ハリー・ポッターと帝王のホムンクルス 作:オリゴデンドロサイト
ドラコ視点
父上の元に急ぐダリアと別れ、僕は最後のミーティングのために更衣室につめていた。
全員緑のユニフォームを身に着け、片手には父上が送った最新型の箒を持っている。
相手の箒で最も最新型なのはポッターのニンバス2000だ。それすら僕たちのニンバス2001より劣った性能しかなく、奴以外の箒に至っては、箸にも棒にも掛からない。おそらく、順当にいけば僕らの勝利はかけらほども揺るがない。
それが分かっているのか皆試合前だというのに表情がにやついている。
だけど、僕は一切油断できなかった。
このクィディッチというスポーツには、それを一瞬で覆せるルールがある。
それがシーカー。シーカーがスニッチさえとれば試合終了。150点を獲得し、もし相手との差がそれ以内でさえあれば逆転する。
そしてそんなゲームの命運を握っているシーカー、つまり僕とポッターの実力は……ほぼ互角だ。
箒は勿論僕の方が優れたものに乗っている。しかし、乗り手の腕に関しては……認めたくはないが、奴の方が上だ。総合的に見たら、今回の試合においての僕たちの実力は互角と言えるだろう。
去年初めて箒に乗ったというのに、奴は誰よりも箒にうまく乗っていた。小さい頃から箒に乗っている僕には、それが忌々しいことに分かってしまった。あいつは初めてだというのに、僕より箒に乗るのが上手かった。
だから嫉妬したし、今でも腹が煮えかえるような気持ちになる。
夏休みの間、僕はそれに向き合いたくはなかった。奴が選手に選ばれたのは、奴が醜い傷がついただけで有名になったからだと。奴には本当は才能なんてなく、本当は僕の方が優れた乗り手だと信じようとした。真実から目を逸らそうとした。
でも、今は違う。そんなことをしている場合ではなくなった。
今回の試合だけは、僕は何がなんでも勝たなくてはいけない。
沈みがちなダリアを、少しでも元気づけてやらなくてはならない。
そのためには、僕は真実から目を逸らしてはいけなかった。逸らしていては勝てない相手だと、本当は分かっていた。
だから僕は、他のメンバーと違って、箒が優れているからといって油断するわけにはいかなかった。
スニッチは非常に気まぐれに競技場内を飛び回っている。そこには一番近くの人間を襲うといったブラッジャーのような法則性はない。ただ気まぐれに、何の法則性もなく飛んでいる。それこそ、最悪の場合は相手の耳元に飛んでいてもおかしくはない。
だからこそ、シーカー対決は実力以上に運も大切になってくる。どんなにスニッチを見つける能力が高かろうと、スニッチの位置によっては見つけるのが相手より後であったとしても、それを先に掴んでしまうことも可能なのだ。
そして、その運要素を覆せるほど、ニンバス2001と2000の間には差はなかった。
「ドラコ、時間だぞ」
フリントの呼びかけに、僕の意識は急浮上した。どうやら物思いにふけるあまり、試合開始の時間になったことに気が付かなかったらしい。僕以外の選手はもう既に立ち上がっており、未だに椅子に座って考え事をしている僕を訝し気に見ている。
僕の様子を緊張しているためと思ったのか、フリントがにやけながら話しかけてくる。
「なんだ、ドラコ。緊張しているのか? 心配するな。俺たちは奴らより遥かに優れた箒を持ってるんだ。まともにやれば絶対に負けることのない試合だぞ?」
「……ああ、分かってる」
油断しきっている様子のフリントに反論したい気持ちもあるが、シーカーを除けば彼らの言い分は正しいし、なにより試合直前の今に否定しても仕方がない。
僕は、僕がやらなくてはいけないことを、どんな手段を使っても成し遂げるだけだ。ダリアのために。
そう僕は決意を新たにし、椅子から立ち上がった。
グラウンドに出ると、大きな歓声にスリザリンチームは包まれた。
でもそれは僕たちに向けられたものではない。同時に出てきたグリフィンドールへ向けてのものだった。グリフィンドールは勿論、レイブンクローもハッフルパフも、スリザリンよ負けろと言わんばかりにグリフィンドールチームに声援を送っていた。それに対抗するスリザリンのブーイングが聞こえるが、それはほんの僅かにしか聞き取ることが出来なかった。
それに対して、僕以外のスリザリン選手は少し苛立ったような表情をしている。
でも、僕はそんな声援など聞いてはいなかった。
この学校のほとんどの人間は、生徒教師問わずダリアを疑っている。そんな人間達が誰を応援しようが、正直どうでもいい。
僕が応援してほしいのは、そんな有象無象などではなく、この競技場にいる中でたった二人の人間だけだった。
割れんばかりの騒音とは裏腹に、非常に静かな思考で教員席の方を見上げる。
どうかそこにいてくれと。大切な妹が、父上にどうか出会っていてくれと願いながら。
そして見上げた先、教員席で唯一暗がりになった場所に、僕の探し求める二人がいた。ここからでもあの綺麗な白銀の髪を確認することが出来る。
ああ、よかった。ダリアは無事父上に会えたのだな。
そう安堵しながら教員席の方を見つめていると、より添ったように座る二人と僕の視線が重なったような気がした。
僕は二人に一瞬手を振ってそれに応えると、視線を相手チームへと戻した。
ダリアと父上が出会えているのは確認した。今頃ダリアは父上と穏やかな時間を過ごせていることだろう。後僕がすべきことは、この試合に勝利し、ダリアの沈んだ気分を盛り上げてやることだけだ。
そう思いながらにらんだ先には、僕が今回倒さねばならない敵チームシーカー、ハリー・ポッターが立っていた。
ダリア視点
久しぶりにお父様にお会いしたことで私は凄まじく気分がよかった。お父様に家族の近況を尋ね、そして他愛のない会話を楽しんでいたところ、
「始まるようだな」
ついにお兄様の初試合が始まった。お父様はグラウンドに出てくるお兄様を見やりながら続ける。
「我がマルフォイ家の息子として、無様な試合にだけはしてほしくないものだ」
そう口では厳しいことをおっしゃってはいるが、目元だけは優し気に微笑んでおられる。やはり息子の待ち望んだ晴れ舞台というのはお父様にもうれしいものだったのだろう。
「お兄様なら大丈夫です。お兄様はこの日のために、一生懸命練習されておられました。お兄様ならマルフォイ家の名に恥じない、立派な戦いを見せてくださるはずです。それよりも私はお兄様が怪我をされないかが心配です」
「……何、多少怪我をして動けなくなった方が勉学に励むかもしれん」
お父様の素直でない様子に苦笑いをしながらお兄様の方を見ていると、お兄様もこちちらに気が付いたのか一瞬手を振ってくださった。
「お兄様もこちらに気が付いたみたいですね」
私はお兄様に手を振り返そうとしたが、その前にお兄様は相手チームに視線を戻してしまったようだった。どうやら箒の性能に胡坐をかくことなく、油断せずに試合におのぞみになるらしい。
「……もうあちらを向いてしまいました」
お兄様に応えられず、少し残念に思っていると、
「……そうでなくては困る。相手は箒が劣っているとはいえ、シーカーはあのハリー・ポッターだ。油断してもし負けでもしたらマルフォイ家の恥なのだからな」
そうお父様が慰めなのかよく分からないことをおっしゃってくださった。素直ではないが、これがお父様なりの慰め方なのだろう。
やはりお父様はお優しい。
そうこうしているうちに試合はついに始まった。
マダム・フーチの笛がなり、選手が一斉に飛び上がる。そんな中、一際高く飛ぶ二人がいた。ポッターとお兄様だ。
お兄様は作戦として、どうやらポッターの近くでスニッチを探すことにしたらしい。先程からポッターの周りを右往左往されている。
私はそれを見て、お兄様の考えが分かった気がした。思わず私の無表情が少しだけほころんだ。
「非常に理にかなった作戦ですね。あの場所ならニンバス2001の優位を十全に使えます」
ポッターがお兄様より箒の乗り手として優れていると言っても、最高速度という面においてはニンバス2001を持つお兄様に軍配があがる。あそこならポッターがたとえ先にスニッチを見つけ出そうとも、十分に対応できる場所だった。
「……ふん。とんだ逃げ腰の作戦だ。あれでは箒以外はポッターに負けていると宣言するようなものだ」
しかしどうやらお父様には不満らしく、少し苦い顔をして呟いている。
確かにあの作戦は、一見すると臆病とも、及び腰になっている作戦ともとらえられる。でも、私には……。
「そうですね。でも、だからこそ私には、今のお兄様が輝いて見えます」
私の答えに訝し気にされているお父様に続ける。
「確かに、あれは自分よりポッターが優れていると認めていないととらない作戦です。でも、そんなことは夏休みまでのお兄様なら絶対にされませんでした。内心ではお兄様も分かっておられたのでしょうが、それを別の要因、乗り手としての才能以外の面からくるものだとされていました。それが今は認めている。今は相手から、そして自分から目をそらしておられない。今までのお兄様なら、相手より優秀な箒を持ったことで有頂天になり、そこに胡坐をかいてしまっていたでしょう。でも、今はそれがない。それどころか、そのことを認めたうえで尚自分より優れた相手に勝つことをあきらめない。今は勝てなくても、必ず勝ってやるというお兄様の心の強さが見えます。このお兄様の強さが、私には非常に輝いて見えるのです」
ポッターに食らいつくように飛ぶお兄様を見ながら、恍惚と話す私にお父様は苦笑交じりに言う。
「なるほど……確かに夏休み中の愚痴しか言わないドラコなら考えられないことだな。その点は少しは成長したやもしれんな。だが、もう少し手段はなかったものかな? あれでは箒に頼った卑怯者と言われかねんぞ?」
お父様の苦言に、私はそれこそ笑いながら応えた。
「ふふふ。箒をそろえるのだって十分実力のうちですよ。現にポッターだって、先生から去年の時点での最新型ニンバス2000をもらっているのですから。人脈も十分シーカーの実力の一つですよ。それに……手段なんて択ばなくていいではないですか。だって、」
私は笑いながら最後を締めくくった。
「私達は狡猾なスリザリンですよ?」
この後も、スリザリンは点数を重ね、お兄様はポッターをマークしつつ、スニッチを懸命に探していた。
しかし、試合は途中から思わぬ方向に進み始めた。
ハリー視点
試合がはじまると、僕はあることに悩まされていた。
本来一番近くの人間を襲うはずのブラッジャーが、どんなにフレッドとジョージが遠くに飛ばそうとも、一向に僕以外を狙おうとしないのだ。
試合開始の時点では、一向に僕のマークを外そうとしないマルフォイに悩まされていた。奴は僕の気をそらそうと嫌味を浴びせる一方で、油断なく僕の近くでスニッチを探していた。おそらく、僕の近くにいた方が、僕がスニッチを先に見つけた場合でも対応できると考えたのだろう。
それはうっとうしい程に正しく、手段を選ばないスリザリンらしい考えだった。マルフォイより先にスニッチを見つけても、僕の箒より奴の箒が速い以上、よほど近くにスニッチがない場合以外では奴の方が有利になるのは自明だった。
そのため、僕は試合当初はマルフォイから逃げ回るように飛び続ける必要があった。そんな僕にやはりぴったりとついてくるマルフォイに辟易している最中、事態は大きく変わることとなる。
しかも悪い方向に。
ブラッジャーの一つが突然、僕だけを狙うように飛び始めたのだ。
ブラッジャーは本来、一番近くにいる選手に向かって飛ぶ性質がある。そのため両チームのビーターは、その棍棒で相手チームに向かってブラッジャーを飛ばす。でも今回の試合では、いくらフレッドとジョージがブラッジャーを殴りつけようとも、一向に僕から狙いを外そうとはしない様子だった。
同じく僕から一向に離れないマルフォイもブラッジャーの変化に気が付いたらしい。僕の近くいると自分も危ないと考えたのか、それとも僕をマークしても僕がスニッチを探す暇がなくなったと考えたのかは分からないが、僕から完全には離れないまでも、比較的近くない位置でスニッチを探している。
マルフォイは離れたけど、別に事態が好転したわけではないどころか寧ろ悪化していることに焦っている僕の気持ちを知ってか知らずか、ウッドがタイムアウトをとった。
「何をやってるんだ!?」
グリフィンドール選手が集まると、ウッドは第一声で怒鳴り声をあげた。
「一体どこで何をやってるんだ!? こっちはボロ負けしているんだぞ!」
そう言ってウッドが指さした得点表をみると、60対0と表示されていた。
「あっちの箒が速すぎて追いつけない。こっちも負けじと技術で点数を入れよとしているのに、ブラッジャーが邪魔して点数が入らない! ビーターはブラッジャーを野放しにして、一体全体どこで何をしているんだ!?」
どうやら僕を守るためにフレッドとジョージが奮闘していたことを知らないらしい。
フレッドが腹立たし気に言う。
「ウッド。僕らはその時、ハリーを守ろうとしてたんだぜ? 一つはまともに動いてるみたいだが、もう一つのブラッジャーがハリーから離れようとしない! スリザリンの誰かが細工してるに違いない!」
フレッドの言い分にウッドの怒りはなりをひそめ、心配そうに僕を見つめながら話す。
「だがブラッジャーは試合前の練習では問題はなかったぞ。しかも試合初めも特に問題なく二つとも飛んでいた」
ウッドはスリザリンが僕にブラッジャーをけしかけているという意見に懐疑的な様子だった。
しかし今僕たちに犯人が誰かなど考える時間はないみたいだった。
タイムアウトの時間が迫ってきたのか、マダム・フーチがこちらに近づいてくるのが見える。
僕は急いで意見を述べることにした。
「聞いてくれ。僕を守ってくれるのはありがたいけど、ビーター二人が僕にかかりっきりだと試合に勝てなくなってしまう。それに、僕も二人が周りを飛び回っていたんじゃスニッチを掴むことができないよ。だから、あのブラッジャーは僕に任せてほしい」
「馬鹿なことを言うな! 頭が吹っ飛ばされるぞ!」
フレッドの怒鳴り声に僕は返す。
「でもこのままだと確実に負けてしまう! たかがブラッジャー一個のせいで、スリザリンなんかに負けられない!」
僕の剣幕に皆唖然としていたが、やはり僕の意見にはどこか反対している様子だった。
そうこうしているうちに、マダム・フーチがこちらに到着した。
「試合開始できるの?」
ウッドの瞳は揺れていた。僕の意見を聞けば、今のどうしようもない状況を突破できるかもしれない。でも、同時にそれは僕を危険にさらすということでもあった。
だから、ウッドは迷っている。スリザリンには勝ちたいが、そのためにチームメイトを危険にさらすことに。
彼は迷いを帯びた目で僕を見た。それに僕はただ力強くうなずいて応える。
僕は大丈夫だ、信じてくれ。
それを見てウッドはようやく決心がついたのか、一言だけ。まるで迷いを断ち切るかのように言い切った。
「ブラッジャーはハリーに任せる!」
ドラコ視点
ポッターの方がシーカーとしての実力は上な以上、僕より先に奴がスニッチを見つける可能性は高い。だから僕は奴が先にスニッチを見つけた場合でも対応するために、試合開始直後はポッターの近くを飛んでいたわけだが……。
ビュン!
少し離れた位置で飛んでいるポッターを見やると、ちょうど突っ込んできたブラッジャーを辛うじて避けているところだった。
試合開始すぐ、一つのブラッジャーが突然ポッターしか狙わなくなった。そのためポッターの近くで飛ぶことは危ないと考え、今僕はポッターから少し離れた位置を飛んでいる。
まったく、誰かは知らないが余計なことをしてくれた。これではポッターをマークすることが出来ない。
僕は作戦を変更し、ポッターは視界に入れられるが、先程よりはポッターから離れた位置でスニッチを探すことにした。場所によってはニンバス2001でも負ける可能性がでてくるが、今ポッターはスニッチを気にしている余裕はないだろう。
そう思い、僕は視界からこそポッターを外さないが、先程よりはポッターを意識の外に追いやってしまっていた。
その多少の油断が、命取りになるとも知らずに。
ハリー視点
耳元をまたブラッジャーがかすった。最初は難なく避けていたが、あまりにもしつこく飛んでくるブラッジャーに疲れてしまい、だんだんとこうして掠ることが多くなってきている。
このままだとまずい。何とかマルフォイより先にスニッチを見つけないと!
そう思いながら、辺りを見回す。そんな僕を横目に、マルフォイは僕を視界の端にとらえながら、僕より少し下の位置でスニッチを探している。
僕と違い悠々とスニッチを探す様子に、軽く苛立ちながらマルフォイをにらみつけてつけていると……僕は金色の光を見た。
スニッチだ!
それは僕を視界にとらえ続けるマルフォイからは丁度死角になる位置。マルフォイの遥か真下を飛んでいた。
僕は思わずスニッチめがけて飛んでいこうと思った。でも、寸前のところで思いとどまる。あいつは今も僕がスニッチを見つけないか見張っている。ここですぐ飛んで行っても、あいつの箒の方が速い以上先を越される可能性があった。
だから僕はなるべくあいつより先にスタートする必要がある。あいつが気が付いた時には、もう最新の箒でも追いつかない位置にいる必要が。
そこで僕は、今襲い掛かってきているブラッジャーを利用することにした。
マダム・ポンフリーなら、腕の一本くらい簡単に直してくれると信じながら。
ドラコ視点
執拗に追いかけられたことで、ついにポッターは力尽きてしまったらしい。
ブラッジャーはついに、ポッターの左ひじを強打することに成功した。
バシ!
少し離れたここからでも聞こえる音だった。おそらく腕が折れたのだろう。左腕があり得ない方向に向いているポッターは、そのまま痛みで意識を失ったのか、箒を
僕はその様子を見ながらホッと安堵の息を吐いた。
余計な横やりが入ってしまい多少計画はずれてしまったが、これで相手のシーカーはいなくなった。これなら悠々と試合に勝つことが出来るだろう。
そう思いながら、助けが入るのか分からず、多少そわそわした気持ちでポッターが落ちていく様子を眺めていると、僕は気が付いてしまった。
ポッターは意識がない割には、固く自分の箒を握りしめており、足も決して離すまいと箒に絡みついていることに。
まさかと思い、僕はとっさに下を向いた。
そこには、金色のスニッチが悠々と飛んでいる姿があった。
やられた! ポッターが気を失っているのは演技だったのか!
僕もスニッチに気が付き、猛スピードで飛び始めようとした時には、案の定ポッターは左腕をぶら下げているものの、僕より遥かに有利な位置でスタートを始めていた。
ポッターを警戒するあまり、僕はポッターから多少離れざるをえなくなった後も、ポッターを視界にとらえ続けてしまった。ポッターから離れて、ニンバス2001の絶対的有利を失った段階で、僕は潔くスニッチのみに意識を向けるべきだった!
しかし今後悔しても、ポッターとスニッチの距離が離れるわけではない。
僕の箒はみるみるうちにポッターに追いついてはいるが、如何せん気が付くのが遅かった。ポッターもみるみるうちにスニッチに近づいていく。
そして僕が丁度ポッターの箒の尾に追いついた辺りで、ポッターの右腕が、スニッチをとらえてしまった。
170対160
スリザリンは、初戦のグリフィンドールに敗れた。