劇場版ドラゴンボールZー未来超決戦!ピンクでやわくてヤバイ奴!!ー 作:ふぁみゆ
「キ?」
首を傾げるライス。
確かにピンク色の体に赤い目。腕や足は自在に伸びるなど、界王神の言っていた魔人ブウの特徴に似ている。
しかし…
「界王神様、本当にライスが魔人ブウの欠片なんですか?」
トランクスには信じられなかった。今、ここにいるライスが、パンケーキが大好きで無邪気なライスが、幾つもの惑星を破壊した邪悪な存在だということを…
「ま、間違いありません!忘れるはずがない、この恐ろしい顔を!!」
しかし、界王神は恐怖に歪んだ顔でライスのことを語る。
確かに白目が黒で瞳が赤、肌の色がピンク色というのは変わっているのかもしれないが…
「まぁ、そういうことなら心配いりませんよ、界王神様。ここにいるライスは……!?」
「トランクス?」
しかし、トランクスの言葉を界王神は聞いてはいなかった。
トランクスの方を向き界王神の方へ意識が行っていないライスに向かって手をつきだす。界王神、その掌から青い光球が創りだされる。
バシッ!
トランクスは界王神の手首を掴んで静止する。
「!、何をするんですかトランクスさん!離してください!!」
後ろにいるキビトも「界王神様になんと無礼な!」と、怒りを顕にしている。
「あなたこそ、どういうつもりなんですか?界王神様。何を勘違いしているのかは知りませんが、そこにいるライスはそんな邪悪な存在ではありませんよ。」
しかし、界王神は取り合おうとしない
バッ!
どこか慌てた様子でトランクスの手を振り払った
「あなたは、魔人ブウの恐ろしさを知らないからそんなことが言えるんだ!今、油断している間にこいつを消滅させなければ取り返しのつかないことになる!!」
そして、界王神はキビトやライスを尻目に構えを取った…
「トランクスさん、邪魔をするというのなら、たとえあなたでも許しませんよ…」
「!?」
完全に冷静さを失った界王神には話を通じないことを悟る
(このままじゃ、まともに話もできない!とりあえず落ち着かせないことには…)
やむなくトランクスも臨戦態勢を取った
「馬鹿な!界王神様に挑もうなどと!!」
「トランクス?」
慌てふためくキビトと良くわかっていないライス
「無駄ですよトランクスさん…北の銀河では名を馳せた戦士なんでしょうが、私、あのフリーザでさえ、一撃で倒すだけの力を持っています。あなたでは太刀打ちできるはずがない…」
「……」
トランクスを怖がらせようとして界王神は言ったのだろう。しかし、トランクスは全く動じていなかった。
人造人間やセルとの戦いを潜り抜けてきたトランクスにとっては、もはやフリーザなど敵では無かったからだ…
その様子に焦りを覚えたのは寧ろ界王神の方
「……っ、たぁぁぁぁっ!!」
そして、界王神が動き出した。
飛び出して、拳による猛烈なラッシュをトランクスに叩きこむ
シュバババッシュバババッ!!
「っ……」
ガードしながらも押される形となり徐々に交代するトランクス
バッ!
一旦界王神の拳を払いのけ、一気に後退、そのままトランクスは外に出た。
「逃しませんよ!!」
バシュン!バシュン!バシュン!
界王神はトランクスに向けて大きな気弾を三発打ち出した
シュイィィィン!!
気弾は舞空術で飛ぶトランクスに追従。
とこまでも追いかけてくる
「このぉっ!!」
そのままトランクスは気弾を自らの拳ではじき飛ばした
弾かれた気弾ははるか遠くまで飛ばされてしまう
しかし、気弾をはじき飛ばしたトランクスはすぐに違和感を感じ取った
「!?、界王神様の気が感じられない…一体どこに……!」
「はぁっ!!」
ドガァッ!!
気を抑えたままトランクスの背後に現れた界王神は一気にパワーを開放し、両手を組み合わせたアームハンマーを叩きこむ
トランクスもなんとかガードするも体制が十分でなかったため、鈍い音とともに衝撃が来てしまう
サッ!
体制を崩したトランクスに向けて界王神は両手を突きつけた
「だぁぁぁっ!!」
両手から衝撃波が放たれ地面に叩きつけられるトランクス、その場には激しい土煙があがった
その時、置いて行かれたキビトとライスがその場に到着する
「どうやら、勝負あったようだな。全く、有能な戦士だというのに、界王神様に挑なんて愚かなことを…」
と、口にするキビトと同様、界王神もまた、自身の勝利を確信していた
「すみません、あの魔人にこれ以上の破壊を許すわけにはいかないんです…あなたに、僕の邪魔をさせるわけにはいかない…」
しかし、その時だった
「はぁぁぁぁぁっ!!!!」
ビュィィィィィン!!!
土煙の中から響くトランクスの声、それと同時に放たれた金色の強大な気の奔流によりあたりを覆っていた土煙が一気に払われる
「なぬっ!?変身した!?」
「なんだあれは!?パワーが何十倍にも跳ね上がっている!?」
払われた煙の中心、そこには
金色に輝き、天をつくように逆立つ髪を持ち、黄金色の気をまとったトランクスの姿があった
超サイヤ人、トランクスの姿が……
「それで全力か?」
「なっ!?」
「それで全力かと聞いている!!」
突然の変化に戸惑う界王神を尻目にトランクスは強気に言い放った
一度目をつむり服に着いたほこりを手で払う
「もしさっきのが全力だったならもうやめたほうがいい…」
そして、もう一度目を見開きその青い瞳で真っ直ぐに界王神の姿を見据えた
「あなたは僕には、絶対に勝てない!!」
もう少しだけ続くんじゃ…