兵装実験軽巡夕張【艦core】   作:逆流系男子

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夕張の鼠径部


プロローグ4

CUBEは、ソファーに腰を掛けているCUBEの姿を捉えていた。

 

…ナニカガオカシイ気がするが、事実である。

冷静に、自身の状況を把握しようと試みる。

 

 

<<……不思議な感覚ですね>>

「ぴゃあい!?」

 

夕張は、急に頭の中で響いた声にビックリして、変な声を上げる。

 

「夕張ちゃん、どうしたの?」

「え、えぇ…あの…」

<<夕張、どうやら使用中の艤装に『リンク』すると言う事は、こういう事らしいです>>

「こ、こういう事って…どういうことなの…?」

<<慣れるしか無いでしょう>>

 

「キューちゃん?生きてる??」

<<CUBEはあそこにいますが、どうやらこちらに集中してる時は、向こうで口が訊けないみたいですね>>

「そーなんだ…あ、ピスケスさーん!大丈夫みたいですー!」

「あ?あぁ、そうなの!メモしなきゃ……じゃあ次!どんどんテストしていくわよ!」

 

次は艤装に武器を積み、問題なく動かせるかのテストだ。

「両腕に『ヒートマシンガン』、両肩に『チェーンマシンガン』。

あと後部に『ブースター』、『サブコンピュータ』載せてみたけど…」

「はぁ~…どんどん、載せて!いぃ気持ちぃ~…」

恍惚な表情を浮かべる夕張。重さも特に問題ないようだ。

<<兵装のチェック、完了しました。問題なく使用できると思います>>

「ほんとぉ?え、えへへ……私ったら、かっこいいかも…!!」

「じゃ、早速出撃してもらおうかしら」

「って、いきなり実戦ですか!!?」

 

かっこいいポーズをとったままそう叫んだ夕張。

ピスケスは、勿論といった風に大きく頷く。

 

「演習用の弾まだ無いもの。でもまー安心しなさい。頼れる同志を呼んであるから」

そう言いながら、工廠の出口に向けて手招きをする。

それを合図に、奥から2人の女性が入ってきた。

 

「よっ!あたし、摩耶ってんだ!よろしくな!」

1人はミディアムヘアの、見るからに血気盛んな重巡クラスの艦娘、摩耶。

「航空母艦、雲龍です」

もう1人は癖の強い銀髪をした、どこか不思議な雰囲気のある空母クラスの艦娘、雲龍。

 

「今回の出撃で、あなた達の補佐を担当するよう頼んであるわ」

「ゆ、夕張です!よろしくお願いします!」

「…ふーん?奇っ怪なもんだな?本当に妖精の気配を感じねぇ」

「それに、艤装も普通とは変わってるわ」

「おめぇもあまり人の事言えないだろ…」

「空母はみんな個性的」

「あ、あはは…」

<<……しかし、艦娘を海域に出撃させるとなると、『提督』が必要なのでは?>>

「あ、言われてみれば……」

 

艦娘単体でも、戦闘自体は可能である。しかし海域へと出撃するためには、

提督のみが認知し、『ある程度』操れるという『羅針盤妖精』を介さなければならない。

これを介さないで特定海域へと出撃した艦娘は、

二度と鎮守府には戻ってこれなくなると言われている。

 

「ピスケスさん。提督無しで海域に出撃するつもりですか?

CUBEさんは提督ではありませんよね?」

「あ~ら?夕張ちゃん、思ってはいたけど、やっぱ相当な『にぶちん』ねぇ?」

 

ピスケスは懐から、『白い帽子』を取り出し、それを頭に深く被り…

 

 

 

 

「さぁあなた達!!出撃準備よ!!目標は『コード1-3:製油所地帯沿岸』!!

存分に沈め、データと資材をかっさらってきなさいな!!」

 

 

 

 

工廠全体が、大きく動き出す。

 

巨大な歯車は音と振動と共に回り始め、

 

水路の先、外界と機関を隔てる(ゲート)は、強烈な外の光を漏らしながら開き始める。

 

 

 

艦娘と提督には、この巨大なギミックを動かす存在が見える。

 

 

 

慌ただしく動く、無数の妖精。全ては彼女たちによって行われている。

 

 

 

重厚な機械群の奏でる轟音、それにはとても似合わない、踊るようにギミックを操作する妖精。

 

 

 

その様は、歴戦の艦娘達の出撃を盛大に送り出す、激励のようだった。

 

 

 

「ピスケスさん、提督だったんだ…」

<<これを全て妖精がやっているのですか。凄いですね>>

「……CUBE、今は妖精が見える?」

<<いえ、全く。艦娘と感覚を共有してるであろう今なら、見えると思ったんですが>>

「そっか……多分、私のせいなのかな」

 

夕張は思い返していた。前に鎮守府から出撃する時、この間に自身を奮い立たせていた時を。

 

 

彼女の隣に立つ『■■』や、ずっと支えてくれていた『■■』の事を。

 

 

 

 

 

「私も今は、『妖精が見えない』から……」

 

 

「おう、お話中?悪いけどさ!そろそろ行くぜ?」

 

「新入りさん、敵への警戒は怠らないでね」

 

「あ、ごめんごめん!よぉし……」

 

 

完全に門が開かれた。奇妙なことに、門の先は『機関のすぐ外』では無かった。

 

妖精の力なのか、門の先は、遙か遠くの『別の海域』なのだ。

 

 

「重巡!!摩耶!!抜錨だ!!」

 

「雲龍、抜錨する」

 

「さぁ……新しいこの兵装のデータ、しっかり取らせてもらうわよ!!」

 

 




別海域に飛んだら、夕張の艤装とCUBE本体が相当離れることになるとして、
それで操作大丈夫なのかってのは何も考えてなかっので
各自フロム脳で補おう。(暴論)
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