転生した俺の意識が目覚めたのは何故か赤ん坊視点、年は聞いている限り2歳らしい。
まあ、とりあえず一安心だ。さすがに理性があるうちに母親のミルクなんざ飲みたくはない。
襲撃20秒前──────
どうやら、今日は俺の誕生日らしい。
俺の目の前に、二本のロウソクが刺さったケーキが置かれていたのでまず間違いないだろう。
この年になってケーキかぁ……なんて思ったが、考えてみたら今俺は2歳だった。
どうせなら、精神年齢と同じ身体に転生させて欲しいものだ。
そこで初めて両親を見るが、二人とも笑顔で優しそうだった。
俺の見る目も、慈愛に満ちていてとても暖かい。
前世の両親とは大違いだ。少なくても、俺をゴミのようには見ないだろう。
襲撃10秒前──────
母親は金髪、父親は茶髪、二人とも目が悪いのかメガネを掛けている。
そして、俺はどうやら母親似らしい。鏡を見た限り、金髪で顔も母親の方が似ている。
その辺は前世の容姿を尊重してくれたらしい。
ま、観察はここまでにしよう。あまり待たせても不信感を与えるだけだ。
襲撃3秒前──────
そして俺は、何年間ぶりのロウソクを吹き消すため、前に乗り出しロウソクに息を吹きかける。
襲撃0秒前──────
火が吹き消える同時に、俺と両親がいたアパートは『消滅した』。
見た感じでは『消滅』というよりも『焼滅』の方が合っている気はするが、いまはどうでもいい。
一体誰がこんなことを………
聞かなくても分かってはいるが。
『儂じゃ!!』
『死ねクソジジイ』
聞こえてから0.1秒の早業。何気にこの状況に慣れている自分がいる。怖いな、慣れって……
『この状況でその悪態!?いやもう少し驚いてくれても良いじゃろ!』
『そんなことはどうでもいい。どうしてこんなことをした?』
『言ったじゃろ!精々苦しめばいいとな!!』
『死ね糞ジ………下痢ジジイ』
『悪愚痴のランクが上りおった!?』
『ノロ爺でも可』
『妙な選択しを付けるな!』
『下痢ぴー(臭)』
『もはや人ですらなくなりおったわ!?はぁ……全く、こんな奴は初めてじゃわい。』
何か感傷に浸っているが、とりあえず言っておきたいことがある。
『自意識過剰』
『死ね!死んでしまえ小僧!!』
自称神様(笑)とは思えない罵声と共に雷が落ちてきた。それを転がって避ける。
『職権乱用』
『五月蝿いわ!!もう知らん!せっかく助けてやろうと思ったが、もう儂は帰る!』
そう言ったきり、声は聞こえなくった。
これ、法廷に引っ張り出せば幼児虐待と殺人未遂で訴えられんじゃね?とか思いながら、これからどうするか模索するがどうしようもなく、助けに来た救急隊員に助けてもらった。
俺の両親や他の住人も死人はおらず全員助かったが、両親は怪我がひどいらしく入院することになった。
そして、何故か全くの無傷だった俺は両親の友人宅で預かられることになった。
その友人の名は『織斑』と言うらしい。あまり見ない字だ。自分もそうだが。
その家には、俺と同じ年の男の子(一夏と呼んでいる)と年齢不詳の姉(千冬姉と呼んでいる)がいた。
ちなみに、何故姉の年齢を知らないのかというと、織斑家に来て初めに聞いてみたら、すっごい怖い目で睨まれたからです、はい。
そして、やることもないので一夏もやっているという剣道をやってみた。
前世の感覚がそのまま残っているらしく、振っていてしっくりきた。
その後、生活していくうちに、ここは<IS:インフィニット・ストラトス>というライトノベルの世界だということがわかった。
テレビなんかを見ていると、人が巨大なパワードスーツみたいなものを着て、戦っている映像何かをよく見る。
さてさて、前置きはこのぐらいにして始めようか。
できれば平穏で、そしてなにより楽しいであろう俺の物語を──────