Bad apple.   作:天凪。

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お気に入り数400超えしてました、有難うございます。
試験期間に入る前に投稿しちゃおうと思って結構急いで書いたので誤字脱字がありそうで怖いです。

バーボン視点ラストになります。


act.4「恐ろしくて、たまらなかった」

 あの手この手でクスリ入りだろう飲食物を勧められたがなんとか回避し、奥の部屋へ二人きりで連れ込み、うまいこと組織のことを聞き出した。知りすぎている。知りすぎている上、こちらの不利益になりそうだった。だから、殺さなければならなかった。

 抱き寄せるふりをして首筋に突き刺した注射器が、致死量の数倍の量の毒を一気に彼女の体内へ送り込んでいく。一瞬の痙攣と硬直の後、眼球がぐるりと上へ回り、悲鳴を上げる間もなくアニータは絶命した。力を失い崩れ落ちかけた体を抱きとめる。もう生きていないのにまだ温かい体温が気持ち悪い。さっきまで偽りとはいえにこやかに話していた相手を、殺した。仕事だから仕方がないとか、スパイと疑われる訳にはいかないからとか、救いようがない悪人だったとか、言い訳はいくらでもあるけれど、事実は結局変わりやしない。僕は、人殺しだ。こんな人殺しが正義を名乗るなんて、人殺しが人殺しを捕まえて法の下裁くなんて、なんとも皮肉的で滑稽なことか。

 頭を振って自らを嘲笑う自分を振り払う。今はこんなことを考えるべきじゃない。後悔やらなんやらは後回しにしなければ。こんなことしたくない、こんなはずじゃなかった、と喚く心に無理矢理蓋をして知らぬ存ぜぬの仮面を被る。

 ぬるくなっていくアニータの体を綺麗なベッドに横たえる。純白が柔らかく彼女を受け止めた。そのシルクのシーツの上に彼女の所有物の薬品や注入器を周りにばらまき、誤ってドラッグを使いすぎて心臓麻痺を起こしたかのように見せかける。自分の痕跡を全て消し、身嗜みを整えて誰にも見られないように会場へと戻った。

 

 会場を一通り見回って二人の行方を捜していると、ベルモットから連絡が入った。イヤーカフ型の通信機から小さくベルモットの声が聞こえてくる。人目のつかない隅へとさり気なく移動し、息を潜めた。

 

『モーゼスはシロね。組織の存在は察しているけれど、踏み込むべきじゃないと把握しているみたい。見た目にそぐわず賢い男だこと。殺す方がまずいわ。』

「アニータは、クロでした。先程片付けましたので、騒ぎになる前に帰りたいのですが……。」

『それはシードル次第ね。モーゼスがシロならトバイアスがクロなのはほぼ確定。火のないところに煙は立たないもの。さっき部屋に連れ込まれているのは見たから、そろそろ連絡が入ってもいい頃なんだけど。』

 

 部屋に連れ込まれている、と聞いて口端が引きつりかけた。本当にああいう幼い見た目の子に手を出そうとする輩がいるのか、嘆かわしいことだ。

 そういえばベルモットとはコードネームを与えられる以前から何度も一緒に任務をこなしたことがあるが、あんなにも穏やかな雰囲気を纏っているのは初めて見た。まるで本物の薔薇のように、美しいかんばせに何処か棘のある雰囲気を持つベルモット。そんな彼女が、シードルの気ままな言動を容認し、あまつさえどうでもよすぎる我儘に付き合っていた。恐らくシードルはベルモットのお気に入りなのだろう。と、思っていたのだが、心配する素振りを一つも見せない。この予想は外れているのか?

 

「なんというか、心配してないんですね。あなた結構彼女のこと気に入ってるでしょう?」

『そうね。確かにあの子はお気に入り。だけど、あの子は十年以上この組織で生きてきた子よ。心配なんて必要ないわ。』

「……そうですか。」

 

 それは、信頼している、ということか。シードルなら何事も無く確実にターゲットの息の根を止められると。あのベルモットさえ腕を疑わないというのに、僕には、やはりシードルが、あんなにも明るい子供が、人殺しをするなど考えられなかった。……つくづく僕は、甘い。

 通信に一瞬ノイズが走った。次いで、噂をすればなんとやら、件の彼女の中性的な声が飛び込んできた。

 

『こちらシードル、聞こえる?』

『ええ、聞こえるわよ。』

「こちらも大丈夫です。」

『おっけー。報告、トバイアスは見事にまっくろくろすけだったので目玉をほじくり、じゃない冥土送りにしたよ。ただ、あー……』

『珍しい、何かあったの?』

 

 明るい声の報告は、ベルモットの言う通りのものだった。あの子が本当にあの男を殺したのかと思ったら、大きな石を飲み込んだように不快な苦しさが胸の辺りを支配した。いやいやいや、見た目に騙されるな。彼女は僕と同年代、もしかしたら歳上かもしれない。少なくとも、子供じゃないはずだ。

 僕が煩悶している間、歯切れの悪いシードルの報告にベルモットが問いを投げかけていた。シードルはそれに何度か唸って悩んだ後、申し訳無さそうな声を出した。

 

『うーん……ごめん、どっちか今手ぇ空いてない?』

『私はちょっと無理ね。バーボンはどう?』

「え、ああ、空いてますよ。」

『お、ラッキー。ちょっとボクのいる部屋に来てくれない?』

「構いませんが、何があったんです?」

『あー、いや、うん、情けない話だけど、ちょっとばかししくじってさ、後始末を手伝ってほしくて。ああでも服が……まあいいや、そういうわけだから来て〜。』

 

 ……不穏だ。とりあえず、わかりましたと返事をし、言われた部屋へ向かう。嫌な予感に溜息をつきたくなった。なんだよ、服がって。言いかけてやめるんじゃない。

 部屋の前で周囲の確認をしてからドアノブに手をかける。鍵は開いていた。静かにドアを開けて素早く中へ入る。瞬間感じ取ったのは、濃い血の臭い。吐き気の催すそれが、部屋に充満していた。思わず尻込みしそうになりながらも奥へ踏み込むと、その惨状がよく分かった。内装自体は僕がアニータに連れ込まれた部屋とほとんど変わらない。アンティーク調のキングサイズのベッドの傍らに同じデザインのベッドサイドチェスト、ソファやテーブル、壁には金の額縁に入れられた優美な絵画が飾ってある。それら全てが台無しになるほど、派手に血が飛んでいた。シルクのシーツから滴る血液が毛足の長い絨毯に血溜まりを生み出し、壁に飛んだ血は新たに赤い模様を描いている。ベッドの上には、下着しか身に着けていない、写真で見た男が横たわっていた。首にある切り傷が致命傷だったのだろう。よく見ると、鍛えられた小麦色の大きな体の下に小さな体が挟まっていた。

 

「シー、ドル?」

「あっ、バーボン! ヘルプミーおさしみー! この人超重い!」

 

 赤で汚れたシーツと男の体の間から声が上がった。彼女自身が手に掛けた死体の下敷きになっているにも関わらず、その声色に変化は見られない。その事に気づいた瞬間、ひんやりとした何かが背筋を掠めた気がした。

 シードルに言われた通り、まだほんのり体温の残る死体を退ける。確かに重い。鍛え上げられた大人の男の肉体なら、弛緩すればここまで重くなるのも分かる。ただ、別に死体を退けなくとも下から這い出ればいいのではと思った。しかし、下から出てきたシードルの状態を見て納得した。

 

「あー重かった。手間かけさせたね、ありがとう!」

「えっと……大丈夫ですか?」

「ん? ああ、ヘーキヘーキ。悪いけど鍵取ってくんない? そこのチェストにあると思うんだけど。」

 

 上質なスーツは肩口から腹まで真っ赤に染まり、もう二度と着れやしないだろう。元はきっちり締めていたネクタイは無造作に解かれ、ボタンは無理矢理引きちぎられたのか幾つかなくなっていた。そうやって衣服を乱された結果、露わになった細い首筋。その首や顔にも飛んだ血が付着している。鮮やかな赤と雪のような白い肌のコントラストに寒気と色香を感じたが、それ以上に目を引いたのは彼女の両手首を拘束する銀色だった。手錠だ。長い鎖がベッドヘッドに繋がっており、逃げようにも逃げられなくさせていた。左手に握られているのは細身の小さなバタフライナイフ。逆手に持っているところや、手まで赤く染まっているところを見るに、これで頸動脈を切り裂いたのだろう。

 彼女から視線を外し、傍らのチェストの引き出しを開ける。行為のための玩具がいっぱいに詰められていた。今すぐ閉めたくなったが彼女の拘束をそのままにするわけにはいかないので我慢して探す。鍵は底の方に埋もれていた。それを取り出して引き出しを閉め、ベッドに乗る。スプリングがぎしりと軋んだ。シーツの海に沈むシードルの手錠を外すため手を伸ばす。すると彼女に覆いかぶさっているような格好になった。

 

「ふふ、バーボンに襲われてるみたい。」

「やめてください。子供に手を出す趣味はありません。」

「子供じゃないんだけどなぁ。」

 

 血化粧で彩られた幼い顔が大人の笑みを浮かべる。手錠やはだけた服と相俟って酷く倒錯的で、背筋がぞくりと粟立った。

 下手に喋らせるとこちらのペースが崩される。そう思い、黙って彼女の両手を拘束する手錠を外した。外されたと分かると、シードルは手首を擦りつつゆっくり起き上がった。

 

「支給された注射器で毒を打ってやろうと思ったら、部屋に入った瞬間これだもん。出す暇がなくってさ。」

 

 仕方ないから、仕込んでたナイフでさっくりやっちゃった。そう言いながら、ナイフと手に付いた血液を汚れていないシーツの端で拭った。綺麗になったナイフをたたみ仕込み直す。手慣れた仕草に、自分の心配は本当に余計なものだったのだと思い知った。

 

「……ところで、そんな格好でこの後どうするつもりなんですか? 血だらけの上、ボタンも取れちゃってるじゃないですか。」

「ああ、大丈夫大丈夫。ここ、簡単な着替えがクローゼットにあるはずだから。」

 

 確認してみれば、確かにハンガーにいくつかの服が下がっていた。何故知っているのか聞けば、何度かこの会場入ったことがあるんだという答えが返ってきた。そこから服を適当に見繕い、ウィッグや肌に付いた血が乾いて固まって拭き取れないからとシードルはシャワールームに入っていった。水音が聞こえてきてから、僕は汚れていない綺麗なソファに腰を沈め、重く深く息を吐いた。

 やっぱり彼女は組織の人間だ。手だけでなく、顔も体も赤く染めているのに、それでも顔色一つ変わらない。高揚とするのでも、暗然とするのでもなく、ただいつも通り。普段と変わらぬ態度で喋り、動き、笑う。無邪気に振る舞う姿と赤くまとわりつく死の気配があまりにもちぐはぐで、……恐ろしくて、たまらなかった。心の何処かで、彼女は黒く染まっていないのかもしれないと楽観視していた。友達と楽しげに遊んでいる方が似合う、そんな姿なのだ。庇護される側の見た目なのだ。それなのに、躊躇なく人を殺していた。勝手に期待したのは僕だけれど、裏切られたような気分になった。

 何故彼女は黒の組織にいるのだろうか。自分の意志や、気紛れ? それとも、無理矢理? ……そんな風に考えたところで、彼女のことをよく知らないのだから分かるはずがない。後者だったとしても、これほど組織に重用されているとなると保護は困難を極めるだろう。本人の意志ならば一層気をつけなければならない。彼女に絆されそうだと自分でもよく分かっている。そもそもなんで彼女はこの組織にいるのにあんな明るいんだ。おかしいだろう。末端の人間ならまだしも、シードルというコードネームを与えられ、ベルモットに気に入られ、ラムと直接連絡を取ることもできるような重要人物だぞ。訳が分からない。

 

「――わっ!」

「うわっ!?」

 

 思考の海に沈み無防備になった僕の背中を軽い衝撃が襲った。驚いて肩を跳ねさせ、ばっと振り返ればいつの間にかシャワーを終えていたらしいシードルがソファの背もたれ越しに立っていた。肩にタオルをかけているがその髪はすっかり乾いている。

 

「何考えてんのか知らないけど、そんな眉間に皺作ってたらキューティーフェイスが台無しだぞ?」

 

 シードルは振り返った僕の眉間を人差し指で小突いて笑った。僕は思わずその手を引っ込む前に掴んだ。シードルは僕の突然の行動に大きな目を丸くさせた。

 

「えっと、どうしたの、バーボン?」

 

 その言葉に生返事を返しつつ、僕は掴んだ彼女の手を見つめた。僕の褐色の手が彼女の真白い手を覆っている。この小さく柔い左手が、鋭利なナイフを握り、今日まで生きてきていた男に死を齎した。……本来この手が握るべきなのは、ナイフでも拳銃でもないはずだ。それでも彼女はそれらを握って生きてきた。これからもそうやって生きていくのだろう。

 彼女がそれらを手放す日は、きっと僕らが組織をこの世から消し去る時だ。その時彼女は、人を傷つける武器とともにその命までも手放してしまうのだろうか。

 

「バーボン。」

「……いえ、なんでもありません。失礼しました。」

 

 早口にそう言って僕は彼女の手を解放した。駄目だ、考えるな。彼女は凶悪犯罪組織の幹部、それだけだ。それが全てだ。情を移してはいけない。いつか彼女に銃口を向ける日が来るかもしれないのだから。

 シードルは初対面の時のように自分の手を見つめた。そして顔を上げ、その手を僕の目の前に持ってきた。中指を親指に引っ掛けて力を込め――僕の額を弾いた。ビシ、といい音が響くとともに痛みと衝撃が額に伝わった。デコピンだ。

 

「あだっ! ちょ、何すんですか!」

「暗い顔しすぎだよ。まあこんなド派手に血塗れになった部屋でニコニコ出来るわけないけどさ。てかされても困るけどさ。」

 

 額を押さえて叫べば、シードルは腰に手を当てやれやれと言わんばかりの態度を見せた。腹が立ったが、自分のしでかしたことにハッとして青ざめる。幹部の目の前で任務を嫌がっているような顔をしてしまうなんてとんだ失態だ。シードルが裏切りに敏感に反応するタイプであれば、僕はこの場で殺される。やばいやばいと僕は体を強張らせた。

 

「ははは、ここにいるのがボクで良かったね? もしジンがいたらこの世からさよならバイバイだったよ。」

 

 それだけ言ってシードルは背を向けて自分の痕跡を消し始めた。彼女は何も、聞いてこなかった。

 

 ウィッグを被り身支度を整えたシードルと共にベルモットと合流し、さっさと会場から退出した。暫くは僕の運転する車に乗って移動していたが、途中でベルモットは組織へ報告するため、シードルは着替えを取りに行くために僕の車から降り、呼びつけた下っ端工作員の運転する車に乗り込んだ。シードルに聞きたいことは山程あったが、墓穴を掘ってしまうのではと怖気づいたのと、タイミングを逃してしまったのとで結局聞くことは出来なかった。

 

***

 

 セーフハウスの玄関ドアを荒々しく開け放つ。普段なら脱いだ後きちんと揃えている革靴を放りだし、一直線に自分の寝室へ向かった。既にいたらしいスコッチが戸惑ったように名前を呼ぶのが聞こえたが、返事をする余裕はなかった。寝室に設置されているベッドに勢い良く飛び込む。スプリングの軋む音が部屋に響く。やや値の張るものを選んだお陰であまり痛い思いをせずに済んだ。

 枕を抱き込みシーツをぐちゃぐちゃに握りしめる。叫び出したい衝動も出たがそれは抑えこんだ。とにかく体内に燻ぶる感情をどうにかしたかった。

 

「あー、バーボン? どうした? 大丈夫か?」

 

 十数分後、落ち着いてきたのを見計らってスコッチが恐る恐る声をかけてきた。その声音にある心配の色が強いことに気づき、酷く申し訳ない気持ちになった。

 布団に埋もれる体を起こしてボサボサになった髪やしわくちゃになった服を軽く整える。それから、寝室のドアから顔を覗かせるスコッチに笑いかけた。

 

「悪い、心配させたな。」

「それは構わねえよ。でも本当に何があった? お前がそんな風になるなんてそうないだろ。」

「いや、ちょっと色々あってな。」

「……シードルか。」

 

 スコッチが苦々しげに呟いた彼女の名。咄嗟に違うと声を荒げそうになって、慌てて口を噤んだ。間違ってない、こんな衝動に駆られたのは確かにシードルのせいだ。いやでも、スコッチが想像しているようなものではない。

 落ち着いて話すためにとりあえずリビングに移動した。スコッチがインスタントのコーヒーを淹れてくれている間に何を話すか頭の中で整理する。スコッチが用意したコーヒーで喉を潤してから、僕は今日の任務について話を始めた。

 

「――なるほどな、そういうわけだったのか。」

「頭では分かっているのに冷静ではいられなくなってしまう自分が嫌になる……。」

 

 彼女に対して思ったこと感じたことをスコッチに全部ぶちまけた。長々と話して乾いた喉に冷えきったコーヒーを流しこみ、カップをテーブルに置いた。

 容姿が幼いというだけでこんなにも情が湧くとは思わなかった。否、それ以前にあんな人間がいるとは思わなかったんだ。裏社会では幼子も人を傷つけ貶め殺しあうと知ってはいた。しかし実際に目の当たりにすると信じられない気持ちになる(シードルは子供ではないが)。百聞は一見にしかずとはよく言ったものだ。

 

「そんなに童顔なのか、シードルは。」

「会ってみりゃ分かる、どこから見ても中学生そこそこだぞ。」

「まあ、そんな見た目と性格のやつが派手に殺しをして平気そうにしてるって、精神的にクるよなあ。」

 

 子供は好きか嫌いかで言ったら断然好きだ。それはスコッチも同じこと。同じ組織で幹部をやっている以上、スコッチもシードルと任務を共にする機会がいつか来るかもしれない。そうして会ってみれば、スコッチだって俺と似たような感想を持つはずだ。

 

「シードルは、そこまで悪いやつではないと思うんだ……。」

「おい、絆されかかってんじゃねえか。」

「うぐ、言い返せん……。いやでも、おかしな行動を取った俺を笑って見逃した辺り、もしかしたらこちらに引き込めるかもしれないぞ?」

「うーん、まあ、バーボンがそこまで言うなら可能性はあるかもしれないが……それでもまだ気を許すなよ。根が良いやつだとしてもシードルは長いこと裏で生きてんだ、仕方ないって割り切ることも容赦なく切り捨てることも慣れてると思うのが自然だからな。」

「勿論分かってる。暫くは様子見をするつもりだ。」

 

 次いつ彼女と会えるかは分からないが、幸いメールアドレスは手に入っている。……あのホラーな悪戯のお陰でな。ベルモットがシードルに教えたのだろうと思ったら案の定そうだった。

 悪戯には腹が立ったが、メアドを入手出来たのは良い収穫だ。あの性格からして余程のことがない限り誘いを断ることはないはずだから、時間が出来た時は食事にでも誘おう。

 

「あとお前一人称戻ってんぞ。」

「えっ、嘘。」

 




次回はスコッチかジンかライが登場します(たぶん)。
大まかな流れしか決めてないので細かいところはかなりグダグダです。伏線? 知らない子ですね。

何名かからシードルの容姿のイメージを版権キャラの例えで頂きました。色んなシードルを想像できて楽しかったです。型月とか聞いたことあるくらいで詳しくなくて、こんな可愛い子をシードルに当てはめて読んでくださっていたと思うともう、うわーーってなります。
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