劇場版ドラゴンボールZー未来超決戦!ピンクでやわくてヤバイ奴!!ー 作:ふぁみゆ
トランクスはゆっくりと目を開ける
そこにあったのは
自分でも信じられないと言った表情をした魔人
そして
シュゥゥ…
魔人の踵落としにより砕かれた自分の数センチ横の地面だった…
「シャッ!!」
足を振り上げてトランクスの顔に回し蹴りを決めようとする魔人
しかし、蹴りはトランクスの顔に当たる寸前で止まってしまう。
「一体どういうことなんだ?何が起こっているんだ!?」
「わ、私には全く分かりません!」
キビトも界王神も状況が分からず混乱している。
「しゃ、シャギャァァァッ!!」
魔人は足を引っ込めるとその場で苦しみ始めた
そして、その瞬間にトランクスはハッと顔を上げる
その一瞬でトランクスは確かに感じ取った。魔神の中にいる"彼女"の気を…
「ライス!!」
トランクスは苦しみもがく魔人の左腕に手を差し入れる。
そして、その中にある何かを掴んだ
「シャギャァァァッ!!!」
「うおぉぉぉぉぉっ!!!」
魔人の抵抗に耐えながら、トランクスは力の限り掴んだものを引っ張る
ず、ズズズ…
そこから出てきたのはピンク色の腕
魔人に吸収されてしまったライスの右腕だ
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
そのまま力の限り引っ張りそしてついに
ジュボッ!!
魔人の中からライスを救い出すことに成功した。
「はぁ、はぁ…」
ぐったりと気を失っているライスをそのまま寝かせるトランクス
界王神もその様子を見てようやく状況を理解していた
「そうか!吸収されていたライスさんがいたせいでトランクスさんにトドメをさすことができなかったんだ!」
魔人はライスを引きぬかれたことで身体が軟化し元に戻ろうとしている。
「界王神様!ライスをおねがいします!」
トランクスはもう一度立ち上がると界王神に声をかけた
「キビト!」
界王神は側近のキビトを向かわせるも緊張を解かない
魔人の中からライスがいなくなった以上、魔人は容赦なくトランクスを攻撃できるからだ
「シャァァァァァァァ…」
魔人は両手を前に突き出して気を練り始める。
それに対してトランクスも両手を前に突き出した
もう技も形も関係ない、ただありったけの気を体中からかき集め、右手に目一杯凝縮させる。
目の前の敵を確実に消滅させるために限界まで力を引き出す。
両手に集められた気は七色に輝きを放ち始める。トランクスの思いに応えるかのような綺麗な輝き
「シャギャァァァッ!!」
「はぁーーーーっ!!!!」
魔人とトランクスから同時に気が放たれた。
二つの気は中央で拮抗し始める。
「まずい!」
それを見た界王神声を荒げた
「トランクスさんはさっきの戦いで消耗しきっている!このまま拮抗を続ければ!体力がなくなって倒れてしまう!!」
界王神が案じた通り、トランクスの気が徐々に押され始めた
「はぁ、はぁ…」
完全に息を切らしていたトランクス
しかし…
ゴゴゴゴゴゴ…
再びトランクスの気が高まり始めた
不思議に思ったトランクスが後ろを振り向くと
「ンキィィィィ!!」
キビトの治療を受けて、立ち上がったライスが必死にトランクスに気を送っていた
「トランクス!頑張れ!!…」
嬉しそうに口の橋を持ち上げ再び前を向くトランクス…
「はぁーーーーっ!!!!!!」
そして、ライスから受け取った気も合わせて、一気に敵のエネルギーを押し出した
バァァァァン!!
「シャギャッ!?」
自身の気弾がかき消された魔人は両手でトランクスの気を押してなんとか踏みとどまった。
しかし、魔神の方もあまり力が残っていない。
このまま飲み込まれるのも時間の問題だろう
そして、トランクスは口を開く
「お前はすごいやつだよ。たった一人で僕とライス、界王神まで退けた。」
気に耐えられなくなり徐々に腕が曲がり始める魔人
「でも、お前は負けた。俺達の力じゃなく、ライスの優しさに負けたんだ!」
ライスを吸収し、圧倒的な力を身に着けた魔人、しかし、最後には吸収したはずのライスに邪魔されて勝利をつかめなくなった。
敵でありながら一度は消滅した魔神のことを案じたライス
吸収されながらも必死に抵抗したライス
そのライスの優しさが奇跡を呼んだ。
「お前も、元はライスと同じ存在、お前にだって優しさを持ち力の使い方を謝らなければライスと同じようになれたかもしれなかった…」
しかし、それは敵わなかった。破壊を楽しみトランクスを自身の喜びのために殺そうとした魔人は完全に邪悪な存在となってしまっていた…
「これは僕の勝手な願いだが、もしお前が生まれ変わって…今度は善人としてこの世に現れることができたなら…今度は敵としてではなく、ライスのように、友として……」
トランクスは左手を話すと人差し指と中指を立てて額の前に持って行くと最後には笑顔でこういった…
「また会おう」
キィィィィン…
魔人がトランクスの気に完全に飲み込まれる
そして光の中に消えた魔人は欠片一つ残すことなく。消滅していった…
次回エピローグ