バカと魔導書と召喚獣   作:紅優也

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な、長かったけど漸く投稿します。


第一問

バカテスト『化学』

以下の化学式の物質を答えなさい。

『CH3COOH』

 

吉井明久、姫路瑞希の答え

『酢酸』

教師のコメント

『正解です。二人には簡単すぎましたか。』

 

吉井雷火、吉井ヴィータの答え

『しーえいちさんしーおーおーえいち』

教師のコメント

『誰が読みを言えと言いましたか?』

 

倉影翔の答え

『英語は解りません。』

教師のコメント

『..............これは化学です。』

 

......................

 

第三者side

あれから十年と少し経った春........少年だった吉井明久は彼の騎士達に支えられてあどけなさは残しているもののそれでも立派な青年に成長していた。

......まあ、この世界での『今の』明久の姓は『吉井』ではなく『覇道』なのだが無用な混乱や騒ぎを起こしかねないので明久が義理の姉に頼んで元の姓で『文月学園』に入学したのである。

 

「ん......」

明久は寝返りを打ち......

むにょん。

「ん?」

顔を覆った柔らかい『何か』に目を覚ました。

そこには.......

 

「あ、明久のエッチ......」

「何で雷火が部屋にいるのさ!?」

そこには彼を支えた魔導書の騎士の一人が顔を赤らめながら明久の傍で寝ていた。

この数分後明久の義理の姉である『覇道瑠璃』が確保した家の明久の部屋で凄まじい轟音が響き渡ったのだがそれは近所の人間の預かり知らぬ事である。

 

.................

明久side

 

「あぅぅぅぅ......あんなに全力で殴らなくても良いじゃないか!!

王様と星蘭に至っては『魔法』まで使ったし!!」

「「「自業自得です(だ)(じゃ)(だろ)。」」」

「あはは......部屋に侵入していた雷火も悪いんだしそろそろ怒るの止めたら?」

「う~~~~~~明久が言うなら.......」

僕『吉井明久』....もとい『覇道明久』部屋に侵入していた魔天の書の騎士の一人で僕の大切な家族である『雷火』を宥めていた。

 

「全く.......幾ら明久の事が好きだからって夜這いまでかけますか?」

「何さ!僕が明久を好きじゃいけないって言うの!?」

「好きでいるのは構わんがお主は明久を『家族として』好きなんじゃろ?何故夜這いをかけたのじゃ?」

「あはは.......明久があのくそったれな家にいた頃にあのバカ女から明久を守るときに密かにベッドに行くのが癖になっちゃって....」

「これじゃから単細胞娘は......」

「誰が単細胞だよ古本!」

「誰が古本じゃ!誰が!」

冷静に雷火に突っ込みを入れたのは雷火と同じ魔天の書の騎士で『星炎の騎士』(雷火は『迅雷の騎士』)の二つ名を持つ『星蘭』、雷火と喧嘩しているのは魔天の書を構成している魔導書の一つである『キタブ・アル・アジフ』の精霊である『アル・アジフ』だ。

 

「いい加減にしろ貴様ら!『康太』に対するメールの返信が書けんだろうが!」

そう怒鳴ったのは魔天の書の騎士の一人である『闇』だ。(因みに二つ名は『深淵の騎士』)

傲岸不遜な性格だからか雷火には良く『王様』と言われている。

因みに『康太』闇の彼氏なんだけど......詳しい紹介はまた後でね?

 

「はあ......アルと雷火って何でこんなに喧嘩ばっかなんだろ?」

「性格の問題じゃねえか?」

「だよね.......」

そう言ったのは魔天の書の騎士の一人である『ヴィータ』だ。(二つ名は『鉄槌の騎士』)

因みに闇、星蘭、雷火の三人は名前が凄く抽象的(闇は『闇の王(ロード・オブ・ディアーチ)』、星蘭は『星光の殲滅者(シュテル・ザ・デストラクター)』、雷火は『雷刃の襲撃者(レヴィ・ザ・スラッシャー)』って名前だったんだ。)だったから僕がまだ『吉井』だった頃に付けた名前なんだ。

 

「二人ともいい加減に喧嘩するの止めようね?(黒笑)」

「「「すいませんでした!!!(土下座)」」」

「や、闇はしなくても良いんですけど......」

闇も含めた三人を笑顔(目が笑って無いけど.....)で黙らせたのは騎士の一人で魔天の書を構成している魔導書の一つである『紫天の書』の管制人格である『ユーリ・エーベルヴァイン』だ。(因みに二つ名は『紫天の盟主』)

 

「ところで主、何か考え事をしているようでしたが.......?」

そう言ったのは騎士の一人の『シグナム』だ。(二つ名は『烈火の騎士』)

堅物な性格だからか雷火から『ブシドー』と呼ばれている。

 

「ん、ああ。今年はどんなクラスかなって思って。」

「成る程......確かにそれは気になるな。」

「そうね......でも明久やリィンは大丈夫じゃ無いかしら?」

「確かにそうだがヴィータや雷火は......何故目を反らす?」

僕の言葉に反応したのは魔天の書の守護獣の『ザフィーラ』(二つ名は『盾の守護獣』)、守護騎士である『シャマル』(二つ名は『風の癒し手』)と魔天の書を構成する最後の魔導書である『夜天の書』の管制人格の『リィンフォース』(二つ名は『祝福の風』)だ。

 

「あ~~~~~その......」

「噂通り......難しかったんだよね、『振り分け試験』が......」

雷火もヴィータも申し訳なさそうに頬を掻く。

 

「遅刻寸前だぞ吉井姉弟。」

僕らが話していたら僕らが通っている学校......『文月学園』の校門にスポーツ選手のようなたくましい筋肉を持った先生が立っていた。

 

「「「「おはようございます西村先生。」」」」←僕と星蘭とユーリとシャマル。

「「「おはようございます西村教諭。」」」←リィンとシグナムとザフィーラ。

「おっす、鉄人。」←ヴィータ。

「おはようなのじゃ鉄人。」←アル。

「おっはよ~~~~~鉄人!」←雷火。

「出迎えご苦労鉄人教諭。」←闇。

「西村だ馬鹿者ども。」

ゴンゴンゴンゴン!!←西村先生を鉄人と言ったメンバー全員に西村先生の拳が降り注いだ音。

 

「「「「~~~~~~~~~~!!」」」」

うん、雷火達が悪い。

 

「全く.....ほれ、振り分け試験の結果だ。」

「あ、はい。ところで......何でこんな回りくどい方法なんですか?」

「まあ、確かにそうだがうちは全国的な試験校だからな。これもその一環だ。」

「あ、そうなんですか。」

「そうだ。吉井。一年間お前を見て思った事だが......」

僕はドキドキしながら封筒を破く。

 

『吉井明久・Aクラス』

『吉井リィン・Aクラス代表』

『ユーリ・エーベルヴァイン・Aクラス』

『吉井闇・Aクラス副代表』

『吉井星蘭・Cクラス副代表』

『吉井雷火・Fクラス』

『吉井ヴィータ・Fクラス』

『吉井シグナム・Aクラス』

『吉井ザフィーラ・Bクラス副代表』

『吉井シャマル・Bクラス』

『アル・アジフ・Aクラス』

「お前は文句無しの優等生だ!胸を張って行ってこい!」

「はい!」

僕はみんなと一緒に学校までの道を走った。




如何でしたか?
次回もお楽しみに!

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