魔法先生ネギま!神の祝福授かりし異端者   作:幻想師

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お久しぶりです、失踪寸前で何とか生還しました幻想師です。
まあ、大学受験が忙しかったって理由なだけなんですがね。
もし、この小説を楽しみに待っていてくれた人がいるならば、ありがとうとごめんなさいを同時に言いたい心境です。
では、長々と話すのもアレなので。
どうぞ、お楽しみください。


第4話 訓練と特訓

 

 

エヴァと旅を始めてから数年が経つ、が、俺達は未だに大陸を横断中だった。

まあ、ちょくちょく寄り道してたし仕方ないんだが。

べ、別に道に迷ったとかそういうことじゃないんだからね!

……現在は休憩がてら?エヴァに訓練と言う名の拷問を受けている最中なのだが。

 

「ちょっ、エヴァさん!?それ死ぬ!普通死ぬから!?」

 

「ハッハッハ!何を甘っちょろいことを言っている!この位は避けんと話にならんぞ!」

 

エヴァの一件以降、うんともすんとも言わなかった俺の能力。

あれ、どうやら俺の闘争本能や生存本能などの強い意識に反応する事が分かった。

今のところ10回中6回、約半分の割合でしか発動しないんだが。

そこで、エヴァが最も簡単に俺の闘争本能と生存本能を引き出す方法として考えついたのがこの訓練。

 

「だからって『氷神の戦鎚』はやり過ぎだと思うんだぁ!?」

 

エヴァの魔法攻撃を唯延々と避け続ける。

え?たったそれだけ?とか思った奴は俺と今直ぐ変わって欲しい。

頭上から降り注ぐ魔法の矢、吹雪、果てには巨大な氷塊の恐ろしさを教えて差し上げよう。

 

「ぬぉぉぉ!」

 

俺を押し潰さんと降ってくる巨大な氷塊を横に飛ぶ事で躱す。

この数年、この訓練をやり続けた俺の身体能力は、なんかもう変態レベルまで達していた。

まあそれでも余波だけで軽く吹き飛ぶんだが。

数メートル飛ばされたところで止まったので、すぐさま立ち上がる。

 

「し、死ぬかと思ったーー!!」

 

「死んでも貴様は死なんだろうが!ほら、もう一発行くぞ!」

 

「ちょ!休憩は無しですか!」

 

因みに、エヴァが言った様にあのまま押し潰されても俺は死なない。

能力が関係しているんだろうが、どうやら俺は不老不死になったらしい。

何度か、訓練中にうっかり死んだ事があるからまず間違いないだろう。

不老に関しても、数年の月日が流れても見た目が一切変わらないらしいから間違いないと思う。

 

「ほう?私の訓練中に考え事とは随分余裕じゃないか!なら、もう一段階レベルをあげようか!チャチャゼロ、ゴー!」

 

「アイアイサー」

 

と言うなんとも理不尽な理由で訓練の第2段階、エヴァの遠距離魔法を避けながらのチャチャゼロとの近距離戦が始まる。

……信じられるか?これ、まだ2段階目なんだぜ?

 

「旦那ニウラミハネーガ、コレモ訓練ダカラナ、喰ライナ!」

 

チャチャゼロが左手に持ったナイフを一線。

ただ避けるだけじゃ右のナイフが追撃してくるのは既に承知済み。

何故かって?俺はこれで2回、斬り殺されたからさ。

 

「せっ!そりゃっ!」

 

左のナイフはバク転で回避、続いて迫る右のナイフは回転した勢いのまま足で蹴飛ばす。

 

「オッ、ナカナカイイ反応スルヨウニナッタジャネーカ?」

 

そう言うとバックステップで俺から距離を取るチャチャゼロ。

 

「こんだけ扱かれればそりゃあねー」

 

「ケケッ、ダガ、マダマダ甘イナ」

 

そう言ってちょいちょい上を指差すチャチャゼロ。

そして、それと共にフッと暗くなる空。

 

「あ、やば……」

 

エヴァが発動していたもう1つの氷神の戦鎚がもう頭の上まで迫っていたようだ。

避ける時間は……無いよねー。

だが、突然、世界の流れがゆっくりになる。

熱くなる体、それに反して冷たくなる思考。

 

(……来た)

 

これが能力の発動する前兆だ、どうやら今回は成功らしい。

途方も無く大きな物と繋がる感覚。

そして、その何かから流れてくる洪水の様な力の波。

 

「……面白い」

 

どうも、この状態になると性格が変わるらしいな。

闘争心が湧き上がってくる。

右手を突き出すと、掌から炎が噴き出し、型を成し始める。

そして、炎は一瞬で幅広の大剣へと変わった。

 

「しゃぁぁぁ!」

 

炎剣『レーヴァテイン』を縦に一線し、氷塊を真っ二つにする。

そして、それだけでは終わらないし、止まらない。

今度は背中から炎が噴き出し、一対の翼が出来る。

 

「行くぞ、エヴァ!」

 

エヴァのいる空中へと一気に飛び上がり、距離を詰める。

 

「今回は成功の様だな!その力の感覚を覚えるんだ!」

 

「そんなこと、分かってる……よ!」

 

レーヴァテインを横薙ぎに一線。

だが、エヴァは身体を蝙蝠にする事で上下に回避。

 

「後ろがお留守だ!」

 

素早い動きで視界の外に飛び去った蝙蝠達は、俺の背後で再度エヴァに戻ったらしい。

そんな声と共に背中を抉られる様な一撃を喰らう。

爪で思いっきり引き裂かれた様だ、痛い、すごく痛い。

 

「ぐっ……っ、まだまだぁ!」

 

痛みを抑え、後ろのエヴァから距離を取る。

 

「これでも、喰らえ!」

 

振り向きざまに右手のレーヴァテインを投擲。

 

「どうした、悪足掻きか?」

 

エヴァは横に少しズレるだけで簡単にそれを回避。

が、エヴァが避けた瞬間、レーヴァテインが爆発した。

炎と煙がエヴァを包む。

 

「油断したな、エヴァ?」

 

「そのようだな!だが、こんな物では終わらんぞ!」

 

これで終われば楽なのだが、と思った矢先に煙から飛び出してくるエヴァ。

所々衣服が焦げているから一応ダメージは通ったらしい。

 

「……流石だなエヴァ、だが、これで終わりだ」

 

俺の右手には、氷でできた槍が握られていて、既にエヴァに狙いを定めていて。

 

「な!?」

 

「行け、氷槍『ブリューナク』っ!」

 

投擲された氷の槍はエヴァの眼前で5つに分裂、そして当たると共にさらに爆散。

今度は氷と冷気に包まれたエヴァ。

 

「やったか……?」

 

「はっ!それは死亡フラグだ!」

 

そう言いながら煙から飛び出し、俺に猛スピードで接近してくるエヴァ。

そして刹那の間、首に鋭い爪を突きつけられた。

 

「まだまだ甘いな?」

 

「はぁ、また負けた……」

 

と、本日の訓練は終了したのだった。

そろそろ夕刻と言うこともあって、訓練後の反省会は夕食を食べながら行われた。

 

「ショウの技はイマイチ威力が足りん、あんなものではそこらへんの雑魚ぐらいしか相手には出来んぞ?」

 

エヴァが、さっきちょちょっと狩ってきて焼き肉にした、猪か何かの肉をモグモグしながらそう言う。

 

「相変わらずストレートっすね、いや、それは俺も悩んではいるんだよ?」

 

さっきの訓練みたいに武器を作り出して戦うのが最近の俺のスタイルなんだが、どうしても形だけで中身がスカスカの武器になってしまうのだ。

 

「だが、力を武器の形にする戦い方はいいと思うぞ?この短い時間であそこまでこなせれば、才能と言ってもいいやもしれん」

 

「お、おお。まさかエヴァが褒めてくれるとは……」

 

いきなりの褒め言葉に若干赤くなる俺。

そして何故か俺より顔を赤くしそっぽを向くエヴァ。

あの赤さは絶対に焚き火のせいなんかじゃ無いと思う。

まったくもって萌え萌えである。

 

「な、なんだ?私だっていいところがあれば褒めるぐらいはするぞ」

 

「おおー、素直なエヴァちゃん萌えー」

 

と笑うと流石にやり過ぎたか、今度はプンスカ怒り出すエヴァ。

 

「う、うるさいうるさい!バカなことを言っている暇があったらさっさとLINKの使い方を覚えろ!」

 

「へいへい……ん?なんだ、LINKて?」

 

「ショウの力の名前だ、無かっただろう?名前」

 

「……」

 

「迷惑……だったか?」

 

エヴァの方を見て固まる俺が、迷惑してると思ったのか若干泣きそうな顔でそう聞いてくるエヴァは……正直たまらないです。

 

「ぷっ、あはは!寧ろ嬉しくて固まってただけだから!そんな泣きそうな顔すんなって!」

 

「な、泣きそうになってなどおらんわ!」

 

(目元を拭いながら言ってもなぁ……)

 

なんて思ったが口には出さない、それが俺の優しさ。

エヴァを持ち上げて膝の上に座らせると頭をナデナデしてやる。

 

「よしよし、そんなに不安だったのかー?かわいそーに」

 

「え、えへへ……はっ!だ、だから違うと言っているだろうが!……え、えへへ……」

 

二ヘラっと笑っては顔をブンブン振り、また暫くすると二ヘラっと笑い出すエヴァ。

そのループ姿は、特にそういう属性持ちでは無かった俺に「もうロリコンでいいや」と言わせるには十分過ぎる威力だった。

 

「なあチャチャゼロ、この子、貰っていいかな?」

 

と、さっきから隣に座ってナイフを研いでいたチャチャゼロに思わず言ってしまう。

何だかんだで、最初は怖かったチャチャゼロともかなり仲が良くなったのは完全な余談である。

 

「知ラネーヨ……デモマア、旦那ノ好キ二スレバイインジャネーノ?御主人モ満更ジャネーミテーダシナ」

 

いつも通り、結局最後にはちゃんと答えてくれるチャチャゼロは、ツンデレ絶好調であった。

 

「ん、そーなのか?」

 

「ケケッ、御主人ガココマデ心ヲ開イタ事ナンテ今マデ一度モネーヨ」

 

「こらチャチャゼロ!余計なことを言うんじゃ無い!」

 

ぬ、エヴァが何時の間にかループを破ったみたいだな。

 

「ヘイヘイ。全ク、ウルセー御主人ダゼ」

 

研ぎ終わったナイフをホルダーにしまい、最早定位置となった俺の頭の上に乗っかるチャチャゼロ。

因みに、チャチャゼロのナイフホルダーは俺がエヴァに習って作った手作りである。

ベルトに付ければ背負う事だってできるんだぜ!

結構喜んでくれたので俺としても嬉しい限りである。

 

「ふんっ、それに武器を使う戦闘は評価したが、まだその武器を使いこなせてはいない、しっかりと鍛錬する事だな」

 

と、エヴァ。

いや、だって俺元一般人ですぜ?剣なんて中学の時の体育で剣道やったぐらいだから……とは言わない俺。

自分の鍛錬不足に理由を付ける気はないしな。

 

「へーいへい、これからも精進しますよ」

 

「ん、分かればいいのだ……さて、私はそろそろ寝るが、ショウはまだ起きてるのか?」

 

ふわぁ~、と実に子供っぽいアクビをするエヴァ。

 

「そうだな、俺はもう少し起きてるよ」

 

「分かった……お休み……」

 

エヴァは俺の横にコロンッと横になると、直ぐに寝息を立て始める。

まさに早業。

 

「なあ、エヴァって本当に吸血鬼なのか?」

 

「一応ナ」

 

「……一応なんだ」

 

チャチャゼロの言葉に苦笑いで答えつつ、俺は立ち上がる。

 

「オット、今日ハモウ行クノカ?」

 

「ん?ああ。エヴァにもダメ出しされたことだしな」

 

そんな事を言い合いながら、俺とチャチャゼロはエヴァを起こさない様に焚き火から離れていく。

暫く歩いて着いた場所は、今日一日訓練をしていた場所。

そこで俺とチャチャゼロは対峙する。

 

「さぁて、今日も宜しくお願いしますよ。チャチャゼロ先輩」

 

「アア、ボロ雑巾ノ様ニナルマデシゴイテヤルゼ」

 

「……すいません、やっぱお手柔らかにお願いします」

 

そう言いながらも、拳を構える俺。

ここ数年は、エヴァが寝静まるのを待ってチャチャゼロと秘密の特訓をするのが日課になっていた。

エヴァの足でまといにならない様にするには、どうしても強くなりたい。

そうチャチャゼロに相談したところ、この様な形になったと言う訳だ。

エヴァに言わないのは、まあ、そっちの方がカッコイイからだ。うん。

 

「ソレジャ、サッソク行クゼ!」

 

「おうよ!」

 

それが始まりの合図。

チャチャゼロが小柄な体を活かし、軽いフットワークで距離を詰めてくる。

 

「そぉい!」

 

しゃがみ込んで、右の足で横薙ぎの下段蹴り。

が、チャチャゼロはそれを軽々と飛び越えてさらに接近。

 

「ソラヨ!」

 

月明かりを受け、煌めくナイフが頭めがけて振り下ろされる。

 

「っ!まだまだ!」

 

チャチャゼロに背を向ける様に上半身を回転、振り切った右足と両手を軸に、後ろ蹴りを放つ。

今度はちゃんと決まった様だ、カキンッと言う音と共にチャチャゼロが後ろに飛ぶ。

 

「フッ!」

 

俺はそのまま前方に回転して距離を取る。

 

「よし、次はこっちから!」

 

チャチャゼロが体勢を立て直したのを見計らって距離を詰める。

先ず、俺が右足で二連蹴り。

直ぐに防がれ、チャチャゼロのナイフ三連撃が襲う。

そしてさらにそのナイフを防ぎ、四連蹴りを……

と、一進一退の攻防が始まる。

そうして、俺とチャチャゼロは夜が更けても暫くの間特訓を続ける。

最初は、本当にボロ雑巾の様になるまで痛めつけられていたが、最近では反撃すら出来る様になった。

これも、一応成長なのだろうか?

 

まだ、物語は始まったばかり。

この後、想像もつかない、さらなる展開が待ち受けているのだった。

 

to be continued……




と言う訳で、俗に言う特訓回です。
え?言わない?それは失礼しました。
それはそれとして、以前ご感想で話が短いという物があったんですが、どれ位が読みやすいんでしょうかね?
まあ、これから書いて行く内に覚えるしかないんでしょうが。
それでは、今回はこの辺で。
次回も何時になるか分かりませんが、今回の様に何時の間にか投稿されていると思うので、ごゆるりとお待ちください。
ご意見ご感想も待ってまーす。
ではでは、また次回!
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