Moon Knights IS〈インフィニット・ストラトス〉   作:アマゾンズ

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設定を頂いた青葉 雄輔(あおばゆうすけ)の話の番外編です。

彼がIS世界へ来た経緯、身に付けた事が主です。


番外 もう一人の地球人フューリー

よう。俺は今、道場での鍛錬を終えて帰るところだ。

 

テスト期間も終わって、のんびりできるからすごく嬉しい。

 

そんな時の楽しみはゲームだ。

 

特にハマってるのがスーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズっていうゲーム。

 

今は居ない親友からラフトクランズっていう機体を見せられてドハマリしたんだ!

 

わかるか!?あのフォルムに武装、エネルギー設定!おまけにパイロット達がカッコイイ!これに尽きるだろ!!

 

サブパの三人娘も可愛いし言うことないだろう!?

 

さてと、起動起動っと。今回の絶望総代は絶対に許さねえ!わかるか?あのシャナ=ミア様に自分の子供を宿せって言ったんだぞ!ぶっ倒す!

 

よし!後1万!ん?なんだ!?画面が白くなって・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、ここは・・・?」

 

「やっと気づいた?」

 

「ああ、アンタは一体?」

 

「アンタ達の所でいう神様ってところよ」

 

なんで神様がコスプレしてるんだ?しかもスパロボのラミアで。

 

「めんどくさいから簡単に言うけど、私の妹がポカやらかして次元を超えさせちゃったのよ。ここのはその境界ってところ」

 

「はあああ!?じゃあ・・俺がやってたスパロボのデータは!?」

 

「消滅したわよ、完全に」

 

マジかよ、攻略寸前だったのに。

 

「とまぁ、アンタも何故か巻き込まれちゃった訳だし別の世界に行かせてあげる」

 

「別の世界って・・・唐突だな」

 

「戻る事はできないし妹の不始末を片付けるのも当然でしょ?」

 

「妹思いなんだな?」

 

「か、勘違いするんじゃないわよ!あくまで不始末を片付ける為だっての!!」

 

「テンプレすぎるぞ、その反論」

 

「ああ、もう!で、特典も付けてあげるから言いなさい!チートでも構わないから!」

 

「特典か。それならスパロボのフューリーの機体を操縦出来る事。フューリーの記憶を持ってラフトクランズを乗れるようにして欲しい」

 

「あら?随分と質素ね?チートでも望むのかと思ったわ」

 

「フューリーになれるならチートはいらねえさ。ラフトクランズには乗りたいしな!」

 

「あ、そう。ならフューリーとしての記憶は自覚してる方がいいわね。貴方の記憶もそのままにしてあげる」

 

「アンタと会話できるようにもしといてくれ」

 

「はいはい」

 

「それで?行く世界は?」

 

「IS〈インフィニット・ストラトス〉の世界よ」

 

「よりにもよって女尊男卑の世界かよ!?」

 

「仕方ないじゃない!妹が繋げたのがそこしかなかったんだもの!!」

 

「はぁ・・仕方ないか」

 

「フューリーの容姿もサービスしてあげるから」

 

「わかった」

 

「それじゃ、あの扉を潜りなさい。そうすれば世界に着くわ」

 

促されて俺は光が溢れる扉を潜っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

潜った後は何故か山が近くに有る田舎町の旅館の一室だった。

 

交通は発達しているようで、中心に行くのには大丈夫なようだ。

 

「さて、と身だしなみでも整えるか」

 

何気なく洗面台に行き、鏡に映った自分を見て俺は声を上げた。

 

「何だこれはあああああああああ!?」

 

フューリーの容姿にするとか言ってたが青い髪ってなんだよ!

 

「聞こえてるだろ!?なんだよこの髪は!?」

 

「(あえて目立つようにしたのよ、文句言わないの)」

 

「普通、居ないだろ。青い髪って」

 

身だしなみを整えて情報整理をする。

 

IS入手には俺が動かせるのが判明する事。今居る旅館は約2週間分の宿泊費用が既に払われてるらしく大丈夫な事。

 

戸籍の方は青葉 雄輔(あおばゆうすけ)という名前で登録されているそうだ。

 

「(言い忘れてたわ、アンタのフューリーとしての名前はユウ=スケ・ダーブルスよ)」

 

「ああ、そうか。ここに来てるのは」

 

「(記憶を自覚したようね)」

 

「さて、売店で木刀買ったし、山へ行くか」

 

俺はすぐに行動し、朝から午後にかけてまで一週間を旅館と山を行き来した。

 

朝は木刀と携帯食と水を持って山へ登る道をランニングし、山の中で素振りを1000本、自然を利用した筋トレを50回3セットを続けた。

 

残り一週間は旅費と休憩の為に行動していた、そんな時、あの人に出会った。

 

「はぁ、これで今日の手伝い終わり」

 

「君、この商品は此処にあるのかね?」

 

「ああ、これは此処ですよ。失礼ですがお名前は?」

 

「済まない。名乗っていなかったね、私は紫雲セルダという」

 

「っ!?そ、そうでしたか。俺は青葉雄輔と言います」

 

名乗ったのに緊張が解けない。なぜなら目の前に紫雲統夜の父親が居るからだ。

 

「そうか、いい名だな。む・・・雄輔君、君はもしや?」

 

「はい、俺はフューリーです」

 

「そうか、ならば」

 

そう言って紫雲さんは名刺入れを取り出して名刺を俺に渡してきた。

 

「何かあれば此処に連絡するといい。それじゃ、私はしばらく滞在予定だ」

 

「あ、はい。ありがとうございます」

 

手伝いという名のバイトを終え、紫雲さんからの名刺を手に俺はフラフラと町を歩いていた。

 

「ん?なんだこの男性の列は」

 

列の最後尾にいた人に話しかけた。

 

「ISの男性操縦者探しだってさ。織斑一夏って奴が動かしたから他にも居るんじゃないかって」

 

「へえ・・・」

 

2時間ほどだろうか?自分の番が回ってきた。

 

「はい、この機械に触ってください」

 

「分かりました」

 

促されるままに目の前のISの前へと立ち、それに触れる。

 

その瞬間、起動してしまいガイドの女性が驚いていた。

 

「き、起動した!?これで三人目よ!?」

 

「マズイな。急いで逃げるとしよう」

 

俺はその場から逃げるように退散し、旅館へと戻った。

 

この時に俺は聞き逃せない言葉を聞いていた、[これで三人目]だと。

 

「はぁ・・はぁ・・起動させてしまった。おまけに俺で三人目とか言っていたな」

 

旅館の一室に戻り、息を整えた雄輔は外に出て名刺に書いてあった携帯電話の番号に公衆電話から連絡した。

 

「もしもし?」

 

「もしもし、どなたかな?」

 

「青葉です。昼頃にお会いした青葉雄輔です」

 

「雄輔君か、どうしたのかね?」

 

「はい、公衆電話だと話しにくいので宿泊場所に伺いたいのですが?」

 

「わかった、私が迎えに行こう。待ち合わせ場所は出会った店の前でいいかな?」

 

「大丈夫です」

 

「それじゃ10分後に」

 

「はい」

 

通話を切り、公衆電話から出ると手伝いをしていた店へと向かう。

 

今のところは何もないようで良かった。

 

しばらくして紫雲さんが時間ぴったりに来てくれた。

 

「待たせてしまったね、こっちだ」

 

紫雲さんが宿泊している部屋に入り、お互いに座った。

 

「それで、どうしたのかな?」

 

「はい、俺ISを動かしてしまったんです」

 

「何!?本当か?」

 

「間違いなく、嘘は言っていません」

 

雄輔の目からは虚偽が感じられず紫雲は少しだけ考え込むと視線を戻した。

 

「しばらく滞在の予定だったが予定を早めて会社に戻るとしよう」

 

「会社ですか?」

 

「ああ、アシュアリー・クロイツェル社にね」

 

紫雲さんの提案で俺は急遽、アシュアリー・クロイツェル社へと向かう事になった。

 

バイト先に挨拶して、旅費はなんとか間に合うくらいの金額はあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「デカい・・・」

 

第一声がそれだった。都内レベルで敷地内が広く、ほとんどが子会社であると聞いた時には驚きを隠せなかった。

 

「着いて来てくれ」

 

紫雲さんと共にアシュアリー・クロイツェル社の中へと入ると受付の女性からまたも驚くべき言葉が聞こえた。

 

「会長?しばらく滞在だったのでは?」

 

「急遽、予定を早めたんだ。彼の件でね」

 

俺は受付の女性に会釈した。女性も会釈を返してくれる。

 

「ちょうど社長もお戻りになられてます」

 

「タイミングがいいな」

 

紫雲さんは受付の女性に何かの話を付けて、俺の方に向き直った。

 

「応接室に案内するよ。そこでしばらく待っていてもらえるかな?」

 

「分かりました」

 

応接室に案内され、座るように言われた後に30分ほど待っていた。

 

「待たせてすまなかったね。社長と少し話をしていた」

 

「社長ですか・・・いきなりですね」

 

「はは、同じような事を言っていた子が三か月前に居たな」

 

「え?」

 

「そのことも含めて話し合おう」

 

向かっている最中で会話を切られ、社長室へと案内された。

 

ノックをすると共に部屋の中から声がした。

 

「入りたまえ」

 

「失礼します」

 

「失礼します」

 

初老の男性がまた見つかったのかと言いたげな顔で雄輔を見ていた。

 

「君が同胞であり新たな男性操縦者の」

 

「はい、青葉雄輔と言います」

 

「ふむ、しかしこれで我が同胞から二人目とは」

 

「あの・・お聞きしたい事があるのですが」

 

「なんだね?」

 

意を決して俺は口を開いた。

 

「同胞での男性操縦者の名前を教えてくれませんか?」

 

「彼の名前かね?赤野政征というが」

 

「赤野政征・・・政征!?」

 

「どうしたのかね?心当たりが?」

 

「い、いえ」

 

まさか、アイツが此処にいるはずがない・・まさか・・な。

 

「では、話を進めよう。君はIS学園に行く事が強制になってしまう」

 

「はい、自覚しています」

 

「流石に時間が足りないのでな。セルダ君を筆頭に三週間特訓してもらう」

 

「分かりました、紫雲さんの他に特訓してくださるのは?」

 

「既に連絡してある、そろそろ来る頃だが」

 

そう言ったと同時に社長室の扉がノックされる。

 

「失礼するわ」

 

「失礼致します」

 

入ってきたのは一組の男女だ。女性の方は銀髪に緑色に鋭い瞳を持ち、強さを感じさせる。男性の方は藍色に近い髪色に同じ色の瞳、その佇まいは本物の騎士を連想させる。

 

「この二人がセルダ君と共に特訓してくれる二人だ」

 

「カルヴィナ・クーランジュよ、よろしく」

 

「アル=ヴァン・ランクスだ、よろしく頼む」

 

「青葉雄輔です、フューリーとしての名はユウ=スケ・ダーブルスです」

 

この二人が俺の特訓相手だって!?嘘だろう。

 

そう思ってもこれが現実なのだと握った拳が教えてくれる。

 

「では、雄輔君。君を我が社の所属とする、これは君を守る手段であると思ってくれたまえ」

 

「はい」

 

「特訓は今日から始めよう、三週間みっちりとな」

 

「よろしくお願いします」

 

「ルーキーといっても手加減はしないわ、覚悟しなさい」

 

「私の特訓もカリンと同じように厳しくいくぞ?」

 

「望むところです」

 

その後、住まいや訓練用の機体の貸出などの説明を受けた。

 

「そこ!動きが遅い!!的になる気か!」

 

「っ!もう一回お願いします!!」

 

最初の一週間はカルヴィナさんからの特訓を受けた。

 

この会社でもホワイト・リンクスの名は通っているらしく、特訓は厳しいが成長を感じられる。

 

「訓練終了よ。それと明日からの一週間はアリーが担当してくれるわ。それじゃグッドラック」

 

「明日からアル=ヴァンさんか・・・」

 

しばらく休憩しつつ、勉強もしながらカレンダーに印をつけていく。

 

「どうした!この程度では騎士を名乗れぬぞ!!」

 

「ぐうう!まだまだァ!!」

 

アル=ヴァンさんの特訓はカルヴィナさん以上に厳しい、正にスパルタだ。

 

こんな事で負けてなるものかと二週間目を過ごした。

 

「よく、乗り越えたな。最後の一週間はセルダ殿だ、私以上に辛いぞ」

 

「分かってますよ、望むところです」

 

最後の一週間、紫雲さんとの特訓だ。

 

「照準が右にコンマ4ズレているぞ!」

 

「くっ!まだ合ってないのか!」

 

最後の一週間もなんとか乗り越え、IS学園へ向かうための準備を始めると言われた。

 

「この三週間で出来るだけの事はした」

 

「はい」

 

「後は機体を渡すだけだが、こちらへ来てくれ」

 

紫雲さんと共に地下へと案内される。そこには俺が夢中になった要因である機体が並んでいた。

 

「これは、ラフト・・・クランズ」

 

しかし、六機あるはずの中で一箇所だけ機体が置かれていないことに気づいた。

 

「紫雲さん、一箇所だけ機体が置かれてませんが?」

 

「ああ、そこの機体は政征君の機体になったんだ。改修もされている」

 

「そうでしたか」

 

「うむ。政征君はサイトロンの導きに従い、機体を決めていたよ」

 

「なら、俺もそうします」

 

しばらく歩いているとピタリと足を止め、機体を見上げた。

 

「これですね、この機体を改修してください」

 

置いてある5機以外の場所にあった、白いラフトクランズの前で立ち止まっていた。

 

この機体をサイトロンによって選ばれたように感じていたからだ。

 

「この機体をか?この機体は古い物ゆえに改修と同時に新規にパーツを交換することになるが構わないのかね?」

 

「ええ、大丈夫です。この機体に選ばれた気がしたので、色はダークブルーに変更して頭部はアウルンと同じようにお願いします」

 

「わかった。君も政征君と同じ適性が訓練で発覚していたので三つのバスカー・モードも追加しておく」

 

「え?ええ・・」

 

俺に適性?しかもバスカー・モードが三つって嘘だろう!?

 

 

 

「ユウ=スケ・ダーブルス、騎士としての性分を忘れるでないぞ」

 

「はっ!」

 

フューリーの名で呼ばれると同時に俺は騎士の礼節をしっかり行っていた。

 

「機体に触れるといい。そうすれば剣を抜いたことになる」

 

白色の騎士の剣(ラフトクランズ)に触れると同時に起動した。

 

ラフトクランズ自身もう一人の操縦者を所有者と認めたのだ。

 

 

「IS学園への入学手続きは済ませてある。2日後に現地へ行ってくれ」

 

「分かりました、では」

 

自室に戻り、勉強をしながら二日後の編入に備えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、この後に二つの騎士の剣(ラフトクランズ)がIS学園という場所で出会うことになる。

 

皇女の守る為の剣と守るべきものを見つけようとする剣。

 

二つの剣は時を待つ。本当の剣となるべく、その時を。




白色のラフトクランズはMDだと無かったことになってますが、スパロボJが基本の軸なので登場させました。

改修によって姿が変わっても基本が変わらないというのがすごく好きです。
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