Moon Knights IS〈インフィニット・ストラトス〉   作:アマゾンズ

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騎士と格闘家の戦い


以上

さて、皆さん。

いよいよシャッフル同盟との戦いも大詰めとなってきました。

残る相手は三人。その中の一人でありガンダムローズのジョルジュ・ド・サンド。

凰 鈴音(ファン リンイン)は彼から勝利をもぎ取る事が出来るのでしょうか

それでは!

ガンダムファイト!レディーーー!ゴーーー!!


燃え上がれ闘志[VSガンダムローズ戦](鈴ルート4)

次の対戦相手のカードはジョルジュ・ド・サンド、ネオフランスの代表でシャッフル同盟の一人であるジャック・イン・ダイヤの継承者だ。

 

「試合を見ている限りだとビット搭載型なのね、セシリア以上の数を使ってくると考えて間違いない。この世界で私の世界の常識は通用しないんだもん!」

 

映像や行われている試合を見て、鈴は次の対戦相手の機体であるガンダムローズの研究をしていた。相手の研究をしておけば自分との相性などがわかるからだ。

 

「サーベルでの戦闘はまだしも、問題はビットによる攻撃ね」

 

自分の機体である爪龍はクストウェル・ブラキウムと似ており接近戦が主な間合いとなるため、遠距離からの戦略と非常に相性が悪い。

 

それでも負ける訳にはいかない。自分を鍛えてくれた相手を越えてこそ初めて強くなったと言える。それが鈴の中にある持論だ。

 

「あの人と戦う事になったからか、違う紋章が浮かび上がってる。でも紋章があるだけじゃ実力者には・・なってたわ。はぁ・・不安ね」

 

今の鈴の手に浮かび上がっているのはジャック・イン・ダイヤの紋章。シャッフル同盟が相手の場合にのみ同じ紋章が浮かび上がり共鳴する。その理由は鈴本人にも分かってはいない、あるとすれば夢の中で聞いた命の力という単語だ。

 

命の力とは一体何なのかは分かっていない、自分がもどるべき世界に戻った時に破滅と戦う為に必要である事は確かだ。

 

「今は、どうやってビットの攻撃を攻略するか考えなきゃね!」

 

それから鈴は軽くトレーニングをしながら対戦相手の録画映像を何度も見続けていた。

 

 

 

 

 

一方、同時刻にジョルジュは紅茶を飲み、自らが忠誠を誓っている少女マリアルイゼと共にいた。それでも対戦相手であるジャオロンガンダムの映像だけは観ている。

 

「この方、女性でありながらファイターとなって首相推薦まで勝ち取られた方ですのね。私とほぼ変わらないように見えますが」

 

「ええ、それだけに強敵かと思います。もっとも負けるつもりはありませんよ」

 

二人はジャオロンガンダムの戦いを観ていたが、ジョルジュだけは鈴の実力が高いレベルであることを見抜いていた。

 

「(噂やチボデーによれば彼女を鍛えたのは我々という事らしいですが、鍛えた覚えなどありませんね)」

 

鈴とチボデーの試合後、チボデーに会いに行き彼から聞いた鈴に関することはとても信じられる事ではなかった。

 

彼女の手にはシャッフルの紋章がありチボデー自身も敗北したとはいえ、その実力は自分達と同等、下手をすれば越えていると言われた。

 

「覚えはないが間違いなく鍛えたのは俺達みたいだ。アイツは俺達の戦いのクセを知っている」

 

その言葉にジョルジュ自身も驚きを隠せず表情に出してしまっていた。覚えがない相手に自分の癖を知られているともなれば驚くしかないだろう。

 

「あのチャイナガールは俺達を越えるつもりで戦ってくる。いつものキザな戦い方したら確実に負けるぜ?」

 

自分を小馬鹿にしたような態度をとってはいたがチボデーの真剣な目を思い出したジョルジュは紅茶が注がれたカップを置くと空を見た。

 

「(騎士としてではなく、純粋なファイターとして戦わねばなりませんか)」

 

騎士としての戦いは自分を戒めている枷だ。その枷を外さなければ彼女を侮辱する事に繋がる。

 

「マリアルイゼ様、此度の戦いは貴女様へ捧げられる戦いではなさそうです」

 

「ジョルジュ?」

 

「騎士ではなく一人のファイターとして挑まねばなりません。それほどの強敵です」

 

「はい、私は見守っていますわ」

 

幼くとも見守るという気丈さを身につけたマリアルイゼに対し、ジョルジュは心の内で礼を言うと試合当日の日を待った。

 

 

 

 

 

試合当日の日、ガンダムローズに乗り込んだジョルジュは先に戦いの場に立っていた。試合開始まで後三分を切っており、未だに対戦相手であるジャオロンガンダムが到着していない。

 

「このままでは試合放棄となります」

 

「ちょォォォっと待ったァァァァァ!!」

 

大声で響く声が会場に届いた。そこには試合会場のステージにおいて肩で息をしている鈴の姿があった。

 

「マドモアゼル、遅刻ではないとはいえガンダムにも乗らずそのまま来たのですか?」

 

「(毎回言われてる気がする)呼んだ方が私には馴染むんですよ、来て!ジャオロンガンダァァァム!」

 

もはや恒例となった鈴の指鳴らしと共に愛機が現れ、コクピットが開く。鈴はすぐに乗り込み、モビルトレースシステムを起動させた。

 

衣服は粒子化し拡張領域へと収納され、ファイティングスーツをファイターに張り付けさせるリングが降りてくる。

 

「んっ!うううううう!!あああああっ!」

 

何度も身体に慣れさせてきたせいか、鈴は張り付いていくファイティングスーツのキツさを叫ぶことで緩和していた。

 

「あんんっ!こ・・・のぉ!」

 

手足の残りを引きちぎり、ジャオロンガンダムが起動し鈴が軽い演武を披露する。それだけでも会場は盛り上がりをみせ試合を待ち望んでいた。

 

「ごめんなさい、ギリギリまで整備していたから遅くなってしまって」

 

「いえ、時間には間に合っていますから」

 

「改めて、ガンダムファイトォォ!」

 

「レディー!」

 

「ゴーー!!」

 

ガンダムローズのシュバリエサーベルとジャオロンガンダムの双天牙月が交差し、火花が上がる。

 

「ほう、剣で私に挑みますか?」

 

「剣の形は違えど鍛えられたのは剣ですからね、だから剣で挑みます!」

 

「その挑戦、受けて立ちましょう!でやああああ!」

 

フェンシングの冴えは自分の世界と変わっておらず、素早い突きを繰り出され受けに回る事が出来ない。

 

「っ!はっ!ふっ!」

 

ギリギリの所で回避に成功しているがサーベルの剣先が当たっており、僅かながらにダメージを与えられている。それをシャッフル同盟の一人であるジョルジュは見逃さない。

 

「いつまでも避けられると思わない事です!」

 

大きな一撃を兼ねた突きを繰り出されたが鈴はあえてそれを左腕に突き刺させた。

 

「あぐっ!うああああ!」

 

「何!自らの腕に剣を貫かせた!?」

 

「これで・・・貴方の剣を止めましたよ!いやああああ!!」

 

鈴は青竜刀を振り下ろし、ガンダムローズを斜めに切り裂かれた。

 

「ぐああああああああ!」

 

左肩と胸部を切り裂かれたガンダムローズは倒れ、ダメージを受けたジョルジュは膝を折りながらも立ち上がった。

 

「さすがです・・・ね。何処かで私は貴女を蔑んでいたようです、ならばバラの洗礼をお見せしましょう!」

 

左腕のマント状のシールドから大量のビット兵器が射出されガンダムローズの周りに現れる。

 

「!ビット兵器!?けど、セシリアが使っている物より小型で数も多い!」

 

「行け!ローゼス・ビットォォォ!」

 

ローゼスビットと呼ばれるバラの花弁の形をしたビット兵器が鈴へと向かっていき、次々とビームを放ってくる。

 

正面、左右、背後とあらゆる角度からジャオロンガンダムはビームを受け続けてしまう。

 

「きゃああ!うあぁ!っく!」

 

「バラの洗礼の前に逃げ道などありません!」

 

「爪龍を・・・私の相棒をバカにしないで!爪龍、お願い!私に力を貸して!」

 

鈴の昂ぶりに爪龍が応えオルゴンと同じ色をした輝きが機体から溢れ、オルゴン・クラウドを発生させると同時にその場から転移した。

 

「何!?機体ごと消えた!?」

 

「い、今のは!?政征や雄輔が使っていた空間転移?どうして爪龍が!?確かにオルゴンがエネルギー源になってるけど!?」

 

鈴自身が何故、オルゴン・クラウドによる転移が出来たのか理解が追いついていなかった。自分の機体は確かにクストウェル・ブラキウムの機体データを基に改修されている。

 

だが、それだけでは発動出来た理由にはならない。鈴は自分自身に対して何かあるのではないかと疑問を抱き始めていた。

 

「でも、このチャンス!逃さないわよ!オルゴン・シャドウ!」

 

ISの時にも使っていた技を使い、オルゴナイトの結晶で作られた分身を16体出現させた。それを見たジョルジュは転移以上に驚愕している、実体を持つ分身などはありえない事だからだ。

 

「な、何だ!?あの分身は!」

 

「全部受けろォォォォ!!」

 

ジャオロンガンダムの本体とその分身16体がオルゴナイトの結晶の拳をガンダムローズへと放つ。

 

「うああああああ!」

 

放たれた結晶の拳を全て受けてしまったガンダムローズのダメージは相当なものでジョルジュから完全なダウンを奪った。

 

ダウンを取られたジョルジュは試合前にチボデーから忠告されていた事を思い出していた。

 

「(あのチャイナガールは俺達を越えるつもりで戦ってくる。いつものキザな戦い方したら確実に負けるぜ?)」

 

「(っ・・・チボデーが言っていたのはこの事だったのですね。確かに彼女の気迫は凄まじい)」

 

ジョルジュの内にある闘志が騎士の誇りにも火を点け、同時に形振り構わない勝負をするべきだという考えに至った。

 

「マドモアゼル・リン!そろそろ決着をつけましょう!」

 

「ジョルジュさん・・・ええ、望むところです!」

 

「行け!ローゼス・ハリケーン!」

 

再びビットが射出され、エネルギーの渦とビットによるビーム攻撃がジャオロンガンダムと鈴に襲いかかる。

 

「きゃああああああああああ!」

 

鈴はオルゴンクラウドの転移を使わずに真正面から受けて立つと決めていた。相手の必殺技を受けきってこそ初めて相手を越えられる故に。

 

「こんな・・もの!ビットを破壊出来れ・・ば!」

 

「一つや二つのビットを破壊したところで、このエネルギーの渦から逃れる事など不可能!」

 

「まだよ・・・!やああああああ!!」

 

右手にブロークン・アームを装着し、オルゴンエネルギーを地面に叩きつけ結晶化させていく。

 

「一体何を!?ですがそんな事は悪あがきにすぎません!」

 

「オルゴンは砕くことが可能なら余剰エネルギーで結晶を爆発させる事だって出来るはず!」

 

「まさか!?」

 

「こんのおおおおおお!砕けろおおおお!」

 

オルゴナイトの結晶を爆発させ、その威力を利用しローゼスビットを全て破壊したが鈴自身もダメージは大きく、ブロークン・アームも一回のマテリアライゼーションが限界だろう。

 

「こんな捨て身の方法で私のローゼスハリケーンを破るとは・・」

 

「身体張らなきゃ破れない・・・技でしたから・・ね」

 

鈴の顔は激痛で歪んでいる、自爆にも近い方法で相手の必殺技を破った代償にモビルトレースシステムによるダメージ伝達が激しかったのだ。

 

「私も負ける訳にはいかない!行くぞ!ガンダムローズ!」

 

「爪龍!底力を見せるわよ!」

 

二人は同時に剣を掴み、突撃する。シュバリエサーベルがジャオロンガンダムの顔面を捉え、双天牙月がガンダムローズの左腕を斬る。

 

「ぐあああ!」

 

「あううう!」

 

「どうした!戦いはまだ、終わっていないぞォォ!」

 

「当然!絶対に負けない、勝つのは私よ!」

 

二人の気迫は拮抗し、互いの剣は手元を離れてしまい技に意味はなく意地のぶつかり合いとなっていた。その戦いは見る者を引きつけてやまない。

 

「この一撃が最後の勝負よ!」

 

[単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)『真・明鏡止水』発動]

 

「良いです!受けて立ちましょう!」

 

「私のこの手が輝き唸る!」

 

「勝利を掴めと轟き叫ぶ!」

 

ジョルジュは再び剣を手にし、鈴は爪を研ぎ澄まして構える。二人に残された力は後一撃だけであり機体も動くのがやっとの状態だ。

 

「爆光!オルゴン!フィンガァァァ!」

 

「でやああああ!!」

 

ガンダムローズのシュバリエサーベルがジャオロンガンダムの脇腹を貫通し、ジャオロンガンダムのオルゴンフィンガーはガンダムローズの左肩に深く食い込んでいる。

 

「ぐっ・・・うううう!」

 

「ぐあっ・・・く!」

 

ダメージは鈴の方が蓄積されていたのも含め、多かったが決め手の一撃で倒れたのはジョルジュの方であった。

 

「勝った・・・の?」

 

鈴は勝利した事への実感が沸いてこず、信じられないというのが本音であった、しかしそれを認識させたのは実況の声だった。

 

「接戦のすえ勝負の結果はジャオロンガンダムの勝利です!」

 

勝利という言葉を聞いて気が抜けたのか鈴自身もその場で倒れてしまった。しかし、その顔はまた一つ壁を越えることが出来たという想いに満ちた顔であった。

 

二人の試合を見ていた一人の少年が手の甲にある紋章を輝かせた。それは早く戦いたいという闘争心を抑えられない表れでもあった。

 

「次の相手はオイラだ、同郷とはいえど手加減はしないぜ!」

 

自信に満ちた笑みを浮かべ、少年は自分の場所でと帰って行った。




一話で二人ずつ戦わせようと思いましたが流石に無理でした。

オルゴンクラウドはスパロボJだと反則級で強いですよね。

鈴が自分自身に疑問を抱き始めました。一体なぜでしょうか?考察OKです。

次の戦いは龍同士の戦いですのでお楽しみに!
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