魔法少女まどか☆マギカ~もうひとつの世界 星に祈りを~   作:あおいちご

18 / 56
第16話 たった一つの願い事

 

 

 

 

 

 

ある少女の話をしよう。といっても、彼女は、もう不死身といわれても仕方ない年齢だが。

 

 

 

その少女の名は、妃夢乃(きさきゆの)と言った。

 

 

 

 

 

 

彼女の暮らしは、実験台としてだった。黄金色と赤色のオッドアイに銀髪に真っ赤な一ふさの髪。オッドアイを持つ人は、存在自体が珍しかった。まして、千年以上前ならば。

 

 

 

 

 

 

 

 

気がつけば、もう実験台となっていた。その少女は、精神的に、自分が永くないことを知っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その数十年後、彼女は、白い悪魔と出会った。まさしく、奇跡のように。そして、禁断の契約が、結ばれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、妃夢乃、君はどんな願いで、ソウルジェムを輝かせるのかい?」

 

 

 

 

「・・・私・・・は、全ての呪いと・・・なって、全てを支配した・・・い・・・。家族も、実験台にした・・・人間(汚物)も、黙って・・・見ているだけの人間(汚物)も全部・・・私の・・・手足となって・・・私の、受けた苦しみ以上・・・の、罰を・・・与えたい・・・!」

 

 

 

 

 

彼女の精神は、もう、壊れていた。全てを呪いで、支配し、彼女の手足として、動くだけの存在になればそれでよかった。

 

 

 

それは、禁断の契約だった。呪いを生み出す、禁断の魔法少女となった。世界中が、呪いで満たされることは、なかったが、特定の地域には、ものすごい呪いが充満していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あはは!すごいわ!この力!」

 

 

 

 

実験で、成長出来なくなった彼女は、幼い子供のように、無邪気に呪いを生み出した。

 

 

 

 

失明した両目も、縫い目がたくさんある体もぼろぼろの皮膚も、なにもかもが、消えていくことが、とても嬉しかった。伸び放題の、銀髪をショートヘアーに、整えて。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あはは!なんでもできるのね!私は、もう、自由よ!」

 

 

 

 

 

 

 

長い間、拘束され続けた、彼女にとって、最高のことが起きた。

 

 

 

 

 

 

呪いの中を、彼女は、踊る、いつまでも、永遠に躍り続ける。彼女の、たった一つ、叶えてもらった奇跡だけで、彼女の生活が変わった。魔法少女の正体と、キュウべえの正体を知った。それでも、彼女は、躍り続ける。誰にも、止められない。彼女のことを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「《銀の悪魔》と名乗りましょう。それこそ、私に、相応しい。食事の時間ね。行きましょうか。」

 

 

 

 

 

 

《銀の悪魔》となった、彼女を、誰も止めることが出来ない。出来るのは、救済の魔法少女、ただ一人。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「救済の魔法少女、星伽あかり。貴女に、この私が止められるかしら?ええ、無理ね。私の全ての呪いが容量を超えるもの。」

 

 

 

 

夜のとばりが広がる、街で一人呟く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ずっと、ずっと前から世界を見てきた、彼女を救うことは、誰にも出来ない。出来るのは、桃色の神の器となれる、少女が、彼女の救済を望んだときのみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女を救うことは、誰にも敵わない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




キャラ設定▼


・妃夢乃
呪いの魔法少女。彼女の過去は、残酷なもので、キュウべえとの契約の際、呪いと支配の力を手に入れた。かーなーりー、長寿な、少女。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。