Moon Knights IS〈インフィニット・ストラトス〉 作:アマゾンズ
ラスボス登場
以上
「私はヴォーダの門の前で待つとしよう」
戦闘が始まると同時にカロ=ランは転移し、最深へと向かっていった。姿が消えると同時に白い機体が政征へ向かっていき、赤い機体はシャナへと向かっていった。
[推奨BGM【Devastator】第二次スパロボOGアレンジ]
突撃してきた白い機体、それを駆る一夏の剣を受け止めたのは政征だ。決着をつけるのならばシャナを守ると誓った自分がふさわしい。
「赤野っ!」
「決着をつけるぞ、織斑一夏!」
政征には何処か相手を殺したくないという考えがあった。それを払拭し、殺す覚悟を決めた政征の目に迷いはない。
一夏はまた凍りつかせようと冷落白夜を使用するが、先にオルゴン・ガーディアンのビットモードで牽制する。
「!?ビット兵器!?クソッ!それなら、これはどうだ!?」
政征の頭上の水分を凍らせ、氷柱にしそれを落下させていく。だが、政征はガーディアンを戻し防御機能であるオルゴン・クラウドSを起動し回転させ氷柱を砕いてしまった。
「な・・あ!俺の攻撃を全部、捌かれた!?」
「一度見た攻撃を二度受けるのは、騎士として恥じることだ。見慣れた攻撃を受け続ける訳ではあるまい?」
「くっ!」
狼狽えている一夏をよそに政征はシールドクローを展開し、突撃する。油断や慢心、遠慮は一切なくクローで機体を掴んだ。
「しまっ!」
「戦いの最中に考え事とは・・・舐められたものだ!」
突撃の勢いのまま地に叩きつけ、引き摺る。初めて戦った時に繰り出された時以上に容赦がない。
「ぐあああああああ!」
「もう一撃だ!」
オルゴン・クラウドで背後に転移し、下から上へと引き裂くような一撃と、地へと叩きつける一撃を加えた。
「ぐ・・・うああああ!負けるか・・・負ケるカ!マケルカよォォォォォォ!!」
「破滅に飲まれていたか・・・オルゴン・マテリアライゼーション!」
ソードライフルをソードモードに切り替え、騎士の礼節の構えを取ると、突撃してきた一夏を迎え撃つ為に自身も突撃する。
刃が火花を出しながら鍔迫り合いを起こす。お互いに両手持ちで刃を押し続ける。
「シャナ=ミアさんは俺が・・・オレが守る人だ!お前なんかに相応しくない!俺のモノなんだアアアアア!!」
「・・・シャナ=ミア様をモノ扱い、気持ちだけを押し付けるなど・・・愚かの極み!!」
政征は一瞬だけ、バランスを自ら崩しブーストをかけて軽く押しと、横薙ぎで思い切り後方へ吹き飛ばした。
「グウウウ・・・!コロス・・・殺してやるううう!!」
今度はなり振り構わない連続攻撃を仕掛けてくる。オルゴンソードと楯状態のシールドクロー連続攻撃を冷静にさばき続ける。
「感情に任せての攻撃など、冷静に見れば見切れる」
「クソッ!クソオオオオオオオ!!オレの、オレのジャマばかりしやがってエエエエエ!アカノォォォォォォ!!」
「ならば一騎打ちで勝負!バスカー・モード起動!」
ラフトクランズ・リベラが学園での最初の戦闘と同じように灰色が機体に混じり合い、オルゴン・エナジーが余剰に溢れている。
オルゴンソードを空へ掲げるように構えるとパーツの左右が展開し、オルゴナイトの結晶が大剣の刀身を作り上げる。
「行くぞ!」
「ウオオオオオオオオオオオオオ!零落白夜ァァァァ!!」
お互いが必殺の武装である、拮抗しているが僅かにオルゴナイトの剣が押されている。ほんの僅か、目を凝らして見なければわからないほど小さな罅が生じる。
「シ、ネエエエエエエエエエエエエエエ!」
「おおおおおおおおおお!」
拮抗の中、光の中から腕が一本投げ出され、それが鈍い音を立てて地へと転がった。
◇
「ガアアアアアアアア!?」
「ぐっ・・・う」
投げ出された腕に握られているのはアルゲオ・インサニアである。オルゴナイトの大剣は砕け散っており、ソードライフルは元の形状に戻っている。
全身装甲である為、外見からは分からないが政征は腕から生暖かい感触のする液体を少しだけ流している。
「お、俺の腕!俺の腕があああああ!?」
「一騎打ちは私の勝ちだ・・・織斑一夏。だが、介錯は私の役目ではない」
政征はクロスゲートへと近づくために最深へと向かっていく。それと入れ替わるようにして現れたのは姉である千冬であった。
その身にはヴァイサーガを纏っており、五大剣が抜き身のままで手に握られている。一夏はその姿を見て、かつて自分を救ってくれた姉の姿を思い出し、その身を這って千冬に近づいていく。
「ち、千冬姉・・・俺の腕が・・俺の腕、斬られたんだ。赤野に・・・助けて・・・助けてくれよ・・・千冬姉」
かつての千冬ならば、痛々しいその姿に自らが汚れる事を厭わず抱きしめただろう、しかし。
一夏に捧げられたのは暖かい抱擁ではなく、冷たい処刑の刃であった。
「一夏、戻る事の出来ない道を歩ませてしまったのは私のせいだ。少しでも私が向き合っていれば破滅などに・・・」
「な、何言ってんだよ?千冬姉?」
「戻れないからこそ、私がケリを着けねばならない。眠るといい・・・お前の罪は私の罪だ」
五大剣を首筋に当てる。その瞬間に一夏は悟った、姉は本気で自分を殺そうとしている。
わからない、どうして、なぜ、俺は強くなれた。もしかしたら姉を越えたかもしれない力を得たのにどうして?
「さらばだ、弟よ」
瞬間にその首が胴体から切り離された。血が吹き出しヴァイサーガを紅に染めていく。千冬は血の噴水が終わるまでその場で立ち続けた。
涙もない、震えもない。弟を大切に思っていたはずが、自分は何も感じていないと言える程に冷静だ。
「割り切ってしまったのか・・・・?それとも・・・理解が追いついていないのか?」
もう一度、弟の亡骸を見た後に自分も最深へと向かった。どこからか「ありがとう」という少女の声を遺して。
◇
別の場所ではシャナ=ミアを殺そうとする箒が狂気の目で雄輔と戦っていた。更識姉妹や鈴以外の代表候補生達は先行させ、クロスゲートへと向かっている。
「退けええ!私は一夏を惑わした悪女を斬るのだ!」
「退く訳がないだろう?俺はシャナ=ミア様を護衛する騎士だ。今のお前のように殺意ある者を近づける訳にはいかない」
「ぬううう!シャナ=ミア・フューラ!!貴様さえいなければ一夏が惑わされる事はなかった!貴様が!貴様が悪いんだ!!」
「感情に身を任せた攻撃か、あの時の冷静さが無い」
シールドクローだけで捌いているのは純粋に雄輔の技量が高いからだろう。剣道を主軸とする箒の剣は、今の雄輔にとって人形を相手にしているようなものだ。
「ならば尋ねるが、お前は想い人に対して女と見てもらえるように務めたか?」
「な・・に?」
「少しでも美しく魅せようとしたか?女として見て欲しいと伝えたか?ただ、傍に居るだけなら方法は幾らでもある。例えば織斑家に養子に入るなど、な」
「っ!」
雄輔はあえて女の部分を指摘していた。お前は自分を女として魅せる事はして来たのかと、女として自分を見て欲しいと伝えたかと。努力している女性からすれば余計なお世話だと言うだろう、しかし。
「う、うるさいうるさいうるさい!私はただ一夏の傍に!傍にいればいいんだ!一夏は私の・・・ワタシのモノだァァァ!」
「なるほど、純潔を守りすぎたのか。女性としてみれば純潔を愛しい男に捧げたかった。だが、それに比例して心の純潔を守るまで至ってしまったという事か」
変わらないでいて。私はずっとそばにいるのだから離れないで欲しいという乙女の祈り。ああ、素敵な考えだろう。だが、それはいずれ瓦解してゆく考えだ。
変わらないで欲しいというのは個人のエゴにもなる。人は成長し変わっていくものだからだ。変わらないものなど無い、流れは全て無常であるのだから。
「人は物じゃない。そんなに変わるのが嫌なら・・・その思い出を心の中の宝石箱の中にでも閉まっておけ!」
「うああああ!」
吹き飛ばして距離を取ると雄輔は後方へと下がる。それをチャンスと見てシャナへと襲いかかるが、シャナを守るように前に立った機体があった。
「!また邪魔者が!」
「シャーちゃんは殺させないよ?箒ちゃん」
「そ、その声は姉さん!?」
「久しぶり、になるのかな?」
箒の刃を弾き、束は箒と対峙する。以前なら名前も呼ばずに子供が癇癪を起こしたように騒いで罵倒しただろう。
「一つだけ聞かせてくれるかな?箒ちゃんにとってISって何?」
「ISは力です!私を一夏の傍に導いてくれる、邪魔なものを排除出来る唯一無二の力です!!」
「あっ、そう・・・やっぱり渡したのは間違いだったかな」
「いくら姉さんでもこの・・・な!?」
箒は束の纏っている機体を見て驚嘆の声を上げていた。機体ベースは紅椿、脚部はグランティード、腕部はラフトクランズ、武装はあらゆる機体を参考にした物と言わんばかりの物だ。
「な、なんですか?その機体は!」
「ラピエサージュ・アルキュミア、特別チューンを施した私だけの機体だよ」
「っ!?」
「この機体はね。兵器として使えるノウハウは全て組み込んだんだ。ISを・・・兵器の呪縛から解放するためにね」
「何?」
マグナム・ビークで箒の刃を弾き、距離を取る。先手を取らせないと言わんばかりにハルバート・ランチャー改を構える。
「矛と槍、避けられるかな?ハルバート・ランチャー!発射!」
砲身が展開し、内部にエネルギーが収束すると同時に発射され少しずつ範囲が広がっていくビームが発射される。
「っぐ!!」
僅かに右腕部へ掠る。掠っただけなのにシールドエネルギーを二割持って行かれていた。その威力を体感した箒は瞬間加速を利用して突撃し、二刀流で束にバツの字に斬りかかる。
「へえ、少しは腕を上げてたんだね。でも・・・!」
左手にディバイン・アーム、右腕に装備されたマグナムビークで二刀流の刃を束は簡単に止めた。
「ぐっ!私が、今の私が負ける訳がない!姉さんを殺して、その機体を私の機体のパーツにシテヤル!!!」
「(私は生まれた時から、細胞レベルでオーバースペックだった。周りの人間なんてゴミ屑だと思ってたよ)」
束は箒からの連撃を捌きながら己の過去を考えていた。自分以外の人間の頭脳が遅く、自分が優れているのだと自惚れていた。
自惚れていた自分が初めて敗北した相手と出会った。その人に言われた事は未だに私の中で心の中に深く根付いている。
◇
「何で!?、凡人の男に過ぎないはずなのに!何でこの天才束さんが負けるのさ!?」
束はかつて癇癪を起こし、セルダに対して報復しようと子供のように生身で戦いを挑んだのだ。
自分は天才でありながら驚異的な身体能力にも恵まれている。その為に何一つ負ける要素は無いと。
だが、結果は惨敗。殴りかかればその力を利用して投げ飛ばされ、蹴ろうとすれば軸足を捌かれて倒される。
最後には剣を握って斬りかかったが、自分よりも短い刀身の剣で受け流されて剣を取り上げられてしまった。
「確かに私は君よりも頭脳や身体能力は劣っている。それなのに何故勝てないか解るかね?」
「それは、束さんが弱いからだ!じゃなきゃ負けるはずがない!」
「違う、君は生まれ持った頭脳と身体能力に甘んじて、己自身を磨き上げなかったからだ」
「えっ!?」
セルダから聞かされた言葉が束の心に染み込んでいく。まるで乾いた紙が水を吸収していくかのように。
「君は己の夢に対し、どのような手段を取った?ISは宇宙に行きたいという君の純粋な気持ちが現実の形になったものではなかったのかね?」
「・・・・・」
「成層圏を抜け、そこを飛行するだけでもアピールになったはず、何故君は力を示すような真似をしてしまったのだ?」
「それは、周りが私を認めなかったから!」
「君の技術は今を生きる人にとっては未知なのだ。だからこそ畏怖し、罵倒などをする事で自分の優位性を誇示したかったのだろう」
「な・・・に?」
「君はまだ原石だ。だが、宝石の一部が見えている。それを磨きたまえ、私も協力しよう」
「あ・・・あああっ」
束は全身を震わせている。現実に歩み寄ってくれる人間の暖かさと厳しさを持った人物が目の前に現れた事によって、嬉しさと心の重圧の糸が切れそうになっていた。
「私は協力を惜しまない。何かあれば出来る範囲で協力しよう」
「うう・・・あああああああああんっ!」
「おっと?」
泣いて飛び込んできた束をセルダは優しく受け止め、頭を撫でた。それはまるで、父親が愛娘をあやしているようにしか見えないだろう。
「辛かったのだな、今は泣いておきなさい。その涙はきっと君の強さになろう」
「辛かった、辛かったよおおおおお!ああああ!わあああああ!」
◇
【推奨BGM【桜花幻影】スパロボOGsアレンジ】
「(凡人が天才に勝てる訳がない。それを崩してくれたのがセルダさん・・・私だっていつまでも立ち止まってられないんだ!)」
束の思いに応えたのか。ラピエサージュの出力が上がり、失われた愛を関する機体を押し返す。
「うあっ!?」
「箒ちゃん、これが姉としてみせる最後の愛情だよ」
「何を!誰もタトエ姉さんでも、私に勝てるはずがない!」
束は拡張領域から射撃武器の一つであるO・O・ライフルを取り出した。
「自分の得意な物を打ち砕かれた時の自分の脆さを知るといいよ!オーバー・オクスタン・ライフル!Bモード、シュート!」
遠距離から放たれる実弾を連射し、命中させる事の出来る位置へわざと回避出来るように仕向ける。
「こんなもの!」
銃身をフォールディングさせ、ライフルのように長くすると照準を合わせて引き金を引いた。
「続けてEモード、シュート!」
荷電粒子を混合させたビームを放ち、直撃させた。それでも、最新鋭のISだけあって防御力は高く、シールドエネルギーを削っただけであった。
「こんな物で私を倒せると思うなぁ!」
一度削ったはずのエネルギーをリガートゥル・オブリーウィオーで回復し、ボウガンで牽制してくる。
「っ!エネルギーを回復してる!?もう、戻れないんだ・・・それなら!」
「今度こそ!死ねえええええ!!」
「散りぬべき 時知りてこそ 美しく・・・」
束の口から短歌のような言葉が紡がれ、ラピエサージュの武装が全て解放される。四連チェーンガンを命中させ箒に回避も防御の隙も与えない。
「ぐ・・あああ!」
「桜花爛漫!」
一気に接近し、ディバイン・アームで斬りつけ、マグナム・ビークで押し出し、ハルバートランチャー改を手にし、発射する。
「花王と共に散れ・・・!!」
オーバー・オクスタン・ライフルのBモードを放ち、とどめに特大のEモードを撃ち放った。
「があああああああああああ!!」
箒は墜落するが、機体は大破に近く動くのがやっとの状態だ。仮にエネルギーを回復しても逃走すらできないだろう。
束は箒が墜落した場所へ歩いていく。箒は片手だけでも刀を向け、目的を果たそうとする。
「退け・・・!」
「・・・・・」
「退けと言っているんだああああああ!」
刀を束に振り下ろすが、それをあえて何もせずに受け止めた。炎のような熱さを感じるが何も束に変化はない。
「綺麗だなって褒めてくれる人はいるよ。今から逝く所にはね」
「なんだと?」
反撃と言わんばかりのディバイン・アームが箒の下腹部を貫いていた。内臓と子宮に深く刃に貫かれており治療は不可能だろう。
「ごふっ!?・・・あ、あああっ!わ、私の腹が!一夏と・・・成した証がアアアアアア!私の・・・!」
「産めるかどうか、地獄で閻魔に聞いたらどうかな?」
仕上げにマグナムビークで箒の心臓を貫いた。抉るように引き抜くと展開していたISが箒から消え失せ、待機状態となって束の足元に落ちた。
それを拾い上げ、空中へ放り投げるとハルバートランチャーで狙いを付け撃って消滅させた。
「さよなら・・・」
その後は一言も喋らず、全員が最深を目指して進んでいった。
◇
最深へたどり着くとそこにはカロ=ランがクロスゲートの前で愛機であるラフトクランズ・カロクアラを展開し、何かを待っている。
「カロ=ラン!」
「たどり着いたという事はあの二人はやられたか、所詮は捨て駒か」
「っ!」
僅かな会話を交わした瞬間、クロスゲートが振動しカロ=ランに向かって何かが入り込んでいく。
「ハハハハ、来たぞ!破滅の王が顕現する!」
「なんですって!?」
「そんな・・・」
「破滅の力で今度こそ私が・・・うっ!?な・・なんだ?」
黒いモヤのようなものがカロ=ランを覆い、包んでいく。
「ば、馬鹿な!?欠片を持っているわがああああああ!」
首をガクッと垂れた後にカロ=ランから感じる雰囲気が完全に変わった。
「な、何ですの?これ!」
「得体の知れない殺気だ・・・」
「く・・・」
「こ、怖い!」
セシリア、千冬、シャル、暗部に通ずるはずの楯無でさえ震えていた。そこに声をかけたのが政征であった。
「お前はカロ=ランか?それとも」
「我は無限、我は混沌。全てをただ消し去り、広がり続ける宇宙を原初の闇へと戻す者」
声はカロ=ランそのものだが、口調が全く異なっている。後から合流してきた雄輔達も飲まれかけている。
「まさか・・・破滅の王?」
「然り。この身体の持ち主が我と同じ種子を持っていた為に、門を通じて我を現界させた。故に滅びの時を迎えねばならない」
「ふざけないで!簡単に滅ぼすなんて絶対にさせないから!」
「お前は鍵に触れた事で我と近しい存在になったか」
「え!?」
「お前のもう一つの魂は鍵を通じてこちらへ来ている。だが、いずれは我と同じ存在になるであろう」
「・・・・うう」
「聞きたい事がある。貴様の言う"鍵"とは一体何なのだ?」
ラウラの言葉に破滅の王は表情を変えず、淡々と答える。
「お前達がISと呼ぶ機械体へ搭載しているサイトロン・システム、それが最も近しい。それを複製し作られたのがシュンパティア、最も不完全なものではあるがな」
「「「「!?」」」」
「え!?」
フューリーとして自覚した三人、そして簪が驚く。サイトロンシステムと簪のシュンパティア・システムが同じものであると指摘されたからだ。
「更識簪、お前はシュンパティアを起動させたことによって、メリオルエッセに近しい存在となった。だが、不完全故に至ってはいない」
破滅の王は残忍ともいえる笑みを浮かべた後に、何かを呼び出すように腕を上げていく。
「お前達の機械体を基に我の機械体を蘇らせた。よってこの世界が破滅へ導かれる時が来た」
カロ=ランが扱っていたラフトクランズ・カロクアラの形状が変形していき、姿を変えていく。両腕の盾が男女を示す仮面のようなものに変わり、破滅の王の全身を覆った。
全身装甲のISとして再現されているが、所々が生物的に動いており、ただの機械ではないことを伺わせている。
【推奨BGM [Despair]スパロボOGアレンジ】
「ペルフェクティオ・・・とくれば、あれはファートゥム・・・!」
「あのゲームのプレイヤーを絶望させてきた、最悪にして最強の相手・・・」
誰にも聞こえないよう政征と雄輔は静かに呟き、戦闘態勢をとる。あの時は自分が守られていた、だが今は立ち向かっていかなければならない。
「滅びよ、人と名乗る生命体よ」
今ここに、宇宙的恐怖を持つ最大最悪の存在との決戦が幕を開けた。
アンケートを取ったのですが話の流れ的に退場という形をとりました。
生存を期待した皆様、申し訳ございません。
次回はいよいよ最終決戦です。
持つもの全てを放出するつもりです。
この世界へ来たイレギュラー達は意外な結末を迎えるかもしれません。
お楽しみに。