Fate/World Crosses〜交差する世界〜 作:mikuroさん
・日比野蓮斗(ひびの れんと)17歳
普通の高校生活を送っていた。蓮斗。普通のこの日常がつまらないと思っていたが、ある日を境に普通を脱却してしまう。この小説の主人公。両親は共に蓮斗が小さい頃に事故に遭い亡くなっている。なので、お隣の神巫家にお世話になっており、神巫家の娘、神巫沙百合とは仲良くしており、幼馴染。
神巫沙百合(かんなぎ さゆり)17歳
蓮斗とは幼馴染の存在。学校でも可愛さは相当上の方で、料理もでき、友達も多く。男子からは結構憧れの存在。元気一杯なので蓮斗や友達と遊びに行くのも多く、遊ぶ事が大好き。第1話で蓮斗と学校で別れたが…あの後何処に行ったのかは不明。
今後、原作のキャラクターも多く登場しますが、オリジナルも出てきますので、追加された次の話の前書きで設定は記載します。
「うっ…」
頭が酷く痛む。俺は確か裏山に行きクレーターを見て…それから……駄目だ、その先が思い出せない。俺は重い瞼を何とか持ち上げる。知らない天井、少なくとも自宅でも無く、神巫家の家でも、病院でも無さそうだ。…何処かの家か?
身体も重いがこちらも何とか持ち上げ、起き上がる事に成功する。コトコトと音がなっているのが少し聞こえる。どこか懐かしく美味しそうな匂いが鼻腔に触れる。その匂いの出処に向かう事にした。
どうやら俺は2階で寝かされていたらしく下へと降りる階段があり、そこをまだ痛む身体で一段ずつ降りていく。リビングと思われる場所に着いた。テレビがあり、ニュースがつけられている。「…の穂群原学園の前で大きな爆発があり…」俺が開けた扉がバタンと音を立て閉まる。
「あら?」
台所に立って料理をしていたのだろう、エプロンを付けた女性がこちらに気付き振り向く。
「気分はどう?ずっと寝ていたから心配だったのだけれど…取り敢えず朝ご飯、食べる?」
ひとまずご飯を頂く事にした。
「…いただきます」
パクりと一口卵焼きを口にする。美味い…しかも味付けが完璧だ。俺の好みに完全に当てはまっている。先程の女性はニコニコしながら俺の顔を見て楽しそうにしている。
「お味はどうかしら?お口に合ってるといいのだけど」
「いえ、とても美味しいです…所であなたは一体?」
「私は明美野花凛。あなたは道路で倒れてて、私が通りかかって見つけたから助けたのよ。特に外傷はなかったけれど、酷くうなされて目を覚まさなかったからね」
「道路で倒れていた…?」
おかしい俺は確か学校の裏山のクレーターに居たはず…
なのに何故道路なんかに…
「ここは何処何ですか?」
「ここは私の家よ」
「あ、そうじゃなくて地名で…」
まあ、普通に考えると変な奴に思われるかもしれないが、記憶との食い違いが生じているのだ。確認をしないと
「ここは冬木市よ」
「ふ、冬木市ィ⁉︎」
いやいやいや、吹っ飛ばされ裏山から道路という考えていたため、冬木市は驚きだ。まあ、飛ばされたという考えも中々あれだが…
「地名何か聞くから何かと思えば、やっぱりあなた冬木に住んでるわけじゃなかったのね。車で良ければ送るけど、君の住んでいる場所は?」
「東京都の…」
「…東京都?」
東京都と言っただけで、明美野さんの顔が少し青ざめる。
心配になった俺は大丈夫ですか?と声を掛けるが次の発された言葉で俺も青ざめることになった。
「東京都はもう日本から消え去っているわよ…?」
カランと俺の手から箸が落ちて机に追突する音が室内に少し響いた。
どうやら俺は今とんでもない状況下らしい。東京都が消えているとはどいう事か図書館に調べに来ている。明美野さんには「取り敢えず自分が理解できるまで調べるといいわ。もしこの家が必要だと思えるのならまた戻ってきなさい」と言われた。今は自分の家が無い。本当にありがたい事だ。で、調べた結果だが、どうやら東京都は本当に地図から姿を消していた。図書館の新聞などの資料を漁ってみると、俺はあの日の出来事を思い出した。そうだ、俺の頭上に黒い物体があってそれが俺やクレーターごと呑み込んだのだ…だが、呑み込んだのはクレーターだけでは無く、東京都ごと呑み込んだというわけだ。新聞にも、「東京都上空に黒い物体が出現し、東京都が突如消滅⁉︎」という見出しで大きく書かれている。
そして、もう一つ気になったのが東京消滅の日を境に謎の爆発等の事件が冬木市だけ頻発に起きている。新聞に写真が載っているが、少し見にくいが地面が抉れているのがわかる。…そういえば昨日もテレビで何かの学園の前で爆発がとか云々のニュースが流れていたような気がする。ひとまず自分の足を使って見に行ってみるか。
という訳で例の穂群原学園まで来た訳だが、夕方なのに学生がいる様子が無い。
「ま、当然だよな。爆発なんかあったら学校なんか休みになるよな…」
現場は封鎖されているのでこれ以上は近づけないが、ここから見た感じだと、数十カ所地面がボコボコになっているのが分かる。ただ、周りの建物にある切れ傷の様なものはなんだろうか?爆発であのような傷が出来るのだろうか?
俺は考えながら帰路につく事にした。
そもそも何故原因が把握出来ないのだろうか…普通だったら爆弾魔が居て…とか工場の事故で…とか、取り敢えず何かしらの原因は分かってもいいはず…そしてあの傷も気になる。一体何が起こっているのだろうか…
その時、俺が公園の前を通った時に、キンッキンッと金属と金属がぶつかる様な音が聞こえる。
「な、なんだ…?」
近くの草むらから顔を少し覗かせ見てみるが、何も見えない。というより誰も居ない。気のせい?いや、確かに聞こえたはず。そう思い公園へ足を踏み入れると、身体に静電気が走る様な感じの感覚が全身に走る。そして次の瞬間。がガキンッギンッと先程の金属音より重い音が鳴り響いている。
先程まで誰も居なかった公園のはずが今は3人確認出来る。1人は制服を着た女子生徒だろうか後ろ姿なので顔は確認出来ないが、2人目は日本では見ない服だ。というよりコスプレに思えるが、白い髪に赤の服。手には…剣⁉︎3人目は何というか…女性なのだろうか?身体が全身黒く、モヤモヤした煙の様なものが周りを漂っている。手には鎌かわからないが鎖がついた鎌の様なものを持っている。どうやら音の原因は赤服と黒い人が手に持つ金属で斬り合っていた音だったらしい。しかし、何故2人は戦っているのだろうか…
声が少し聞こえる。
「…アーチャー、そろそろ決着をつけてくれないかしら?」
アーチャーと呼ばれた赤服が答える。
「なら、君が代わりに戦うか?一瞬でやれると思うが。そんな事を言う暇があるなら、是非とももっと優秀な援護を頂きたいものだな、凛」
とても嫌味を込めた様な喋り方をしているが…凛というのは女性の方の名前だろう。だがアーチャーというのは何だ?名前…とは言いにくいものだが。俺はもう少し近づこうと思い、一歩二歩と進むと二歩目でパキッと音が鳴る。やってしまった。枝を踏んでしまった。
はっと、凛と呼ばれた女性がこちらを振り向く。
驚きを隠せない表情をしている。
アーチャーと呼ばれた人物もこちらを見ている。焦っている様だ。こちらに来ようと走ろうとしている。
凛と呼ばれた人物が、突如叫ぶ。
「危ないッ‼︎」
先程奥にいた黒い人物が居なくなっている。一体何処に…俺は後ろに気配を感じた。そこからはスローだった。後ろに黒い人が立っていたのだ。目に見えない速さで移動したとしか考えられない。ありえないスピードで動いたのだ。風を感じる。風を裂く様な音も耳元で聞こえる。先程手に持っていた鎌を、俺の首に振り落とそうとしているのだ。終わった。俺はここでコイツに殺されるのか。そんな事を思いながら目を閉じた。徐々に鎌が近付いてくるのが分かる。後、3秒、2秒、1秒……一瞬にして、過去の記憶がフラッシュバックする。両親が事故で死んだと知らされた時のこと。俺が祖父母の預かりを断った時のこと。神巫家でご飯を食べる時のこと。沙百合と公園で遊んだ時のこと。様々な記憶。思いが一気に押し寄せる。イヤだ、死にたく無い死にたく無い。
いや、死ぬ訳にはいかない…‼︎
突如、ポケットの中が一気に熱くなる。
次の瞬間左手に熱を帯びる。熱い、だがそれが心地良い。今なら何だって出来る気がする。この状況すら覆す様な事だって、
「何だって…できるッ‼︎」
ガキンッ‼︎と音が鳴る。鎌はとっくに振り下ろされているはずだが痛みは全く無い。何が起きたのか確認するべく後ろを見てみると、そこには先程は居なかった。4人目が立っていたのだ。女性だ。髪の毛は金髪で後ろで髪を赤い髪留めで留めており、赤の線が入った白い鎧を着用しており、身長は150くらいだろうか。手には剣を持っており、その剣で振り下ろされる鎌を止めてくれた様だ。
その女性はニッと笑い言った。
「セイバー、モードレッド推参だ!お前がオレのマスターか?」
ーto be continued
暑い。暑いが、FGOの水着が見れる事を考えれば生き残れる気がしている。どうも、mikuroです。今回も戦闘シーンがねぇ!話し長えよ!という声が聞こえないことも無いですが、やっとサーヴァントの登場です。だけど、色々伏線を…いえ、これはお楽しみです。登場したのは、アーチャー、凛。ここら辺は原作お馴染みのキャラクターです。黒い人は…まあ、察しがつく人はつくでしょう。少し後悔してるのが、まあモーさんですよ。これもう少し分かりにくくすれば良かったなーと。さすがに気づく人も多かった事でしょう。自分は素直なのです。次回は戦闘シーンです。さてさてどうなるのでしょうか。お楽しみに end