Moon Knights IS〈インフィニット・ストラトス〉 作:アマゾンズ
以上
あれから三ヶ月。束さんは世界に対してISの休眠を宣言し混乱がようやく静まっていた。
ISが事実上、無効化された為にIS委員会は形をそのままに、改革的なハト派の人達が実権を握った。
女性利権団体は解体され、その権力に群がっていた女性達も全員追放された。男性からの報復も懸念されたが、新しい法案によってISが出来る前の男女の権限が戻っていた。
タカ派の女性達や賛同していた女性、女尊男卑に染まっていた女性は今まで自分達が行ってきた事の自業自得なのか、まともな職には就けなくなり、噂では男性が通うお風呂屋さんにいるという。
IS学園は形だけ残り、普通科、軍事科、宇宙開発科、整備科という新しい分野が組み込まれ、共学になった。
千冬さんは一から学ぶ為に大学へ入り直し、教育課程を受けて改めて教師となったそうだ。
本人曰く「次世代を育て、夢を共有出来る相手を持たせるようにするのが私の贖罪だ」と言っていた。
束さんから教師を続けた方が良いとも言われたそうだ。軍事教育のようなやり方は無くなり、山田先生が言うのには厳しくともしっかりと生徒と向き合うことの出来る教師になったそうだ。
オータム先生は軍事科の護身担当に正式に任命され、教師となった。ボディバランスを上手く出来るようになると評判だが、男勝りなのが怖いという生徒もいるという。
最近は軍人さんと良い関係があるとかないとか。
セシリアは長くて腰まであった金髪のべリーロングヘアをボブディにして驚かれたそうだ。女性が髪を切る時というのは何かを断ち切るためだという迷信がある。
政征への想いを胸に未練だけを切ったのかもしれない。最近はフー=ルー先生みたく優雅で力強くある騎士を目指しているそうだ。
シャルはあれからアシュアリー・クロイツェル社によく通うようになった。義理のお姉さんとお兄さんが働いているらしく、自分も此処で目指したいものがあるかも知れないとの事。
最近は男装させようとするクラスメートに困っているらしく、セシリアがよく止めているのを見かけていた。
ラウラはショックで落ち込んでいた時も多かったが最近は元気になってきた。眼帯をとってオッドアイにした事で人気が高くなり、よく追われている。
共学になった事で悪質な男子生徒や女子生徒を取り締まる風紀員みたいな活動もやっており、鍛え直すとの名目での軍事式のシゴキは生徒だけではなく先生にも恐れられている噂だ。
私、凰鈴音はあれから新しい部活を作ってそこの部長をしている。ラクロスの方は私の身体能力が高すぎて試合にならないとの事でヘルプのような状態になってしまったのだ。
格闘技研究部と申請したが、実際は私が教わった拳法を教えていく部だ。今でも弱い女性はたくさんいる、そんな人に自分の身は自分で守れるようになって貰いたいと思って立ち上げたが、入部者が殺到して驚いたけど。
私はあれからツインテールを止めて、単なる一本結びで髪をまとめるようになった。
別に意味なんてない、幼かった自分から脱却に意味も込めてしたものだ。
そんなこんなで学園生活も充実している。でも、フューリーとして自覚した私達は卒業と同時にアシュアリー・クロイツェル社へ行きたいと考えていた。
フューリーから見た宇宙を見てみたいというのは建前で、実際はフューリーの人達に出会ってみたいからだ。
シャナや政征、雄輔だってフューリーだった。もしかしたら友達になれるフューリーだっているかもしれない。
いつの日か、再会した時に言えるようにしておきたいから・・・。
「お帰りなさい」って・・・・。
鈴視点でエピローグは締めました。
作者の私が物事をハッキリ言いつつもどこか弱い部分があるというキャラが好きなもので。
優遇キャラと言うのもあったので、こんな形で締めました。
それでは。