わりだぜ?
そんな不思議ワードを認めてしまったら、俺自身が変えられてしまうんだ。
そう、さっきまで変なおっさんとしか思わなっかた、目の前の自称神(笑)の老人にこう言ってしまうほどに…
「はっ!厨二が!」
「笑いおった!?こいつ儂に暴言吐きながら鼻で笑いおったぞ!?」
「おっさん、そろそろ老人ホームに入ったほうがいいぜ?」
「真顔で介護を勧められた!?」
「これでまた一人老いた存在が救われた…」
「何誇らしげに感慨に浸っておるか!?何度も言うとるが儂は神様じゃ!!」
「おっさん、精神外科ってわかるか?w」
「すでに嘲笑を隠す気もなくなりおった!?」
「これでまた一人老いた存在を──────」
「同じネタが二度も通じるか!ああ、もうよい!!適当な場所に飛ばしてやる!!そこで精々苦しめばいいんじゃ!!」
瞬間、少年の身体が光に包まれ消えていく。
そして最後、完全に身体が消え失せる前に少年は自称神様(笑)に一言。
「野垂れ死ね糞ジジイ」
「悪意100%の暴言吐いて行きよった!!」
そう言って彼の身体は、老人の前から消え失せた。